試合の論点
オックスフォード・ユナイテッド vs アーセナルのトーキングポインツ。
この試合に対する思い入れの強さが出た前半
オックスフォードのプレイを観ていて、彼らは事前にかなりアーセナルを研究していたんじゃないかと思えた。PLのトップチームなのだから、当然ありえる話である。
ボールを持っていないときはブロック守備とマンマークを徹底していて、相手に全然好きにやらせてくれない。
とくにマンマークが印象的だった。アーセナルのビルドアップでミドフィールドに誰かが落ちてくるときは、必ず誰かがぴったり張り付いてきたりとか。アルテタも云っていたように、No.6のエルネニーはもちろん、ヴィエラやロコンガもマンマーク。コーナーキックでは、ビッグガビ、ロブホ、トミー3人は完全にマンマーク。トミヤスはGKの近くにいるタスク?のためか、マークをはがそうと、毎回のようにゴールネットのなかに逃げていたのがなんかおかしかった。
彼らは、アーセナルの対戦相手が抑えるべきところをしっかり抑えていて、プレイの効率を下げさせることに成功。そのために前半のアーセナルはほとんどなにもできなかったという印象がある。
それと、メンタリティでもこの試合にかけるものを感じた。ホームチームはやる気マンマンでエナジーに満ちあふれていたから。ハイプレスやプレイのインテンシティにそれが現れていた。
それと、アルテタが云うようにダイレクトプレイ(ロングボール)を多用はしていたが、それだけでなく個人スキル(ドリブル)をかなり出してきて、ボールを持ってないときもアーセナルの選手たちはかなり苦戦していただろう。意外にボールをつながれると。プレイに自信が観られた。
それに対しアルテタのチームは、相手のことをあまりよくは理解していないという感じがしたし、相手のフィジカルの強さや勢いというか意気込みみたいなものに押されていた感じさえあった。
結局ゴールして試合に勝ったは勝ったが、今回もこの若いチームが得られる教訓はけっこうあったんじゃないかと思う。
Arsenal have played 4+ times away from home against two teams in their history and never won.
Barcelona and…
Oxford.— Jonny Blain (@jonoblain) January 9, 2023
アーセナルの歴史的に、4試合以上プレイした相手でアウェイで一度も勝ったことがなかったのが、バルセロナとこのオックスフォードだったという。あとはバルサに勝つだけ。
そういえばこの試合前、アルテタが試合前プレス会見で「オックスフォードと何度かプレイしたことがある」と述べていて、それはいったいいつのことを云っているのか?というのが話題になっていた。アーセナルでもエヴァトンでも彼がオックスフォードとプレイした記録がないし、レンジャーズやPSGなんかでもないそうで、なにか思い違いをしているんじゃないかとかなんとか。
アルテタには珍しく、その程度の相手の認識だったというのも、この試合に影響したかもしれない。しらんけど。
やや疑問なスターティングとサブ。サカは心配なし
この試合のスターティング11人について、ぼくは、もしアルテタが非レギュラーチームをテコ入れするなら、オーデガードだと思っていた。彼はタフだから。それがなんとブカヨ登場。
アーセナルがかなり苦戦していた前半を観ていて、それはさすがにどうなの?と思ったなあ。ただでさえ出ずっぱりのサカは消耗するリスクがあるし、仮にああいう展開になるならスーパーサブのほうが効いたんじゃないかと。
結局、事なきを得たようだけど、超重要な試合の前にケガの危険だってあった。
アーセナルにとってはFAカップの初戦で、アルテタがどうしても勝ちたくて、サカに頼ったのは理解できる。だが、ちょっとリスキーな選択だったように思えてならない。
この試合後のアーセナル界隈の大きな関心はサカのケガだったわけで、下手すると試合の結果なんかよりもそちらのほうがもっとビッグニュースになってしまう可能性があった。
サブにもやや不満。まさかマルティネリを最後まで引っ張るとは。3-0になったのが76分だから、そのあたりで下げてもよかったはず。とっくに試合は決まっていた。
残り10分で下げたトミヤスやヴィエラは、彼らなら万が一なにかあっても、彼らはPLでは現状レギュラーではないのでまだ致命的ではない。
だが、いまサカやマルティネリになにかあると、これはもう、われわれのメインターゲットであるPLに大災害級の悪影響は免れないわけで。
アルテタのシティでのコーチ時代に、オックスフォードユナイテッドとシティがカップ戦で対戦しているみたいですね