ニコラ・ペペの課題は右足と味方とのコンビネイション
アルテタがペペの右足は課題だとコメントしていたように、彼が左足しか使えないことでプレイのオプションがかなり限定されていることは、アーセナルの右サイド攻撃における小さくない問題になっているように思える。今回もまた、ペペはいくつかのドリブルを試み、ボックス内で引っ掛ければ即ペナルティという突っ込み方で、それはたしかに相手選手の脅威になっていたが、逆にいえば彼の大きな見せ場はその程度でしかなかった。
彼の最大の問題(課題)は、ボールを持ったときにカットインサイドしたがる傾向があまりに強いため、相手DFに先を読まれやすいということだろう。とりあえず右足でのクロスはないとわかっているので、左足にさえ注意していればかなりの確率で侵入を防ぐことができる。実際そうされてしまっている。
それともうひとつ彼自身の課題と考えられるのは、1 v 1勝負にこだわりすぎて、パスで味方を使うオプションをハナから持っていないように見えることだ。あるいはその行くか/行かないかの判断が非常に遅いのか。彼がアーセナルに来て以来、RBの選手を使ったりエジルを使ったり、1-2パスなどのコンビネイションで局面を打開しようとするシーンをほとんど見たことはない。
対峙するDFにドリブルを挑むか、あるいは諦めてバックワードパスかスクエアパスに逃げるか。ほぼその二択である。
アルテタは彼について「unpredictable」にならねばならないと語っていたが、要するにいまペペは相手DFの予想の範囲内でのプレイしかできていないということだ。だから効果的になれない。ドリブルでは非凡なところをしばしば見せているが、全般的なパフォーマンスの安定に欠ける。ドリブルできる局面ばかりではないので当然だ。彼が右サイドで期待されている役割と責任はきっともっと重いものだろう。
ペペとエジルのコンビネイションがないのは、エジルもまた左足専であることも最近よく指摘されている。ペペはなかなか近くにいるエジルを使わないが、そこで左足にボールを要求されてもそもそも使いにくいのだという。
あるいは、RBのプッシュアップからのフォロウがないことも同情の余地はある。
ボールを持ってもそこからの展開が難しいことについては、彼個人の能力や性質以外にも、そういった構造の問題もある。
今回のような試合の展開ならば、ペペよりもネルソンのほうが適していたように思える。ペペがボールを持ったとき、縦のスペイスが空いているのを見たときは、ネルソンなら迷わず縦に突破できるのにと思ったものだ。もっとも、相手DFもペペだからそのスペイスを放置していたのかもしれないが。
シティに向けては、ペペはいいオプションだろう。カウンターの機会が増えるだろうし、使えるスペイスも多い。シーズン序盤のリヴァプールのような展開は容易に想像できる。なので、CFのように試合に応じた選手起用をするのなら、この試合にはネルソンを使い、シティには、スペイスさえあれば単独でなんとかしてくれるペペを温存してもよかったのではないかと思わないでもない。
チームとしても彼の適応を待っている最中ではあるだろうが(アルテタが云うところのプロセス)、PLへの慣れというよりも、アルテタのプレイスタイルに慣れることのほうがとても大きいように思える。
ところで、この試合から少し脱線するが、先日Arseblogでティム・スティルマンのペペに関する興味深いコラムがあった。
Pepe Talk | Arseblog … an Arsenal blog
ペペについて、リールでやっていたプレイはある程度フリーロールで、カウンターアタッキング戦術でプレイしていたため、スペイスを自分が自由に使ってプレイすることができた。だが、アルテタのアーセナルはこれとは正反対で、ポジションと役割を厳格に決められているうえに、ポゼッションベイスでプレイするため相手ハーフにはほぼスペイスがない。
そもそもアーセナルは、既存のチームのなかでほんとうにペペが活きると思って獲得したのだろうか?という。彼とラカゼットやオバメヤンとどう共存できると思ったのか疑問があるし、なんなら、買ってからどう使おうか考えている疑いがあると。エメリは「ペペは自分ではなくクラブが獲得を決めた」ともゲロっていた。
