アルテタ発言のポインツ
まとめよう。
アルテタのバルセロナ行きは「事実無根」。じつはクラブと契約更新間近?
アルテタが腹を立てるほど事実と遠いという、この出所不明のセンセイショナルなニュースを発信したスペインメディアというのは、これ。
Arteta avisa: adiós al Arsenal a final de temporada
『Sport』。ガセネタで注目を集めようと必死。Klopp、Xaviと来ていたので、アルテタのニュースでこのビッグウェイヴに乗ろうとしたのが見え見えである。こういう誰にでもすぐにわかるようなガセネタでメディアとしての評判を落としてしまったら、一時的な利益にはなっても、結局は割に合わないと思うのだけど。
もっとも、フェアにいうと、一部指摘もあるように「この記事がアルテタがバルサへ行くと主張している」というのはちょっと言い過ぎで、Xaviが辞めるバルサがつぎのマネジャー候補のひとりとしてアルテタをリストアップ&アルテタが夏の退職を検討していてそれを周囲にもらした、くらいの論調である。アルテタ本人にしてみれば、それだけでフェイクニュース認定すべきものなのかもだけど。
それと、このニュースよりも前に、いくつかのリポートでアルテタの新契約が近いと伝えられていたことも、アーセナル界隈では誰も信じなかった理由かもしれない。
アルテタとアーセナルの契約は現状は2025年まで残り18ヶ月で、彼が将来をクラブにコミットしているなら、そろそろ新契約のタイミングではある。今回の会見でも、いまはその話はしていないとしつつ「いずれ自然にそうなるでしょう」と、それを匂わせる部分もある。
なお先日は、エミレーツのスタジアムツアーが時間限定されていた日があるのに気づいたファンがいて、新契約のお披露目のための撮影が行われていた(行われる)んじゃないかという憶測もある。目ざといにもほどがある(笑)。
それがベンジャミン・ホワイトなのか、トミヤスなのか、あるいはアルテタなのかはわからない。
いずれにせよ、われわれがいまアルテタの契約を心配する必要はなさげ。ほかのクラブが彼に興味をもつのは、それだけ彼の仕事が認められているということだ。
バルセロナ行きについては将来のことはわからないけども。逆にそれはかなりありそうではある。レアルやバルサというのは、この世界の最終目的地みたいなところあるし。もちろん、そこは彼が若き日を過ごした古巣でもある。
バルセロナのえらいひとたちは彼がお気に入りらしいし、彼とバルサのリンクはこれが初めてではない。だが、すくなくともいまじゃないでしょう。
まずは、アーセナルでメジャータイトルを取ってから。話はそれからだ。
クロップとマネジャーのモチヴェイション
このトピックはなかなか興味深かった。
Kloppは、あのリヴァプール退団のメッセージ動画のなかで「エナジーが尽きた」と告白していた。あれは率直な心情の吐露という感じだった。
まあ、シティのペップもそうだしリヴァプールのクロップもそうだが、彼らはもうほとんどこの世界の頂点を極めてしまっているのだよね。そのうえで、やる気とかエナジーを維持するのは並大抵の労力ではないのは想像できる。野心とか。設定した目標を何度も達成してしまえば、いつまでも同じフレッシュな気持ちではいられない。マネジャーの燃え尽き。
Kloppに関しては、EPLもUCLも取って、リヴァプールであと取っていないメジャータイトルはUELだけだとか。それいる?
ヴェンゲルさんやサー・アレックス、アンチェロッティみたいなコーチもいれば、そうじゃないコーチもいる。人間性やひととしての個性もあるだろうし、継続させるためのやりかたもあるんだろう。
今回アルテタは、クロップの決断に理解や共感を示している。それと、どんな仕事でも同じと述べているのも個人的に興味深かった。ここで自分語りする気はないが、おれもマジそう思うよ。年をとるとエナジーが尽きるという感覚は、いまかなりわかる。なにも成し遂げてなくてすら。
そうそう、ヴェンゲルさんといえば、最近「(フットボールにかけた時間で)人生の大部分を犠牲にした」という彼のコメントもあらためて発掘されていた。というか、以前にも同じ発言をしていたが最近もどこかでそう話したのかも。それをあとで悔いたところで、もう時間は戻らないという。そのときにしかできないこともあったとあとで思う。
アルテタは、まだそこに到達するまでにはまだだいぶ時間があるが、なるべくフレッシュでいるために息抜きや自分の時間を過ごすのも大事。今回の会見で明かされたミケルの息抜き方法は、瞑想(meditation)と読書。メディテイション。それはいい。彼がオフィスでひとり目をつむっている姿が想像できる。
もっとも静かだったアーセナルの冬ウィンドウ
現時点でまだ冬ウィンドウのデッドラインデイは迎えていないが、今回のアルテタのコメントでは「無理だった」と過去形で語られている。
金もないし、冬だからチャンスも多くない。しょうがないね。
冬ウィンドウではあまりアクティヴにならないのがつねであるが、一部では、この冬はアーセナルとしてはかつてないほど静かなウィンドウになったという評価も。
それと、今回のアルテタ発言で「最薄スクワッド(thinnest squad)」と述べたことがちょっと話題になっていた。単純な人数としては、アーセナルのそれはシティよりもリヴァプールよりも多いはずなので、アルテタがいかにベンチに信頼をおいていないかという。つねにベンチを温めている選手にはちょっと気の毒な話。
ESRのチャンス?
彼はプレイするためにプッシュしている、自分たちも彼をプレイさせようとしている。なぜなら彼はファンタスティックだから。
また信じちゃうぞ?