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【マッチレビュー】19/20EPL アーセナル vs ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(2/Nov/2019)ウナイ・エメリの限界

残り15分、ホームでウォルヴズに追いつかれ1-1で試合終了。さすがにこの試合でウナイ・エメリの命運は尽きただろう。

毎試合毎試合、チームのインプルーヴメントを訴えながら、(悪い意味で)やり方を変えることができず、結果と内容はぼくたちがずっと見ているとおり。

彼が乞い願ってついに獲得できた実績がひとつだけある。一貫性(consistency)だ。彼のチームは、平凡で退屈でありつづけることについては、ほんとうに終始一貫していた。

今回も気が重いが記録のためにもこの試合を振り返ろう。

Arsenal 1-1 Wolves: Raul Jimenez goal pegs back Gunners



エメリの試合後コメント

試合後のプレスカンファレンス。要約にて。

  • (引き分けについて)結果には失望している。自信を得るために2点めを取るべきだった
  • 同点にされてからわれわれはトライした
  • イコールマッチだったがわれわれのほうが少し勝ちに値した
  • (試合後のファンからのブーイング)わたしもフラストレイションをためている。しかし選手はトライした
  • (ホーム8試合でクリンシートがひとつだけ)改善できる。守備のバランスを改善しなければならない
  • カギは2点めを取れなかったこと。先週は2-0を追いつかれたが、現時点のカギは失点ではなく、得点と失点の差だ
  • (立場が危うくなっていると感じるか?)わたしは自分にもとても厳しい。いつでもわたしの責任はワークしてつぎの試合に備えること
  • (契約について)チームのことについて話している
  • (エジルの貢献とこれからプレイタイムは増えるのか?)彼はよくプレイした。彼にはクオリティがある
  • (オーバがつぎもキャプテンか?)あり得る。まずこの試合を分析して、つぎの試合をどうするか決める
  • (勝てるポジションをまた失った)いつも違う戦術的状況がある。トランジションからたくさんのチャンスはつくらせなかった。準備していたとおり試合をよくコントロールした。同点にされたあとボックスに入っていき、ビッグチャンスはつくれなかったが2点めに近づいた。結果は悪かったが、戦術的にはやりたかったようにできたと思う。
  • (選手たちはあなたのインストラクションを理解できているのか?)彼らは理解していると思う。

まあいつもの調子であるが、プレスの追求はより厳しくなっている。

「戦術的には思い通り」だった? エメリの英語問題

ところで今回試合後にかなり注目されたコメントがこのなかにある。それは“The result is a bad result, but tactically I think we worked how we wanted.”の部分。多くのファンのあいだでもとまどいの声が見られた。

そりゃそうだろう。ホームでウォルヴズにシュートを25本打たれた試合(アーセナルのシュートは10本)で「戦術的には思い通りだった」と云われれば、どんな顔をすればいいのかわからなくなってしまう。

ただ、この発言を擁護?する向きもあって、たしかにこの試合は最近の試合のなかでは(比較的)試合をコントロールしていた(時間もあった)。ボールを持ってプレイすることができていた。それはおもにエジルのおかげだろうが(エメリの戦術よりもエジル個人の能力のほうがよほど影響力が大きい)、それを見たエメリが戦術的にはやりたいことができたと云いたくなるのもわからないではない。

しかし、シュートやチャンス、あるいは相手にいきなり15分もボールを支配された悪い試合の入り方、もちろんまたしてもリードを追いつかれるなど、結果も内容もファンがとうてい受け入れられるようなものではなかった。この試合のあとにプレスカンファレンスでそういった発言をすればどういう反応が起きるか考えなしなところが、彼のダメさを浮き彫りにしている。

Sky Sportsの試合後の記事でMirrorのジョン・クロスが指摘していたところによれば、彼はスペイン語で話すとき、その内容はよほどまともだという。今回の「失言」が彼の英語の拙さから来ているのかどうかは微妙なところだが、彼の母国語ならもっと適切に表現した可能性はある。そう考えると、選手たちとのコミュニケイション問題のこともあるし、エメリの英語というのは、後年に彼のイングランドでのキャリアを思い返すことがあれば、わりとカギになる要素かもしれない。

彼の英語を習得するスピードについては、当初はみんな驚くくらいだったのだけど、そこからの進歩がなかったということか。

これは今後、英語が得意でないマネージャーがPLに挑戦するときには、かなり周到に準備をしなければならないという教訓になるかもしれない。いまのエメリの苦しい状況を見れば、ビビるだろう。。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

9 Comments on “【マッチレビュー】19/20EPL アーセナル vs ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(2/Nov/2019)ウナイ・エメリの限界

  1. 時代がBIG6と呼んだ最後のシーズンになりそうですね。
    元B6の中ではキャリアが長い方なのでトニセン的な立ち位置になるでしょうか。
    栄光を忘れられず脇役に甘んじる事もできないみたいな。
    そんな未来は見たくない。

