試合の論点
アーセナル vs セヴィーヤのトーキングポインツ。
わたしの雑感
今回も雑な感想文で失礼します。
まず、この試合は当然気持ちよく勝ったんだけど(あのジョルジのスーパースルーボールからのトロサールのゴール気持ちよかったなあ)、あんまり手放しでは喜べないなと。セヴィーヤはそれくらいイージーな相手だった。びっくりした。ラモスがいなかったから? チームでまったく連動していないプレスとか、ビルドアップの雑さとか。アーセナルはあまりにも余裕でプレイできて、大した点差もないのに集中力を失うほうが心配だった。
だから、最近のアーセナルのクリエイティヴィティ問題になにか進歩があったのかどうかもよくわからない。とくに攻撃では、やりたいことができすぎてしまった。少なくともこの試合をベンチマークにしては危険だと思う。あんなにウィンガーに好き勝手やらせるチームはPLにはいないし、この先のCLにもいない。
試合に勝ってチームの自信になったというのは、たいへんにポジティヴなことだけど。
それぞれの選手の評価についても、とくにポジティヴ面は相手理由でブーストされたところがあるので、難しい。
今回はフロント3の躍動で、フォルス9をみごとに務めたトロサールが称賛されているが、結局こういう試合だった。週末のバーンリーは、もっとロウブロックでもっとダイレクト・フィジカルで、もっとアーセナルのイヤなことをしてくるに違いない。苦しまされる。アーセナルがシーズンを通して対戦する相手は、そちらのタイプのほうがはるかに多数派なので、そういう試合でパフォームできるかが問われる。
だから、トロサールのフォルス9としての評価は、バーンリーを待ちたい。週末にエンケティアが戻らないようなら、トロサールの9は十分ありえる(サカの状態によってはウィングかも?)。
いっぽうで、今回のような試合にもかかわらず輝けなかったのがハヴァーツ。チームとしても、彼にゴールを取らせたいという意識は共有されているのだろうが、それでも記録に残る結果を出せず。
しょっぱなから期待はずれだったのは、開始1分のコーナーからのアレだろうか。ボックス内の混戦でファーポストにいた彼は完全にド・フリーだったが、ヘッダーはあらぬ方向へ。ゴール前は混んでいたから、彼も狙おうとしたのかもしれない。でも、アレはスーパーがっかりだったなあ。
あとは54分のショット。xG(ゴールの可能性)としてはもっともあったかもしれない。珍しくボックス内で彼がまともなチャンスを得たシーン。惜しくも軌道はゴールを捉えられず。サカなら決めていそうなアングルだった。あのプレイは悪くなかった。ああいうシーンをもっと観たいところ。
それと92分。ヴィエラがボックス内にいた彼にピンポイントのクロスを入れたが、うまくボールが収まらず。思わずため息がもれた。まあ、あれもボールが来た方向などを考慮すれば、彼にはボールを持ってゴールを向くのは簡単ではなかったろうが、PLのトップチームのストライカーならそれができなきゃあいけない。
という感じで、またしても彼個人としては消化不良な結果に終わってしまい、試合後のプレス会見では彼に対する質問も出ているが、アルテタは彼にたいへん満足しているとこれまでどおりのテンプレ回答をした。本人の自信のことを考えれば、ボスとしてそれ以外の回答もできなかった。
まあ、この試合の彼はこれまでとくらべて特別悪かったとは全然思わないし、なんならもうちょっとだけ運があれば、もう何度かチャンスが訪れてゴールを決めていたかもしれない。ネリからのカットバックが彼がいる場所とちょっとずれるとか、ブロックされるとかそういうのは何度もあった。
でも、このままアシストもゴールもできずにいれば、彼のポジション的にはいつまでも許されることでもなく。アルテタも擁護できなくなってしまう。
ウィリアン化したらどうしよう。心配になる。やっぱり彼には、催眠術をかけたほうがいいのではないか。
この試合については以上