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【マッチレビュー】22/23EPL ニューカッスル・ユナイテッド vs アーセナル(7/May/2023)去年のリヴェンジ&この一年の進歩。そしてタイトル争いに踏みとどまる

試合の論点

ニューカッスル vs アーセナルのトーキングポインツ。

PLタイトルをあきらめない

今回の試合結果を受けたリーグテーブルの状況が、なかなか興味深くなっている。

  1. Man City – P34  GD58  82 points
  2. Arsenal – P35  GD44  81 points

シティのほうが消化試合がひとつ少なく、1ポイントリード。今回のわれらの3ポインツがいかに大きかったか。それがなければ、もうタイトル争いは事実上の終了だったろう。

そしてこれから。

Man Cityの残り試合4

  • (CL: Real Madrid A)
  • Everton (A)
  • (CL: Real Madrid H)
  • Chelsea (H)
  • Brighton (A)
  • Brentford (A)

Arsenalの残り試合3

  • Brighton (H)
  • Nottingham (A)
  • Wolves (H)

アルテタが試合後の会見で「10日前とはまったく違う気分」と述べているように、シティに敗けて絶望的になっていたときよりは、現在の状況に、ファンの気分もいくらか上向いているんじゃないだろうか。

シティとアーセナルの残り試合を眺めていたしばらく前に比べると、ここからの残り試合は、シティのほうが格段にタフではないか? いまのチェルシーはともかく、ブライトンやブレントフォードはサプライズを起こせるチームだ。それになんといっても、ミドウィークにはCLの本気試合もある。

少なくともアーセナルの残り3試合は比較的イージーに見える。ブライトンはタフだが、それもホーム。アウェイのブライトンを残すシティよりはマシ。

この試合のあとに、アーセナル界隈で多く見かけた意見としては、現在PLで10連勝中のシティがこの先14連勝をやってフィニッシュするようなら、もうあきらめましょうと。そんなチームには誰も勝てないのだから、しょうがない。

だが、そんな超絶フォームはなかなかないわけで、シティがここからポインツを落とす可能性はある。そうなったときにどうなるか。

ちなみにアーセナルが残り3試合で全勝したとしても、シティは1敗のみでは、われらは追いつかない。最低でも4試合で1敗と1分はやってもらう必要がある。

あるんじゃね?

きざしとしては、シティは先日ビッグサムのリーズとホームでプレイして、2-0からのペナルティで3-0快勝しているべきところを、ギュンドアンがペナルティ失敗で、その直後に失点して2-1といやなかたちで試合を終えている。あれは、今後の彼らになんらかのスリップがあるきざしと思いたい。

そういうわけで、今回もアーセナルの皆さんが試合に勝ってくれたおかげで、われらもあともうちょっと夢を観られるのである。ありがてえ。

最後まで競り合うハードファイトで3ポインツ

あらためて長めのハイライトを観ていても、非常にお互いに拮抗したクオリティのチーム同士の試合だったなと。

シティと対戦したときは、クオリティの差に愕然としたものだが、今回はちゃんとPLの2位と3位の試合という感じだった。プレッシング、ビルドアップ、チャンスクリエイション、個人たち、どちらのチームもハイクオリティだった。

お互いにチャンスも十分つくった。アーセナルは、オーデガードのゴール以外に、前半だけでGKとの1 v 1になるクリアなチャンスが3回あり(マルティネリ、サカ、オーデガード)、そのどれもがニック・ポープに止められた。

そして、もちろんニューカッスルもラムズデイルとの1 v 1を複数回つくったし、また前半と後半の開始すぐ、ショッツが二度もポストに嫌われる不運もあった。とくに1分のショットは、エディ・ハウも試合後に述べていたように、もしあれが決まっていたら違う試合になっていたかもしれない。

ポストといえば、アーセナルもマルティネリにバーをヒットするショットがあった。それくらいお互いにゴールに近づいていた。

しかしこうして結果に差がついたのは、やっぱりアーセナルには試合を決める勢いがあったように思う。とくにオーデガードのゴールから。

試合が始まってすぐは、ニューカッスルのプレッシャーに対し、アーセナルはけっこうタジタジになっているようにも観えたし、実際危なかっただろう。

VARで覆されたキヴィオールのハンドボールコールが7分。仮に1分のポストにヒットしたショットが入っていて、アレがペナルティなら、そこで2-0になっていてもおかしくなかった。だが前半1-0になったあとは、アーセナルも落ち着きを取り戻して多くのチャンスをつくり、前半だけで3点か4点入っていてもおかしくないような内容だった。

