試合の論点
アーセナル vs エヴァトンのトーキングポインツ。
🍿 Enjoy the best of the action again!
📺 Highlights | Arsenal 5-1 Everton 👇 pic.twitter.com/IsetVRzooI
— Arsenal (@Arsenal) May 22, 2022
ToTが4位を固めて、燃えカスエヴァトンに意味なし勝利。プレッシャーがなければいいプレイはできるが
せめてノリッチがもうちょっとがんばってくれたらなあ。あっちが2-0になったときに「しめしめ、2-0は危険なスコアですゾ」なんて思ってたら、こっちが2-1にされて目が点に。
それはともかく。この試合はエヴァトンにはチームとしてもうまったくやる気を感じなかった。
試合後のランパードのコメントがそれを裏付けている。「われわれは木曜にエナジーをかなり使った。われわれのビッグファイナルは木曜だった」。エヴァトンは、チャンピオンシップに降格という当面の危機を脱して、ボスも認めるほどに、もうすっかり燃え尽きていたんだよね。
ぼくもあの日のハイライトは観たが、グディソン・パークにみなぎるエナジーはシーズンどころか、10年単位でも最高潮だったのでは。あの大逆転のあとはチームもファンも完全燃焼で、あとに残ったのは燃えカスだけ。
試合が一週間近く空いたアーセナルと違い、今回の彼らはそこから中二日だったのだから、なおさらである。リチャーリソンやピックフォードのようなキーメンも不在で、彼らにとりこの試合の結果はまったく無問題。チームは、エナジーもモティヴェイションも圧倒的に欠いていた。というか、エミレーツを訪れていた彼らのファンの関心はタイトル争いで、シティの逆転(=リヴァプールの2位)に大盛りあがりだったとか。。
そういうこともあり、試合はあのように終始アーセナルが圧倒して、エヴァトンは防戦一方。なんだか練習試合を観ているような気にさえなったものだった。
だから、いくらあの試合で5得点しようが、すばらしい連携からチャンスをいくつつくろうが、なんだか虚しい気分になってしまう。
それでも、この試合のアーセナルからなにかを見出そうとするなら、試合を観ていて感じたのは、プレッシャーがなければ、このチームはこんなにもいいパフォーマンスが出せるということ。
プレッシャーというのは、心理的/物理的の両方。
アーセナルは、仮に先週のニューカッスルで勝っていたら、この試合の結果がCLに直結していたので、ホームでエヴァトンが相手とはいえ、勝つために大きなプレッシャーがかかっていただろう。そんなときに、今回のようなハイパフォーマンスが出せていたかどうかわからない。そうした状況にくらべれば、今回は心理的なプレッシャーはほとんどなかった。もし、ToTが試合に敗けていてそれを選手たちが試合中に知ったら、また違っていただろうけど。
また、物理的なプレッシャーも。エヴァトンはもうシットバックを最初から決めているみたいな戦いかたで、ピッチのうえではプレスどころではなく。最初から積極的にボールを奪いに行こうという気もないみたいだった。
そうなれば、アーセナルはわりとやりたい放題で、それがオーデガード、サカ、セドリックがあんなにも輝いた理由だろうし、エルネニーなんかパス成功率97%。NTですら、ボールを持ったら毎回のように大きなストライドで左サイドを駆け上がっていた。プレッシャーもなく、十分なスペイスがあれば、彼らはやりたいことができる。あたりまえだ。
プレッシャーがあるなしの状況下におけるパフォーマンスの違い。このチームでは、その落差がとくに大きい。安定しない。
アーセナルのシーズンを通しての大きな課題/問題のひとつは、やっぱりタイトなエリアでプレッシャーにどう対処するかだったのだろう。今年もまたというべきか。
記録的に若いスクワッドだったから、とくにシーズン終盤は心理的なプレッシャーのほうがフォーカスされることも多かったが、それよりも物理的なプレッシャーへの対処のほうが、より深刻だし、より改善可能なものに思える。
ニューカッスルでは、とてもオーガナイズされた相手に対し、アーセナルはGKからのビルドアップがまともにできなかったように、厳しいプレッシャー/狭いエリアのなかでどうボールを前進させるかが、来シーズン以降もひきつづきチームとしての進歩のカギになりそうだ。というか、トップチームでそれができなきゃ話にならない。
