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【マッチレビュー】20/21EPL アーセナル vs リーズ・ユナイテッド(14/Feb/2021)オバメヤン初めてのハットトリック

成長の止まらないブカヨ・サカ

オバメヤンのハットトリックがなければ、MOTMは確実にサカだったろう。それくらいすごかった。

ボール失わなさは異常。トップスピードでのボール扱いも異常。最初のペナルティ事案のときのドリブルはヤバかった。

そして1試合で2度ペナルティを取るとか。

もうケガだけが心配になってきた。なむなむ。

ところで、このtweetどえらいシェアされているんだが意味がわからなくて悲しい。マイケル・ジョーダンの例のNetflixドキュメンタリのミームらしいんすけども。。

オーデガードとESRの共存。アーセナルにクリエイティヴィティ成分が戻る

オーデガードはアーセナルで初スタート。やっとチャンスがきた。

そして4-2-3-1(2CM)でESRと共存。試合前にはまったく考えていなかった。

サカを含めて3人のヒートマップを見ると、ESR、オーデガード、サカで、なかなかバランスよくエリアを担当していることがわかる。オーデガードはミドフィールドでラカゼット役をやっていたという指摘もある。

オーデガードはタッチーズは43ととても多くはないが、ビルドアップではよくボールに絡んでいて、とくにESRとともにワンタッチプレイが印象的だった。

また彼もまたボールの失わなさ、ヴィジョンやパスセンスはレヴェルがひとつうえという感じで、確実にミドフィールドのクオリティアップに貢献していた。

ボール扱いがあんまり上手なので、わしは観ていて何度か声が出てしまった。なんとかターンも連発していたなあ。

さらに今回は同じレアル・マドリッドから来ているダニ・セバーヨスとのコンビネイションもあったりして、観ていて非常に楽しかった。セバーヨスもおそらく楽しかったのだろう、そのまま前進すればいいのにヒールキックを失敗してポゼッションを無駄にしてしまったシーンでは、彼の気持ちがわかるような気がしたものだ。楽しかったんだからしょうがない。ヘッキーへのナツメグアシストもさぞ気持ちよかっただろう。

彼らクリエイターの今後が非常に楽しみになってきた。

アルテタにしてみれば、今回のように左右でふたりのウィンガーズ(インサイドFW)を使うという発想ではない、これまでとは別のオプションを試して手応えを得たということで、今後これをどのように発展させていくか、注目していきたい。これがアルテタがほんとうにやりたいという4-3-3への布石にもなるかもしれない。ここに単独でCMを任せられる選手さえいれば……

ウィリアンにチャンスを与えつづけなければならない

試合後ファンのあいだで、62分のウィリアンINを選んだアルテタの決断が物議をかもしていたが、個人的にはこれはしょうがないだろうと思った。

彼が入ったのは4-0から1点を返された直後だったが、あれくらいの点差があれば、逆に彼をサブに選ばないほうがおかしい。もっと競っていて余裕のない場面なら、彼よりぺぺかマルティネリを優先せざるを得なかっただろう。

結局、アーセナルはウィリアンがここまでどんなに期待はずれだろうと、巨大な投資をしている以上は、ここで諦めるという選択肢はないのだ。だから、彼にはできる限りできっかけをつかむチャンスを与えつづけるしかない。今回はそのできる限りの状況だったように思える。

先日twitterで彼のアーセナルでのプレイのコンピレイション動画がシェアされていたが、彼がこれまでアシストのような結果をひとつとして出せていないのはたしかに不運な面もある。

いま彼には過大なプレッシャーがかかっているように見えるが、それだけに、もしアシストあるいはゴールのような目に見える結果さえ出れば、状況はかなり変化しそうな予感もある。チームメイツ全員が彼のもとにかけつけて祝福するシーンを想像してみれば、ゴールひとつ、アシストひとつで、いま彼に文句を云っているファンの見方だって変わるかもしれない。

とにかくいまは「きっかけ」さえあればとアルテタも思っているのではないか。

ところでウィリアンといえば、今回興味深いデータがあった。

ESRは今シーズン、彼のパスの46%が後方へのパスだそうで、今回もパス22/25のうち、唯一の前方へのパスがオバメヤンの3点めのアシストになったアレだけという。

思い出したのは、いつだったかウィリアンが試合のなかで前方へのパスをまったくできなかったことでだいぶ批判をされていた件で、今回のESRの活躍ぶりを思うに、そのことだけで批判をするものじゃないなと。

