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【マッチレビュー】22/23EPL マンチェスター・シティ vs アーセナル(21/Apr/2023)今年のPLタイトルが絶望的に。だがCLを決める

現実は残酷であるな。

1位と2位といっても、ここまで差があるとは。しかもこちらが1位の立場。2位のホームチームが試合を支配しリードを3-0に広げたとき、ほんとうに観るのをやめようかと思った。この苦行の感覚はひさしぶりだ。

結局試合は4-1で終了。アーセナルのファンとして、多少なりとも期待はしていたので当然がっかりはしているが、試合の内容を観れば、ほとんど順当でフェアな結果だったとも感じている。

アーセナルは、この6ポインターで敗れ、今シーズンのタイトルの望みは絶望的になった。自分たちの結果しだいではどうにかできる、これが最後の機会だった。

まだこのあとの数試合でお互いなにが起きるかわからないと云えば、それはたしか。だが、それもあのクオリティのシティにスリップを期待するのと同時に、アーセナルも残り試合を完璧にこなすのが前提である。今回のわれらのパフォーマンスを観ているかぎりでは、それもかなり心もとない。なにせ、まだタフなのがいくつか残っているから。

そういうわけで、非常にぐったりとした木曜朝を迎えているが、よかったこともある。この日ブライトンが敗けたことで、アーセナルは来シーズンのCL出場が決まったという。なんと。これで来年からはCLマネーでガッポガッポ。あの選手もあの選手も買える。やったね。

それにしても、今シーズンの目標達成をこんな気分で迎えるというのも皮肉なものだ。

試合をざっと振り返っておこう。

Man City hammer Arsenal to move two points off top



アルテタの試合後コメント「鏡で自分たちを観るとき」

試合直後のアルテタのインタヴュー。AFCオフィシャルサイトのトランスクリプトより。

アルテタ:つよいほうのチームが勝ったと認めるよりない。彼らはわれわれよりもはるかによかった。彼らはより効率的だった。とくにファーストハーフ。彼らはどのボールも奪おうとしていて、いろいろなインテンシティ、意図と決意があった。

われわれは、そうしたデュエルであまりにも負けすぎてしまい、自分たちがいいポジションにいても守ることになり、できれば相手にしたくない選手たちに対し、オープンな場所でも守ることになった。

われわれは前を向かないと。これを今後引きずるようなら、非常にばかげている。現実を受け入れねばならないことは難しいし、それなら前進しないと。われわれは、選手たちを助けねばならない。自分たちの現在いるところの現実を理解してもらう必要がある。今日彼らがプレイしたチームは、あのレヴェルでもベストだ。あのレヴェルをキープできるものたち。そこが問題なのだ。

(KDBの早いゴールでゲイムプランの変更を余儀なくされた)わたしは試合前のチームはとてもやる気に観えた。そこでなにかできると自信があるように観えた。だが、あの始め方、われわれはすぐに後ろ向きになってしまい、そのあと対処するのに苦しんだ。セカンドハーフには多くの時間でマシになったが、その時点では遅すぎた。

自分たちがやれそうな可能性がある時間もあった。だが、とてもイージーにボールを渡しつづけてしまい、まったく勢いをつくれなかった。そこが重要だった。自分たちらしくないし、われわれは鏡を観る必要がある。前へ進まないと。

試合後のプレスコンファレンス。AFCオフィシャルサイトより。

(パフォーマンスについて……)

アルテタ:分析ははっきりしている。いいほうのチームが試合に勝った。彼らはおそらくベストにある。とくにファーストハーフ、われわれには程遠いレヴェルだった。

あれが起きたとき、ギャップがあまりにも大きくなっていて、最初の30分は特別な相手にはしなければならない、デュエルで勝ち、試合でなにが要求されているかを理解するうという基礎的なことすらしていなかった。われわれは罰せられて、それ以上罰せられる可能性すらあった。

(Optaの予想では、マンシティがリーグを勝つチャンスは92%になった……)

シーズンの始めにも、スタッツでは、アーセナルは6位か7位でフィニッシュすると云われていた。残り5試合で、われわれはここにいる。9ヶ月半たっても、われわれがここにいることに選手たちは大いに称賛に値する。

まだ5つの試合が残っている。わたしは、この国に22年近くいるが、たくさんのことも観てきた。試合ごとにどれほどの変化があるかもわかっている。このリーグでは、ふたつ同等の試合というのはない。

