18/19UELの初戦を前にしてウナイ・エメリのプレスカンファレンスが行われた。またこの会見には今シーズン初めてファースト11に入ることが予想されているRBのステファン・リヒトシュタイナーも同席した。
Every word: Unai and Stephan’s press conference
ボスとリヒトシュタイナーのみことば
重要なUEL初戦を前に語った。まずはボスへの質問。
(ティームセレクションですが……)
エメリ:みなさんこんばんは。わたしにとってはそれは、どの試合、どの瞬間でもチームのベストなパフォーマンスを探ることだ。今季われわれは4つのコンペティションを戦う。明日はヨーロッパリーグ、日曜はプレミアリーグ、そしてカラバオカップがあって、そのうちFAカップも始まる。選手にはいつも同じことを求める。どの試合も重要だからね。もう一方では、選手にいつでもベストでいてもらうためにプレイタイムを与える必要もある。戦術的にも個人的にも進歩し続けるために、明日はベストな11人がプレイする。われわれに重要なことは、勝つパフォーマンスをするだけでなく、進歩を続けることだ。
(一週間に3試合。どんなふうにアプローチしていきますか……)
いまからいうことと同じことを選手たちにも伝えている。まずPLはプライオリティだ。なぜならそれには大きな責任がともなう。シーズンのなかではおそらくはほかのコンペティションよりも重要だろう。38試合があり、そういう分析になる。ほかのコンペティションももちろん重要だけどね。今日わたしたちが考えているのは、エミレイツのサポーターの前で90分いいパフォーマンスを見せることだけだよ。どの試合にもワクワクしている。エミレイツでプレイするときは選手あっちにも同じようなワクワクを与えたい。そして、それが終わればつぎは日曜の試合について考える。まずは明日だ。明日は選手に出場機会を与えるためにチームには変化があるだろう。自信を与えるためにね。そして、もしかしたら明日の選手が日曜にプレイするということもまたありうる。
(エウロパのタイトルを再度獲ること……)
イエス。もちろん。どのタイトルも重要だ。2000年にアーセナルはガラタサライとファイナルを戦ったが勝つことはできなかった。2006年のチャンピオンズリーグでもファイナルを戦ったが、これも勝てなかった。わたしのキャリアでは、野心というのは成長し続けるためにはとても重要で、個人的にもチームとともに目標を達成すること。可能性のあるどのタイトルに向けても前進していきたい。
(ガジーディスの退社とそのインパクト……)
アイヴァンとの3ヶ月はわたしにはとても重要だった。なぜなら彼はビッグパースンだからだ。プロフェッショナルパースンでもある。われわれの関係はこの3ヶ月とても親しいものだったよ。フットボールのこと、マネイジメントのこと、アーセナルがどれくらいビッグクラブであるかということとその責任について、たくさん話しをした。彼の決断はプライヴェイトなもので、わたしはそれを尊重する。わたしはアイヴァンが後任についても最善を尽くしてくれたとわかっているし、責任をとったと思う。
続いてリヒトシュタイナーへの質問。
(ユヴェントスからやってきたのにまだプレイできていません……)
リヒトシュタイナー:べつにフラストレイションをためてるってこともないけど、もちろん3試合連続でベンチにいるなんてことはあまり慣れてないね(ニヤリ)。まあぼくにとっては新しい状況だし、どうやって対応していこうか自分でも興味深いよ。ぼくはここに来たのは、プレイするためであり、個人的にももっと改善するためであり、チームを改善することでもある。ぼくらはとてもいい方向に向かってると思うよ。いまはもっと最初から出られるように頑張っているところで、たくさんやらなければならないこともある。コーチに自分に何ができるか、プレイする準備ができていると示すこと、それだけがいまぼくができることだね。いい感じだよ。ぼくもいい感じだし、プレイする準備ももうできてる。
(CLでプレイしてたと思ったらいつのまにかELです……)