またまたまたVAR……

サカの事案。もういい加減にしていただきたい。

「もし自分たちだったらペナルティでレッドカードも出ていた」と、レフェリーのあいまいな基準に対し、珍しく直接的に苦情を訴えているアルテタ。

中継だと正面側からのアングルしかディーテイルは観られなかったが。試合後にはこういう角度の映像も出ている。ようく観ていただきたい。

このアングルではDFの足首のひねりがよくわかる。いずれにせよボールには間に合っていないし、アウトだろう。最低でもペナルティ。この足首のひねりを見て故意を疑うならさらにレッドカードだっておかしくない。

ただ、ほかのアングルからだとそこまで悪質に見えないのもたしかで(それでもペナルティ回避は理解できないが)、VARでこのアングルのクリップがレフに提供されなかったのではないかという疑惑もある。そうなると責任はVARオフィシャルか。アンドレ・マリナー?

悪質でなかったように見えたとしてもこの程度の接触が無罪なら、われら的にはつい先日のダヴィド・ルイスのペナルティ&レッドカードという<ほぼ死刑判定>はいったいなんだったんだという。われらはアレのおかげで6ポインツ失ったようなものだ。

それにそもそもこれくらいの接触が無罪だというのなら、ボックス内でかなり積極的なチャレンジが許されることにならないか。これまでのコモンセンスが変わらないだろうか?

笑えるのは、後半にリーズにも似たような状況がありボックス内に侵入したバンフォードが倒れたのだが、それもおとがめなし。あれが単独の事案ならわからなかったが、前半の判定からすれば当然無罪だろう。だが、当然だとしても「その試合限定」のような判定基準で試合がジャッジされるというのは、VARが導入されているような時代にはまったくそぐわないと思う。

フットボールに限らず、スポーツの試合の序盤のジャッジで「レフェリーがその試合のファウル基準をセットした」みたいなことが云われがちであるが、そういうのを恣意的と云うんじゃなかろうか。試合やレフェリーによって基準が違うなんてことがその競技にとって理想的であるはずがない。

レフェリーたちも判定の基準をあらためて確認したほうがよいのではないだろうか。いま一貫した基準が見えず、彼らは混乱しているとしか思えない。

加えて思うのは、ボックス内でのファウルが白黒の幅が大きすぎるというルールが本質的に抱える問題。仮に今回のサカへのチャレンジで云うなら、100歩譲ってあれがペナルティじゃないとしてもファウルでもないというのは、さすがにどう見てもおかしい。ボックス外だったら確実にファウルと判定される類だろう。

こうした議論はとくに珍しくもなく、かつてもレッドカードとイエロウカードの中間のカード(時間制限で退場とか。オレンジ?)をつくるべきなどの議論もあったと思うが、こういう判定を見ると、公平性を維持するためにそういうものもほんとうにありかもしれないと思えてくる。

とにかくこのままではいかんでしょう。

ファンとしては興ざめもいいところで、いい加減にしてくれと申し上げたい。

その他試合について

  • リーズはちょっち元気なかった? 試合の序盤は予想していたよりも静かで、点差がついたあと後半のふっきれた様子を見るに、彼らはアプローチを間違えたんじゃなかろうか
  • リーズのイラン・メリエは非常にいいGKだという印象があるが、今回はちとかわいそうだった。あのアーセナルのオーガナイズされたハイプレスだとバックからのプレイはかなり難しかったはず。毎回ロングボールを蹴ればいいだけの仕事ならあんなふうにペナルティを取られずに済んだ。気の毒
  • ESRのアシストにシュート疑惑。本人もtweetしててウケるw てかぼくも最初あれはシュートだと思ったけど、違う角度からの映像だとちゃんとインサイドでクロスっぽく見える。彼はまた得点に絡んだ
  • 今回ダヴィド・ルイスは攻撃参加で存在感を発揮したが、珍しくロングボールの精度が悪く(4/17)合計21もボールポゼッションを失ったということ。Mr. 痛し痒し。1年の契約延長をオファーするという報道も出ているが……
  • ガブリエルとリーズのラフィーニャは元チームメイツだとか。試合中とくに交流している様子はなかったが。この試合のガビは最高だった。ブラジリアンCBコンボ
  • マルティネリはハックされたインスタアカウントを取り戻した模様。。
  • マルセロ・ビエルサはインタヴューや会見で通訳を使っている。当地のことばが話せないことそのものは問題にならないこともある
  • Thank you Real Madrid