まず、われわれは選手たちを立ち直らせること。今夜の彼らは傷ついたから。彼らは際立つチームとプレイしたのだ。彼らもそれはわかっている。しかし、われわれもまた際立つチームだ。今日のわれわれは、あのレヴェルの争いにはいなかった。試合に勝つためにはそれが要求される。

(もしかしてマンシティが悪い年でないと、誰もタイトルを取れないのでは?……)

その答えはわからない。われわれはここに9ヶ月半いる。われわれは今日敗けて、エミレーツステディアムで敗けたのとは、かなり違うやりかたで敗けたことも認める必要がある。今日の一チームが観せたパフォーマンスのクオリティは、もう一方のチームとはかけ離れたものだった。

(なぜ選手たちは基礎をやれなかったので?……)

それは選手たちとともに秘密にしたい。相手は、どの場所でも上回っていた。よりアグレッシヴで、うまくボールをキープし、毎回のデュエルで勝った。われわれは彼らをコーナーまで追い詰め、そこからふたつのパスでわれわれのゴール前にいる。スロウインからセットプレイでも、あまりにイージーに失点した。彼らが試合に勝つにふさわしかった。なぜなら彼らのほうがよかったから。

(試合のアプローチを変更したかった?……)

いくつかの調整はしたかったが、彼らは早いゴールを取ることに成功した。理解せねばならないのは、われわれがどこから来たか。われわれは、自分たちをここまで連れてきたやりかたに忠実でなければならない。われわれは、さまざまなかたちで過去にそれをやってきて、それはなにも保証されない。

なにをもっとうまくやるべきだったのか、鏡で自分を観るときだ。いちばん最初にそれをやるのはわたしだ。そしてつぎの試合へ。

(選手たちは固まってしまっていた?……)

彼らが恐れていたとは思わないが、試合の始め方はまったくなんの役にも立たなかった。なぜなら、多くの場面でわれわれは自分たちでトラブルを招いていたから。われわれは競争に負け、ファースボールもセカンドボールにも負けた。それが起きてしまえば、オープンスペイスに縦の攻撃をしかけてくる。それが不確実なものをつくっていった。

われわれは、自分たちがやりたかったように試合を掌握できなかった。相手を称賛する。とてもよかったから。

(チームが序盤で競うことができなかった理由は?……)

それをここで云うのはとても簡単だ。しかし結局は、わたしが観るかぎりベストでプレイしている彼らと対戦せねばならないとき、それをやるのは極めて難しい。

(この敗戦の教訓……)

現実を受け入れること。それが前進するためのベストなやりかた。今日、彼らのほうが自分たちよりもよかったことを受け入れる。相手が勝利にふさわしいし、われわれには試合に勝つチャンスは一度たりとてなかった。

われわれは進歩しなければならない。もっとよくなって、それを受け入れられるほど謙虚になる必要がある。スポーツでは、より進歩したいのなら、それをやらねばならない。

(チームがベストじゃなかったことにどれほど失望している?……)

とても。しかし、われわれもチームとしても個人としても、ベストであることが必要になるのはわかっていた。個人でベストにならなければならないし、11人でそれをやらねばならない。今日はそこに程遠かった。

(タイトルに望みをかけるには、今後の試合すべてに勝つ必要がある……)

今後なにが必要になるのか、わたしにはわからない。間違いなく、まずわれわれに必要なのは、選手の気持ちを鼓舞すること。なぜなら、今夜彼らも苦しんでいて飲み込むにはキツいから。明日には彼らの気持ちを持ち直させて、勝つために、これまでにやってきたすべてのことをつぎの試合へ向けていく。そこが、いまわれわれが始めなければならない地点だ。

以上

シティはベスト(な状態)だったとアルテタも認めているのだから、そういう相手に勝つのはただでさえ難しかったという実感もあるのだろう。元シティでこのチームを間近でみてきたアルテタだからこその感覚。

相手の強さ、自分たちのいろんな意味での拙さ、その結果としての今回の敗けを素直に認め、そこから自分たちはどう進歩していけるか。

気持ち的にもだいぶ落ち込んでいるチームとともに、今シーズンの終了まで、アルテタには今後も難しいタスクが待っている。

アーロン・ラムズデイルの試合後コメント「ぼくらはあきらめるためにプレイしてきたわけじゃない」

セイヴ5。ハーランドとの1 v 1を止めるなど、彼がいなければもっと多く失点している可能性もあった。GKの試合後コメント。AFCオフィシャルサイトより。

ラムズデイル:ピッチを出てから直後のリアクションは、がっかり。ぼくらは試合に勝つためにここに来たし、それをすることができなかった。

ぼくらはこのポジションに9ヶ月もいて、嘆いたり、あきらめるためにプレイしてきたんじゃない。ぼくらはそうはしない。もしなにかが起きるなら、それはぼくらのリーグのなかでのこと。だから、なにが起きてもしがみつかないと。