キウイのハンドボールのシーンは、コーナーキック(ショートコーナー)からボックス際のブルーノGが完全にフリーでショットを打っていて、あれもあのときのアーセナルのチームの心理状態をあらわしていた。ふだんなら、あんな危険な場所(まさにZone14)で相手選手を簡単にフリーにしないはず。あの時間のアーセナルは、とにかくプレッシャーを感じていた。

だが13分に、オーデガードのミドルレンジからのショットが決まる。0.02xGという、極小のチャンスをキャプテンが決めた。ホームチームの勢いにおされた劣勢のなか、タイミングが完璧なカウンターのゴールだった。

もっともニューカッスルもそこから意気消沈したわけでもなく、その後も自信満々に試合を進めた。だが、アーセナルも強い相手と互角に競い合うエナジーをキープしつづけることができた。

こういう試合を観ていると、つくづくフットボールはエナジーの奪い合いだと感じるが、ニューカッスルは強いとはいえシティほど完璧ではないので、ところどころでミスをしてくれて(ブルーノGは優秀な選手だが、たびたび危ない場所でボールを失ったりする)、アーセナルはその都度エナジーが補充される。

前回のシティとの試合では、一方的にそれを奪われるだけのような気分になったものだ。基本的に、ああいう試合では何も起きないが、こういう試合では何でも起きてしまう。70分のオウンゴールのように。

ちなみにあのオウンゴールは、マルティネリの今シーズン得意の右深く侵入してからの左足ショット、あるいはカットバックのかたちで、何度も成功させている。DFがあれを止めるのはなかなか難しそうだ。運良く相手の足にあたってゴールとなったが、仮にボールがすり抜けてもファーサイドではオーデガードが待っていたので、やっぱりゴールになっていた可能性が高い。大きなチャンスであり、それが活かされた。

試合全体を振り返ると、この試合のアーセナルのパフォーマンスにおいては、やっぱりオーデガードのあのゴールがかなり重要だったと思える。あれがあるとないでは大違い。

オーデガードのゴールがつづく

オーデガードは、これで5試合で5ゴールズ。クリエイターであり、なおかつゴールも取れるという理想のNo.10。これで今シーズンはPLだけで15ゴールに。しかもNPGである(non-penalty goals)。15のうち9はアウェイ。ありがてえ。

かつてヴェンゲルさんかエメリ氏が、メスト・エジルに対して「あのポジションなら二桁ゴールは必要」みたいなことを云っていた記憶があるが、いまオーデガードはそんなマネジャーなら誰もが夢見るクリエイターになりつつある。

アーセナルで、ふたり15ゴール取ったシーズンはクラブ史上初。マルティネリとオーデガード。

ちなみにサカが現在13なので、残り3試合で、これが「3人」になる可能性あり。もちろんクラブ史上初。

オーデガードのPLでの15ゴールは、アーセナルのMFとしてはセスク・ファブレガス(09/10)以来。ふたりともキャプテンだった。

今シーズン、オーデガードがゴールしたPL試合でアーセナルは一度も敗けなし。

これがいちばん大事。ジェズースもゴールした試合で敗けなし記録を継続中。

 

この試合については以上

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

3 Comments on “【マッチレビュー】22/23EPL ニューカッスル・ユナイテッド vs アーセナル(7/May/2023)去年のリヴェンジ&この一年の進歩。そしてタイトル争いに踏みとどまる

  1. リアタイでも眠たくなる要素なしのナイスゲームでしたね。結果もサイコー。
    ウィロックかなりよかったと思います。間違いなく主力。エディとネルソンはいろいろ考えただろうなと思ってみてました。

  2. ニューカッスルのラフなプレーに一切カードを出さないレフェリー。
    ギマランイスなんか、あれだけやりまくって、カードZERO。
    相変わらずアーセナルに冷たいFAですね・・・

    あと今季も3試合を残すのみ。最後までやりきって天運に賭けましょう!

  3. 上位対決にふさわしい面白い試合でした。

    ジョルジーニョはほんとにいい補強ですね。まさにいぶし銀って感じで通好みな選手。まだアーセナルのユニフォーム着てるのは違和感ありますけども。

    あとはスミスロウですかね。今季はもう難しいのかな。だいぶベッキングオーダーは下がってる気がしますが、早く活躍しているところが見たいです。

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