ユヴェントスでひとつ学んだことは、どの大会もリスペクトするということだ。ユヴェントスでの最後の5年か4年は、われわれはどのタイトル、どのトロフィにも本気だった。イタリアン・カップは重要度の高い試合じゃないとわかっていても、可能な限りベストなチームで臨んでいたよ。フットボールにおいてはすべてのトロフィをリスペクトする必要があると思うね。もちろんCLはより魅力的なタイトルさ。でもELだってチームにとってはいいチャンスなんだ。クラブとすべての選手にとってこのナイスなトロフィを勝つことがね。ぼくはすべてのコンペティションですべてのチームをリスペクトしなきゃいけないし、100%で戦うんだ。
(グループにリーダーシップをもたらしてる実感ありますか……)
このチームにはすでにいいパーソナリティがあることがわかっているよ。みんながどう思ってるかはわからないけどね。もちろん経験豊富な選手がチームにいれば、それは若い選手にとってお手本になるからいいことだと思う。チームに大きなパーソナリティがないなんてことはない。たくさんのクオリティがあって、たくさんのよい選手とキャラクターがある。そんなグッドチームだ。問題ない。
(マンシティ戦でのデビュー……)
とくに問題なかったよ。ぼくは左でもプレイできるしね。すぐに出ることになればそれは簡単じゃないだろう。ぼくはつねに用意しておく必要があるし、準備万端だった。レフトバック、ライトバック、ストライカー、ゴールキーパー、どこでもプレイする準備があるよ。チームのためなら何でもやるし、それは可能なんだ。
(ヘクタ・ベレリンとライトバック争い……)
ヘクター対ステファンじゃないんだ。ヘクターとぼくがアーセナルのためにどうするかっていう話しなんだ。だからお互いともに切磋琢磨していく必要があるし、毎日改善して、勝てるチームに、アーセナルを勝てるクラブにするんだ。
(CLに返り咲くことはどれくらい大事ですか……)
魅力的な試合に戻ること、そのためにはまずは試合に勝たないとね。いまぼくらはELを勝たねばならない立場にいる。そしてELで勝とうとしている。そうしたら、来年、願わくば、CLのことについて話していたいね。
(ゆうべのCLを観たらよりハングリーになったのでは……)
CLに戻ることについてはぼくは貪欲だよ。道は長いけれど。ぼくらにはふたつのチャンスがある。ELかPLか。だからがんばらなきゃならないし、来年にはCLを戦っていると信じてるよ。
(例の「28才ボディ」の件……)
秘密は毎日のワークさ。ワークしてワークして、あとワークする。いい準備をすること、よく眠ること。よく食べ、毎日貪欲でいること。34才にして数々のタイトルを取ってすら、まだ勝つことに貪欲なんだ。毎日たっぷりトレイニングしてもまだまだ腹ペコ。これが秘訣さ。
(あとどれくらいプレイできそうっすか……)
じきにわかるだろ。今後も一年一年続けていく。そしたらわかるよ。
「28才バディ」のくだりは笑い話かと思ったら想像以上のマジレスだった。。彼がちゃんとしゃべっているのは初めて見たけど、真面目そうなひとですね。
彼はチームのなかで兄貴役かと思ったけどメルテザッカーとかチェフみたいなパパ役なのかもしんない。頼もしいや。
ELでレノがプレイするかどうか
この地味な試合で(CLを観たあとだとヤバイくらい……)、最大の関心事のひとつはベルント・レノがプレイするかということ。エメリが会見でその質問に応えているゾ。
(レノはヴォルスクラ戦でプレイしますかね……)
エメリ:イエス。ベルント・レノは明日プレイするよ。ハヴィ・ガルシア(GKコーチ)とどのGKを使うか話しているんだ。レノにはチャンスを与えなければならない。
(レノはフラストレイションをためてますかね……)
わたしの決断については、最初の試合の日に彼と話しているよ。その決断に至るまでの議論も明かしているし、毎日彼のトレイニングでの様子も見ている。わたしたち、それと彼自身にとっていつ彼をスタートから使うのにベストか。パフォーマンスを引き出せるか。わたしは彼には満足しているんだ。
(彼がPLでプレイしない理由はあるんでしょうか……)
まず、そのポジションは選手のことをよく知る必要がある。たいてい、NTから遅れて戻ってくるような選手には難しくなる。しかしどのGKにも同じチャンスはあるし、ペトルのパフォーマンスはずっといいと思っている。彼は彼で自分がプレイするのにふさわしいと思っているだろう。レノとはサインしたが、われわれとともに進歩していく必要があるし、ほかのGKと争っていく必要がある。彼の毎日のトレイニングには満足しているし、明日いいプレイをしてくれることを期待しているよ。
(レノはカップ戦要員になっちゃうん……)