今回興味深く観たのは、後半が始まってすぐ(45分)、アーセナルはオウンサードで、この試合のなかで珍しくエヴァトンの選手たちが高いポジションを取ったときに、ショートパスの連携でそれを打開しようとするのだが、唯一NTだけ(大したプレッシャーでもないのに)パスの出し先を見つけられずパニックになって、相手にそのままボールを渡して大ピンチになったという場面。
この試合のNTは、ペネトレイションとパスのバランスも間違えなかったし、おおむねいいプレイをしていた印象があるが、あそこで思いっきり馬脚を現していた。PLでプレイする選手としての致命的な未熟さを露呈していた。
あの手のプレイは、サンビ・ロコンガやセドリックもシーズン中に何度もやっていて(逆にパーティやオーデガードはめったにやらない)、あれこそPLのタイトなミドフィールドで重要になる意思決定・判断スピードのクオリティなんだろう。そこが試合のなかで、トップチームとの決定的な違いになったりする。
アーセナルはトップレヴェルになるつもりなら、ゴール脅威同様、そこはかならず進歩させなければならない部分だ。バックアップの選手だって、ある程度のクオリティがないと、今後もこれまでと同じあやまちを繰り返すことになりかねない。
今回も好プレイのエンケティア
ラカゼット、エルネニー、エンケティアの3人の契約切れ選手について、アルテタのプレス会見でも質問が出ている。
エルネニーについては、以前からすでにアーセナルと契約延長で合意しているという報道もあるが、昨日は記念撮影の準備がメディアにすっぱ抜かれていて、来シーズン以降もクラブに残留はほとんど確定だろう。数日以内にはクラブから発表もありそう。
Mohamed Elneny in the #AFC press room today after the game posing for pictures with the club photographer. Appears to be holding a pen with a piece of paper in front of him. pic.twitter.com/ri95JJIqit
— Kaya Kaynak (@kayakaynak97) May 22, 2022
クラブは、こういうところを部外者に見せちゃだめだと思うんだが。ガバガバである。
ロマーノらのリポーツによると、アーセナルとエルネニーの新しい契約は、既存の契約が1年延長されて2023年まで。アーセナルはさらに1年延長のオプションを持つことになるという。クラブ残留を希望していたモーにはおめでとうだ。
そして、高齢のラカゼットはまあ契約延長はないとして、エディ・エンケティアが果たしてどうなるか。
好調の彼は今回もコーナーからヘッダーでG1。ゴールの真ん前にいて、目の前にボールが来たとはいえ、あれは、わりとすごい反応だった。QBKでも大丈夫。
アレは彼にとってなんとPLシーズン5点めで、この短いプレイ時間でラカゼットのそれを抜いてしまった。
彼のラカゼットに劣らないハードワークは相変わらずで、ミドフィールド深く落ちてのリンクプレイもしっかりこなす。シーズン終盤はフォルス9としても、ラカゼットのお株を奪ってしまった。今回もGKにハイプレスであわやの場面をつくったり、このチームのなかで彼はシーズン終了に向けてますます存在感を増しているところだ。一時はファンは誰も彼のことを話題にもしなかったのに、いまや「キープしろ」の大合唱。
アルテタは公の場で、いまだに彼にラヴコールを送っているということは、おそらくクラブはまだ彼をキープできるチャンスがあると考えているのだろう。ということは、彼の残留はやはりアルテタの説得がカギになりそうだ。サカもESRもバロガンも説得された。
アーセナルは夏にメインストライカーを取るはずなので(CLを逃したもののジェズースの獲得に影響はないとか)、レギュラーでプレイしたいエンケティアをクラブに引き止めるのはかんたんではないだろうが、アルテタならもしかしてとも思う。
DCLはどうだった?
ああいうエヴァトンだったから、あんまり参考にはならなかったが、それでも何度かいいプレイを見せていたし、あんな試合でもアシストもひとつ記録した。
個人的には、たしかに彼はいい選手だと思う。が、正直小粒なところは否めないような。189cmらしいけど。そんな長身に見えん。
