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ジャカのロングインタヴュー。ファンとのつながり、レフェリーのバイアス、リーダーシップを語る

アーセナルファンにはおなじみのライター、エイミー・ロウレンスが『The Athletic』で、グラニト・ジャカについてのインタヴューを交えた長文記事を書いていた(※要課金)。

Xhaka: ‘I don’t believe we will be best friends… but I feel much more love from Arsenal fans than two years ago’

2016/17シーズンに、アーセナルに移籍して来てから最近まで、アーセナルのジャカにまつわるトピックをすべて網羅したみたいな、読み応えたっぷりの充実した内容で(DeepLアドオンで数分で読めた……)ぜひともシェアしたいと思った。

が、個人ブログで有料記事のどこまで紹介していいのかいつも迷う。

とりあえず、エイミーの本文はまるごとカットで、ジャカのコメントだけ(全体の1/4かその程度?)引用しよう。それも一部カットする。

エイミー・ロウレンスの本文も含めて、くわしく記事を読みたいひとは『The Athletic』に登録していただきたく。フリートライアルの期間もあるはず。

では、Here we go.



グラニト・ジャカかくかたりき 2021冬

「ファンと親友になれるなんて思っちゃいないけれど。いま、2年前よりは愛情を感じている」

(身近なひとたち、外部のひとたちから、それぞれの異なる観られかた……)

とても率直に云うが、(友人や仲間たちとの関係)それはぼくにとってはもっとも重要なことなんだ。ぼくが毎日会っているひとたち。ぼくは彼らみんなに敬意を払おうとしている。だって、ぼくは相手の年齢に関係なくそうするように育てられたから。ぼくらは知り合いでもあるしね。

ぼくはドレッシングルームでもとてもとてもいい感じだ。たぶんぼくはピッチの外では別人なんだと思う。ジョークが好きでたくさん笑う。でもピッチの上では、かなり情熱的な漢さ。それは変えられない。外部のひとたちも、そのことをすこしでも理解してくれたらいんだけど。

(クリスタル・パレスでの事案以降のファンベイスとの複雑な関係……)

以前はストリートで問題を起こすなんてことはなかった(※ストリートで携帯電話をかざした男たちに絡まれたエピソード)。みんなぼくによくしてくれたし。もちろん、何か云われるときだってあるが、それもぼくらの生活の一部。でも、2年前に起きたこと以降では、ぼくとファンはお互いにとても距離ができてしまった。

ぼくらもちょっとづつだけど近づきつつあるとは思ってる。ファンと親友になれるなんて思っちゃいない。でも、みんなに伝えられることは、ぼくはここに来て初日から今日まで、このクラブのためにすべてをやってきたということ。

ぼくはミステイクスをやる。誰でもやる。ぼくらは完璧じゃない。しかし、ぼくはどのトレイニングセッションでも試合でも100%を出している。これはぼくのファンへのメッセージだ。

ときに誤解することもあるし、ぼくにはそれがぼくらのあいだにある問題の唯一の理由だとも思ってる。ぼくも1年か2年前よりは愛情を感じる。でも、これはお互いにやらなければいけないゆっくりしたプロセスなんだ。

(クリスタル・パレスでのキャプテン剥奪事案……)

間違いなくぼくの人生の一部。それ以前にも困難はあったが、ああいう困難じゃなかった。結局、ぼくはそれをとてもポジティヴに受け止めた。もしいつか子どもたちとそれについて話すことがあれば、ぼくは笑顔でそうするだろう。なぜなら、あれはぼくを強い人間にしたカギだったし、クラブとのつながりも強くしてくれたから。

「タックルをするとき、ぼくとほかの選手ではリスクが同じではない」

(ディシプリンとレフェリーからのレッテル問題……)

タックルは大好きだよ。でも、フェアにやらないとね。故意に誰かがケガするところなんて観たくない。誰もそんなことはしないと思っている。しかし、タックリングはぼくらの仕事の一部だ。ぼくの情熱はボールを奪い取って、相手にボールを持たせないこと。

ぼくらはみんな人間だから間違いは犯す。でもそれは情熱ゆえに限られる。PLに来たときには、みんなから、お前はこのリーグでかなりハードにやるんだろうと云われた。ぼくもそれが大好きだよ。まさにぼくのゲイムであり、やりたいことだ。