いまチームには、ふさわしいポジションでプレイしていない選手がいるだろう。オバメヤンがそうだろうし、ペペもたぶんそう。
ぼくがペペのこの話で思ったのは、オバメヤンの獲得。アーセナルは、ラカゼットを取って半年後にはオバメヤンを取ったのだけど、あのとき少なくない予算の多くを費やして、キャラが丸かぶりのふたり目ストライカーをどうして取ったのかは、拭えない疑問だった。よしんばオバメヤンを取れるチャンスがあれば取るのが正解だったとしても、だったらラカゼットはあのとき手放すべきだったんじゃないのかとか……。
この件では、いまだにチームは小さくない矛盾を抱えている。
ちょっと脱線してしまったが、AFCのリクルート方針はもっと根本的なところで考えるべきという。またここ数日はエイジェント主導(ジューラブシアン)でウィリアンが来るかもとか騒いでいるが、取れるか取れないか以前に、長期/短期でそれがほんとうに必要な選手なのかどうか熟考すべきですよねっていう。
VARに救われる
ラカゼットの78分のゴール。
VARの判定がわれらにポジティヴだったのはもしかして初めて? マンU戦でもあったとかどこかでちらりと見たけどそんなのあったっけ? もう忘れてしまった。それくらい珍しい。
珍しいはずだよ。だってわれらのレフからの嫌われ具合は異常なのだから。
もう見た目で問題なさそうって見えるのに(コメンタリもcleary onsideと云っていたそうな)、あんなに時間かけるかね? どうしてもオフサイドにしたいという執念。その漢、マーティン・アトキンソン(VARオフィシャルはケヴィン・フレンド)。Swiss Ramble先生に「マイク・ディーンよりうざい」と云わしめた漢。
ビッグ6でのペナルティの偏りもすごいし(データ失念)、そもそもこんなんじゃ陰謀説も疑われるよ。
どうしてこういう偏りが生まれるのかご存知のかたは無学なおれに教えてください。
まあ、しかしわれらアーセナルファンは、VARとはこんなにいいものだったんだと実感しているよね。VARがなければアレは認められなかったかもしれないんだから。どんなにレフがAntiアーセナルでも、衆目環視のなかでは認めざるを得なかった。正義。
AFCオフィシャルもヘッダーイメイジを変えるほど。ウケるw
更新お疲れ様です。
ボールは持たされたから保持できていたものの、チャンスを作るのに苦労してました。
水曜日のビッグゲームでもスタイルは変えないでしょうから、このまま真っ向勝負になると思います。
この試合のように質が低ければまずボコられるでしょうね。
お金がないのに使い方も分からないフロントさん…
高級なMFと高級なDFを…
今シーズンは、とにかく今いる選手で一つでも上の順位を目指すしかありません、当たり前ですけど。
次のシーズンは、アルテタのチームにモデルチェンジする必要がありますね。順位によってかなりかわるでしょうが、選手もかなり入れ替わらせないといけないと思います。
アルテタがやりたいプレイを体現できる新しい選手を獲得してほしい。
マリとルイスの並列は確かにスピードの面でリスクはあるけども、ボール保持という意味では素晴らしかったと思う。あれだけイージーミスしても割とセカンドボールを拾えてたのは、DFラインが高くコンパクトだったからじゃないだろうか。
ただボールを保持すればするほど相手は引くのでスペースが狭くなり、よけいに攻撃の質の低さが目立った。マリが左に開いてジャカが前に出ても、スピードアップするキーパスがことごとく引っ掛かった。
また相手が完全にセットしてからの攻撃に終止したのも良くなかったと思う。特にぺぺのところは時間がかかり過ぎていて、せっかくマリから大きなサイドチェンジして時間とスペースを作っても、最初の3タッチで全部浪費してしまう。あれならネルソンのほうがずっといいと思った。
全体に、後ろのほうの安定感があった一方、引いた相手に対して攻撃のリズムを欠いたような印象がある。水曜日にガチの殴り合いをやって目を覚ましてもらいたい。
シティはサブメンでマンUに負けるとかふざけないでほしい。
これで水曜日にデブルイネ出してきたらアルテタは怒っていい。
ソクラテスは高さ対策もあったと思うのでシティ戦はベジェリンじゃないかと思います。
FBのチョイスはどうなんでしょうね?
