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17/18 EPL前半戦、目を覆うばかりアーセナルの「非効率」

昨日のニューキャッソー戦で今季リーグの18節を消化。アーセナルは不甲斐ない戦いを続けながらも、ニューキャッスルに勝ったおかげで、ToTやリヴァプールなど同様に苦しんでいるクラブもあり、現在暫定4位と定位置にいる。バーンリーの善戦は予想外だとして、それ以外は概ねシーズン前の下馬評に近いものになってきているのではないだろうか。

われらがアーセナルは、4試合ぶりの勝利もあってボスも胸をなでおろしたいところだろうが、今季ここまでの戦いを振り返ると不安定で非効率なパフォーマンスを続けており、これを改善しないことには現在の順位もまったく安心できない状況だといえる。

今回は毎日アップされるアーセナルのブログでおなじみのArseblogのメンバーでもある?@7amkickoff氏のエントリより、18節までのEPLクラブの詳細なスタッツをもとに、いかにアーセナルが効率の悪い試合をしているかについて考えたい。



チャンスを結果に結びつけることができないアーセナル

Arseblog News – the Arsenal news site

※画像は当該ブログより。日本語キャプションを追加。

こちらの一覧表には得点と失点、ビッグチャンスなどにまつわるデータがまとめられている。ビッグチャンス(BC)はOpta用語で基本的に一対一のときのチャンスのこと。ふつう入れないほうがおかしいというチャンス。SIP(Shot in prime)は@7amkickoffのオリジナルのスタッツとのことで、ペナルティスポットの距離からのシュート。

アーセナルの得点・失点はどちらも非効率的

まずアーセナルで注目するべきなのは、上位クラブと比較したときの

  • 得点(31)に対するシュート数(324)の多さ
  • 失点(20)に対する被シュート数(162)の少なさ

このスタッツが何を意味しているのかといえば、今季18節までのアーセナルは、得点するまでに大量のシュートを必要とし、かつ少ない被シュート数で簡単に失点してしまう、そういうことだ。いくらポゼッションしようがパスを回そうがそんなの関係ねえ。攻撃でも守備でも彼らのパフォーマンスがいかに非効率的かを示している。

現時点でアーセナルより下位にいるトップ6クラブ、ToTやリヴァプールについてはそのあたりは大きな差はない。差がないから下にいる。しかしトップ3と比べるとその差は歴然だ。アーセナルはこの上位クラブとの差を詰めなければならない。

アーセナルのシュート数は多く、マンシティに次ぐリーグ2位。数もほとんど変わらない。にも関わらず結果(得点)は55対31と雲泥の差がある。シティはシュートしたら決まる。アーセナルはシュートしても決まらない。逆にマンUはアーセナルより100本以上シュートが少ないのに、アーセナルより得点数は5本も多い。彼らがいかに効率的に攻めているかがわかる。

また、失点については今季躍進しているバーンリーを例にとれば、彼らはアーセナルより127本多くシュートを打たれているにも関わらず失点はわずかに12とアーセナルの半分程度。トップ3並みの失点の少なさだ。これは、どれだけシュートを打たれようとも最後はゴールを死守するという彼らのプレイスタイルを表している。マンUもこれに近い。彼らはわれわれに33本のシュートを打たれても結局1点しか許さなかった。

ちなみに失点についてはToTもアーセナルと同様の問題を抱えているし、リヴァプールはなお悪い。簡単に得点を許すことがチームの順位に直結していることが伺える。

アーセナルと対戦するチームはこのようなデータを持っていれば(当然持っている)、自陣は深く守ってスペースを消しシュートは打たれてもよい、そしてボールを奪ったらカウンターでなんとかシュートまで持っていけさえすれば割合簡単に得点できる。そう考えるだろう。それが効率のよいフットボールというものだ。

少ない労力で最大の結果を得る。アーセナルは自分たちがやりたいプレイを相手にやられまくっている。

ビッグチャンスを外しビッグチャンスをつくられるアーセナル

ビッグチャンス創出はこれもまたシティに次ぐリーグ2位。ただしシティはアーセナルの1.5倍のビッグチャンスをつくっている。

そしてビッグチャンスでの得点もビッグチャンスの数を考えると非常に少ない(15)。シティとマンUはビッグチャンスでの得点率50%以上、チェルシーもその数字に近い。アーセナルは30%程度と低レベルだ。

またビッグチャンスをつくられることも多く(23)、そして決められている(14)。ちなみにマンUは6つも多くのBCをつくられているが、失点はアーセナルより4少ない10。BCセーブが12と極端に多いのでデヘアの貢献が大きい。チェフのBCセーブは6と並みである。

その他ははしょるが、だいたいほとんどのデータがアーセナルの攻撃の非効率と守備の非効率を表している。

Arseblogのサイトでは上記データのコンバージョンレートをまとめた表も乗っている。アーセナルの低レベルさが一目瞭然だ。興味がある人はサイトを訪れよう。

なぜアーセナルで非効率は起こるのか

もっとも大きな原因のひとつはサンチェスの不調だろう。当該Arseblogエントリによると、サンチェスはシュート53本で4ゴール(コンバージョン7.5%)。彼がというより彼のようなポジションをとる選手が得点しなければ得点数は上がらない。移籍問題の影響が出ているとしかいいようがない。彼のようなメンタルの選手を残しても意味がないばかりか、今季はとくにボールロストマシーンと化すなど、かえって足を引っ張る結果となっているように感じられる。

得点すべきポジションという意味ではラムジーも同じだ。彼のように前がかりになる選手は得点しなければならない。ラムジーがシュート40本で3ゴール(同7.5%)。

そしてジャカにいたってはシュート36本で0ゴール。この3人を合わせるとシュート129本でたった7ゴール(同5.4%)しか取っていないという惨状。彼らのシュートはアーセナル全体の40%あるとのこと。

ラカゼット(シュート40本で8ゴール)、ジルー(シュート18本で4ゴール)、ウェルベック(シュート16本で3ゴール)あたりは、それなりのコンバージョンを残しているといえるが、このなかで実質レギュラーはラカゼットのみだ。アーセナルのようなCFに頼り切らないチームにとっては、CF以外の選手のシュートチャンスが多い。彼らが取らなければゴール数は増えていかない。

@7amkickoff氏はアーセナルのコンバージョンの問題を解決する方法として、ボックス外からの得点について言及している。100本以上ボックス外からのシュートを打っていて、決まったゴールは今季ボーンマス戦の1本のみとのこと。そういわれてみれば、たしかに今季ボックス外から強引に決めるようなシュートはほとんど観ていない気がする。

アーセナルは問題を解決できるか

ぼくはなんだかんだサンチェスがこれまでのように得点を決め始めればその他のことは小さな問題になるという気がしている。だからこの件は割りとサンチェス問題なのかもしれないとも思う。ラムジーだってジャカだって考えてみれば得点しないなんて平常運転じゃないか。

だからこの件はもう解決しない。

彼の心はチームから離れたままで1月に放出しないというのだから、今シーズンいっぱいはこのような戦いが続く。間違いない。



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