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アーセナル2023夏の移籍ウィンドウまとめ

どうも。コロナまじつら。ダルさがダルさを呼ぶ悪循環にくわえて、週末からはついに無味無臭になってしまった。これもまたやっかい。

味のしない世界は恐ろしく退屈だという知見を得た。人生がつまらないよ。味ほしい。ビールだけでも先に味が戻ってくれないか?

さて、アーセナル。ここ最近のアーセナル界隈はすごく静かで、ニュースもあんまりネタがないね。来週からCLも始まるしで、嵐の前の静けさかもしらんけど。

タイミング的にもラストチャンスかと思うので、夏の移籍をここでまとめておこう。



アーセナルが2023夏に獲得した選手

TMによると、アーセナルがこの夏に獲得した選手の総額は、€234.94mでクラブ史上過去最高額を記録した。といっても、すでにイングランドは毎年のようにその記録を更新しているので、もうあんまり驚きはないか。

以下、移籍金順で。

Declan Rice (MF)24

WHUからクラブ記録となった£105mで獲得(£100m+5mアドオン)。

ライスは、移籍ウィンドウがオープンするだいぶ前からアーセナルのトップターゲットだと云われていたMFで、WHUとの難しい交渉がありながらしっかりと射止めた。最終的にかかった金額にその本気度がうかがわれる。

【Welcome】アーセナルがデクラン・ライスの獲得を発表【to The Arsenal】 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

また彼のアーセナル移籍に際しては、バイエルンやマンシティのようなビッグクラブの引き合いがあったにもかかわらず、本人は当初からアーセナル移籍しか望んでいなかったということも、ファンの自尊心をくすぐった。この巨大な移籍案件が最初から最後まで相思相愛という関係性のなかで完結したのは、うつくしかった。

まだPLで4試合めながら、ピッチでの影響力は絶大なものがあるし、もちろんクオリティは申し分なし。ピッチの外での存在感もまた、ジャカなきあとスクワッドに求められていたもの。

ここからの数年にわたり、アーセナルが成功をおさめていくようなら、必ずやその大きな理由のひとつにあげられるだろう重要な獲得だった。

Kai Havertz(MF)24

アーセナルのこの夏の最初のサイン。チェルシーから£65mで獲得(£62m+3mアドオン)。待望の長身FWでもある。

うわさになった時点で、アーセナルにとっては最大の議論な案件だったし、なんなら加入以来すでに一ヶ月以上たついまも議論は継続しているという。彼のタレントやポジション適性など、語りどころは多い。

たしかに、去年まではあのように低調だったチェルシーの一員であり、それでもアーセナルが£65mもの大金を費やしたとなれば、彼を強く望んだというアルテタも、選手本人もここで証明すべきことがある。が、残念ながらいまのところはまだ多くのひとを納得させられていない。

個人的には、まぐれでもなんでもいいからさっさとアシストなりゴールなり結果を出すことだと思う。それで多くの懐疑的なファンが沈黙するだろうし、風向きはだいぶ変わりそう。

グラニト・ジャカは彼に話したいことがいっぱいあるんじゃないか。シークレット会談をセッティングしよう。

Jurrien Timber(DF)22

アヤックスから€40m(£34.4m)+5mアドオンで獲得された。

【Welcome】アーセナルがジュリアン・ティンバーの獲得を発表【to The Arsenal】 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

ポジションはもともとRBとして獲得されたはずながら(アヤックスではRCB/RB)、プリシーズンではジンチェンコが不在だったLBでも右と遜色ないプレイができることを証明し、アーセナルでの新シーズンでもLBから始まった。

いざプレイしてみれば期待以上に有能で、彼の存在は、すでにバックアップ以上のものがあった。

それが、初戦のPLノッティンガム・フォレストでACLをやる大怪我を負い、1年近くを復帰に要する。つまりシーズン絶望。これはひどい。チーム加入から、あんなに早い順応を見せた選手もあまりいないだろうに、よりによってそんな貴重な選手がいきなりの長期離脱。チームにも本人にも大打撃になった。

ちなみに昨日発表されたアーセナルのCLスクワッド(25人)のなかにも彼は含まれなかった。1月にあらためて選手登録できるので、そのときに彼がどうなっているか。

彼にとっては残念すぎるアーセナルでのキャリアのスタートになってしまったが、いつか以前のように戻れるのなら、そのときは「まるで新しいサインみたいだ」と云おう。

David Raya(GK)27

ブレントフォードから£3mローン。£27mの買取オプションつき。ローンという移籍条件にはなったものの、実質的には£30mのパーマネント移籍。両クラブも本人もそのつもり。

この移籍案件も、なかなか界隈をざわつかせるものになった。なぜなら、アーセナルにはアーロン・ラムズデイルという間違いなくNo.1クオリティのGKがすでにいる状況で、クラブがさらにNo.1候補を連れてくるというのは、ちょっと理解が難しかったから。No.1をレギュラーとして固定するふつうのクラブではやらないことだ。

