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デクラン・ライスが£105mの移籍金を語る

ハヴァーツは、レフトバックでのプレイも自ら率先して受け入れていたんだそうで。本人が試してみたいと。

昨日は、ハヴァーツのLB抜擢に関するNagelsmannの試合後コメントもまた話題になっていた。それによれば、この奇策は今回だけでなくEUROに向けてのオプションにする気があるようだ。なんと。

さて、デクラン・ライス。現在イングランドNTに帯同している彼が、『The Telegraph』のインタヴューに応えていた。

Declan Rice: I felt the pressure of my £105m Arsenal price tag – but now I’m flying

移籍金についてや、WHUとアーセナルの違いなどについて語っている。今回はこちらをシェアしよう。



デクラン・ライス「£105mで買われたらふつうじゃいられない」

EURO予選マケドニアの試合前のコメント。

移籍金とプレッシャー

ライス:いざ移籍が成立するとなったとき、値札のおかげで、さすがのぼくも緊張しちゃったよ。そう思うのだって無理ないでしょ。£105mで買われる人間なんだ。そりゃあ普通じゃいられない!

でも、それもぼくがウェスト・ハムでやってきたことがあるから。それが彼らの評価。だから、アーセナルとサインしたときにこう思ったものさ。「ぼくはデクラン・ライスにならなければならない。自分でいろ。ほかの誰にもならない。すべてうまくいく」と。

プリシーズンの最初の3週間は、クラブが変わったのですごくたいへんだったな。新しい仕事を始めたら、落ち着きはじめるまでには数週間はかかる。いまはそのことをすごく感じる。

値札については、ぼくもあまり考えないようにしている。ただ試合でプレイし、できるだけいいプレイをするだけ。

(同じ£100m超えの移籍金でもKaneとBellinghamはうまくやっているが、Grealishは最初にその大金で移籍した英国人で当初はかなりプレッシャーを受けた)イエス。まったくだ。£100mともなれば、大金だ。ぼくもそのプレッシャーを理解できたよ。

自分がプレッシャーに感じるだけでなく、そのような大金で買われた期待もあるから。すぐにパフォーマンスしているところを見せなきゃいけない。

ぼくは、クラブにすぐに報いたい。ぼくに大金を投資してくれたし、ぼくもなぜそこへ行き、事態を変えられるか、証明する必要がある。

ぼくは、Jackが最初に精神的に苦しんだ理由がわかる気がするよ。彼は£100mフットボーラーだったが、あまりプレイはしていなかった。彼も想像してなかったかもしれない。だが、いまは絶好調で、そこはぼくも同じだ。

イングランド代表

(英国NTにおいて24才で48キャプスはColin Bellの記録に並び、Sir Geoff Hurstの記録まであとひとつ)それが、ぼくがなにも云えないほど意義深いものだとわかるはず。ワールドカップウィナー、このゲイムのレジェンドたち。永遠に記憶に残るひとたち…… ぼくも今後もワークをつづける必要があるが、イングランドでのキャプスというのは、ほんとうに特別だ。そこはてっぺんで、もし50をいけたら、つぎは100を狙っていくよ。

(英国NTではキミとBellinghamとあと誰がMFでプレイする?)ぼくは、ギャレス(サウスゲイト)を理解している。彼がどう仕事に取り組むか。ふたりのホールディングMFを使いたがる。みんなはもっと攻撃するところを観たがっているけど、仮にぼくがマネジャーだったとしても、安全と保護がほしい。ぼくか、あるいはもうひとりの誰かが前にも行けるし。この数年は、このバランスがとてもよかったんだ。

それが難しい問題なのは、さっきも云ったように、スクワッドにいる攻撃的な選手たちは、みんなピッチでプレイしたがっているから。でも、ぼくはマネジャーたちがどう考えるかを知っているし、マネジャーがふたりのピヴォットでプレイしたがるのも、完全に理解できる。

