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23-24プリシーズンフレンドリー初戦ニュルンベルクでドイツキャンプ終了。カイ・ハヴァーツがデビュー

23-24プリシーズンフレンドリー、ニュルンベルクで気になったこと

この試合はどうでしたかね。

まあ、正直すごく楽しい試合ではなかったかな。もちろん、アーセナルのファンとしてシーズン初戦のみどころはたくさんあったのだけど、去年みたいに「デビューのジェズースやっぱり最高☆」みたいな内容ではなかった。期待されたゴールも結局ひとつしかなかったし。

個人的に気になったことをいくつか。

ポジションとシステム

SofaScoreによると、こういう11人でスタート。思いのほか、本番に近いセレクションだった。

気になった人選は、まずRN24のLW。最近は左右のウィングのことをよく考えていたので興味深かった。まあ右足のワイドプレイヤーとしては、アルテタのチームのなかではやはりLWでプレイするのが自然だろうという。

それとヴィエラのR8(オーデガード役)に、トロサールのL8(ジャカ役)。

オーデガードは直前までこの試合でプレイするつもりだったようだから、ヴィエラのR8についてはアルテタがどこまで信頼しているのかはよくわからない。彼は、よくも悪くも、これまでのヴィエラとあまり変わりない様子であった。気の利いたいいプレイもするし、消えてる時間も多い。みたいな。

そして、この試合でもっとも注目を浴びていたひとりがキヴィオールだろう。Inverted FB、つまりフルバック(LB)でありながら、ほとんどMFとしてプレイするジンチェンコ役。チームがボールを持っているときは、ほぼパーティのとなりでプレイしていた。ファンからは、かなり落ち着いていてよかったとか、守備のフィジカリティ、長短のパス精度の高さを称賛する声も多かった。たしかに、以前に本番でLBでプレイしていたときよりも、馴染んでいる印象はある。ちょっとづつ自信をつけているのかも。

ただ個人的には、ファンのあいだで彼に対して高評価がかなり観られたのがわりと意外だった。ぼくも、彼がジンチェンコ役として全然だめだったとは思わないが、あのポジションで拙いパスがいくつか目についたし、完璧にジンチェンコ役にフィットしているようには観えなかった。この試合の彼なら、せいぜい6/10程度というのが正当な評価に思える。ジンチェンコフィットネスが相変わらず不安ななか、彼の代役として今後の彼にどれだけ期待していいのかも、現時点ではよくわからない。彼のLBは、トミヤスやKTよりよかったかな?

キヴィオールのLBは今後も要注目としておこう。アルテタがどの程度信頼をしているのか。彼がこれからLBでブレイクしないとも云えないしな。

それとフルバックといえば、左右の役割の違いもすこし気になった。ポゼッション時は、基本的にホワイト・サリバ・ガビの3CBで、LBのキウイはMFに。そして、キウイがめったに上がらないのと対照的に、RBのホワイトは深いエリアへのランをかなり試みていた。サカやヴィエラとのコンビネイションでホワイトは何度もオーヴァーラッピングからパスを受けて、カットバックのチャンスを得ていた。

そういう左右のフルバックの役割バランスがはっきりしていた。

この前半のホワイトのCB(3CB)兼オーヴァーラッピングFBというやりかたは、逆サイドのKTにぴったりのはずで、後半に彼がLBで出てきたときにどのようなプレイをするのか気にしていたが、どうもLBは依然としてLBで、KTは攻撃参加のランはやらずに、ひきつづきMFにInvertしていたようだった。

KTにぴったりだと思うあれをアルテタはやらせないの? それともティンバーがRBでInvertするようになったら、左右の役割を入れ替えるのか? そのときはフロントの人選も影響を受ける??

