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アルテタが考えるアーセナルに足りない5-6つのポジション

ミケル・アルテタのなかなか興味深いコメントがシェアされていた。DAZNスペインのインタヴュー(※DAZNのサイトのリンクもあるが当然日本からはつながらない)で、いくつかの興味深いトピックがあるが、なかでもやりたいシステムについて語った部分が注目されている。

大した量ではないので、その部分以外も含めてざっと全体を訳してみよう。



アルテタのインタヴュー@DAZNスペイン「4-3-3に移行したいがそのために選手の足りないポジションが5~6つある」

(アーセナルについてと、アーセナルのどの側面がマネジャーになるのにもっとも影響したか?……)

アルテタ:カルチャーというよりもクラブに対する知識。シェアしたい価値、歴史を知って、その成功がどこから来たのかそして後にどこでだめになったのか。

そしてそこからプロジェクトを自分たちが信じ、自分たちが感じ、成功すると思えるところへ導こうとすること。だが時間はかかる。

わたしにとり、新しいプロジェクトを築くときに最重要なのは、自分たちが何をやりたいのか非常に明解でなければならないことだ。そして周囲の人々も自分たちのやりたいことを理解していなければならない。それを信じ、持続可能性や時間合理性のためにそれを守ろうと努めなければならない。

自分たちがリスクを取りたい、多くの正確さや多くの試合のレクチャーを要求するプレイをしたい、そういう変化をしていく。ときにそれはうまくいき、ときにうまくいかない。われわれには自分たちの進んでいるところにとても明解であり、この道程において、プロジェクトが苦しむときもある。

われわれをかつてないほど強くさせ、アイディアを維持し、ほしい選手を連れてこようと努力し、いまいる選手を維持し成長させる。わたしにはそれがメインの秘けつだ。

マンシティでの最初の年、大変な年だったが、わたしはペップの周囲のリアクションを観た。ハイアラーキたちの…… 彼らは疑いを持っていなかった。彼らは従うべき道をわかっていた。今年も何かが起きているが、だがわれわれはそこへ行く。来年は違ってくる。

わたしが思うもっとも重要なことは、周囲の人々に(自分とそのプロジェクトについて)信頼をしてもらうことだ。

(選手たちと話すときのことばについて……)

それはわたしのフットボールキャリアにおいて学ぶことができたものだ。たくさん遠征の機会もあったし、それが役に立った。なぜならたくさんのことばがそこにはあったから。英語を話さない選手だっている。

無観客でラッキーなことは、選手たちがわれわれの声がより聞こえるようになることだ。だが、どんな選手だってそうじゃないほうを望むだろうがね。それとほかの選手がわれわれの云っていることを理解できないことはとても有利だ。ときどきはそれが戦略の一部にもなる。相手はわれわれの話していることがわからない。

(スタイルについて……)

わたしには、スペイスを支配することとそこに誰が入り込むかは、フォーメイションよりも重要なことだ。そしてわれわれの選手は、そういったポジションでプレイに慣れていない、似た選手が何人かいて、だから少しばかりフォーメイションを変更しつづけなければならなくなっている。

われわれは4-3-3に移行したい。だが、どのポジションにもスペシャリストが必要で、だがいまは5-6のポジションでそうした選手がいない。アグレッシヴさ、効果、相手ハーフでボールを奪う量。思うにビッグクラブ相手にはとても安定してきたと思う。

われわれが相手エリアで足りていないものがあるし、ピッチの最後の部分だ。攻撃のキーを見つけなければならないし、最後の決断やラストパス、得点状況を作り出せるラストクロス、ゴール、ショット、コーナー、エトセトラ。

わたしがここに来たとき、マルセロ・ビエルサのリーズ・ユナイテッドとプレイしなければならなかった。そして、わたしはもちろんビエルサをずっと追ってきたし、彼がやりたいことも彼がやることもわかっている。しかしそれを経験したからといって、彼が与えるインテンシティ、彼のカリスマ、ベンチからの指示…… わたしは彼の特別なところがわからないし、驚きもした。とても好ましかった。とてもいいマークスタイルとそのユニークさには、解決策を見つけるのが難しかった。

(アーセナルでの短期・中期・長期の目標……)

長期ではどの重要なコンペティションでも競えるようになること。CLで継続してプレイできるようになることだ。

中期では自分たちのプレイのやり方、スタイル、クラブのDNAを持ったプレイで経験を積むこと。

そして短期ではいまやっているように試合ごとに競えるよう維持し、試合のあらゆる側面も進歩させること。それとシーズン終了時にほかのビッグクラブとの距離を最少にすること。