試合については以上。

今回も長くてごめんね。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

5 Comments on “【マッチレビュー】20/21EPL アーセナル vs リーズ・ユナイテッド(14/Feb/2021)オバメヤン初めてのハットトリック

  1. 前半はリーズのプレスを問題にしなかったし、ペナの角のあたりを活用したサッカーができてたのは素晴らしいと思う。あれだけ簡単に前進されるビエルサの戦術も効果がない。

    でも後半ボールを前進させたのはロングボールと個人技だけで、ほぼ何もできなかった。
    リーズは4-0でもちゃんと生き返ってきたし、もしフィリップスがいればもっと容赦ない攻撃だったはず。
    たぶんベジェリンの意見が正しいんだと思う。
    もう少し長い時間ゲームを支配できないと、本当に強い相手には通用しないと思った。

    ウーデゴーアは上手いけど、少し寄せが遅いと思う。
    先日エジルの試合も見たんだけど、トランジションに目をつぶれば今でも超絶に上手い。
    あれですらダメでウーデゴーアを選んだのだから、もう少し戦わないと。

    1. 長々と申し訳ない、オーバのCF話も。
      理想を言えばラカは不要なのかも。この試合のようにESRをウイングに置く余裕があるのなら、CFも含めたパス&ムーブでシュートチャンスを作るのがポゼッションサッカーだと思うし。

      ただ現実との兼ね合いだと思う。
      多少ともインテンシティが落ちるウーデゴーアを使わないとトップ下がいないし、ウィリアンもまだ機能してない。その一方でストライカーだけは大量にいる。

      またリーズのように極端なマンマーク、かつガンガン前に出てくるチームはめったになくて、普通はゾーンとの併用でもっと自陣のスペースを消してくる。
      それをパスワークで崩すのがポゼッションサッカーの真髄ではあるけども、少なくともこの試合よりはだいぶハードルが高いと思う。オーバにとっても、チーム全体にとっても。

      逆にゾーンならワン・ツーが効きやすいし、スペースが狭くてもラカはあまり苦にしない。
      そういう理由でCFラカが重要な選択肢なんだと思う。現時点では。

  2. スミスロウにはロシツキーの香りを感じてワクワクしまっすね。
    リーズはやはりフィリップスが不在だとビルドアップ時に外回しするかしょぼくボランチにつけるかだが、それをアルテタが選手にこの1weekできちっと選手にインストールできてた印象。1weekの間開くのは、アルテタのように研究+対策の人にはとても向いている印象。
    あとはマンマークだから1:1で選手の質の差が結構でたっすね。フィリップス不在という良いタイミングで当たったかと。
    たぶんガナはミドルゾーンで適切にブロックとプレスを両用してくるヴィラとかレスターが苦手だけど、マンマークには結構準備してくれば行けるとわかった感じ。
    セドリックのタッチが多いのは納得です。ベレリンはもっとうまくなってくれると信じてた(5年前)。。
    あとはサカ無双。

  3. ナイス勝利でした!
    やっぱりやらかしがなかったら普通に勝てる実力が付きつつあるのかなと感じました。

    ウィリアンについてですが、流石にそろそろ片鱗くらいは見せてくれないと…。マルティネッリが不公平を感じ出したら、それこそクラブにとって大きな損失に繋がりかねませんし…。

    ここ数試合マルティネッリをまともに見れてないので、そろそろ見たいですねー。

  4. この試合のオーバは良かったですね。久しぶりに良く走れてましたね。ファーストディフェンダーの役割以外でもサボらず戻っての守備や他の人が上がって戻れない部分のカバーもしていた。ゴールも良かった。リンクアップも。この調子を続けて欲しいですね。

    ウィリアンについては同意です。交代選手についても納得して見てました。次のELなりでぺぺやマルティネッリ使うならなお納得。

    CMの二人が高い位置を取ることが多かったのも攻撃面では良かったかと。それもまぁ全体でのプレスが上手く機能していたからかもしれないですが。プレスを躱されたり押し込まれた後の攻撃の場面でもそれが一貫して出来るかは今後注目したいですね。体力的についていかないかも。後半は少し減った気もしますし。

    相手のメンバーが色々落ちていたのもあるでしょうが良い勝利でしたね。

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