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アーセナル夏の移籍ウィンドウ展望その1【2022】補強ポインツ編 近年のアーセナルにとり決定的に重要になる夏ウィンドウ

22-23シーズンに向けて、アーセナルの補強ポインツ

既存のチームのデプスを整理しよう。

ゴールキーパー

アーロン・ラムズデイルのファーストが盤石。

彼のパフォーマンスは、21-22シーズン後半は前半に比べるとやや不安定だったが、それでも、彼がリーグのGKたちのなかでも将来有望なひとりなのは変わらない。

そして、退団がうわさされるベルント・レノはちょうど昨日、ポルトガルメディアがベンフィカの興味について伝えているのが話題になっていた。それによれば、アーセナルはレノに€8.5Mを求めていて、ベンフィカはその金額を出し渋っているようだ。安いんだか、高いんだかわからない。

いずれにせよ、ベンフィカかどうかはともかく、レノ移籍は避けられないだろう。

だが、アーセナルはすでにレノのリプレイスメントを取っている。マット・ターナー。そろそろアーセナルからアナウンスがあってもよさそうだが。

サードGKは、ひきつづきアカデミーのカール・ハインかアーサー・オコンコか。

補強必要性:☆☆☆☆☆(もう補強済み)

センターバック

ベンジャミン・ホワイトガブリエル

バックアップにロブ・ホールディング、今年からウィリアム・サリバもここに加わる。

2CBのポジションに4人のシニア。ここは大きな問題はない。クオリティも十分。

強いていえば、ビッグガビに問題が起きたときにLCB(左足CB)のバックアップがほしいところだが、パブロ・マリーがローンから戻ってくる可能性もあるようだし(本人はウディネーゼに残留希望だとか)、またトミヤスもLCBで問題なくプレイできる。

補強必要性:★★☆☆☆(余裕があれば左足CB)

フルバック

LB、RBともにバックアップのクオリティに問題あり。

キーラン・ティアニータケヒロ・トミヤスは、彼らがチームからいなくなってからの守備の不安定ぶりに、彼らがどれだけ重要なパートだったかが実感された。このふたりが安定してプレイできれば問題はないが、KTはとくにアーセナルに来てから頻繁にケガをしていて、シーズン後半のトミヤスもまたそのような兆候をすこし見せているのが不安である。

つまりFBは、昨シーズンを顧みるなら、バックアップのクオリティがカギになる。

LBのバックアップは、ヌーノ・タヴァーレスと、緊急事態ではジャカがLBポジションに入ることも。

昨シーズンのタヴァーレスの安定からは程遠いケイオスっぷりを観れば、来シーズンにLBのセカンドでプレイするとは思えず。よくてサードではないか。アルテタがこの状況を放置するとは思えない。ジャカのLBは理想的ではなく、クラブは、KT不在で安心できるLBを確保しようとするはず。

RBは、トミヤスのバックアップであるセドリック・ソアレスのこれまでのパフォーマンスをどう評価するかが問題だ。

全般的に、彼はRBのバックアップとしてはOKっぽいところはあるが、今シーズンのようにかなりプレイ時間が長くなると、それだけ不満も募る。

トミヤスをCBのバックアップとしてもカウントするなら、RBの補強優先度は高くなる。LCBのバックアップではなく、信頼できるRBのバックアップを優先するほうが賢い動きかもしれない。

補強必要性:★★★★☆(LBのバックアップ)

ミドフィールダー

ここは、4231と433で考え方がすこし変わるが、アルテタがシーズン終盤にかけては積極的に、自らが好む433を使っていたので、来シーズン以降メインになりそうな433フォーメイションで考えることにしよう。

6/8は、トマス・パーティグラニト・ジャカモハメド・エルネニーアルバート・サンビ・ロコンガ

8/10は、マーティン・オーデガード。※ESRはウィンガーとしてカウントする。

来シーズン以降もレギュラーが決まっているのは、パーティの6にオーデガードの右8で異論はないだろう。そして、エルネニーとサンビ・ロコンガはパーティのバックアップか。

気になるのはジャカの扱いで、これまでの報道からすると、アーセナルは夏にはジャカがプレイしていた左8をターゲットにしている。ということは、ついにジャカのリプレイスが起きるのか。。まあ、役割的に当然といえば当然だろう。8にはゴール脅威だって期待したいのだし。本来は、ボックス内に侵入したことが話題になるようなタイプの選手をそこで使っていてはダメなのだ。

それとこの夏のCDMの補強(パーティのバックアップ)については、あまり話題になっていないものの、昨シーズンのパーティ不在時のことを考えると、最優先とは云わずともやはり補強したいエリアに思える。ロコンガはまだ荒削りすぎで、エルネニーは無難すぎた。パーティの武器は、やはりタイトなエリアからの攻撃的な前方パスなので、彼がいないときの攻撃への悪影響が大きい。

ブライトンでの実績からして、ホワイトはCMでもプレイできたはずながら、結局アルテタはシーズン中にそれを試すことができなかった。サリバが戻るので、これが実現できるといいオプションになるのではないかと思う。

また、オーデガードのバックアップについては、アルテタはESRのことを考えているかもしれない。彼はオーデガードがやるような広いエリアでのゲイムメイキングのセンスは、そこまでないように感じる。オーデガードになにかあったときは、そこにそのままESRを当てはめるよりは、4231の10にして、ESRの役割をもっと限定したほうが彼が活きるように思える。

