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【マッチレビュー】19/20FAカップ アーセナル vs リーズ・ユナイテッド(6/Jan/2020)アルテタのヘアドライヤー

相手のインテンシティ、クオリティに驚かされた前半。そしてそっくりそのままインテンシティ、クオリティでアーセナルが圧倒した後半。

結果はホームで1-0勝利となったものの、予想外の前半の停滞はなんだったのか? 後半のカムバックの背景にはいったい何があったのか?? 謎が謎を呼ぶ。

今回もまた語りどころが多いっすなあ。

Arsenal 1-0 Leeds: Reiss Nelson strike sees Gunners progress

試合を振り返ってまいろう。



アルテタの試合後コメント「すべてが50-50のデュエル。いいレッスンだった」

試合直後、BBC Sportsのインタヴュー。※この前に、ネルソンとラカゼットのインタヴュー(後述)があった。

(選手たちから、あなたがハーフタイムにめちゃ怒鳴りまくってたと聞きました。いまはどんな気分でしょう?)

アルテタ:いまは満足しているよ。でもふたつの違うチームがあったと思う。ひとつは最初の30分。わたしは彼らに自分たちが直面していることについて、アドヴァイスを与えようとした。そしてその32分後(※?)はデュエルに勝った。

あのチーム相手にするのはやばかった。彼らは相手をスモールチームのように見せてしまう。アティチュードと欲望を変えたとき、そしてHTに組織をいくつか変更して、まったく違うチームになった。

(なぜゲイムプランを遂行できなかったので?)

思うに、ピッチ上ではときに彼らが経験しなければならないことが起きる。たとえそれがタフで困難になるとしてもだ。わたしはリーズの試合をたくさんチェックしていて、3日おきにどんな相手でもバトルしていることを知っていた。あのレヴェルを相手に苦しまされながら学べたことはチームにとりよかった。一体になってものごとに取り組むことやインテンシティは完全に違ったものだった。

(今週あなたは選手たちについてどれほど学びましたか?)

チェルシーの敗戦からのリアクトが見られたこと、たった1試合勝っただけのときのリアクトを見られたのはよかった。彼らに寄り添わないとね。

つづいて試合後のプレスカンファレンスより。要約(箇条書き)にて。

途中でプレスのひとり?の携帯電話からエヴァートンのリングトーンが鳴ってしまうというハプニング。動画の0:25~あたりから。みんなわろとるがな。

  • (ネルソンについて)とても彼に満足している。トレイニング、リアクション、学ぶ姿勢も。彼は正しい質問をしてくるし、わたしは彼の能力を知っている
  • リースのことは昔から知っていて、彼が16の頃コーチしていた。彼のポテンシャルはわかっているので、あとは彼がどう発揮するかだ
  • 彼の自信のためにもあのゴールは必要だった。ファイナルサードでは少しエンドプロダクトを進歩させる必要があるが、すべて正しい方向に向かっている
  • (セカンドハーフに挽回)まったく満足できなかった。最初の30分か35分。試合の始め方。試合へのアプローチ。試合前、相手がどんなチームかは話していたつもりだった。彼らはチャンピオンシップでどのチームもボロボロにしていた。3日おきにだ。彼らのプレイスタイルが相手を困難に陥れる。ピッチではマンtoマンで、すべてが50-50のバトル、デュエルになる。もしそれに準備ができていなければやられる。もちろんSHはまた違う試合だった。
  • (HTに怒ったとか)イエス
  • (怒りを伝えたかった?)観たくないものを見たとき、わたしはテクニックとか戦術のことは話さない。なにを期待するかと特定のエリアで要求されるスタンダードについて話す。わたしがハッピーではないことは伝えねばならなかった
  • わたしも毎日彼らのことを学んでいる。敗けたときのリアクション、敗けたとき彼らが必要としているもの、勝ったときに必要なこともだ。そして、彼らがそれを欲しているときにどうリアクトするかも
  • なぜなら、それ以前は試合を通してリズムやインテンシティを維持できなかったのはフィジカルの問題と云われていたからだ。今夜の試合の終え方を観てほしい。94分のあとでさえ、彼らは前に行き続けた。それこそが彼らがチームとして理解せねばならないこと
  • (FHのプレイに驚いた?)Tbf、そうでもなかった。マンUに勝ったことは彼らにとり大きな解放だったと思う。少しプレッシャーが軽くなった。それで1日かふつかはこころと身体をリラックスさせようとした。しかしいまはもうリラックスしている場合じゃない。あのレヴェルでプレイできないなら、十分じゃない
  • (リーズはHTまでに2-0にしていてもおかしくなかった?)それこそわれわれがリアクトせねばならなかった理由だ。最大の変化はSHへのアプローチ。メンタリティ、どれだけアグレッシヴになれるか、インテンスになれるか。われわれは毎度のデュエル、50-50で勝てるようになり、相手ハーフでプレイするようになった。前方にパスをし、前方に走り、ボールにポジティヴになった。それが違いになった
  • (どれだけ最初からあのレヴェルでやらせたかった)どれだけ? いい質問だ。3日ごとにと訊いてくれればもっといい質問になる。それが仕事だ。それこそわたしが選手たちに見つけてもらわねばならないことだ
  • しかし認めねばならないのは、わたしもああいった類の試合をプレイしてきたが、最近の数ヶ月ではああいうマンtoマンをやるチーム相手にはだいぶ手こずってきた。選手にしてみれば、それに慣れていないし、バトルやトランジションゲイムにも。ボールを奪い取れば攻撃。ボールを失えばカウンターアタックになる。彼らはそれを経験しなければならなかった
  • (一貫性を保つことが最大のチャレンジのひとつ)まったく。なぜなら彼らは何ヶ月にも渡ってずっとそれができていなかったのだから。だからそれがプロセスにならないといけない。しかしだからこそ今夜はとてもいいレッスンになった。彼らは今日30-35分ピッチで苦しんだような仕事もしなければならないし、あるいはSHでやったようなプレイをすれば誇りを感じて楽しむことができる。彼らの選択だ
  • (リーズの昇格について)悪夢だ。彼らは対戦相手としては悪夢。試合前にも云ったように、彼らと対戦するのはまるで歯医者に行くようなものだ。タフだよ。困難をもたらすし、グレイトなチーム。パワフルなものを築いている。彼らの試合を分析してみればわかる。トップだ
  • (選手たちのリアクション)もちろん彼らがフラットなら人生に何が起きようが問題ない。あるいはわれわれが彼らに何を伝えようとも。それなら心配になるだろう。しかし少なくともリアクトするやり方があるということは知っている。彼らは反応した。彼らだってそれが自分たちの望みじゃないということを受け入れたから。結局、彼らはハッピーになったし、いいレッスンだった
  • (連勝)リラックスはしていないが、少し自信はついたし、一緒に築いているものもある。それが重要だと思う