    マンウとかToTなんかも見るにつけ、簡単に下位相手にも勝てなくなってる昨今ではあるけど、何が悲しいって
    「そんなにお金使って選手獲ったのに、その体たらくなんですね〜(笑)」
    をアーセナルに対して思う日が来ると思わなんだ。しかも割賦とか、もぅマヂ無理。

    前はエメリ切って、暫定フレディとか絶対やめてくれと思ってたけど、少しでも前進する為にはそっちの方が良いのかも。
    フレディにゃ損な役回りさせて悪いなぁ。
    最低でもランプスくらいの待遇はしてあげたかったよなぁ。
    無敗戦士たちが古巣の指揮官となって、バッタバッタと死んでいく。
    そんな地獄も見たくない。

    モウ?
    実はちょっと見たいです。黒歴史覚悟で。

    COYG

  2. もう選手のが明確に立場上になってきてるかもしれませんな。コーチの威厳無し。戦術も無し
    これから良くなる事は無いでしょうから早い所お願いしたい所ですけど、サンレヒはまだ動かないんでしょうか

  3. 4-3-1-2は要するに、エジルに丸投げだったと思う。
    選手は陣形の制約の中で精一杯アドリブを効かせたと思うが、トレイラのところだけは気の毒なくらい機能しなかった。
    あれで戦術的にやりたい試合なら、コンパクトにパスを回す気は皆無だ。

    前節KTとペペ(とセバージョス)のお陰でやっと見つかったサイドのバランスは、見事に無視された。
    スタメンの中盤の底3人を左にスライドさせて右にペペを入れれば、トレイラにIHをやらせる必要はなかったはずだ。

    僕を含め一部のファンは、エメリがパスサッカーをやらないのはそのための(特にサイドの)状況は整ってないからだと理解してた部分があると思う。
    しかし、この監督はどういう状況であれ、コンパクトにパスを回す気はない。

    そして、その代替として用意するのが「エジルに丸投げ」
    このサッカーをやるのにプロの監督が必要だとは、まったく驚きだ。

  4. エジルに丸投げ、しっくり来ますね。
    ぺぺ出さんのもトレイラティアニー替えたのも戦術素人のオレから見てもクソ采配だったなぁと。

    監督替える金は無いだろうから、臨時でリュンベリの後、シーズン後にテンハーグ!を希望

  5. さすがにエメリはもう誰も擁護できなくなったなと。
    最悪な誕生日でしょう。
    もしフロントがこれでも今季CL出場権に食い込めると思ってるとしたら、今季どころか来季以降もずっと終了のお知らせですね。

  6. もしかして通訳をつけたら劇的に変わったりして。
    トルシエにもダバディとゆう有能な通訳がいましたよね。

  7. イギリスやアメリカでどうしてもvanilla ice cream が買えなかったわたしにとっては(banira になってしまい通じない)、good ebening というのはabuse というよりもracism に感じます。ただ、そういう経験をしたからこそ、彼も通じていないんだろうなあとは思って同情していました。それと通じさせるためにと思い過ぎて、通じる表現だけを使う、これもわたしもしたことです。彼の受け答えが紋切り型なのもむしろ言語の問題ではと思いもします。そこは恥ずかしがることなく通訳を使えばと思いますが、その場合はイギリス人は許さないでしょう。ただ言語の問題だけでないのは事実ですが、選手ともコミュニケーションはとれていない、選手が納得できていない可能性は高いと思います、日本の会社のロンドン支社のように。

  8. この試合悪いところだけじゃなくいいところもあった気がしていて、縦パス処理の上手いエジルとラカが入ったお陰で縦パスが増え、ビルドアップで自陣なのにU字でパスを回す場面が減り、それによって段々選手の自信もついてきて、レノ→ゲンドゥージなんていうここ何試合も見ていないゴールキックからビルドアップをしてプレス回避し、敵陣へ入っていく攻撃も見れました。

    個人的に気になったのはチェンバースのパスがほぼ後ろか横だったことと、エジルが帰陣しているのにセバとトレが帰ってきてなかった場面ですね。チェンバースはサイドの選手がいなかったからサポート不足だったのか、技術不足なのか。エジルが守備に戻っているのに、エジルより守備に貢献できるトレイラが帰ってきていないのはなぜか。

    エメリが辞め、フレディが後を継いでも負けのDNAとか自信のなさが選手に根付いていないことを願うのみです。拙い文章すみません。

  9. なんのためにトレイラを取ったのか…となるほど起用法が不可解。長年求めてきた中盤底のファイターと思ってたんですが、エメリガナではなく、それはアーセンガナのときかな、と。勝てないのでは、批判されても仕方ないキャリア終盤のボスでしたが、エメリよりは夢のある試合はしてた気がします。全盛期のバルサ倒したり、ね。

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