レオ・トロサールの試合前コメント「両足使いで予測不可能になれる」
今回のミケルの会見に選手として同席したのはトロサール。去年の冬にアーセナルに来てから、もうすぐ一年になる節目。AFCオフィシャルサイトより。なんかすげえ長いんだが。。
(ここまでCLのホーム試合すべてでゴール……)
トロサール:ゴールはいつでもナイス。とくにCLでホームクラウドの前でとなれば。
(グループを勝つことの重要性……)
とてもだいじ。それこそ明日やりたいこと。勝ってグループのトップへ行きたい。いいフィーリングがある。
(直近3試合で2ゴール。3ゴールであるべきだった?……)
当然。だがそれもフットボール。ここまでぼくらはとてもよくやっているし、明日勝って終わらせたい。
(ブレントフォードでゴールが取り消されたのはフェア?……)
あれがフットボール。思うことはたくさんあるが、結局ゴールは許されず、前へ進むしかない。
(CLでのプレイにも対応していく……)
よくやっていると思う。ぼくらはグループとしてまとまっている。とてもいいグループで、クオリティもある。だから対応できる。
(VARについてと、利用を拡大していくべき?……)
自分のことしか話せない。もちろん、VARにはうまくやってほしいけど、誰もがミステイクをやるし、そういうことも起きる。もし自分たちに有利にならないなら、そこでは受け入れるよりない。ナイスじゃないけど、いま変えることはできないし、ぼくのあの認められなかったゴールも同じ。
オフサイドかもしれないし、そうじゃないかもしれなかった。しかし、先へ進まないと。それはVARをやってるひとたちの問題。ぼくらにはなにもできない。
(VARはみんなが喜んで受け入れる必要がある?……)
慣れる必要がある。彼らだって改善したがっていると思うし。みんなもそうしたい。でも、今後それがどうなっていくかは時間をかけないとわからない。
以前は、VARがなくて多くの議論があった。それがゴールなのかそうじゃないのか、あのタックルはレッドカードなのかどうか。多くのことで議論がある。いまはそれと付き合っていく必要があり、よくなっていくのを願うしかできない。
(サポーターがチームにもたらしているブースト……)
どでかいね。ピッチに出たらすぐに感じることができる。アメイズィング。とくにCLでは。彼らにとってもひさしぶりなのだから、それをファンと共有できるのは特別な瞬間なんだ。明日は試合に勝って、彼らとそれをシェアしたい。
(アルテタからかなり具体的に要求があるとき、いろいろなポジションでプレイすることは難しい?……)
正直、毎日スウィッチオンしなきゃならないね。ただ、油断はできないかな。いまはそれがぼくへのやりかたであり、ぼくも複数ポジションでプレイできることをこころにとめておかねばならない。どこでプレイするときも準備ができていないと。
いま自分で考えているのは、競うこと、できるだけいいかたちでプレイすること。
(キミがいろいろなポジションでプレイするためにアルテタはなにかしている?……)
とくには。ぼくもどのポジションでもプレイしてきたし。もちろん、長くプレイしてきたポジションはあるけど、ぼくはすぐ適応できるんだ。だから、問題はないよ。
(どうやってアーセナルにこんなに早く落ち着けた?……)
思うに、新しいクラブに入ったときは、自分を証明しなければならない。だから、ぼくがすぐに溶け込む助けになったのは、いくつかのアシストやゴールだと思う。それがグループに入っていくのに役立った。
しかし、もちろんチームがいい。こんなにいいキャラクターがいて、みんなが慣れるのを助けてくれる。ぶっちゃけそこだね。
(自分が両足で同じくらいゴールできるとわかったのはいつごろ?……)
実際ぼくは両足の練習はずっとやってきたから。両足使いと対峙するのはかなり難しいと知っていたし。ぼくがそれに気づいたのは16か17のころで、ファーストチームに入っていったとき。それで自分のゲイムをもっとよくしなければと考えた。
そこはここで決めたゴールでもすでに役立っている。それが予測を難しくするのさ。
(左足の能力について……)
フットボールをはじめた7才か8才くらいから、ずっと左足は練習してきた。うちのおじいちゃんがいつも云ってたんだ。両足を練習しろと。かなり役立つからと。それをやってきた。それが、いまぼくが両足をどちらも遜色なく使える理由。
(いろいろなポジションでのプレイについて……)
ポジションはあまり問題じゃない。ゲイムタイムがあるのがナイスで、チームを助けられれば。毎試合プレイできるかどうかは自分次第だし、マネジャーが決めるのはトレイニングピッチだ。
(ベンチから出てゴールすること……)
ぼくはつねに準備万端でいようとしている。ベンチにいても、15分か30分しかなくても、インパクトを出そうとする。それが毎試合でのぼくのマインドセット。
サブでだって、準備できていないといけない。15分しかプレイしないときでも、相手はすでにちょっと疲れているので、それで有利にしないと。それがぼくがサブのときにやろうとしていること。
(サブスティチュートというより「フィニッシャー」になっている……)
それは結局呼び方に過ぎないけど、みんながゲイムタイムを欲しがっているなかで、それが試合に入っていくためのマインドセットだ。正しいマインドセットがあれば、いいことが起きると思うし、それがぼくらに起きていることだと思う。