もろもろ興味深い。

この会見、エヴァートンのリングトーン以外にも、歯医者のたとえが話題になっていた。うまいこと云いますな。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

15 Comments on “【マッチレビュー】19/20FAカップ アーセナル vs リーズ・ユナイテッド(6/Jan/2020)アルテタのヘアドライヤー

  1. 更新ありがとうございます。

    ゲームの話になるんですが、FIFAの中でのリーズの動きと今回の試合で魅せたリーズのプレイスタイルが完璧に一致していて本当に驚いた。

    ゲームでも、あいつらに一瞬でも隙を見せたらやられるんですよ。。。

  2. アルテタの統率力はすごいですね。
    ジダンのようなスーパーな選手だったならカリスマ性があるのは分かりますが、アルテタは地味な選手だった上、監督経験もなかったので余計すごい。

  3. リーズはあの完成度でサブ組メインという恐ろしさ。レギュラーメンバーなら後半モチベーション上げれないほどボコボコにやられてたでしょう。ビエルサのチームが凄まじいのはマンツーマンDFからゾーンDFに切り替わる際のマークの受け渡しが完璧なこと。後半はプレミアとチャンピオンシップの個のレベルの差で打開出来ましたがリーズの選手が経験積めば個の優位性も無くなってくるでしょうしプレミア上がってきたらどのクラブも苦戦するでしょうね。
    なんだかんだ勝ててよかった。チームとして自信になる今後に向けても大きな一勝でしたね。

  4. ローテ必須と言ってた人。ハイ、僕も思いっきり言ってました。w

    アーセナルのプレスが4-2-3-1だったのも驚いた。案の定というか、前線はプレスに行ってるのにエジルの後ろがスカスガで、前半はエジルの不満そうな表情ばかりが印象に残った。

    見ててDMFがもっと前に出ろとは思ってたけど、HTをはさんだだけで本当にガンガン前に出るようになるとは思わなかった。姿勢がどうとかっていうのは口にはするけれど、アーセナルでその効果を見るのはものすごく久し振りのような気がする。

    まあ後半リーズはかなり落ちたし、レフリーの笛もかなりホーム寄りだった。しかしこれだけよく組織されたチーム相手に、途中で修正して勝てた。自信持って次に行こう。

  5. 更新お疲れ様です。

    この試合は、ペップ・クロップ後のPLで、次世代のトップマネージャーとしてアルテタとビエルサが一時代を築く、前哨戦に過ぎなかった…なんてことがありそうですね。ビエルサは既にトップマネージャーでありリビング・レジェンドですが。

  6. 更新お疲れ様デス。
    セカンドハーフFCを久しぶりに見た気がしますw

  7. 他クラブに注目されないうちにメスリエ掻っ攫っちゃいましょう笑

  8. 前半のあのありさま、省エネでトニカク失点なければOKとゆう指示でも出てるのかと思ったらゲキオコとゆう。でもよく無失点で終えれたなぁと感じられたのかです。後半はあのかわりよう。正にビッグクラブ。ガビは目付きがすごい。自信に満ち溢れてるように見えます。
    パレスもぶっとばしてほしい。COYG

