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21-22シーズン後半に向け、アーセナルスクワッドの現状を評価

昨日のArseblogがおもしろくて、あっしもインスパイヤされてすこし書きたくなった。

What we have | Arseblog … an Arsenal blog

今年は冬ウィンドウの停滞もあり、アーセナルの現在のスクワッドはとかくデプスがないと云われがち。しかしながら、とはいえ、既存スクワッドのクオリティはそこまで悪くもない。

現在のアーセナルのスクワッドが持っているものと、持っていないものを評価しましょうという記事だった。

それをざっと紹介しつつ、ミーの雑感も加えたい。



2022年2月現状のアーセナルスクワッドのポジション別評価 by Arseblog

ポジション別に順番に。

ゴールキーパー

  • GKの状況には満足
  • ラムズデイルは完璧とは云わずとも今シーズンはずっとすばらしい。キャラもいいしロングパスもいい
  • バックアップはレノ。アーセナルより豪華なセカンドGKがいるチームはチェルシーくらい(£80Mのひと)

Arseblog信頼度:8

これは同意・同意・同意。

レノはおそらくは夏の退団まで半年限定ながら、アーセナルとしてはファーストを争えるクオリティという意味で、申し分ないセカンド。

GKのポジションの性格上、ふつうこういうことは長くつづかないが。GKは優秀であればあるほどファーストとしてプレイできるチームに行くのだし。夏に来ることになっているマット・ターナーはそういう意味では、優秀かつセカンドGKの立場をある程度受け入れてくれるだろうことが大きい。

そして、ラムズデイルの信頼度は云わずもがな。トミヤスと同様、今シーズンの彼はファンにはうれしい驚きだったはず。

彼は、シーズン前半、あきらかなエラーを数回やった以外、期待をはるかに超える活躍だった。

残り17試合で、ラムズデイルのフォームが極端に落ちるようなことがなければ、GKはかなり安心できる。万が一彼になにかあっても、レノがいるという心強さ。

Arseblogも指摘しているように、ラムズデイルはいいキャラクターもあって、多少やらかしても、あんまり気持ちが落ち込んだりしなさそうなのもよい。そういうところはフットボーラーとして非常に強み。

ライトバック

  • トミヤス大好き。こんなに早くわたしの気に入りのひとりになるとは
  • またチームにとっても、もっとも重要なひとり。彼がもたらす右サイドでの攻守のバランス
  • セドリックはスタイルも違うがクオリティに大きなギャップがあるのでトミヤスの不在が心配

Arseblog信頼度:8 (トミヤスがいれば) 5(いなければ)

ここはシーズン後半に向けて、あきらかに最大の問題ポジションのひとつ。トミヤスがいるといないでアーセナルはだいぶ違うチームになってしまう。

個人的にはセドリックはそこまで悪い選手ではないし、攻撃でよくオーヴァラップする彼の使い方というのはありそうにも思う。自分もよくしているとはいえ、昨今の「クオリティ不足」のような批判は若干気の毒にも思える。が、比べる相手がトミヤスではそれもしょうがない。

トミヤスがドゥバイにも帯同していなかったということは、木曜のウォルヴズに間に合うかどうかは微妙で、そこでアルテタがRBに誰をつかうかが興味深い。

本命はベンジャミンか。ガブリエルとのCBペアを崩したくなければセドリック。大穴でヌーノ(笑い)。

まあ、CBにホールディングで、ホワイトのRBがいちばん無難でありえそうな選択。

残り17試合でトミヤスがフルフィットネスでどれだけプレイできるかが大問題。彼のいるいないで、ArseblogもRBの信頼度に3ポインツも差をつけちゃってるのもうなずける。

センターハーフ

  • ホワイトとガブリエルのお互いを補完できるパートナーシップが重要
  • クラブはこの若いふたりにほとんど£80Mもつかっていて、今後数年に渡り、ふたり一緒に成長していくことが期待されている
  • ホールディングもいいバックアップ
  • マリーとチェンバースがいなくなってデプスは薄いが、トミヤスもCBでプレイできるし、KTもいちおうプレイできる(3CBのほうがいい)

Arseblog信頼度:7.5

ベンジャミンはアーセナルでもRBでちゃんとプレイできるところを見せているが、彼をRBにしてしまうと、RCBがホールディングになってしまうジレンマ。アルテタが、ガビ&ベンのCBコンビにどこまで重要性を見出しているか。

