デクラン・ライスのインタヴュー「アシストやゴールがさらなるエナジーをもたらすようになった」
今週、Football London AwardsでPL POTY2024に選ばれたデクラン・ライス。WHUをヨーロッパで勝たせ、今シーズンはアーセナルでの大活躍もあり納得のセレクション。『ESPN』(James Olley)が単独インタヴューを行っていた。一部を。
(WHUに6-0……)
ライス:あれはすごくタフだった。ぼくらはカップですでに敗けていたし、エミレーツでのリーグでも敗けていた。ぼくもプレイもよくなくて、ペナルティも与えてしまった。
ウェストハムのファンにはからかわれたけど、それは100%受け入れるよ。ぼくはウェストハムで10年もプレイしていたんだから、彼らがどうするかわかっている。ぼくがコーナーを蹴りにいったとき、ブーもあったけど、拍手もしてもらえた。
彼らへの愛情が変わることはけっしてない。彼らのぼくへの愛情も変わらない。これは前へ進むためのそういったことのひとつだ。
もちろん、ぼくもすごいゴールを決めた。あれはとてもおかしなものだった。いまそれを話していても、変だ。あのあと、たくさんのひとに「どんな気分?」と訊かれた。あれはほろ苦かったね。とてもおかしな感じだった。
いつも云っているように、ぼくはウェストハムでは絶対にセレブレイトしない。今後もやると思えないね。彼らがいまのぼくをつくった。ぼくは10年過ごした。たくさんの借りがある。これからもセレブレイトしない。だってすごく無礼になるだろうから。
あの日は勝てたしゴールを決めたのはよかったけど、ほろ苦いフィーリングさ。
(アーセナルではゴールも決めている……)
(マンUでのゴールは)あとで見返しても、どうしてもにやけてしまうね。たぶん、あれはぼくのこれまででベストな瞬間。
ぼくの役割は、ウェストハムでやっていたのと完全に変わっている。だから慣れるのに時間もかかったし、もっとよくなるために質問もしたし、それには積極的にのっかっていこうとしている。ぼくは大金で買われたし、質問も進歩もしたい。このクラブといっしょに勝ち取っていきたいんだ。
(セットピースの好調とセットピーステイカー……)
それについては、シーズンのはじめからセットピースコーチのニコ(Nicolas Jover)とずっと相談をしてきている。当然ぼくの身長(6ft1=185cm)があるから、彼はぼくをボックスに入れたがっていた。彼はそこを変えたかったんじゃないかな。
もし(パレスでの)ぼくのアシストがなければ、そのことについて話すひとはいなかったと思う。
もちろん、ぼくはニア、ミドル、バックポストにいい配球をしてきた。いまやアシストができることにワクワクしている。ぼくには重要なことなんだ。以前なら、ゴールやアシストはぼくにはあまり関係なかった。
しかし、いまはアシストするのが好きだし、ゴールをするのが好きで、それがピッチでさらなるエナジーをもたらすように感じている。努力するよ。シーズンが終わるまでのあいだに目標がある。それを達成したい。
Premier League Player of the Year at the 2024 Football London Awards 🏆
Our Declan ❤️ pic.twitter.com/cr0RmJHqqP
— Arsenal (@Arsenal) February 29, 2024
ベンジャミン・ホワイトのインタヴュー「Inverted RBはアーセナルの選手なら誰でもプレイできる」
先日、アルテタから「まるでCLファイナルかのようにトレインしている」とトレイニングピッチでのアティチュードを称賛されていたベン・ホワイト。『The Standard』より。
ホワイト:(がむしゃらトレイニング)それは、子どものころから。すべてに勝ちたい。子どものころを思い出しても、いつも勝ちたがっていたし、なんとか勝とうとしてアグレッシヴにプレイしていた。
妻とはよく自宅でゲームをするんだけど、ぼくは彼女には勝たせてやらない。バットとボールでよく遊ぶし、Unoとか、マグネットのゲームとか……
(ワイフのMillyが勝ち始めたらどうする?)そうだね…… ボールを隠しちゃうかな(にやり)。
(ストリートワイズ、GKのブロック担当)いくつかヴィデオを観たりしている。もしかしたらみんなが観てないやつかも。もしぼくがランナーを見失うとかそれをやらなきゃ、ゴールされてしまう。それも勝つためになんでもやるということ。
ぼくだって誰でも止められるわけじゃないし、自分がベストな1 v 1ディフェンダーとも思ってない。でも、試合のなかでウィンガーと対峙する状況で、チームを助けることができることはわかっている。
どの試合でも、たいていはウィンガーがベストプレイヤーだ。だから、つねにチャレンジになる。ぼくは自分の課題をやらなくちゃいけないし、相手を止めなきゃいけない。セットピースではすべてのことが起きる。足を踏んづけたり、肘打ちとか。ぼくはただ邪魔をして、何がおきるか観る。
(DFでケガ人が続出するなか12月はケガをおしてプレイ。LBがキヴィオールになりRBのホワイトがMFへ。アルテタはシステムを反転させた)思うに、ミケルがマネジャーなら、とても楽になるし、彼はものごとをシンプルにしてくれる。自分がなるべきものについて、多くのインストラクションがあるというだけ。
ぼくは、多くの選手があのポジションでプレイできると思う。だって、アーセナルでプレイしたいということは技術的に恵まれていなきゃいけないのだし、強くて速くなきゃいけないから。選手の多くがそれができる。
ぼくもそこで快適にプレイできる。でも、観るものはまったく違う。ぼくのように、CBやRBでプレイする選手なら、前だけ観ていればよかった。自分の後ろで起きていることを心配する必要なんてない。この役割は、試合のまったく違う部分だ。
(フットボール以外の楽しみ)それはぼくにできる最高のことのひとつだ。みんな、ぼくがフットボールが好きじゃないって云ってるのを知っているよ。でも、ぼくは帰宅したら、フットボールのことは考えないんだ。ただのひとになる。リラックスだよ。
でも、ここ(トレイニングピッチ)にいるときはインテンスになる。
読むついでに訳したけど、こりゃなかなか興味深いトピックの連続だった。
ケガをしながらプレイしていた件、GKのブロック役、アルテタ観(彼はシンプルだとジャカと逆のことを云ってる)、Inverted RB。負けず嫌いすぎて妻にも勝たせない。これは笑う。このひとってほんとにひょうひょうとしていて、クールというかお茶目というか。男女問わずファンが多いのもうなずける。