でも、いくつかのタックルを観て、もしあれがぼくだったら?と考える。すぐに退場だろうね。そのおかげで、ぼくはときどきやりたいようにできなくなる。もしほんとにそれをやれば、3-4試合に1枚はレッドカードが出るはず。

(レフェリーに罰せられやすい……)

それで、ときどきやりかたを変えさせられる。だって、ぼくは自分の場合とほかの選手の場合でリスクが同じじゃないって知っているから。もしぼくがリスクをかければ、PLのなかでは、自分がどんなほかの選手よりもレッドカードに近い選手だとわかっている。間違ってるかもしれないよ。でも、それがぼくが感じていることなんだ。

だから、ときどき試合のなかでリスクのあるプレイを止めることがある。だってもしそこでぼくがレッドカードを受けたら、また台無しになってしまう。ぼくが馬鹿げたことをやるという議論を巻き起こしたくない。あまりリスクはかけないようにしているよ。

いちど、ぼくがレッドカードを受けたときに、レフェリーがチームメイトにこう云ったことがある。「ほら、これがグラニトだよ。彼は熱くなるから(he loses his head)」。これは違うと思う。たとえば、バーンリー(※のどわ事件)で熱くなったからといって、毎回そんなふうになるわけじゃない。そんなふうにぼくにレッテルを貼るなんて、おかしいと思うんだ。

「プレイできなかったとき、ミケルにはできるだけチームと一緒にいてほしいと云われた」

(今シーズン、アルテタに与えられた役割……)

それがミケルのプランだったんだ。(シーズン当初に試合に出ていなかったとき)彼はぼくにできるだけチームと一緒にいてほしいと云ってきた。それを始めたときこそいろいろだったけど、ちょっとづつぼくは彼らと一緒にいるようになった。ミーティング、トレイニング、ジム。だからまだ連絡先を持ってるよ。

ケガをすると、いろんな視点でものを観ることができるようになる。なぜなら、そのときは試合に集中していないから。チームとして、グループとしてどこを進歩できるのか。そんな調子だったので、ぼくにはいい10週間だった。

(プレイしていない選手たちと1対1での対話)彼らとはプレイしている選手たち以上に話さなきゃならない。

(アルテタへの恩……)

彼は、ぼくがまだこのクラブにいる理由だ。2年前にぼくとファンに起きたことはみんなが知っている。彼がいなければ、ぼくはここにいられたとは思わない。彼はぼくをプッシュしてくれたひとで、ぼくに残ってほしがった。そのことが、ぼくに彼が与えてくれたものを返さないとと後押ししている。みんなをまたハッピーにしてくれた。

「トーマスにはプレッシャーを受け入れろと伝えた」

(トーマス・パーティとのパートナーシップ……)

彼には大金がかかっていて、今日日みんな金額しか観なくなってる。でも、それはおかしいと思うんだ。なぜなら、誰かが50、60、100ミリオン払おうが、それはぼくらのせいじゃないんだから。もしぼくが彼を助けられるなら、そうする。

ぼくが彼に伝えたのは、自分自身からのプレッシャーを受け入れなければならないということ。彼にはどんなチームでもプレイできるクオリティーズがあるから。彼が考えているのは、なぜ自分が€50Mもしたのかみんなに示さなきゃいけないということだ。彼はそのことを理解し始めていて、うまくやるようになっている。

トーマスについては、彼はいいシェイプのときに毎度小さなケガでアウトしてしまっていた。だから、ぼくは彼にはまずケガなく健康でいてほしいと思う。

彼とプレイするのは大好きさ。彼はグレイトなMFで、アメイズィングな(x3)漢だよ。彼は成長したい漢であり、いつも何か訊いてくるし、学ぶことにオープン。サンビも同じ。彼はあんなに若くて、大きな将来がある。

「若い選手たちのメンターになりたい」

(若い選手たち……)

彼らを観るのは大好きだ。ぼくが学んできたもっとも難しいことは、そこにとどまること。

ぼくが彼らの年齢くらいだったころを思い出す。ぼくもまわりに経験ある選手たちがいて、彼らを信用していたし、話すこともできた。だから、ぼくも彼らにとってのそんな漢になりたいのさ。彼らには毎回ぼくのところに来てくれたら、気持ちを伝えてあげたい。なんだって構わない。

みんなは、いいことだの悪いことだのに関わらず噂をするだろう。しかし、彼らはとても謙虚で、成長をしたがっている。とても重要なことはそのレヴェルにとどまること。彼らは素晴らしい仕事をしているからね。

