試合の論点
シェフィールド・ユナイテッド vs アーセナルのトーキングポインツ。
MOTMパフォーマンスのKT
左のWBでスタートしたキーラン・ティエニー。
…and one supermarket carrier bag 😂
🏅 #EmiratesFACup Man of the Match
Well in, KT 👊 pic.twitter.com/0JxGplkw35
— Arsenal (@Arsenal) June 28, 2020
アーセナルオフィシャル、Sky SportsのMOTM(※BBC Sportsはペペを選んだ)。
今回は後ろにコラシナツがいたために、LBでプレイするときよりももっと攻撃的な役割を担っていた。相手ハーフでのパス、クロス、インターセプションがチームでトップということで、大きな存在感があった。ペナルティを得たラカゼットにパスを出したのも彼だし、彼自身のボックス際からのシュートもあった。
彼はとくに左サイド深く侵入してからの正確なクロスが魅力だが(前半にペペの惜しいシュートをお膳立てしたクロスは絶品であった)、今回の彼を見ていてぼくは右でベレリンにやってほしいプレイそのまんまだなあと思いながら見ていた。
アルテタも指摘しているように彼の大きな魅力は、アティチュードやメンタリティで、1 v 1のチャレンジなど自分で状況を打開しようという、プレイの積極性が目立っていた。
ベレリンはこの試合には出ていなかったが、最近はやはりフィットネスが整っていないのか、プレイがどうにも消極的に見える。もし彼がベストを取り戻してくれると、右と左でアーセナルの戦闘力は俄然上がる。そんな未来を想像しないではいられないKTのパフォーマンスだった。
KTといえば、今回はピッチ外でも注目を集めていた。
Kieran Tierney with his kit in a Tesco bag. Legend. pic.twitter.com/YawShJ23Z2
— Football Rascal (@FootballRascal) June 28, 2020
ふつうだとそこはグッチのバッグなんかを持っているところなのに、Tescoというスーパーのプラスチックバッグを持ってきてしまったという。
本人もこれに反応。“Every little helps”はTescoのキャッチコピーだそうで。。ウケるw
Every little helps 🤝 @Tesco https://t.co/ftqEkZUn4z
— Kieran Tierney (@kierantierney1) June 28, 2020
なんという漢。どこまで好感度を上げるのか。
自信を深めるペペ
これで今シーズン、16ゴールに絡んでいる。失敗サインとは??
アルテタは彼について、メンタリティの変化を示唆している。これはとても重要なものではないか。
プレス会見でペペについて問われたアルテタは、この試合での彼の守備への貢献を称賛しつつ「彼はチームがボールを持っていないとき、自分に何が必要かを理解したんだと思う」と述べた。つまり、それ以前は自分がボールを持っているとき以外では、どう動けばいいのかもわかっていなかった。わからなかったことが、わかるようになる。そういう変化をアルテタはおそらくずっと待っていた。そしてペペはちゃんとボスの期待に応えた。
パフォーマンスが向上し、そのことで彼がより自信を深めていくという好循環。ペペはいままでぼくはずっと悪循環のなかにいると思っていたので、この試合のペペが楽しそうにしていたのを観てほんとうにうれしくなった。
それと、ペペのパフォーマンスが上向いているのは、より中央よりでプレイしているからという指摘があって(オフィシャルサイトの分析にもあった)、それはなるほどと思ったものだ。
アルテタが来てから採用していたフロント5システムで、No.10にエジルがいて、ベレリンがInverted FBをやるとき、ペペはサポートもなく右サイドで孤立気味だった。
が、今回はAMNが右のWBでプッシュアップし、ペペをよりインサイドでプレイさせる効果があった。WBシステム(バック3)の恩恵でもあるし、インサイドFWのポジションにエジルがいない恩恵もあるだろう。
ぼくは以前に、KTが復帰したときに、ペペをインサイドFWで使えるメリットについて書いたことがあるが、いままさにペペがインサイドFWっぽいポジションで本領発揮しつつあるところを見られて、我が意を得たりという気がしている。やっぱりペペは左でオバメヤンがやっているようなロールを右でやるほうがいいのだ。
この試合でもペナルティ以外に、惜しいシュートが2度ほどあったが、どちらもシュートに慣れた選手のシュートだった。
彼は得点できるウインガーとして、ブレイクする。来シーズン、16/17式アレクシス・サンチェスのような選手がそこにいる。まったくワクワクするではないか。
今回はオバメヤンが久しぶりにプレイせず、なんとなく「ポストオバメヤン時代」のような雰囲気もあった。
そんななかでペペがオバメヤンに変わって得点の匂いをプンプンさせるというのが、未来を感じた。ラカゼットがいて、相変わらず得点できないというのもアーセナルの未来っぽい(おいやめろ)。
その他試合について
気づいたことなど。
- シェフUのセットピースはいつも脅威だったがわれらのボックス内守備は課題
- AMNは自分の未来はRB/RWBにあると思ったほうがよいのでは?
- ラカゼットはまたアウェイでゴールならず。ゴール以外はよかったけど
- サカ!
- ジャカ!
- コラシナツ……
- セバイヨスはやっと仕事したな。いい動きといいシュートだった
- エミマルはピルロ?
いつも楽しみに読んでいます。ブロガーさんにとっても過密日程で大変だとは思いますけど頑張って👍
ペペ今までやたらと高い位置に張ってて突破しか狙ってない感じだったけど、やっと戻ってきて受けるようになった。守備にも、ある程度は戻ってた。
ペペが機能したのは4−4−2の右SHをやったシェフイールド戦(ジャカ騒動のあれ)以来、2度目だと思う。長かった!気づくの遅いよ、ぺぺ。さんざん言われてただろうに。
ただ老婆心で言うなら、これを続けることのほうがはるかに難しいと思う。
コンディションが上がってくればもっと守備で寄せなきゃダメだし、攻撃でもっと正確に落として、何度も動き直さなきゃいけないと思う。
それができなきゃ、やっぱり獲得した意味がない。ここがスタートラインという意識でヨロシク。