彼が今後、毎シーズン20ゴールズ↑を期待できるような特別なストライカーになるかどうかと問われれば。どうだろう。わからない。
いまのアーセナルに必要なのは、そういうストライカーでしょう。
今シーズンのアーセナルの大きな問題のひとつはゴール不足。ショットコンヴァージョンのリーグ12位が、ゴール前のクオリティ不足を物語っている。
DCLの今シーズンのPL17試合でG5(257分ごとにG1)は、38試合フルでプレイしたらシーズン13得点の計算。ちなみにエディ(165分ごとにG1)は、フルでプレイしたらちょうどシーズン20得点の計算になる。
DCLに£50Mとか60Mみたいな金額をぶっこむのは、ちょっとリスキーに思える。
試合については以上。
21-22EPLテーブル(シーズン終了時)
アーセナルは、2ポインツじゃ4位に並んでもGDでToTに勝てなかったので、3ポインツ必要だった。1試合ぶん。
勝ち試合の数ならトップ4に入っていたのが悔しいところ。われわれはドロウがかなり少なく、敗けがマンU、ブライトン、パレスよりも多い。13コも敗けちゃあいけない。13コの敗け試合のうち3つを引き分けに持ち込めていたら、われらが4位だった。
またGDを観れば、トップ4に及ばないのも無理はない。ToTでさえわれらの2倍以上。シティもリヴァプールもわれらのGDの5倍以上。
とにかくゴールがたくさん取れるチームにならないと。観ててもおもしろくないしな。
ということで、不完全燃焼でわれらのシーズンは終わった。ヨーロッパなしシーズンの恩恵を活かせず、残念だ。
しかし、CLほどうれしくはないが、来年はELがある。これで少なくともミドウィークにさびしい思いをすることもない。
ひとまずアーセナルFCの皆さんにお疲れさまだ。そしてアーセナルファンのおれたちにも。ブログ書いてるだけだけど、今年はシーズンが終わって、なんだかどっと疲れが出た(笑い)。
新シーズンは8月からかな? たしか今年は12月にワールドカップがあるおかげで、例年よりすこし早くシーズンが始まるとかなんとか。
ここからはしばらくのブレイクに入るが、夏の移籍市場もあるし、プリシーズンもあるし、そこまで退屈はしない気がする。
このブログとしては、とりあえずアーセナルの移籍についてなにか書きたい。たまっているネタがたくさんある。去年の夏みたいな補強ができたら、かなりいいチームになれるはず。よし前向きだ。
ブレイク中もなにかしら書くと思うので、たまにブログを観に来てね。
おれたちの冒険はまだまだつづく! アーセナル先生の次回作にご期待ください!
COYG!
スパーズファンです。お互い浮き沈みの激しい実に面白いシーズンでしたね!
紆余曲折有りながらも何とかCLに戻って来れました。2シーズンのCL無しは辛かったですホントに。
アーセナルファンとしては思う所も有るのかもしれませんが、そもそも得点6位失点8位なのだから、どちらかと言えば5位に入れたこと自体が僥倖とみるべきでしょう。8位→8位→5位は十分ジャンプアップですよ!
All or Nothingも楽しみにしています。スパーズのもハッピーエンドとは言い難かったですが見ごたえ十分でしたし。
わざわざスパーズファンがコメントしてくれるなんて!
順位の推移やら得点・失点まで調べてくれて、感激です!
周りには嫌われていると思いますよ!?
お前の方が嫌われてるよ、負け犬。
ケツ○が喋ったぁ!!!
今シーズンもありがとうございました。
ほぼ毎日こちらは覗かせていただいてました。
同じ思いでアーセナルを見守る同志として、たいへん勇気付けられました。
今年も最後までアーセナルでしたけど、来年にかなり希望がもてそうとゆうのも間違いないと思います。
これからも見守っていきましょう。
COYG
引き分けの少なさを嘆くとかどうかしてる
負けの4試合が引き分けだったら????
タラレバ✕4 lol
引き分けが少なかったからこそ、5or6 が妥当なチームがこの位置にいられたんだろう
「勝てた試合」より「よく勝てた試合」の方が多かったし
負けで失った勝ち点は1、で必要だったゴールは1″以上”
引き分けで失った勝ち点は2、で必要だったゴールは1
コスパの高いシーズンだったと考えるべきだろう
サリバどころかトレイラですら呼び戻せば違っただろうね
カップ戦がホトンドなかったシーズンで大量の怪我人とコンディション不良
フィジオ(賢いサッカーファンが云うところのフィジコ)は自分たちの仕事を考えるべきでは?