CBはArseblogの信頼度がけっこう高いのですこし驚いた。たしかにいまいる選手たちはクオリティも高いが、デプスの薄さはとても心配だ。

トミヤスが離脱しているいま、もしガブリエルとホワイトのどちらかひとりでもなにかあれば、もう緊急事態である。マリーが移籍して左足LCBのカヴァがないのもツラい。右足のホールディングで妥協するか、ホワイトがスライドするか、あるいは左足にこだわるなら2CBでもKTをそこにいれるか。そうなると、LBがNTに。。

これは綱渡り。

レフトバック

  • KTがいて、そのバックアップがコラシナツだった昨シーズンを思い出してほしい。そしてわれわれがコラシナツを起用するより、ひとりもLBのバックアップがいないほうを選び、そしてKTがケガをするとジャカをつかったこと。よくない
  • いまはマシになってる。ヌーノ・タヴァーレスはシーズンはじめには、ティアニーを実質ベンチにした
  • NTはまだ学ぶことが多いにせよ、LBはソリッドだと思う

Arseblog信頼度:7.5

KT+NTは、ちゃんとしたLBのデプスになっている。

アルテタも何度か満足げに述べていたように、若いバックアップがレギュラーにチャレンジできる、典型的・理想的状況があった。このような状況を各ポジションでつくりたいと。

ただ、それはNTがよかったとき。怖いのは彼のあまりの不安定さ。KTになにかあったときに、NTにLBを任せることのドキドキったらない。どっちの意味でも。

彼がシーズン前半の一時期に見せたスーパーブな活躍をするなら最高だし、あるいは前半に交代させられてしまうような桜木花道っぷりを今後も発揮するようだと、チームとしては命取りになりかねない。

KT次第というより、NT次第かもしれない。

セントラルミドフィールド

  • パーティのフィットネス、ジャカの脳みそ次第。それによるところがかなり大きい
  • ジャカにはトラウマを刺激されたが、彼らがともにフィットしてプレイすれば、ちゃんとしたパートナーシップがあると思う
  • アルテタはこのふたりがキーロールを担うと観ているに違いない
  • ロコンガは有望だがまだ荒削り。エルネニーはなにをもたらすかもうわかっている。安全第一。だが安定している
  • オーデガードもここでプレイできる

Arseblog信頼度:7(パーティのフィットネスとジャカの脳みそ次第)

パーティとジャカが17試合ずっと好調にプレイしてくれるなら、たしかに大きな問題はなさげ。

とくにパーティは、元日のシティのようなプレイを今後もつづけてくれれば、アーセナルのミドフィールドはこれまで以上に進歩する。ジャカは(カードをもらわず)粛々と自分の仕事をこなしてくれれば。

やはり問題はこのふたりのレギュラーCMsになにかあったとき(パーティは体調・ジャカはディシプリン)。現状だと、CMのサードオプションはオーデガードになるんだろうか。

そうなると、アルテタ的にはダブルピヴォット(4-2-3-1)というよりも、3MFでシングルピヴォットの4-3-3(4-1-4-1)っぽいシステムになり、そのシェイプでチームをワークさせるという課題がひきつづきあるだろう。いまだ、アルテタの下で4-3-3で最高にうまくいった試合というのは、あまり記憶にない。

いまのところ、パーティもジャカもとなりにパートナーを必要としているように見える。

アタッキングミドフィールド/ワイドフォーワード

  • ここは好きな部分がたくさんある
  • ESRはすでにチームのリーディングスコアラー
  • サカもリヴァプールやマンシティからの興味も伝えられるほど。うざいが、それがタレントということ
  • オーデガードは今シーズンかなり生産的になった。ゴールもアシストももっともっと増えるはず
  • マルティネリは左でも右でもプレイできて、今シーズンは一歩前進している
  • そしてぺぺは、ここまではあまりプレイできていないが、昨シーズンの再現で、シーズン終了で力強いプレイを期待
  • 個人的にはここがわれわれのスクワッド最強の部分。経験という点では足りないところもあるが

Arseblog信頼度:8.5

ここは、ケガなどでの離脱がひとりくらいなら、ポジションをロテイトしてやりくりできそうだ。

ただ、以前にも書いたように、ぼくはマルティネリとサカのプレイスタイルから、彼らがいつかアグレッシヴなチャレンジで、ひどいケガをしてしまうのではないかとかなり心配している。彼らはPL基準だとフィジカリティはまだまだ弱いほうだろうし、屈強なDFたちからはターゲットになりやすい。たしかサカは、P90でもっともファウルを受けた選手とかそういうスタッツがあったような?