今シーズンは、とても多くのフィニッシャーがゴールを決めているので、それがぼくらの前進を後押ししている。
(キミはグラニト・ジャカのMFポジションを代替できる?……)
イエス。できると思う。そこはぼくが対応できるポジションでもある。ベルジャンNTではそこでプレイしている。ぼくがそこでランをできるときは違うものになるんだ。でも、ぼくもスウィッチは入れておかないといけない。毎週それが変わるから。ゲイムプランによるのだ。
どのチームも違うシステムでプレイしているし、マネジャーはそうしたことをよく考える。だから、あとは自分次第。ゲイムタイムを得るためにプッシュしつづける。
(今シーズン深い守備と対戦するのはどれほどキツい?……)
ふつうのこと。マンシティの例もある。チームとしてかなりうまくやっていれば、相手もそれに対応する。それがぼくらにも起きていること。ゲイムプランを正しくやれるかどうかは自分たち次第。できるだけ多くのチャンスをつくり、できるだけゴールする。
(ニコラス・ヨヴァーとのセットピースへの取り組み……)
彼といっしょに取り組むのは喜びだ。彼はセットピースでとても賢いし、ぼくらもつねにトライしている…… そこからゴールできるのは素晴らしいし、試合をオープンにできる。だから、いまはそれがすごく重要になっている。
もうすでにぼくらはそれに助けられていて、できるだけトレインして、これからも改善していく必要がある。
3日ごとのプレイをしているあいだは、それに取り組む時間もあまりないけど、全体的なゲイムプランのなかにはそれを入れるようにしてる。
(ブカヨとのコネクション……)
いまは偶然。Bにはかなりのクオリティがあり、誰がボールにふれるかは問題じゃない。ぼくはグレイトなポジションに入りにいこうとしている。
Bはあのラストパスはもう見せているから、あとはあれが来るのを待つ。ぼくのどのゴールもあのおかげであり、今後もたくさん決めたい。
(ブライトン時代でのブカヨとの対戦……)
ぼくはフルバックじゃないから。でも、すでに彼のタレントは観ていた。あのときはぼくも自分のことを集中していたけど、彼には大きな可能性があるのも観られた。彼はすごい選手だよ。
(キミのポジティヴィティはどこからくる?……)
そりゃあ、難しい質問だね。ぼくはいつでもポジティヴでいようとする人間なんだよ。何年にも渡って学んできたこと。とくに若いとき。プレイしていないときや落ち込んだとき、ポジティヴでいなければさらに落ち込んじゃう。必ずいいことがあると思ってないと。
ぼくにはふたりの子どもがいて、それにもすごく助けられてる。ぼくの周囲にいるみんなもぼくと同じか、あるいはぼくのサークルから離したくない。それがぼくの望む生き方なんだ。
思えば、トロサールはブライトンから来るというときはちょうどクラブとトラブルがあって、彼のパーソナリティ的に大丈夫か心配したときがあった。だが、アーセナルに来てみれば、全然まったくなんの問題もないね。トラブルを起こしそうな気配もない。杞憂。
このコメントでは、プレイタイムに言及する場面がいくつかあって、彼ほどの存在でも、チームのなかでの立場には危機感を持っているのかとあらためて感じた。まあ、現時点のベストな11人を選べと云われたら、絶対に彼が入るかどうかは微妙なところではあるけれど。それでも、いまのチームに欠かせないピースであることは間違いない。
レオ・トロサールのインタビュー「Bとはなかよし」
試合前会見の前には、クラブのサイトで単独インタヴューも掲載されていた。一周年だから? AFCオフィシャルサイトより。
トロサール:(ブレントフォードの試合)あれはタフだった。ぼくのゴールがオフサイドで認められなかったのは残念だけど、そのほかは、ぼくらのほうがよかったんじゃないかな。カイのウィナーはグレイトだったし、3ポインツがうれしいよ。
ぼくらには信念がある。90分のゴールもありえるともわかっていた。いまやどの試合でも追加時間があって、プレイは長くなっている。そうした時間で集中する必要があるんだ。今シーズンのぼくらはすでに最後の10-15分で多くゴールしているし、そこが決め手になるのだ。
ぼくは左のポケットでプレイしているが、正直アプフロントならどこだってプレイするのは楽しい。どこだって構わない。最後に勝てたことがうれしいし、つぎの試合も期待できる。
(サカとのケミストリ)ぼくとBはなかよしだよ。べつにほかの選手のパスをないがしろにするわけじゃないけど、あれは偶然なんだ。でも、ぼくはいつだって正しい場所にいようとはしている。そしてBがぼくのゴールをお膳立てしてくれる。
つぎの試合ではべつの誰かがそこにいるのだろうし、今度はぼくも誰かをアシストする。
キャラクターだね。Bはラヴリーなやつさ。いつでも気さくな。なんでも話せるし。彼とおしゃべりするのは楽しいよ。
(そろそろクラブで一年)とても楽しんでる。すぐに馴染めたとも思う。グレイトなチームで、なんでも誘ってもらえて、初日からみんなに助けられた。そのおかげで簡単に馴染めたよ。歓迎されてると感じた。
このひとは、ほんとに大成功の補強だったな。アルテタの会見やりとりにもあるように、彼はベストヴァリューでもあり。もうプランBだったとか思い出さす必要もない。プランA氏の現状を思えば、むしろこっちのほうがよかった可能性すらある。