まさか、アルテタが彼らの言葉に聞く耳を持たなかった、なんてことはなかっと信じたいが
ジャカとエルネニーでマンセーな身の程…はぁ…
局所的な話をするなら、サッカーはDMFなんだよ、と思う
パーテイだけでいけると判断したミケル君とガスパール君、學んでくれ、せめて
ギマランイス……
皆さんお疲れ様でした
チェルのポイント剥奪でも夢想しながら寝ます
シーズンお疲れさまでした
勝たなきゃいけない試合で勝ちきれない事が多かったシーズンだった印象がありますね
それでも来年はヨーロッパに戻って、若い世代の選手たちが更に経験を積んで、新しい選手が入ってくる
いつかミランみたいに名門復活できると信じています。
シーズンベストに誰か選ばれないかなー
ウーデゴールさんあたり、、、無理か
若手最優秀ってPLもあるのかな
やーお疲れ様でした。
毎試合ごとにプレビューとレビューのエントリを見に来るのが楽しみだったので、それが2ヶ月以上無さそうなのは寂しいですが、来シーズンはELがある。
ヤンガナ達のPRの場としても定評のあるコンペゆえ、腐らず楽しみます。
まさかの打ち切りエンドに笑いましたが、是非Chan先生主観のシーズン総括とか理想の移籍ターゲットとか読んでみたいっす。
本当に1年間、お疲れさまでした。
シーズン当初に驚異の4位滑り込み、を予想してからもう1年ですか・・・。いや早かった。
今年も本当にいろいろありましたね。それも直近のNLDとニューカッスル戦で全て上書きされた感がありますが。
イングランド代表、ブラジル代表に今後10年は定着しそうなサカ、ESR、ラムズデール、ベンホワイト、マルティネッリ、ガブリエウに、新アーセナルを体現するようなオーデガードのようなタレント。そこにトミヤスが、ファンへあっというまに受け入れられたこと。やっとサーニャやセスク、エジルやサンチェスを上書きできそうなスカッドに。
まったく1年前には想像できませんでした。シーズン前の更新も楽しみにしています。COYG
今シーズンもお疲れ様でした。
アルテタ監督、昨年チェルシーは67PでCLだったとかは言わない方が良かったですね。
それは92Pで2位だったリヴァプールのセリフだから・・・
とはいえ、シーズン序盤を思えば、現在のアーセナル5位でも上出来かもしれません。
来シーズンにはELがあり、今年使えなかった若手の出番が多くなります。
適格な補強と内部昇格で良いステップが出来るといいですね。
まずは、DAZNを解約して、8月を楽しみにしてます。COYG!
私はエンケティアよりラカゼットの方が落ちてきてのKeepやポストプレイのレベルはかなり高いと感じました。
ただ、高給取りなのかぁネック。
ラカさんぐらいの成績と年齢で、リーグアンのクラブでアーセナル以上の給与はムリだと思うけど、OMとかリヨンとかに行きたいものかね?母国に帰りたい感じがあるのかな?リーグアンで戦う方がフランス代表に復帰しやすいのか?
ラカゼットは今のチームに合っていると思うけど、出ていきたいならしょうがないし、基本給下げて成果ボーナスUPで1~2年延長してくれないかね?外でもそんなにもらえないと思うのだけども。
アーセナルもなんだかんだ言っても、欧州TOP20クラブには入っていると思う。そのレベルにラカさんがレギュラーかつ高給で行けそうなところ、あんまり無さそうなんだけどな。。
エンケティアも他のクラブで、アーセナル以上のクラブでレギュラーや準レギュラーになれるかな?ムリな気がしちゃう。ほかチームでも十分にいい選手、いるもんなぁ。
クリスタル・パレスのエゼ、ニューカッスルのアルミロン、フレイザー、ウィルソンやヴィラのイングスとかチームNo.1のFWじゃないけど、相手にいると怖い選手って結構いるよね。彼らよりもエンケティアを選ぶチームいるかなぁ?
エンケティアもセリエAやチャンピオンシップのクラブには行けるかもだけど、マルシャルだってセビージャでイマイチだし、CLクラブでエンケティアがレギュラーになるのはムリじゃん?
更にELクラブまで見ても、あんましなさそう。ポルトやベンフィカ、PSVとかもFWには要求は高い。
FWにはシビアに結果が求められるしね。ポテンシャルとか言う余裕はない感じ。
ドイツやリーグアンでは調子によってクラブの順位入れ替わりが多いからワンちゃんあるけど、給与は低いだろうしなぁ。
ということで、ガナはあんまり彼らに縋ってまで残ってもらわなくても、普通に成績と貢献度、よそのタレントと比較してガナの普通の待遇でオファーしてみて、ムリなら他所からレンタルとかでも良いから取ってきたいよね。
プレミアリーグで、アーセナルのFWとしてやりたい選手は結構いそうだけど。
思いつく感じで言えば、バルサから出されそうなブライスウェイト、ルーク・デ・ヨングも、レアルから不要とされそうなヨビッチ、マリアーノ、今季結果がでなくて安く行けそうなイサクとか、チェルシーのヴェルナー・ルカクだってワンチャンあるかもだし、マンUのリンガードとかもムリじゃなさそう。レンタルでも良いし。
アタランタのムリエルとかも。ナポリだったらメルテンスもいるね。シメオネとかも良い。
アトレティコのグリーズマンだって今だってレンタルだしプレミアリーグ初挑戦とかどうかな。
結構いると思うんだよね、モンチの気持ちになって探せば。
上で挙げた選手ならば、CLクラブにすぐにレギュラー確定、大奮発待遇必要!という感じじゃないし、(ルカク以外)
プレミアリーグ、アーセナルという名前の神通力はまだ効きそうに思う。
ガナにFWが手薄な点を逆に出番が増えるメリットと感じてくれそう。W杯イヤーだし。
基本給大盤振る舞いしなくても、うまくすれば行けそう。
コスパの良い補強をしてほしいですな。
長文、すんませんでした。