リーズ・ユナイテッドについて
PLへの復帰は03-04シーズン以来ということで、われらにとってはちょうどインヴィンシブルズのシーズンから。なんという長さ。
フォーム
今シーズンはPLでここまで8試合で、W3 D1 L4。
印象的な試合は、アウェイでリヴァプールに3得点した初戦。4-3で敗けたものの、ぼくもどえらい試合を観たという気はした。それとホームでシティに1-1ドロウ。先日われわれがコテンパンにされたアストン・ヴィラにもアウェイで3-0で勝っている。この結果からすると強者に強いチームと云えそうだ。
一方で敗け試合を見ると、ホームでウォルヴズに敗け(1-0)、ホームでレスターに敗け(4-1)、アウェイでパレスに敗け(4-1)。
スコアを並べた傾向としては、得点(14)も失点(17)も多い。ちなみに失点17はリーグワーストタイの数字である。
アーセナル(それぞれ9と10)とは違い、非常に派手でエンターテインメントな試合をみせてくれるチームだ。
チームニュース
Kalvin Phillipsが肩のケガから復帰。
RodrigoもCovid-19から復帰。
Pablo Hernandez、Jamie Shackleton、Diego Llorenteはアウト。
かなりアグレッシヴな守備をやるリーズとクール過ぎるアーセナル
先日のエントリでアーセナルの今シーズンのイケてないスタッツをいろいろ紹介したが、リーズは逆に印象的なスタッツを残している。超使えるスタッツサイトFBref.comからいくつか紹介しよう。
チームとしての彼らがPLの20チーム中で突出して高い数字を出しているのが、「守備アクション」だ。これは実際ハンパない。
※()内はアーセナルの順位
- タックル 1位(20位)
- タックル勝ち 1位(19位)
- ディフェンシヴサードのタックル 1位(17位)
- ミドルサードのタックル 2位(13位)
- アタッキングサードのタックル 1位(17位)
タックルに関してはどのエリアでもほぼリーグでベスト。どえらいタックルチームである。一方のアーセナルは前回紹介したとおりのタックル貧民ぶり。これはタックル大富豪とタックル大貧民の格差バトルである。
VSドリブラーのタックルという数字もあるが、これも軒並みトップ。ただしタックル勝利%は16位とそこだけは下がる。
そしてプレッシング。
- プレッシャー 1位(18位)
- プレッシャー成功(プレッシャーから5秒以内にボールを奪い返した数) 1位(18位)
- プレッシャー成功率 2位(11位)
- ディフェンシヴサードのプレッシャー 2位(16位)
- ミドルサードのプレッシャー 1位(17位)
- アタッキングサードのプレッシャー 5位(16位)
めちゃくちゃがむしゃらにつめていくリーズの皆さんの姿が思い浮かぶ。ぼく応援したくなってきた。
注目選手
個人的には、前回FAカップで戦ったときすごく印象に残ったGKのIllan Meslier(イラン・メリエ)。20才でPLクラブのNo.1。
パスが非常にうまく、モダンなGKというイメジがある。注目しよう。
ビエルサのコメント「アーセナルはほかのチームにない戦術を見せている」
Every word Bielsa said on injuries, Arsenal and Leeds’ defensive issues
リーズのマネジャー、マルセロ・ビエルサのプレス会見。アルテタに関してコメントしている部分だけ。
(アーセナル、ミケル・アルテタがやっている仕事のチャレンジについてどう思うか)
ビエルサ:アーセナルはリーグでベストのチームスのひとつだ。彼らはすべてのラインに高級な選手がいる。それと相手チームによってスタイルを出してくるマネジャーがいる。彼は自分のチームを彼が思い描くとおりにプレイさせたがるコーチだ。
戦術的な観点から云えば、アーセナルをよく見れば、わたしがどんなほかのチームにも観たことのないものを彼らは観せている。
だそうです!
スカウティング
オフィシャルサイトのマイケル・コックスの例のやつはまだアップされていないので、今回はぼくのほうで。
<守備の脆弱さ>
まず『Sky Sports』から。
彼らの試合がエンタテインメント性にあふれるとはすでに指摘したとおり。とくに、守備のほうはかなり劣悪だということ。
失点17はリーグワーストタイ。被xGは19位。被ショッツは17位。ショッツを導くエラーズ、セットプレイからの失点がワースト。※お、いま気づいたけどセットピースのことを「セットプレイ」と云うのはアメリカ人と日本人だけかと思っていた。
アーセナルの勝機は彼らの守備の弱点をいかに付け入ることができるかにかかっている。。ということは相性悪いってことか。
今シーズンのオバメヤンのSoT「7」はパトリック・バンフォードの得点数と同じ。。『BBC Sports』より。写真選びに悪意を感じる。
<マンマーク守備>
ヴィラのプレヴューでも少し触れたように、とある戦術分析によれば、彼らがヴィラに3-0で勝った試合では相手GKから始まるプレイで、DFやCMをマンマークしたことが勝因のひとつだったということ。
そしてわれわれもFAカップを思い返せば、似たようなマンマークをやられていた。
アルテタはビエルサのチームはいつどこで誰とプレイしてもやり方を変えないと主張していたように、今回もそのようなプレイをしてくるに違いない。アーセナルはバックからのプレイはかなり進歩しているので、そこの攻防は見どころになりそうだ。
リーズのもっともタフなプレッシングと、アーセナルのプレッシングレジスタンス。
chanさん予想の中盤で考えると、ウィロックがどれだけ高い位置でやれるか?じゃないかと思う。
ラカやFBにボールが入った瞬間にすぐ近くまで走ってれば、やれることの幅が一気に広がると思うんだけども。
ウィロックはかなり走るのでそこは期待できるんだけども、CB~DMFでフィジカル面で優位に立ってないと厳しいと思う。
極論、後ろはガビ・ルイス・ホールディングの3バックでもいいような気もする。
どうせ2CBでもDMFがDFラインに吸収されるのだし。
ホールディングはロングパスはないけど、CBとして珍しいくらい足元が上手い。
今まだ生かせてないだけに伸びしろはすごく大きいと思うし、元より守備はジャカとは比べ物にならない。
可変システムを好むアルテタの趣味ではないかも知れないが、ぜひチャンスをやってほしい。
ケチャドバ、が出やすそうな試合ではあります。5-2ぐらいやるつもりで、リスクを取ってほしいなあ。オーバ・ラカ・ペペの複数得点を期待します。いやそうなってくれ。COYG
いつもボリュームたっぷりな投稿楽しみにしています。
アーセナル界隈ももやもやした日々が続きますが、チェンさんとご家族の皆さまもお身体にはご自愛ください。