ついに発表されましたな。まさかのエメリ本人のフライング発表で若干台無し感はあったけれど。
「オッズ66倍」といわれていたように、関係各所でもまったくのノーマークに等しい候補者だったウナイ・エメリ。突然やって来て突然すべてをかっさらっていったみたいなところがある。候補者が10人いたというが、アルテタが一番びっくりしているかも。
こうなってしまえば、なぜ彼のようなある意味アーセナルにふさわしい候補者がこれまでそれほど注目されていなかったのか。それも謎である。彼はエンリケやアンチェロッティと同じく、すでにPSGを退職しておりフリーの身だったんだから。どのように決定がなされたか、いまだに理解に苦しむところがないではないが、いろいろな表に出てこない事情もあるんだろう。
来季18/19シーズンのアーセナルを占う意味も含め、エメリ新監督のいいところと悪いところをざっくりまとめてみたい。そう、彼はどうもわれわれがただ諸手を挙げて喜んでいいマネージャーでもないらしいのだ。
ウナイ・エメリのプロファイル
1971年生まれの46才。スペイン人。
選手時代:Real Sociedad, Toledo, Racing Ferrol, Leganes, Lorca Deportiva
監督時代: Lorca Deportiva (2004-2006) : Almeria (2006-2008) : Valencia (2008-2012) : Spartak Moscow (2012) : Sevilla (2013-2016) : PSG (2016-2018)
オナーズ:Europa League winners 2014, 2015, 2016 (Sevilla). Coupe de France 2017, 2018. Coupe de la Ligue 2017, 2018. Ligue 1, 2018.
選手時代は目立った活躍も出来なかったが、現役引退後はすぐに指導者になり、数々の実績を残している。
36才でクーマンの後任でヴァレンシアFCに就任しクラブ史上最年少監督に。クラブ史上初めて3シーズン連続でCL出場権を獲得するという偉業を達成。
スパルタク・モスクワを経て、セヴィーリャでは3シーズン連続EL優勝。UEFA史上初とのこと。
PSGでは2シーズンを過ごしリーグタイトルは1度。銀河系スクワッドを率いながらもCLではバルセロナに大逆転負け、翌年のレアル・マドリッドにもホーム・アウェイともに敗れた。
ウナイ・エメリのいいところ
彼のこれまでの評判について、いいところと悪いところを挙げてみよう。もちろん彼を雇うメリットから。
エメリはアーセナルが求めていた人材
エメリ新監督の公式発表になって、ぼくがほうと思ったのは公式サイトで「Unai Emery named as our new head coach」と表現されていたところ。managerじゃなくてhead coach。まさにこれまでいわれていたように、アーセナルが求めていたというポストである「ヘッドコーチ」そのものズバリである。
このブログでも何度か言及しているように、アーセナルはポスト・ヴェンゲル時代では、クラブ運営の重要なパートをひとりが担っていた組織形態からの脱却を図っており、社長のアイヴァン・ガジディス、フットボールリレイション長のラウル・サンレヒ、そしてリクルート長のスヴェン・ミズリンタット。この3人と仕事が円滑にできる人材を求めていた。
そこで最終的にウナイ・エメリに白羽の矢が立った。
彼はセヴィーリャ時代に、この世界でも優秀なフットボール・ディレクター(スポーツ・ディレクター)のひとりとして知られる、モンチ(現在はASローマでSD)と仕事をしており、そういった意味でもアーセナルの新体制に適合しやすい人選だった。
若い&安い
エメリは1971年生まれの46才。もちろんアルテタよりはだいぶ年上だが、いまモダン・フットボールをブイブイいわせているヤング・マネージャーたちの多くに近い年齢だ。68才のアーセン・ヴェンゲルからするとだいぶ若返ることになる。
ちなみに彼はポッチェティーノ、ショーン・ダイクと同じ年齢で、グアルディオラ、クロップよりもいくらか若い。
そして年齢もあるだろうが、報酬がさほど高くないのも魅力だった。
一説によると彼の年俸は、6Mポンド(9億円)。一時それが正式オファーのネックになっていると伝えられていたルイス・エンリケの要求した16Mポンドと比べると破格に安く、ヴェンゲルよりも2Mポンドほど安くなるとのこと。