ぼくらには何も変わらない。ぼくらは、自分たちがいつもやっているようにやっていくし、個人でもチームでも自分たちのミスから学んでいく。今夜、望んでいたものを得られなかったのは残念だ。

(シティについて)彼らには、1ヤードプレスに遅れたり、ヘッダーやセカンドボールに負けただけで罰せられる。試合のなかで足がかりをつかむのが難しかった。

でも同時に、ファーストハーフではぼくら自身も自分たちを試合にインポーズできていなかった。相手に2点のリードを与えてしまい、彼らは容赦なかった。それこそ彼ら。

彼らが望んだとき、彼らは恐ろしいチームになる。ぼくらもリーグのベストチームになりたいし、だから彼らのやること、やろうとすることをよく観て、彼らと戦えるようになりたい。彼らにここまで近づけたみんなを称賛する。

(サポーターへ)彼らは、彼ら自身、クラブへの称賛だ。ぼくらには大きな後押しになった。ぼくらが非常に残念なのは、彼らは自宅まで笑顔で送り届けることができなかったこと。しかし、ぼくがこの18ヶ月観てきたなかで、ファンについてひとつのことがあるとすれば、それは彼らはあきらめないということだ。

彼らもぼくらが全力を出しているとわかっている。ミステイクは起きうるし、先週もぼくのミスのときに応援してくれた。ステディアム全体がそうだった。きっと、火曜夜のホームのチェルシー戦では、嘆きも不満もないだろう。

彼らは最高だし、できれば彼らには安全に家に帰ってほしい。そして火曜に元どおりにするときに会えるのを楽しみにしている。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

8 Comments on “【マッチレビュー】22/23EPL マンチェスター・シティ vs アーセナル(21/Apr/2023)今年のPLタイトルが絶望的に。だがCLを決める

  1. 粉砕されちゃいましたね。
    相手は11人みんなワールドクラス。デ・ブライネと金髪ロンゲはエイリアン。
    おれたちもいつかあんなふうになりたいですね。

  2. ホールディングに関してはその通りだと思います。よく頑張った。頑張ってもあのくらいなのだから、そのホールディングをシティ戦で選んでしまうアルテタが悪い。それによってビルドアップが重くなる問題も、守備時にホワイトとガブリエルの負担が大きくなる問題も継続。ここ三試合の課題に何一つ取り組まないまま、ピッチに選手を送り込んだだけ。多くの点でシティはアーセナルより優れているけど、だからといってここまでの試合になることはなかったし、実力差をそこまで感じなくてもよかったはず。悔しいと思えるほど、アルテタが何かをしたわけじゃない。

  3. アルテタがいつペップの殻を破り、離れることができるか。昨日の試合を見ていて、それができた時にシティを倒し、リーグ制覇できる時なんだと思いました。

    それと来季以降、今のベストメンバーでもジャカとジェズスはアップグレードが必要かな。左CMは目処が立ってそうだけど、ストライカーはどうですかね。ジェズスも最高ですけど、ハーランドという化け物がいる以上、最高でもまだダメで、こちらも化け物を用意するしかないのかなと思いました。毒をもって毒を制す。モンスターにはモンスターを。

    1. シーズン当初はジェズスもモンスターだと思ったんですけどね、、、
      数名の選手が少なからずW杯の影響受けたように思えます。

      1. ジェズスももちろん世代を代表するモンスターだけど、ハーランドはそれ以上

  4. ゾロが鷹の目と戦った時を思い出しました。こんなにも差があるとは…意外といい勝負出来るのでは無いかと甘い夢を見ていた試合前の自分をぶん殴ってやりたいです。

    1. まだ悔しい。まだまだ悔しい。
      リーグタイトル云々の前に、このやられ方が悔しい。
      勇気とかパッションとかを、うまく横に流された感じが特に。この痛み、忘れねえからな!と声を大にして言いたい。
      糧にしようアーセナル、糧にするぞグーナー。
      ほんと悔しい。

  5. 0-2の前半。内容も圧倒的。
    ナゼ後半に頭から、トロサールらの投入がなかったのか?
    0-3からでは無意味。
    完敗は受け入れるしかないが、そこは納得いかない。

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