こんにちは。
現在アーセナルはシーズンスタートから3連勝中と絶好調。だから、一週間に一度しか試合がないこの時期は、なんだかもったいないように感じる。ようやくPLに戻ってきた気分である。
さて今回のアーセナルの対戦相手は、今回も昇格組のフルハム。前回のボーンマス(A)が、シーズンのアウェイ試合でもっともイージーな試合なら、この試合もホームでもっともイージーな試合のひとつと認定されるべき試合だろう。シーズン前のアーセナルのスタート5試合が、PL20チームスのなかでもっともイージーという評価は、こういう試合が含まれていれば、そう思われてもしょうがない。
もっとも、フルハムはシーズン前の下馬評では今年の降格候補の一角と観られながら、シーズンが始まってみればここまで3試合敗けなしでリーグ7位とまったく悪くない。
アーセナルが勢いをさらにつけるのか、フラムがエミレーツでサプライズを起こすのか。
今晩の試合をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「ぺぺのローンはすべてのパーティにとりベストの決断」
昨日行われた、アルテタの試合前プレス会見。AFCオフィシャルサイトより。
フラム戦について
(直近のチームニュース?……)
アルテタ:今週は全員トレインしていて、全員が大丈夫。だからフルチームを選べるだろう。ただし、数週間ケガのリース(ネルソン)以外だ。
(ボーンマスの試合でもっとも満足したものは?……)
チームのプレイ、どのようにパフォームしたか。もちろんポインツを得たこともあるし、この調子をつづけることだ。
(昨シーズンと今シーズンのスタートのカギとなる違いは?……)
いま起用できる選手たち。そして、あのときに起用できた選手たち。一年が過ぎ去って、われわれは違うときにいる。一年前もプレイしていた同じ選手もいる。とくに成長した選手たち。彼らが今日いるところも、まったく異なるシナリオだ。
われわれにはいい勢いがあり、いいエナジーが満ちている。いい自信もある。だからつづけてゆこう。
(フラムについて……)
とてもタフな試合になる。彼らはすばらしく好調だ。去年はチャンピオンシップでかなりうまくやっていた。そして今年のPLでは、とても難しい3試合だったにも関わらず、まだ敗けていない。難しい試合になるだろう。
(Aleksandar Mitrovicの脅威について……)
彼は昨シーズンにリーグで43ゴールズを取っていて、今シーズンもすでに3ゴールズ。つまり、彼はそのエリアでの効率においては、フラムの脅威の中心のひとつということだ。
(キャンプのムード?……)
ムードはとてもよい。エナジーもとてもよい。今週ボーイズはすごくよくトレインしているし、だから、今回もいいパフォーマンスをせねばならないし、勝利への権利を得ねばならない。
(クラブが連れてきた選手たちに来シーズンのCLを与えられなければ、それは失敗になる?……)
それは、すべてのPLチームスにとっての疑問になると思う。スターティング11のために、6人、7人、8人も選手を買っているチームには。キミは「失敗とはなにか?」について訊いている。われわれは、毎週パフォームしなければならない。われわれはいいスタートをして、つぎの試合に集中せねばならない。
ニースにローンが決まったぺぺについて
(ニコラ・ぺぺのローン……)
彼がこのクラブに来てから3年たった。彼にはとてもいい時期もあったし、プレイ時間という意味でこのチームにあまり貢献できないときもあった。そして、われわれはすべてのパーティのために、彼に退団を許可することに決めた。彼にはプレイ時間が必要だし、フットボールのプレイが必要。彼の決意も固かった。だから、その決断は全員にとりベストなことだった。
(ぺぺは移籍金が重荷になる?……)
わからない。ニコはベストなやりかたで取り引きしようとしていたと思う。もちろんクラブが彼のために支払った金額は、彼に責任はない。彼は努力をしたし、彼の姿勢や態度は申し分なかった。彼のひととなりを知れば、彼を愛さずにいられないだろう。
ピッチ上でわれわれが強いられた決断、そして選択は、ほかのものになってしまった。当然それが、彼が自分のクオリティを示すことに影響を与えた。
(彼のアーセナルでのキャリアは終わったので?……)
彼にはプレイ時間が必要だった。どうしてもほしかった。彼はそのことでわたしによく話してきた。そしてわたしはそれをいますぐは保証できない。彼が求めるものを。
そうした期間が長くなりすぎれば、どこかの時点でフラストレイションになり、パフォーマンスのレヴェルがチームが求めるものと合致しなくなる。だから、その決断はベストだった。
(ぺぺの獲得とローンは、クラブはリクルートメントの教訓になった?……)
わからない。クラブ、あるいは選手を連れてくるものは誰であろうと、わたしが関与してきた限りでは、つねにベストなことをやろうとしている。なぜなら、われわれは信じているし、彼らも当時はそれが市場のなかでベストな選手だと信じた。クラブにインパクトをもたらすと。