Emery’s Arsenal contract revealed – and he’s getting paid less than Pellegrini
グアルディオラがマンシティで受け取っている年俸がおよそ15Mポンドだというので、若く実績もあるマネージャーでありながらコストパフォーマンスに優れた人材だともいえる。
アーセナルの財政的制限に対応
今夏アーセナルの「補強予算50Mポンド」という件は、メディアではほとんど既定のように語られており、アレグリやエンリケといったビッグネイムが拒否をするような、そういった不利な状況でもチャレンジできるかどうかがひとつの選考ポイントだったという指摘がある。
前述のように、エメリはヴァレンシアやセヴィーリャなど、PSGでの2シーズン以前には、ビッグクラブではないアーセナルのように予算の制限されたクラブでも実績を残してきた。
どちらかといえば、PSGのような金満クラブで成し遂げたことよりも、そういったむしろローバジェットで一定の仕事をするマネージャーという評判のほうが今回は評価をされたということなのかもしれない。
戦術家・フットボール気狂い・選手を成長させる監督
そしてもちろんここが最重要であるが、ウナイ・エメリはタクティシャンであり、フットボール狂であると。
アーセナルは完全に「スペシャリスト」を求めていたのは間違いない。ほかのあらゆることをサポートするスタッフがすでにいるということは、試合に勝つことと選手を成長させること、それだけが「ヘッドコーチ」に求められるタスクになる。
クラブにおけるヴェンゲルのタスクは多岐多様にわたっていたはずで、なんなら試合に集中できなかったといい訳されても仕方のないものだった。
その点でエメリは、とにかく「試合にどう取り組むか」ということが大好きな職人肌で、ちょうどアーセナルが求めていたヘッドコーチタイプに適した人材だったのだろう。
彼の実績としては、マタ、バネガ、エンゾンジといった選手を大いに成長させたといわれている。とくにプレミアリーグでブラックバーンやストークにいたエンゾンジを見ていた人なら、彼がセヴィーリャで劇的に成長したことを認めざるを得ないと。ちなみにエンゾンジはワールドカップのフランス代表23人にも入っている屈指のDMである。
アーセナルでは、とにかく将来有望な選手の成長が阻害されていると何度も指摘されてきた(例えばジャック・ウィルシャー)。いまいる若手選手たちが、エメリのもとで大きな成長を見せるようなら、それは本当に素晴らしいことである。
PSGでのエメリの戦術分析。少なくともヴェンゲルのような放任にはならなさそうだ。
エジルいなくても大丈夫って、、えぇ、、、
エジルたんはやっぱ必要だよ!
ムヒだけじゃあ、また振り出しにもどるよ。欲を言えばエジルとムヒともう1人共有できる人が欲しいよ!
まぁ、風邪ひきすぎなんわ認める
エジルたんはなあ……
エジルたんが天才なのは疑いはない。
でも彼は扱いがめちゃくちゃ難しい諸刃の武器でもある。
とにかくバランスが崩れる。それも観ていて楽しかったけどね。
バランスの悪いチームは勝てないんだよねえ。アーセナルが証明しているよーに。
世界一のNo.10がいてもリーグ6位がやっととかどんだけですかと。宝の持ち腐れですわ。
アンチ・ロマンなこといってごめんて
でも個人的にはミキはゲームメイカーとして理想型なんだよなあ。
あのタイプの選手であの万能性はヤバい。
まあエメリがエジルを高く評価しているようなのできっとうまいことを使ってくれるだろう。ウマイ・エメリ。なんつってな(ひとり赤面)。
攻撃力はあるようなので、後は組織的な守備ができればアウェイでも勝てるのかなあ…
戦術家先生に期待。
エジルは10番あげればもっとがんばってくれるでしょうか(笑)
エジルがこの先がんばることがあるとしたら、適切な競争があればじゃないですかね。
エメリはエジルをかなり高く評価しているようでおそらくこれまでと同じく無条件で使われそうなので、そのへんはあんまり期待できそうにありませんが。
アウェー激弱でモウペップシメオネに惨敗って、ヴェンゲルとあんま変わらないってことですか?(;´Д`)
お気づきになりましたか。
で、今のこのザマをみて同じこと言えんの?
エジル干せばいいとか、浅はか過ぎたな
同じこと云うかな。ミキタリアンのくだり以外は。浅はかで悪かったね。