こんにちは。
先日PLウォルヴズ(A)になんとか勝ったこともあり、アーセナル界隈はいまだいぶポジティヴなムードに包まれている。これで、悪夢のようだった1月を払拭できたと思いたい。
さて、ミッドシーズンのブレイクからリーグが再開されて、プレミアリーグのトップ4争い(CLスポット)がだいぶ各所で話題になっていた。「トップ4」といっても、現時点でもトップ2、あるいはトップ3はほんとんど決まりなので、実質4位争い。
アーセナルを含め、ライヴァルチームスの4位争いについて、残りシーズンの展望をざっとまとめよう。
21-22EPL、4位を狙う5チームス(※2月13日時点)
赤枠が、4位フィニッシュに現実味がありそうな5つのクラブ。
アーセナルはウォルヴズでの勝利で得た5位を、またマンUに奪われている。ただ、昨日彼らはなんとOTでセインツとドロウをやったので、2連続ドロウでさらにポインツを落としている。
現在はこうだ。
- 4位 ウェスト・ハム 40pts
- 5位 マンU 40pts
- 6位 アーセナル 39pts
- 7位 トッナム 36pts
- 8位 ウォルヴズ 34pts
Covid禍の今シーズンは、PLでもこれまで試合延期がたびたび起きているため、現状でのテーブルについては消化試合数も見る必要がある。当然のことながら消化試合数が少ないほうが、まだポインツを重ねる余地を残しているので有利になる。
仮にこのチームスのなかで消化試合を24で揃えて、かついま手にしている試合で最大ポインツを得た場合、このようなテーブルになる。GDはひとまず無視。
- 4位 アーセナル 39pts + 6pts = 45pts
- 4位 トッナム 36pts + 9pts = 45pts
- 6位 ウェスト・ハム 40pts
- 6位 マンU 40pts
- 6位 ウォルヴズ 34pts + 6pts = 40pts
だいぶ景色が変わる。こうなると、3位のチェルシー(24試合消化して47pts)の背中だって見えてくる。
もちろん、手中の試合すべてに勝つとは限らない。残りシーズンもまだ長い。しかし、すくなくとも相手次第ではなく、自分たち次第な状況。
いまはアルテタとエドゥの「プロジェクトユース」の過渡期真っ最中で、今シーズンはトップ6でもOK。トップ4なら大成功のはずのアーセナルは、いまそういうポジションにいる。
残り14試合。ワクドキしてきますな。
アーセナルのトップ4フィニッシュの現実味
今シーズンこれまでのスタッツから、アーセナルがライヴァルたちに勝ってトップ4フィニッシュできるかどうかの可能性・妥当性を観てゆこう。
まずは、xG的なあれこれ。
以下のグラフィックはすべて©The Athletic。2月7日にアップされた記事「The race to make the top four」からの引用で、データもその時点ということになる。※なおこの記事ではトップ4争いにチェルシーも含まれている。
攻撃クオリティ
数字は試合ごと(per game)の値。
試合ごとのxG(ショットのクオリティ)では、ToTがもっとも高い1.47。アーセナルは1.37でこのなかでは3位。まあまあ。
ただ、実際のゴールでは順位がかなり入れ替わる。チェルシーが1位でWHUが2位。アーセナルは1.52で4位。ToTは1.20とゴールに問題あり。彼らより悪いのはウォルヴズだけ。
つまり、ToTは高いクオリティのチャンスがありながら、それをゴールにコンヴァートできていないという。ショッツごとのxGももっとも高い。
アーセナルのコンヴァージョンはこのなかでは悪いほう(0.15)。ただし試合ごとのショッツはもっとも多い。これは意外。
アーセナルの攻撃は、このなかでは並と云えそうだ。われわれの攻撃の結果(数字)は、インフォームだった12月にだいぶ集中して稼いだだろうことを考えると、その他の期間はもっと悪い。攻撃は、今後もっと進歩させる必要がある。
守備クオリティ
数字は試合ごと(per game)の値。
こちらのデータはAgainstで、守備のスタッツとなる。
xGA(被xG)がもっとも少ないのがチェルシー。
しかし、実際の失点がもっとも少ないのがウォルヴズ。彼らはいまトップ5リーグスのなかでもベスト5に入る堅守で(あとの4チームはシティ、ナポリ、セヴィーヤ、チェルシー)、得点するのがもっとも難しいチームのひとつだという。そんな彼らから1ゴール奪ったわれらすごい。
ヨーロピアンズベストな守備をやるチームであるウォルヴズやチェルシーを除くと、アーセナルはかなりいい守備のスタッツを残している。ショッツはそれなりに打たれているが、打たれたショッツのクオリティはもっとも低い(0.09)。
守備にあきらかに問題を抱えているのはマンUだろう。ぼくが目にしている範囲でも、今シーズンの彼らは守備の悪さを指摘されることが非常に多い。このなかでは最悪のxGA(1.37)と失点(1.32)。昨日もセインツに失点していた。
今シーズンのアーセナルは、ウォルヴズでの結果、PLでクリンシート率が50%(11/22)に達していて、このなかではもちろん最多。チェルシーでさえ41%である。
アルテタの守備的な戦術の影響も当然あるだろうが、やはりビッグガビ・ベンジャミン・ラムズデイルの鉄壁ディフェンストリオ。とくにラムズデイルの貢献がかなり大きそうだ。先日のウォルヴズでも、片手でのファインセイヴがあった。アーセナルは、これまで、彼のおかげで得たポインツも多いんじゃないか。
ということで、今シーズンここまでの攻撃と守備のスタッツを見るかぎり、アーセナルはこれまでのフォームを継続できれば、シーズン終了時には目標を達成できている可能性は十分ありそうだ。もちろん、どこかのライヴァルチームが、このあと劇的にフォームを向上させるようなことがあれば、それについていかねばならないが。
アーセナルはこれまでの堅守を維持しながら、攻撃をライヴァルたちよりも進歩させること。しいていえば、それが成功への道になる。突然ミッドテーブルチームに勝てなくなるみたいに、フォームを落とすのも命とりということは云うまでもない。
イージーな残りフィクスチャ?