ふたりのNo.1によるポジション争い。その異例のやりかたが、吉と出るか凶と出るかはこれからを観るよりない。アルテタが望むようにほかのポジション同様、競争によってクオリティ向上につながるのか、あるいはGKの特殊なポジションゆえ不安定さを呼び、失敗に終わるのか。

シーズンが始まってみてひとまずわかったことは、アルテタがPLで毎週GKを変えるようなことはしなかったということ。ほんとにやったらどうしようかとハラハラしてた。いやマジで。

来週から始まるCLでは、ついにアーセナルのラヤも始動するはず。

先週、一部報道によればアルテタはラヤのトレイニングでの様子に感銘を受けていたということで、ラヤもよりプッシュすればこの先PLでプレイするチャンスはあると考えているだろう。CLへかけるモチヴェイションは高い。

2023夏、アーセナルの3つの補強傾向

若さとかヴァーサティリティとか、アーセナルにおけるここ数年の選手補強の傾向を踏襲しつつ、今回のウィンドウにおける補強方針には特徴的な3つの要素があった。

新加入の選手にそれが必須条件だったとまでは云わないが、彼らを選ぶ大きな要素だったとは思える。

まずひとつめは、経験。チームが探していた重要なポインツのひとつが「若く経験豊富」なこと。ここは、今回の選手たちを選ぶうえでかなり重要視されたかもしれない。この点は、各所でよく指摘もされていた。

ライス(英)、ハヴァーツ(独)、ティンバー(蘭)のそれぞれのシニア代表キャプスが、44、38、15。3人ともまだ20代前半ながら、その若さに似合わない十分な経験を持っている。彼らの所属するナショナルチームのクオリティを考慮すれば、それがもっと貴重なものになる。

経験のあまりない選手は適応に時間がかかるリスクがある。いま調子を上げてきているタイミングで彼の名前を出すのはフェアじゃないかもだが、たとえばファビオ・ヴィエラのような選手は実際時間はかかっている。

また経験は、逆境に対するレジリエンスも期待できるだろう。もしハヴァーツがMudrykのように未経験なただの若い選手なら、いまのこのプレッシャーに耐えられているかどうか。彼には、ポッキリ折れないだけの強さ(図太さ)がある。

それと、「ケガをしない」。ここは、ジンチェンコやトミヤス、パーティのようなあいかわらずケガがちな選手たちが反面教師になっているだろう。どんなにいい選手でもケガをすれば、チームに貢献することはない。

ティンバーはもちろん残念だったが、彼は特別ケガがちという評判の選手だったわけではなかっただろうから、まったく不運だった。クラブとしてもまったくの想定外。

ここで特筆すべきはライスで、TMのケガ履歴によれば、彼のこれまでのケガはたった一行しかない。5年前の「ill」。病気なんてケガとも云えない。

ジャカの例を観ればわかるように、重要な選手がケガをしないことはそれだけで大きな恩恵になりうる。ライスすごいぞ。

3つめは長身。あるいはフィジカリティ。

ライス(188cm)、ハヴァーツ(193cm *TM調べ)、ティンバー(182cm)。

ティンバーはともかく、ライスとハヴァーツのふたりの長身はセットピースでもかなりアドヴァンテッジになる。ライスは先日のマンUで初ゴールだったが、彼は前半早い時間にもコーナーキックからヘッダーによる惜しいショットがあり、彼の初ゴールはヘディングでのゴールだったかもしれない。

去年までのアーセナルといえば、相変わらずフィジカリティが課題になることも少なくなかったし、たとえば22-23シーズンPLの空中戦勝率がリーグ18位(46.5%)と振るわなかった。アルテタがその部分をPLスタンダードに合わせられるよう、テコ入れをしたがっても驚きはない。

※ちなみに22-23空中戦勝率はマンシティはリーグ2位だったりする(54.6%)。師弟関係のコーチが率いるチーム同士でアーセナルとシティはプレイスタイルもかなり似ているが、アルテタはこの差をシリアスに捉えたかもしれない。

この部分ではとくにハヴァーツへの期待が大きい。いままでアルテタのチームには、フロントラインに長身選手がいなかったため、攻撃やビルドアップで新しい次元が加えられる長身のハヴァーツをアルテタが重宝する大きな理由がそこにあるだろう。アーセナル久々のターゲットマン。

 

つづいてデパーチャー。

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3 Comments on “アーセナル2023夏の移籍ウィンドウまとめ

  1. パテイーノくんを残してくれたのは本当に良かった。
    彼はパーマネントで出ていくとかなり早くから言われてましたからね。
    去年のFAカップの1-2回の出場だけで手放していい選手じゃないはず。

    KTの放出には思うところはありますが、もう致し方ない移籍だったのでしょう。

    あとは妥当な放出だったと思います。フロント陣はグッドジョブでした。

  2. 改めて理想に近い移籍市場でしたね。3人とも完全に馴染むには時間があるかもですけど。放出も、必ずしも意図的ではないのかもしれないけど、サウジ換金せずに、スポーツ面でより良い移籍先をなるべく提供しようとしたことは褒められていい。

  3. 個人的にはラヤが楽しみですねー😊
    あとはサカのバックアップは不安ですね

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