KTが移籍しないなら、アルテタは彼のよさを最大限引き出さねばならないはずで、おそらくそれはジンチェンコ役ではないとすると、やっぱり今回のホワイトのロールをKTに当てはめるのが最適解のように思える。どうなるか観てみよう。

おっと、なんだかダラダラと書いてしまった。後半は気づいたことだけ。

後半以降で変えた人数は11人で、システムとかそういうことよりベンチの選手たちを試合で使うほうを優先した結果という感じである。

まず気になったのはジェズースのポジション。最初はRWでプレイしていて(あのときはトロサールがフォルス9だったか)、「これは!」と思ったら、そのあとはCFやLWでプレイしたりと、今回もこれまでどおりわりと自由だった。ジェズースはウィングもいいけど、やっぱり中央で深く落ちてきて、狭いエリアでボールをキープしてくれるのが貴重。優秀な選手はどこで使っても優秀なんだなあ。

あとは、バロガンもRWでプレイしていた。彼やエンケティアはどれだけウィング適性があるのか、よくわからない。まあ少なくとも、1 v 1で脅威になるタイプではない。いまとなっては懐かしいオバメヤンのウィングみたいなものか。

ということで、アルテタのシステムについては、プリシーズンマッチでは今後も注目していきたい。

FWのフィニッシュに難ありが継続?

ジェズースとエンケティアとバロガンの話題のついでに。

この試合のアーセナルの唯一のゴールはサカのあれ。すごかった。Mr. €120mのゴール。彼は切れてる。シャープ。あのゴールには思わず声が出てしまった。相手のDF氏がちょっとかわいそうなくらい。

サカがプリシーズンでもインフォームなのはいいとして、ちょっと心配なのはFWたちが揃って比較的イージーなショットを外していること。ジェズースも、エンケティアも、バロガンもあった。

べつにプリシーズンのフレンドリーで、シリアスに心配になる必要はもちろんまったくないのだが、去年までの、とくにジェズースのスコアリングフォームを思うと、若干の心配はよぎる。ストライカーの補強はかねてからの課題のひとつでもあるから。バロガンですらあんなチャンスを外すとは。うれしくはない。

いまアーセナルのチームでチャンスクリエイションにはなんの心配も持っていない。たぶん、その創造力と破壊力はリーグでもトップクラス。新シーズンもチャンスを量産してくれると信じている。

だが、フィニッシュに関してはやや懸念がある。去年、チームで複数の選手たちでゴールをシェアしたことはうれしいアウトプットだったが、メインストライカーがゴールデンブーツを競うような数のゴールを決めてくれていたら、もっとよかった。いまのアーセナルのチームにあきらかに足りていないのは、その部分だろう。年間20ゴールが約束されているような個人火力。リーグを勝つチームには、必ずそういうストライカーがいる。ジェズースが決めるべきゴールさえ決めてくれれば、なんの問題もないのだが。。

まあ、そこはいまさら憂えてもしかたがない。クラブがここからそのようなタイプのFWを買うとも思えない。ハリー・ケインが来年フリーエイジェントで来る説もあるしな(笑い)。

早くもケガ人の心配

『football.london』がくわしくアーセナルのケガ情報を伝えていた。

オーデーガードはこの試合のチームシートに名前も入っていたようだが、ウォームアップのときに問題があり試合の直前で欠場へ。

ロブホは筋肉の張りでアウト。ホールディングは先日オーンステインが伝えたように、トルコのクラブからオファー(€2.5mという話にならない低いオファー)があり移籍が取りざたされているところ。もっともこのアウトは、純粋にフィットネス理由ということ。

ワトフォードでゴールしたマルキーニョスもノックがあってアウト。

マルティネリとトミヤスは、リハブの最終段階でやはりこの試合はアウトだった。※エルネニーも?

このなかでいちばんシリアスなのはジンチェンコで、ひきつづきふくらはぎに問題があり、このあとのプリシーズン2試合もアウト予想。

ジンチェンコのフィットネスに不安があるということは、それだけLBをどうするか問題が焦点になる。

ふつうにトレイニングに参加している姿も捉えられているトミヤスの復帰が時間の問題とすると、LBのオプションはKT、キウイ、トミヤスの3人。

去年はKTよりトミヤスが優先される時期もあり、今回のキウイのLB起用で、新シーズンにはこれがどうなるかちょっと予想がつかない。

早くもケガ人が多く出ているなかで、今回の朗報はやはりサリバだろう。背中の問題は一時シリアスという憶測もあったが、こうして復帰している。今回もとくに問題があるようには観えなかったので、全快しているのかも。これは非常に心強い。今回もサリバらしいボールキープあったよね。