どの試合でも決断に重要なことはパフォーマンス。明日はレノをプレイさせるが、どの試合でもパフォーマンスと準備具合を見る。レノ、ペトル、エミをどのコンペティションでプレイさせるかということではない。
(レノの強みと、彼がこれから改善しなきゃいけないポイントは……)
彼がここにいるのは、彼がクオリティを見せていたからだよ。GKのクオリティというのはわたしにとっては、ひとつじゃない。しかし、彼にはそれがある。明日彼はスタートし、アーセナルでこれからも長くプレイするだろう。どのGKも違うクオリティがあり、ペトル、ベルント、エミそれぞれにいいところがあるが、自分たちのスタイルを変えることはできない。レノのある部分ではペトルよりも優れているかもしれないし、その逆もある。エミだってね! しかしわれわれは同じスタイルが必要で、このスタイルでどのGKも改善していく必要がある。そうするために、彼らは毎日ハヴィ・ガルシアをトレイニングを続けているよ。
来たよ。使う宣言。20Mポンド払ってさすがに使わざるを得ないだろう。
残念なのは、セービングにせよ、ビルドアップにせよ、この試合でGKが活躍を見せるということは苦戦しているときで、ホームでそこまでの状況にはなりそうもないということ。いやわからんけどね。楽しみである。
チェフ「契約更新は自分次第」
UELでは一回休みとこのエントリからは少し外れるが、レノの流れでペトル・チェフのインタヴューも。
彼は夏にナポリへのローンを断り今季アーセナルに残った。そしてシーズンが始まってみれば周囲の予想に反して新獲得のレノを差し置きNo.1の座を守り続けている。
ラムジーやモンレアルらとともに今季限りで契約が切れるチェフ。エメリのスタイルへの適応、アーセナルでの将来をどのように考えているのか。
Cech admits he’s playing for his Arsenal future
チェフ:ぼくの契約は最終年に突入している。思うに、(契約延長は)ぼくのパフォーマンスにかかっていると思う。シーズンを通してどんなふうにプレイするか、フィットし続けていられるか。そうしたらつぎになにが起きるか。
スクワッドを成長させるために選手を連れてくる。それでよりコンペティティヴになる。そしてベルントが来た。毎日ともにトレイニングしているしスポットを競ってぼくを含めてつばぜり合いがある。
マネージャーに週末自分を選んでもらえるようにするだけじゃなく、ハードワークの必要がある。
ゴールキーパーというのは、ひとりしかプレイできないから競争が激しいし状況は複雑なんだ。いまはぼくがプレイしているし、マネージャーに満足してもらえるようベストを尽くしている。ぼくらはいつもグレイトなGKたちがいた。ダヴィド・オスピナはCarlo Cudicini やHilarioくらいにグレイトだった。ぼくのキャリアをとおして彼らにうしろからプッシュしてもらった。
スポーツではこういうことが起きる。誰かがそこに割って入ろうといつも自分の失敗を待っていて、そうならないようになんとかやり方を探す。
これは答えようのない質問だ。だってぼくはつねにどれだけ長くプレイできるかはモチヴェイションがキーになるといってきたのだから。ぼくは95%でプレイするみたいなのは好きじゃないんだ。いつも100%を出したいし、それをするには十分フィットしていなければならない。
だから、問題としては、ぼくがそうするために身体をフィットさせられるかだし、頭もフィットしていれば、モチヴェイションも同じように保てれば、続けたいね。
このチェフ・レノ問題なんだけれど、昨日redditでバルセロナがテア・シュテーゲンに対して行ったような起用法(最初のシーズンはあまり使わなかった?)みたいなことを考えているのではないかという意見を見た。
これはなるほどなんだろうか?
おれはとにかくレノが観たい。レノがダメならチェフに戻るってやり方はそれほど悪手なのかな。
以上。
UEL初戦の試合は、日本時間で今晩(明日早朝)。
キックオフは9/21(金)のAM4:00。DAZNでライヴ中継あり。
CLは西岡さんとか倉敷さんの実況があったから期待したけれど、永田実さんのワンマン実況のようだ。
それにしてもDAZNはCLの放映権も買ってるってけっこうすごいよね。1000-2000円くらいでヨーロッパのトップレヴェルのフットボールが見放題とか楽園かねここは。