ジャカの変則なシステムを常にやるわけでなく、セバージョスが広範囲に動き回る今の感じでは右サイド、ベジェリンのほうがペペにもいい影響を与えると思うのですが、、
(AMNに関してはソアレスそろそろなこの状況でなので、もう大きな変化ない限り正直今シーズン見なそう。。)
ラカゼットがフラストレーション見せながら、得点したことぐらいしかポジティブな面が、、
ちょっと変な停滞を感じるのでシティ戦ではハイテンポな試合見たいなあ
マリはちょっとポジショニングが高すぎたりラインへの戻りが遅かったり、やっぱり左専用なところが気になりました。ヘディングもまだそれほど競り合いに勝てていない印象(PLはヘディングが鬼強いFWがいっぱいいるからなあ)。ムスティ、シティ戦には間に合うのだろうか。パパはベレリンが入って5バックになってから自信のあるプレーが。スローインの時の、いつも不安そうな顔とは大違い・・・。右サイドはブカヨとのバランスで捨てているとはいえ、高速クロスにエディ飛び込み、で点が取れていなかったら攻撃が停滞するイメージ。やっぱり右はネルソンでマイナスの切り替えがほしい。セバージョスがぬるドリであがっていったときはカソルラ感がありましたね。もっとやってほしい。不安満載ですが、われらが信じず、誰が信じるというのだ!シティ戦、正座して観戦します。COYG
ペペが左足偏重なのは問題ないと思ってます。
むしろ相手がペペの左足側に覆い被さるように位置してくれることはそれだけでかなり有利ですよね。
問題なのは空いた右サイドに飛び込まない選手かそれが出来ないシステムの問題だと思います。そりゃあペペが右足スキルも向上したらそれが一番ですけど、そんな簡単じゃないはずですしね。
ネルソン使ったらって意見も分かりますけど、ネルソンの場合、ペペほど右サイド空けてくれるはずないですしね。
ペペが持ちすぎたり、エジルとか他の選手と短い距離で連携が取れてないところは早急に改善してほしいところですね。
ペペが持つと相手はうかつに飛び込めないから、タメの時間が出来るところはストロングポイントだと思うので、彼と連動して崩す形が出来たら最高なんですけどね。
ソクラテスのRBは高さ対策なのかどうなのか…高さのメリットより高さ以外の攻撃と守備のデメリットの方が大きいのでは?とも思えてしまう印象を結局この試合も最後まで払拭できなかったなぁ。
エンケティアはこの日は動けてなかった印象。ポジショニングの取り直しも少なすぎた。疲れがあったんだろうか。
まぁ出来悪そうに見えたのはオーバもだったし他も色々低調だったですね。
近い距離でのパスのズレとかは見ててちょっとね。動き出しが緩くてタイミングズレるとかもあったし。これがメンタルの緩みという部分なのだろうか。
ウエストハムもボールが入るところに対するチェックは厳しかったしフィジカル、スピード的にも強かった。
中央のスペースのつぶし方は強力だったとも思う。かといってその中央のブロックを嫌ってブロックの外にいても効果的に攻めれない。という時間が長かった気がしますね。
サイドに起点を作っても大体そこで近くで絡むのが2人しかいなかったのも効果的ではない要因だろうと思う。課題ですね。
しかしマンチェスターシティが負けたのがちと予想外で…
とにかく勝ちを重ねていってほしいですね。