このあとに残している試合相手の強さも、チームによって違っていて、それが当然結果にも関わってくるはず。
こちらのグラフィックも©The Athletic。青いほどかんたん。赤いほどむずかしい。ディフィカルティは、Five Thirty EightのSPI Ratingを使用していると書いてある。
あきらかにタフそうなのが、マンUとウォルヴズ。わりと赤い。WHUもそんな感じ。
このなかでアーセナルはどうだろう。ふつうくらいか、やっぱりちょっと楽なほうか。
チェルシーがもっとも楽そうに見える。
アーセナルは延期で日程が決まっていない3試合が赤い(トッナムA、チェルシーA、リヴァプールH)。それを加えると、ToTと同じくらいの難易度かな。
いずれにせよ、アーセナルは、この4位を争うライヴァルたちのなかでは、もっともタフなフィクスチャではなさそうだ。
つまり、ほかのライヴァルよりもポインツを重ねるチャンスがあるということ。
それと、もちろんアーセナルはこの間にPLだけに集中できるというのも大きい。ほかの多くのチームはこの間にも、PL以外のさまざまなコンペティションを戦うのだから。
アーセナルはPLオンリーがアドヴァンテッジ?
ヨーロッパなしのフィクスチャのアドヴァンテッジを活かさねばならない。それは今年のアーセナル界隈では、しばしば語られてきたことだ。とくにシーズン後半にそれが効いてくるはずと。
ここまではどうだろう。正直それでとても恩恵を受けているという実感はない。今後それが違いになってくるだろうか。
現時点で、トップ4を争うライヴァルたちが残しているコンペティションズはこのようになる。
- マンU PL、UCL
- トッナム PL、FAカップ
- ウェスト・ハム PL、FAカップ
- アーセナル PL
- ウォルヴズ PL
マンUあたりはもっと忙しくしていてほしかったが、国内カップはすでにどちらも敗退。ToTもUECLからとっくに敗退していた。ちっ。
FAカップはそれほど負担になるとは思えないが、このなかではやはり海外への長距離移動をともなうUCLは、チームのフィットネスに影響しそうだ。マンUはフィクスチャも比較的タフだし、なかなか難しい残りシーズンになりそう。
なお、チェルシーは。
- チェルシー PL、UCL、FAカップ、EFLリーグカップ、クラブワールドカップ
これは盛りだくさん(笑い)。全部敗けろ。
ここ数年、シーズンの後半でトップ4を意識したことがなかっただけに、とても新鮮ですね。
今のメンバーは若くて勢いもあるし、プレッシャーをモチベーションにかえられる選手ばかりに見えるので(ジャカ以外)、チャンスをものにしてほしいですね。
昨夜のマンU対サザンプトンを見てたんだけどすごく良い試合だった。サザンプトンは最後の精度は良くなかったけど、ハイプレスをかわされようとシュートを外そうと、自分たちのやり方で何十回でもやり直す。絶対に諦めない。良いチームだなあと。
あれだけ選手のクオリティに差があっても、何事もなかったように戦い続ける神経って普通じゃないと思う。相手のクオリティにビビって縮こまってくれるような、ごく普通の人達が相手ならアーセナルも楽なんだけど。。。このリーグはこういう相手ばっかりだ。
数字上は4位も普通に可能だと思うけど、実力的にほぼ互角の5チームで1つの席を争ってて、戦う相手もクセモノぞろい。僕もこの賭けに乗ったクチだけど、見れば見るほど楽じゃなさそう。とりあえず次の3ポイント。一つずつ、しかし容赦なくブン殴りましょう。
66ポインツという事はざっくり10勝ですね
延期分が難しい相手なので、それ以外が必勝になりますね
アーセナルはここまで22試合で39ptsなので、1.77pts/game。
そのペイスだと残り16試合でおよそ28ptsを稼ぐ。現状の39pts + 28pts = 67pts。
現状維持なら目標達成できそうな計算ということに。
ここまでのフィクスチャの難易度と今後のそれとの比較でシミュレイションされているんでしょうね
まさに、パルティード・ア・パルティードだなぁ。
取り敢えず先を見ず、目の前の一戦一戦を応援しよう。
アーセナルがまた夢を見させてくれている
最高だなぁ