補強必要性:★★★★☆(No.8)

ウィンガー

LWは、ガブリエル・マルティネリエミール・スミス・ロウ

RWは、ブカヨ・サカニコラ・ぺぺ

昨シーズン、チームのなかで、LWだけが唯一クオリティを落とさずにロテイションできるポジションのように感じた。アルテタも、バランスよくふたりを使おうとしていたように思える。ガビとESRのLWコンビはお互いの強みも違うし、なかなかいいデプス。

RWについては、サカがエースとして絶対のレギュラーながら、個人への負担が大きすぎた。彼は昨シーズンPLの38試合に出ずっぱり。しかもしばしば相手DFのラフなチャレンジの標的になり、来シーズンもこの調子でケガなくプレイを継続できるかどうか。ほんとうはアルテタだって、若い彼をそこまで酷使したくなかったはずだが、あまりにも優秀な彼の代わりがいなかった。だから、外せなかったというのが正解だろう。

ぺぺは最近、アーセナルからPSGにオファーされているというニュースが話題になっていた。

これまでの彼の冷遇されっぷりを観ても、すでにアルテタのプランに入っていないのは明白であり、おそらくは、この夏に移籍をするのだろう。だが、本人も高給であり、クラブレコードの大金を投じたアーセナルもそこまでディスカウントはしたくないため、夏のアーセナルでただひとり整理に苦労する選手になりそうだ。なんなら、サラリーの半分を負担してローンみたいなことをやるんじゃないか。それほど、彼が来シーズンも仏頂面でアーセナルのベンチに座っている姿を想像できない。

ローンでフェイエノールトでプレイしていたリース・ネルソンは、いまのところ去就は不透明。ローン前に延長した契約はあと1年のみ。彼は、補強資金捻出のために、この夏に売却されるのではないかと考えているひとが多いようだ。たしかに、フェイエノールトはECLファイナルまで進んで、彼もシーズン後半はそれなりにチームに貢献していたようだが。アーセナルのファーストチームにすんなり戻れるとはあまり思われていない。それともプリシーズンでアピールするチャンスを与えられるか。

補強必要性:★★★★☆(サカのバックアップ)

ストライカー

アレクサンダー・ラカゼットエディ・エンケティア

これまで夏に退団濃厚と思われていたエンケティア。彼の契約延長はほぼ決まったような報道がされている一方で、ラカゼットのほうはとくにあたらしいニュースはなく、このまま契約切れか。

エディ・エンケティアが新契約にサイン間近。夏のアーセナルの補強プランに朗報 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

現在、ゴール前でのクオリティが致命的に不足しているアーセナルにとって、この夏のストライカー補強は最優先。レギュラーになれるクオリティのストライカーをいっきにふたり取るのではないかと云われていたが、アルテタにたいそう信頼されているエンケティアが残るということは、ひとりに絞られるのかもしれない。

それと、来シーズンはローンをポジティヴに終えたフォラリン・バロガンが戻ってくる。彼がチームに残るかどうかは、CFの補強次第になるか。残っても、十分なプレイタイムが確保できないとなれば、もう一年ローンもありそうだ。

来シーズンはELもあり試合数はかなり増えるとはいえ、中央でプレイできるマルティネリもいるなかで、バロガンがサードCFとして毎試合ベンチスタートでもチームに残るかは微妙に思える。

補強必要性:★★★★★(メインストライカー)

補強のキーポインツはヴァーサティリティ

こうして、補強ポインツをあらためて俯瞰すると、今回もやはりカギはヴァーサティリティだなと。複数ポジションをこなせる便利なタイプ。

去年夏に取ったホワイトやトミヤスはその典型的な例だったろう。こういった器用かつポジションに柔軟な選手は、マネジャーにはより多くの選択肢を与える。

ポジションごとにスペシャリストな選手を補強するよりも、ヴァーサティリティある選手を取ったほうが、なにかと都合がよい。ケガをした選手のカヴァもしやすいし、いろいろなフォーメイションも使えるし、試合中の調整にも対応できる。いいことしかない。

これまでアーセナルとリンクされている選手も、とくにそうしたタイプが多くなっているように見える。

 

エントリ後半は、うわさの選手たちを確認してゆこう。……とここで時間切れ。

 

つづく



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

2 Comments on “アーセナル夏の移籍ウィンドウ展望その1【2022】補強ポインツ編 近年のアーセナルにとり決定的に重要になる夏ウィンドウ

  1. 最近ふと思ったのですが、SBの怪我の多さはなぜなのでしょうか?
    過去を見ても、サイドの選手に怪我が多いように感じます。掘り下げて調べてみたいなと感じました。

    現代サッカーにおいてSBの果たすマルチタスク、フィジカル要素は非常に大きく、怪我のリスクも大きいと思います。一方、どのリーグの優勝を争うチームも、SBはいずれもタフです。
    この差は何なのかなぁと。それとも意外と他チームも怪我をしているのでしょうか?
    なぜ、ティアニーも、トミーもこんなに怪我が多いのか。
    怪我で移籍の優先順位が乱れてしまうのが、本当に心配です。

  2. 来シーズンから交代枠が増えるのならば、
    スタメンだけでなく、交代要員のレベルアップは必須です。
    今シーズンのようにスカスカなベンチでは、ELが増える来季はまたもや負傷と不調の悪循環です。
    少々無理な金の使い方をしても、各ポジション大人買いを!

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