それと、ケガがらみでは、サンビ・ロコンガがケガを理由に(筋肉の問題)ドイツキャンプをキャンセルしていて、こちらは移籍と関連しているんじゃないかと噂されている。

カイ・ハヴァーツのデビュー

本来はこのトピックをまっさきに出すべきなのだろうが。去年のジェズースのアーセナルデビューのようなインパクトはなかったというのが、実際のところだろう。

というか、後半からジャカのポジションでプレイしていた彼は、ボールタッチも目に見えて少なかったし、試合に関与できているという感じはあまりしなかった。

アルテタは試合後に彼の適性ポジションについて「time will tell」と述べているように、この試合の左8で感触を得たとは云い難いものがあったのだろう。この試合でハヴァーツについて判断できることはなかったことを認めているようなものだ。

彼はあのMFポジションで活きるのか、あるいはCFやNo.10、セカンドストライカーなどもっとゴールに近いポジションがふさわしいのか。

今後のチームのなかでのプレイを観てみよう。彼が云うとおり、彼はチームのスタイルに慣れる必要があるし、チームもまた彼の存在に慣れる必要がある。

ぼくがひとつだけたしかに気づいたことがある。

でかい!

彼は、ビッグプレイヤー(そういうことじゃない)。

そういえば、デビューといえば、じつはオーストン・トラスティもAFCデビューだったんだぜ。

「夢がかなった」なんて云ってくれたら愛さずにいられねえなあ。

以前ぼくはこのブログで彼がいまのアーセナルのチームに入っていくには、ローン先のバーミンガムでPOTYくらい取らないと無理かもって書いたんだけど、結局彼は22-23バーミンガムのPOTYになったのだよね。

もうLCBはビッグガビのバックアップとしてキヴィオールを取っているし、そもそも彼は戦力としてほとんど期待もされていなさそう。まともなチャンスすら与えられず売却? さすがに同情する。USツアーでは注目のひとりなのに。

ワニエリとルイスケリー

この試合でスクワッドに入ったアカデミー選手は、GKのカール・ハイン(やっちまった)に、イーサン・ワニエリとマイルズ・ルイスケリーにレウ・ウォルターズ。

とくに、ワニエリとルイスケリーの16才コンビには注目が集まっていただろう。年齢からしても、このチームに参加できるとはほとんど特別扱い。

よかったな。ふたりとも、見た目はもう子どもには観えず。あのチームのなかにいても違和感がない。

ポジションは、ワニエリの8にルイスケリーの6だったろうか。

ひきつづき、プリシーズンではチャンスを与えられてほしい。もっと観たい。

 

この試合については以上。

 

さて、つぎのフレンドリーはUSツアーでのMLSオールスター戦。ウェイン・ルーニー。日本時間木曜の朝。

チームはドイツキャンプのあと、一度ロンドンに戻ったそうで、そのあとにあらためて日曜から?USに向かうらしい。

そして、ティンバーとライスですよ。ふたりとも、なんだかんだUSツアーに帯同できるタイミングでの発表になった(なりそう)。

ナショナルチームのお務めで合流が遅れているESRのような選手らも、USでチームに加わるだろうし、今後のプリシーズンも楽しみだ。

 

おわり



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One Commnet on “23-24プリシーズンフレンドリー初戦ニュルンベルクでドイツキャンプ終了。カイ・ハヴァーツがデビュー

  1. キヴィオルはどちらかというと守備面で気になるところが多くて。前プレの時のマークが緩いというのはロコンガやタヴァレス含め、アーセナルでやってけない選手に見られる特徴だからまだまだ不安です。その点ハヴァーツは前プレの連動がスムーズでよかったと思う。撤退時の守備がどれくらいなのかはわからないけど。。なんにしても今年のアーセナルは良くも悪くも起用法がまだ謎な選手が多くて楽しみです。

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