以上。

アルテタのアカウンタビリティ

いつものように拙い訳で申し訳ないが(翻訳が間違えているところがあったらごめん)、彼のこうしたインタヴューの発言を読むたびにぼくは感心してしまう。

最後の短期・中期・長期目標についての質問なども、こんなふうに具体的にすらすらと淀みなく答えている。映像を観ていないのでスラスラかどうかはわからないが、まあきっとスラスラだろう。スラスラが目に浮かぶ。普段から当たり前のようにそういうことを考えている証拠だ。

いまアーセナルはバッドフォームのどん底にあり、このチームを率いているマネジャーがひどく批判されてもおかしくない状況だが、ぼくの知るかぎりでは彼への批判はそれに比べると恐ろしく少ない(皆無ではない)。まさに集中砲火となったエメリの時代と比べればその違いは歴然である。

ぼく自身、アルテタのやり方に少なくない異論はあるがそれでもこの仕事に対する彼の適性が欠けているとはまったく思っていないし、誰かに変更することも望んでいない。自分でもなぜそう思えるのかよくわからず、最近はその理由についてつらつらと考えていたが、ひとつはやはりこの彼のアカウンタビリティにあると思える。今回のインタヴューを読んで再認識した。

態度や姿勢はもちろんのこと、ことばの説得力がすごい。リーダー適性がハンパない(語彙)。それはウーナイには欠けていたものだろう。そもそも彼には英語というランゲッジバリアもあった。

以前にも書いたと思うが、彼のような人物がもし日本国のリーダーだったらと考えるとほんとうに…… や、これを書くのは止めておこう。。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

5 Comments on “アルテタが考えるアーセナルに足りない5-6つのポジション

  1. アルテタは若手へのプレッシャーを取り除くことを重視しすぎてると思います。
    思い切って若手を使って育てる名将ではないのでしょう。

    今のプレミアリーグとチャンピオンシップは資金が潤沢すぎて
    監督が望むタイプの完成したベテランを獲得する傾向が強いと思います。
    資金が無いから仕方なく若手を育てることはどこもしてないので
    アルテタの望む選手を5人6人とは言わず連れてきてほしいです。

  2. ジャカを引き留めてオーバメヤンも延長して、その上ウィリアンを連れてきてパパとエジルはベンチ外に居座って試合に出れないとゆう。さらにエリクセンとろうとか、もう未来なさすぎて悲しいッス。
    ラカゼットも夏にオファーがあったの引き留めたらしいし、その上で半分足りない発言、もうどうしたいんでしょうね。
    マルティネリもどってもどうせすぐには使わないだろうし、サリバもなんで出さないのでしょう。
    ブエンディアの噂が出てますね。YouTubeめっちゃ見てますよ。ほんとに来てほしい。

  3. 思うにアルテタって誰でも彼でも引き留めすぎじゃないですかね
    クラブの財政考えたら売却やむ無しの選手沢山いますけど、それをせずあと5.6人欲しいってのは無理かと
    4-3-3やりたいのはわかりましたけど、現状の選手の個性に合わせたフォメや戦術取れてないのはいただけないですね

  4. 右CBが必要、という意見は同感。
    ホールディングがその人だ。というのが今の僕の見解(願望)だけども。w

    左WBを削ったため、今コーナーフラッグ付近はLBと左ウイング(!!)で守ってる。
    あれは4バックならCBとLBが挟んで守るところで、ティアニーとガビにはその能力があるのに、右がルイスだとそれが難しいと思う。

    ネルソンやペペの成功も、CBがきちんとサイドを守れてこそという気がする。
    彼らの攻撃の才能は強烈だけども、さすがにコーナーフラッグまで下がったら役に立たないだろうから。

    あとウィロックにはもう少しチャンスをやりたい。
    ホールディングも悪い時期をガマンして使ってもらって良くなってきたんだし。

  5. エジルとサリバは、1月にはリストに戻ってくるんじゃないでしょうか。確かにエリクソンはなぁ。それよりESRがKDBに近づく過程を見てみたい。バロガンなんて、あのでかさと機敏さ、もうラカよりも序列上でもいいと思うのですが。もうね、時代は既に、アンスファティやハーランド、ヴィニシウスな訳です。代表レベルのAMNはサカは、必ず毎回、PLで先発させてほしいなあ。さー、明日はすっきりするぞ!COYG

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