もし若くしてなんでもがうまくいっているとする。それは素晴らしい気分だろう。でも、彼らにとって重要なことは、うまくいかないときも強いメンタリティを持つことだ。困難はきっとくる。ブカヨ、エミール、ガビ・マルティネリ、彼ら3人の若い選手たちには、大きな未来があるし、大きな大きなメンタリティがある。

「キャプテンとヴァイスキャプテンというやり方はもう古い」

(新しいリーダーシップのやりかた……)

(キャプテンに)もっと選手が関わるのなら、それはいいことだ。なぜなら、みんな違う意見を持っているし、みんな考え方が違う。キャプテンとヴァイスキャプテンみたいな考えは、もう古いと思う。

ぼくにはナショナルチームで同じ状況があって、それがとても役に立ったんだ。スクワッドのなかに、ふたりか3人のリーダーズで果たして十分なのかと。

ぼくらは2-3人でときどき話す。どうやったらもっとうまくできるか、お互いに訊いたり。このリーダーシップグループは、とてもとてもポジティヴ。いまはそれがかんたんでもある。だって試合に勝っているから。でも、また難しいときがきっと来ることはわかっている。

一体感を確認するのに正しいときというのはあるんだ。何かがうまくいっていないとき、リーダーシップグループは、選手を守るためにグループを守るために、もっとも重要になる。そしてみんながポジティヴでいられるよう信念を見守るんだ。

いまはラカがぼくらのキャプテンで、彼のためにもとてもうれしい。彼はチームにとってピッチのオンでもオフでもとても重要なひとだ。彼は愛すべきひとだよ。ほかの選手たちからのたくさんの尊敬もあるし、何年にもわたって豊富な経験がある。

みんなこういう選手が必要なんだ。いつもそこにいる。けして遅刻しない。大いに規律がある。ファニー。とてもオープンで、必要なときにいつでも話せる。

現時点ではラカがぼくらのキャプテンにふさわしいと強く思う。

(オーバに同情……)

ぼくもそうした状況にいたから、彼がどう感じているのかわかるよ。ぼくのはまた違う話であり、オーバの問題とは違うけど。

ときどき、そうかもしれないのは、それはステップバックじゃなくて、ステップフォーワードだということ。ぼくは、オーバは十分強いと思うし、以前よりももっとよくなって復帰できる十分な経験がある。

すべてのことは理由があって起きているんだ。わざわざ落ち込むようなことを持ち込む必要はない。ポジティヴに考え、巻き返せると信じること。彼ならそれができるよ。

「逃げるのは簡単なこと。ぼくはそういう人間じゃない」

(困難のときから逃げない……)

ぼくにはとてもとても暗い日々があった。逃げることはできただろう。単純なことだ。ドアを開けてそこから出ていけばよい。しかし、ぼくはまったくそういうタイプの人間じゃない。やっぱりぼくはこのクラブにふさわしい人間だ。ぼくは彼らに何かをもたらしたい。ぼくはこのクラブが試合に勝つためなら、なんでも情熱をもってやる。

(トップ4フィニッシュ)まだ道半ばだ。試合づつ考える必要がある。ぼくらは4位にいるが、3位、もしかしたら2位だってそう遠くない。4位にとどまらない。

ぼくらは進歩できるし、最近よりももっとうまくやれる。今年ぼくらは特別なことができると思うんだ。チームも信じてる。これはとても重要な月になる。

ぼくがクラブと契約したのは、毎年CLでプレイしたかったという理由もある。しかし、その先何年かにわたり何が起きるかなんて誰にもわからない。だから、もしぼくが2016年に戻ったとしても、ぼくは当時と同じことをするだろうね。

以上。

 

なんかこのひとリタイヤ後はマネジャーになりそうに思えてきた。シメオネとかガットゥーソもマネジャーになってるしな(同じカテゴリ?)。

さて、印象的なコメンツがいくつもある。これはとてもよいインタヴューですね。

内容も、彼の率直なことばで好感がもてる。彼自身も最近のチームパフォーマンスにはだいぶ満足している感じがする。

それと、なにより今回はタイミングがいい。

彼に批判が集中しているときでは(アーセナルではその期間のほうが長そう)、彼がなにを云おうがみんな聞く耳を持たないか、あるいは火に油を注ぐようなことになりがちだが、いまは幸いなことにチームは非常に好調で、ジャカもその好調の一部を担っている。ゆえに、彼のことばが先入観を持たれることなく、ファンにも届きやすいんじゃないか。