ときに、それは云うほどかんたんではない。どこでも観られることだ。トップトッププレイヤーを連れてくるが、突然にうまくいかなくなったりする。この産業はとても複雑である。
われわれはできるだけリスクを最小化しようとしている。だが、結局は彼らもマシーンではなく人間だ。彼らのポテンシャルを発揮させるために、すべての要素が必要になる。
ELについて
(ELへの野心について……)
われわれは参加しているすべてのコンペティションで勝とうとしなければならない。一歩一歩行き、どんなドロウになるか観ていく(※訳注:この会見はELドロウの直前に行われた)。
(週2回のプレイは準備できている?……)
まったく前例のないシーズンだ。多くの週で2-3試合プレイすることになるからというだけでなく、ワールドカップがあるから。それがどうチームに影響するのかわからない。だから全体の絵図を観ねばならない。準備も組織も、それを考えてやらないと。
(ELのポッツを観て、どの相手がいいと思う?……)
それをやるのは避けられないが、遠征があり、どの週にプレイすることになるか。なにがマシとかなにが悪いとか。われわれは、それには関与できない。純粋に運であり、今日それがどうなるか観てみよう。
(アーセナルのスケジュールは、ELの関係で木曜と日曜に調整される。スクワッドはそれに対処できる?……)
それがわれわれが望むものだ。もちろん、われわれがコントロールできないこともある。ケガやサスペンションは以前もあったこと。しかし、われわれは現在のこのパフォーマンスのレヴェルを維持する必要がある。3日ごとにそれを要求していく。このクラブにいれば、それが期待されるものだ。
移籍について
(ヘクター・ベレリンについて……)
将来について議論のある選手たちはいる。すべてのパーティにベストな解決策を見つけようとしている。
(ぺぺは新しい選手でリプレイスされる?……)
われわれが自分たちが持っている計画どおりにできるなら、それをやろうとする。計画では、ぺぺの移籍は起きうることだった。そして、これからは現実だ。われわれは自分たちがやりたいことを達成するために、2ヶ月も準備してきた。それが可能かどうかはともかく、観てゆこう。
(ぺぺのリプレイスができなくても満足できる?……)
われわれはそういうときも違うやりかたでやってきた。ウィンドウの始め、われわれは選手を整理する前にあたらしい選手とサインした。そしていまは、違うことをしている。われわれは選手を整理し、誰かを連れてくることになるかもしれない。
だが、それは保証できない。その選手はまだここにいないのだし。わたしが保証できるのは、ウィンドウが閉じたとき、そこにはわたしにとって世界最高のチームがいるということ。わたしは、このチームからベストを引き出すつもりだ。
(移籍市場についてと、最終週のウィンドウはクレイジーになりそう……)
あたらしく加わった選手たち、つかった金の量、既存のものに加わったスクワッドのレヴェル。これは、わたしがこのリーグでも経験したこともないようなものだ。昨日もいくつかの案件が実現し、この最後の週にもまだ実現する。とてもパワフルになるのだと思う。
(PLがこのウィンドウで使った金額は記録になりつつある件についてと、選手を連れてくるのが難しくなったか?……)
イェア。だが、このリーグが生み出しているパフォーマンスもまた記録だ。ある目標に達するのに必要なポインツを観たまえ……。このリーグでもかつてなかったことだ。それがスタンダーズになっている。このリーグではどのチームもスタンダーズがめっさ上がっていて、この数週間のあいだでも、すでに驚くような結果とパフォーマンスがある。
(FFPについて……)
われわれは規則に則っているし、(UEFAから)何も聞いていない。だから、その話がどこから来たのかわからない。わたしが思うに、クラブはつねにとても規律があるし、なにをやりたいのかとても明快なヴィジョンがある。したがって、(移籍ウィンドウにおいて)われわれの限界や、どうものごとに取り組まねばならないかは、なにも変わらない。
(ガブリエル・ジェズースのフォームと、オバメヤンのチェルシー移籍の報道について……)
ガビーは完全にハッピーだ。チームにも慣れ、パフォーミングしていて、彼がクラブにもたらしているものも。オーバについては、それは彼の将来だ。彼がなにを決めようと、われわれは彼の幸運を祈る。
(彼とコーヒーを飲む?……)
ふつうは選手とは飲まないね。
アルテタのマネジャーPL100試合
(これがあなたのマネジャーとしてのリーグ100試合め……)
さっき知ったばかり。時間がたつのが早いね! このクラブにいられて、そのような数字に到達できることが特権だ。できればそれを長くつづけられて、喜びとたくさんの勝利をもたらしたい。
(100試合であなたが学んだことは?……)
勝ったり敗けたりで、人生がいかに難しく、美しいのかということ! とくに敗けたとき。そして振り返り、ここまでの旅路を分析し、どれだけのことが起きたのかと。すべてに決断があった。一貫性はとても重要であり、自分が信じるものにしたがうこと。結局はそうしたことが起きるのだ。