  9. 気になった点としては
    ジャカはカード貰わなくて良かった。
    アグレッシブに守備してくれる様になったの凄くいいんだけど、危うさとの上手いことバランスとれないもんか?
    ペペは相変わらずプレーセレクションが疑問。そこで無理する?相手背負ってんのに強引にターンすんの?みたいなことがずっとある。
    ホールディングとも画面外なんで確証はないけど受け手として噛み合ってなかったように見えた。 
    マルティネリは相変わらす素晴らしい

    アルテタ、HTでチーム立て直すとか、、もう名監督の素質どんだけ見せつけてくるんだ

  10. 後半のゲンドゥジは素晴らしかった。後半早い時間のラカゼットのシュートにつながったエジルへのパスといいペナルティーエリア前でファール貰ったドリブルといい光るものを見せてたし、ボールの繋ぎによく絡んでた印象です。守備も相変わらずのところもありつつも相手のパスをカットできるポジショニングや、ソクラティスが中にしぼったスペースを埋めに右サイドバックの位置に入ったり、判断速度が上がってるんですかね。BoxtoBoxの選手としての期待値がぐんと上がりました チェルシー戦ではトレイラと組んであんまりうまく言ってなかったように見えたので、この試合で彼の能力が発揮されてよかったです。 次も勝って 連勝街道へ COYG

  11. 自分も相手選手ではGKが一番驚かされました。まるでレイナのような精度…セービングやハンドリング等の能力は分かりませんがビルドアップだけ見れば欲しい選手ですね。

  12. 戦術家として戦術的な弱点を改善するだけでなく、モチベーターとして選手に喝入れられるとか、アルテタどんだけだよwwwと笑ってしまうくらい有能ですね。

    個人的にはラカ、ネルソン、ぺぺは心配ですね。どうも難しくボールをこねくり回したりして完璧に相手を崩そうとしてる印象。もう少しシンプルでもいいと思うんだけどなぁ。

    攻められるようになってきたので、今後はよりフィニッシュにフォーカスされるでしょうね。xGが二点台なのに一点しか取れてないのは改善の余地があるということ。こればっかりはアルテタでもどうにもならないので、各選手の奮起とそれを楽しそうに操るエジルを見たいですね。

    あと、FKのとき、ルイスとジャカ、ラカで談笑してたのなんだったんでしょうね。あーいうシーンは珍しいと思いましたが、ジャカが笑顔になってるのはうれしいことですね。

  13. 人間性に色々あるらしいけど、実績十分でかつフリーの期間が長くて、その実力をまざまざと見せられると、ビエルサにストレートで頼めばよかったやんという

  14. 途上にあるチームとか、中堅チームを率いさせたら恐ろしいですね…ビエルサは
    今のアーセナルに適任じゃないか!

  15. 前半は色んなところでちぐはぐでしたね。
    前線の3人はビルドアップ時にポジションが高すぎな上に動きもなかった感じで間延びしてたし。
    (映ってないこと多かったんで推測な部分も多いですが)
    恐らく横並びだからロングボールを出す効果的なスペースもなかった感じ。
    上手いことそこにボールが入ったり抜けたりしても周りと距離がありすぎて孤立したり攻撃の形にならなかったり。周りを待つということもなかったかな。キープするという形にしなかったので流れは変わらずな感じ。
    エジルも最初は低めにも来たけど、そこから先が遠すぎたりで途中から高めな位置が多かったかな。
    両SBの位置も効果的ではなかったように思う。コラシナツは離れすぎ、ソクラテスはゲンドゥージより前に行かないというかビルドアップに参加できてない、そんな印象。
    右SBはナイルズじゃなかったのも影響してるか。

    ジャカ、ゲンドゥージはプレスするのかどうかもあやふやで結局引いて守ることを選択する形に。
    あやふやというか全部のプレスが緩かったというべきなのか。
    それにどちらがどの役割をするのかもあやふやで2人とも同じことをしようとしたり2人ともしなかったり動きがぎこちないのが最初の20分は特に酷かった印象。
    プレスかける位置にいながら相手がトラップして落ち着くのを待ってからチェックに行くのを見たときは・・・
    アグレッシブさという言葉はこの辺りのことかもしれないけど、、、
    いやまぁ俺らの代わりにアルテタがちゃんと叫んでくれてたようでなにより(笑)

    後半からはラカゼットがビルドアップ時に下りてくる頻度増えた印象なのと、
    全体的にプレスをしっかりするようになったのは目についた変化に感じました。ジャカがかなり高い位置からかけてたのは印象的。
    そしてジャカとゲンドゥージの役割がはっきりしたような。
    高い位置でボールを奪うことで選手の距離感もよくなりペースを握れるようになりましたね。相手の得意な、というかアーセナルが苦手な位置でのプレスを受けることも少なくなったかな。
    後半は相手もペース落ちたかもしれませんが。

    ビルドアップ含め思うところは色々ありますが、
    まぁプレスをかけてくる相手にまだまだ苦労するというのを認識できてそれでいて勝てたのは良かったかと。
    いい教訓というか。

    セバージョス見れるかとか期待してたけど、
    自分が想像してたよりケガ明けの選手は慎重に慣らしていく感じなのかな。

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