プレイスタイルの変化と適応

(多くのマネジャーの下でプレイ)これまでぼくは、(Slaven) Bilicや(Manuel) Pellegrini、それと(David) Moyesの下でプレイしてきた。3人ともまったく違ったね。もちろん、なかでもMoyesとが長くて、そのあとミケルのところへ行った。まったく違うセットアップと、まったく違うフットボール観があったよ。

全然悪い意味じゃないんだ。ただ彼は違うフィロソフィがあり、それに向けた違うマインドセットがあるということ。そこは、ぼくもとても早く慣れなきゃいけない部分だった。

去年のアーセナルを観れば、いかに流動的で、攻撃的だったか。ぼくは、カウンターアタックのチームでたくさんプレイしてきたから、そこは変えて、適応しなければならなかったし、それにはいまも適応中だよ。

(役割の変化)ぼくがピッチの高い場所でプレイできるのかどうかは、いろいろ云われていた。ぼくにとって新境地みたいなところはある。ウェスト・ハムでの役割はもっとbox-to-boxで、Moyesからよく云われていたのは「自由に動いてよし。ボールにからむために必要なことをしなさい」だった。

でもアーセナルでは、もっとストラクチャがあって、よりガマン強くある必要があるし、ボールが自分のところに来るまで待たなきゃならない。ボール回しもちょっと速いし、もっとたくさんボールに触れる。アーセナルではもっとたくさんボールを持てるから、だからあとは、もうちょっとアグレッシヴになるということ。

(キミにとって今年がすごい年なのは移籍のせいだけじゃない)ぼくは、ウェスト・ハムでトロフィ(Europa Conference League)を取ったからね。あれはマジヤバだった。ぼくにとってもクラブにとっても素晴らしいことだった。

そして、いまやぼくはCLでプレイしている。まあまあいいプレイをしているだろう。でも、それはぼくがずっと自分ならできるはずと信じてきたものだった。あとはただチャンスを待てばよかった。

これからもどの試合でも、ぼくは一歩づつやっていくさ。最高のステイジでパフォームするんだ。

以上

 

これは、多くのアーセナルファンに同意してもらえると思うが、デクラン・ライスの獲得はほんとうに、ほんとーによかった。この世界でも大金を投じた獲得は、失敗してしまうケイスもすくなくないが、£105mの超高額にも後悔する余地がほとんどないなんて、驚くべきことだ。

このインタヴューでライスは、モイーズのフットボールとの違いから、アルテタから与えられた役割には適応中だと謙遜しているが、試合での彼のプレイを観ているかぎりでは、あまりそういうふうにも観えない。あのチームのなかで、誰よりも自分の仕事を理解しているひとりとまでは云わないが、適応に苦しんでいるほうのひとりではない。

もちろん、彼は英国人ということもあり、オフザピッチでももうだいぶチームにも溶け込んでいるだろう。もし彼が(英語が不自由な)外国人だったらと考えると、そこは実際大きい。

チームプレイへの適応という意味では、彼の場合は、単にチームと連携するどころか、試合中は頻繁に周囲にコーチングをしているし、ピッチ上のリーダーになりつつあるほど。もうほとんど彼のいないアーセナルのミドフィールドは考えられない。CMとしてかなりハイスタンダードであり、ハイレヴェル。しかも、毎年ケガの問題が避けて通れないアーセナルのようなチームのなかで、安定してクオリティを発揮できるというのが貴重すぎる。

そんなふうに観える本人が、それでも「おれはまだまだこんなもんじゃない」みたいに考えているなら、末恐ろしいくらいである。頼もしいったらないね。

彼がアスリートとしてピークイヤーズを迎えるのは、これから。このまま大きなトラブルもなく、順調にチームと成長していってもらえれば、アーセナルの未来はやっぱりかなり明るいように思える。

彼を取ってほんとうによかった。そうしみじみと思える試合はこれからいくつもあるのだろう。

ありがたやありがたや。

 

おわり



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