残りシーズン、このエリアで期待したい隠れキャラとしては、やはりニコラ・ぺぺ。

彼は今シーズンここまで、アルテタにほとんど干されていたというくらいプレイ時間がすくないが、17試合のなかで彼が貢献できる試合というのは必ずあるはず。チャンスが巡ってきたときに、それをしっかりつかむことだ。

ぺぺがゴール/アシストでチームに貢献するようになると、アーセナルの攻撃はますます強化される。

いつの間にか、右ウィングのレギュラーはサカに固定されてしまったが、本来は、ぺぺはサカとポジションを争うべきなのだ。あるいは、左ウィングでも。

サカ、ESR、マルティネリ、オーデガード、ぺぺ。トップ4フィニッシュには、全員の活躍が必要だ。

センターフォーワード/ストライカー

  • われわれのスクワッドにここが足りないのは明白
  • ふたりのストライカーズがいて、ひとりはPLシーズン3得点で、もうひとりはゼロ。これで信頼するのは厳しい。だからこそ冬ウィンドウがフラストレイションだった
  • このゴール記録を伸ばすことが難しいわけではない。ただ思い出せねばならないのは、われわれは12月には14ゴールズも奪っていて、そのなかでラカゼットの関与はたった2だったこと
  • そうはいっても、これから強敵ともプレイするのでラカゼット/エンケティアの活躍は必須。背後に火力もあるけれど
  • マルティネリの可能性が検討されるようではダメ

Arseblog信頼度:5.5

ラカとエディのゴール関与の少なさというのは、いろいろなところでわれわれのチームのストライカー問題として指摘されがちではあるのだけど、それにはフォルス9理由もけっこうあるとは思う。あんなに下がってプレイしていれば、いつもゴール前でチャンスが得られているわけでもなし。同情もできる。CFがスペイスを空けた分、CAMやウィンガーたちがゴール脅威になれるなら、結果としてはそこまで悪くはない。

ただ、それでもCFとして期待されるゴールやアシストの量というのは、あるんだろう。めんどくさいから調べないけど、プールのフィルミーノみたいなほかのチームでフォルス9をやってる選手と比べてどうかという。ラカゼットは、チャンスをちゃんと決めていれば、おそらくG3以上の結果は出ていたと考えると、仮にフォルス9ロールを担っているとしても、やはり最低限の結果が出ていないのはCFとしては致命的。やはりCFは最後にはゴールで評価されるのだから。

アルテタが、ラカゼットのフォルス9のような、これまでのやりかたを変えたがっているとは思えないので、ひきつづきラカゼット(エンケティア)にはチャンスが来たら、それが少ない機会であっても、それを確実に決めてもらうしかない。

 

ということで以上。つぎは明日かあさってのウォルヴズのプレヴューを読みに来てください。

 

おわる



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

4 Comments on “21-22シーズン後半に向け、アーセナルスクワッドの現状を評価

  1. ラカゼットの今シーズンのトータルxGはいくらなんでしょうか?

    xGだけじゃなく平均ポジション(プレイエリア?)とか総合的に見るべきなんでしょうが。

    あまりたくさんシュート打ってるイメージないんですよね。ラカはわりとこねくりまわすことあるってのも影響してそうですけどね。

  2. ラカゼットのワンタッチプレイや、これぞCF とゆうゴラッソにはいつもしびれてますが、確かにゴールは少ないですよね。
    でも前のキャプテンのときよりかはチームがワークしてるのはラカのおかげだとも思うんです。回りの選手のゴールが増えてきたのも偶然ではないとも。
    ほんとベストメンバーならいいとこまでいけると思うし、少なくともトットよりいい順位になってほしい。

  3. 最近、またアルテタアウト派になった
    考えたら、12月から元旦までいいサッカーしてたけど、1月以降はまたクソサッカーだわ
    海外の自称有識者たちの見積もりの甘いことよ

  4. しかしラカはチームに不可欠の動きをしてるので、評価の難しいところだと思う。オーバがCFの頃と比べると明らかにパスの回り方が違う。あれがなかったら年末年始ごろの連勝はなかったと思う。

    一つには2,3列目とのリンクにまだ連携の無駄が多くて、サカやマルティネリの突破力でブチ抜いてる部分が強すぎると思う。アルテタがよく言う予測不能であるためにはその裏のプレーも必要なはずで、それができればラカの得点も増え、かつ相手を完全に振り回すことができると思うんだけども。

    偽9番はストライカー個人が得点を量産できるやり方ではないという点ではまったく同感。しかし僕は偽9番もラカも非常に高く評価してて、だけでなくこれからもっと大きなものを期待できると思ってる。ラカ個人の能力がこれから上がるわけじゃなく、チームが熟成すると思うので。

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