(これまでプロジェクトを疑ったことはある?……)
われわれも人間。疑うことはある。とくに試合に敗ければ。周囲の状況が変わっていき、勝利する道が見つけられない。それにふさわしくてもだ。そして、それに適応するべつの道を探す必要がある。
ときにはそうしたことをせねばならないが、結局は自分のやることを感じねばならない。なぜなら、それが伝達するもっともいい方法だから。とくに、選手たちに対して。サポーターたちに対して。そしてクラブのみんなに対して。それが、われわれがつねにやろうとしていること。
以上
今回の会見のメインのトピックは、ぺぺのOGCニースへのローン移籍決定、それと残り5日となった移籍ウィンドウ、とくにぺぺのリプレイスメントをどうするのか。あとは、しばらく話題になっていたFFPについて。
ぺぺの移籍は、ぼくもさすがに思うところがけっこうあるので、来週に別エントリで書こうと思う。
FFPについては、アルテタも「どこからその話が出たのかわからん」と述べているが、発信地はほとんどSwiss Ramble先生のアレだろう。このブログでも今週それをネタにエントリを書いた。
ちなみに、移籍ウィンドウまっただなかで、もともとアーセナルの現時点での財政やFFPについては多くのファンの関心事ではあったとはいえ、Swiss先生のtweets以降に、一流メディアでも軒並みその話題を取り上げていて、「ジャーナリストたちがプライドもなくSwiss Rambleに飛びついている」とファンのあいだでは揶揄する声もあった。
弊ブログとしては、おれだけじゃなくてよかったよかったと安心したものである(苦笑)。
ところで、アルテタの100試合めって以前にもあったような……とおもったら、去年11月のワトフォード(H)も100試合めだった。あれはすべてのコンペティションということか。今回は「リーグ100試合」めのようだ。前回の100試合めのその試合は1-0で勝っている。吉兆!
グラニト・ジャカのインタヴュー「ファンにハッピーを返したい」
フラム戦を前にして、ジャカのインタヴューがあったのでお届け。『Evening Standard』より。
ジャカ:(ファンとの関係)いいふうに変わった。こんなふうになるなんて、想像もしていなかった。いまみたいに感じたことなど、一度もない。16か17、18のときにバーゼルに行ったときですら。
いまがファンともっとも美しいときだ。そしてチームとも、クラブとも。彼らは、ぼくらがいまいいかたちでやっていることを観ている。
ぼくの気分はいいよ。ハッピーを感じている。それを彼らにも返したいんだ。これからもすべてうまくいくことを願おう。レジェンドとか、そういうものになりたいわけじゃない……。ぼくがこのクラブに残している数字が、ことばより雄弁に物語っているだろ。
このクラブで250試合以上プレイしていることは、ぼくはとても誇らしい。とてもハッピーだ。だって、ぼくの前にだってそんな数字を達成しているひとは多くないのだから。
ぼくが望むのは、戻ってきたときに歓迎されていると感じること。ドレッシングルームに入ったときに、ステディアムで歓迎を感じること。リスペクトされていること。それがぼくの望むものだ。起きたことは過去のこと。ぼくは未来を観ている。
ぼくらには、なにか大きなことを成し遂げるチームがある。ELもあるし、ふたつの(国内)カップスもある。このクラブにはタイトルが必要だ。それをこころにとめておかねばならない。頭のなかにとどめておかないと。それがキーになる。ファンのサポートはすごい。いまだけじゃなく、悪かったときですらずっとだ。
ぼくらは、それを彼らに返そうとしているところ。毎週、毎日、だから団結しよう。お互いを信じよう。そうすれば、なにか大きなものを成し遂げられる。
ジャカはいまアーセナルに来てから最高のときを過ごしているな。もしかして、ティーレマンスの取り引きにもけっこう影響を与えているかも。ジャカはケガもしないし、彼をメインでカウントするなら、あのポジションは数は足りている。カードでファンを不幸のどん底に落とすのだけ気をつけてほしい。
ところでジャカといえば、昨日パトリック・ヴィエラのコメントが話題になっていた。
Patrick Vieira full of compliments for Arsenal’s Granit Xhaka.#AFCpic.twitter.com/voChivDwCv
— AK – 24/7 Arsenal News (@akarsenalnews) August 26, 2022
「現役選手のなかで、もっとも“パトリックな”MFは誰か?」という質問に対し、好きな選手でいいかい?と前置きしつつ、ヴィエラは3名の選手を挙げた。それが、カンテ、ジャカ、ファビーニョ。
ジャカは「あまり気づかれないし、言及されることも少ないが、チームプレイヤーでハードワーカーだ」と称賛。
ヴィエラのような人物にこんなふうにほめられたら、きっとジャカもうれしいだろう。