 

元日のシティでは、個人的にはジャカがキープレイヤーだと思っている。

彼のアーセナルに来てからの趨勢を思うと、ジャカはアーセナルのMFのとしては、鈍足だとか狭いエリアでターンができないだとかずっと議論な存在で、アルテタが彼を後ろに下げるという最適解をようやく見つけたのが去年。そして、いまはチームとして安定していくプロセスのなかで、最近のジャカは本来のCMポジションに戻るだけでなく、ちょっとポジションを上げて、No.8(B2B)寄りになってきて、それでいてチームはワークし始めている。

つまりシティでジャカがどこでどうプレイするかは、アーセナルの進歩のバロメータとして観ることができると思うのだよね。

もちろん押し込まれる展開では、より安全に低い位置でプレイするだろうが、チャンスのときに彼自身がボックスに侵入していくような積極性をひきつづき見せられるかどうか。大きなみどころだと思う。

安全第一のプランBしかできなかったころから、現在のチームはどれだけ進歩したのか。アルテタのジャカの使い方の変化には今回も注目したい。

 

おわる



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プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

6 Comments on “ジャカのロングインタヴュー。ファンとのつながり、レフェリーのバイアス、リーダーシップを語る

  1. chanさんの記事は辛口だけど愛情のある内容だと思いますナ。今年もお世話になりました。

    シティ戦の件は全く同感。おそらくロコンガ(サンビと呼んでたが誰のことや分からんのでロコンガに戻そうw)が6番だろうから、ジャカがポケットで受けて前を向けるかだと思う。ポケットから正確なパスが出る状況になったらどんな強いチームでもDFラインを下げざるを得ないし、そしたらどんな厳しいプレスでも必ず強度が下がる。もし、やれれば。

    それがジャカにやれるかどうかは正直分からない。シティ相手にそれができるDMFはリーグ全体でも3人いるかどうか?それが簡単だったら誰も苦労しないと思う。でも今季2試合くらいは実際に良い動きをしてるんで、可能性はあると思う。

    熱くなる云々という話は「やっぱり自覚なかったんかーい!」って思った。やっぱり乱闘の時は最初にコイツを止めようw。

  2. お疲れ様です!
    貴重な記事のご紹介ありがとうございます!
    やっぱりジャカは好きなキャラクターですね。プレーでもゲームを落ち着かせてくれるのは今のチームでは貴重だと思うので、この夏に残留させたことなど諸々含めてやはりアルテタの慧眼だったということなんですかね。
    一つだけ、ジャカに関してリクエストしたいのが、レフェリーとのコミュニケーションを考えて欲しいということです。相手に熱くなるのは仕方ないにしても、あのレフェリーへの反感上等な態度だけはなんとかして欲しい。。あれでだいぶ損をしてると思うんですが。ただこの感想は日本人的な感覚の気もするのでそれが良いのかどうかちょっと自信もないのですが。
    トミーが顔踏まれたあとの抗議を苦笑いでやってたのなんて日本人的には人間できてるように見えますが欧州ではどうなんでしょうね。(話が逸れました)
    シティ戦はジャカを高い位置にしてガチンコで挑むのか、それとも低い位置にして安定感を優先するのか、どちらにしろ大いに楽しみです、期待しましょう!COYG!

  3. 目頭熱くなりました。この過渡期のアーセナルの中心にいて批判の矢面に立ってきた漢。周りの選手のパフォーマンスがあがり、一列あがることも増えたためか、ジャカの良さが活きる展開になっていると思います。シティ戦は楽しみ。イエローはもらっても後半で1枚だけにしてね。COYG

  4. 元記事も読みました!
    少し自虐的なジョークもありつつの、相変わらずの真っ直ぐなトーク。
    こういうパーソナリティはアルテタが大好きなんだろうなぁーと改めて思います
    タックルは、、プレミア基準でも、、まあいい感じよ比較的今季!
    攻守両面で前目にアタックしてる今季はフィトネスレベルを高い基準に保てれば。

    ジャカはなんとなくですが、結構長く現役続けそうと思ってます。
    ドイツ/スイス戻って、2部とかでも何となくですが。

    1. 泣けるなぁ
      あれからもう2年も経つんだな
      よく腐らずにやってくれてるなぁ

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