試合の論点
アーセナル vs サウサンプトンのトーキングポインツ。
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— Arsenal (@Arsenal) December 11, 2021
奇妙な勝利
サウサンプトンの本来のレヴェルと結果の齟齬。その意味がわかる試合だったなあと。理由はわからない。マネジャーがいちばん混乱しているかも。
この試合は、スタートからオーガナイズされたハイプレスをやるアウェイチームの戦法に完全に主導権を握られ、アーセナルはいきなりあっぷあっぷ状態。オウンハーフでことごとくミスを強いられて、全然ボールを前に運べない。もうどちらがホームチームかわからなかったほど。サウサンプトンはけが人続出で、ベストチームでもなかったというのに。
あの状態がもっと長くつづいていれば、サウサンプトンのほうに勝つチャンスがあったのでは。
しかし、アーセナルは一度インテンスなハイプレスをぎりぎりのショートパスでかいくぐると、そのまま右サイドをえぐって、サカのカットバックからラカゼットの美しいゴールが決まる。最初に訪れたリアルなチャンスをつかんだ。
そこまで概ね試合を支配的に進めていたサウサンプトンには、あれは受け入れがたい失点だったはず。
アーセナル目線では、リスクをかけて(実際危なかった)バックからプレイしたことが報われた。まるでアルテタが来た当初のビッグチーム相手のゴールのようだった。
そして、その6分後には、ややラッキーなかたちで2点めが決まる。
トミヤスの山なりのクロスボールをKTがキックをミスするも、幸運にもそれが足元に残る。そしてKTは、相手DFに背中でブロックされたクロスボールが頭上に戻ってくるという二重のラッキーが。それをヘッダーでゴール前に浮かしたところをオーデガードが飛び込んでくる。
サウサンプトンのファンが気の毒になるような2-0だった。ぼくはもちろんアーセナルのファンながら、そこまでの内容にまったくふさわしくない2-0だと思ってしまった。
そして、後半はほとんどアーセナルの時間だった。
コーナーキックからガブリエルのゴールが62分。それ以外にも、VARで取り消されたガブリエルのゴール、それにサカとマルティネリがそれぞれポストを叩くショッツ、ほかにもいくつかのチャンスもあった。アーセナルのショッツは前半の3に対し後半が12。アルテタが喜びそうなアグレッシヴで前向きな攻撃が観られた。ボックスのなかに人数を入れるなど、いちおうは約束どおり?だった。リードしたらシットバックするような最近の傾向はほぼ見せず。
70分前後にはサウサンプトンの勢いが増した時間帯もあったが、勝負はすでに決したあとのことで、目くじらを立てる必要もないだろう。ラムズデイルの見せ場をつくってくれたと思えば。。
ということで、アーセナルが勝ったものの、ぼくの目にはこの試合はずいぶん奇妙に見えた。ふつうじゃないような。
アーセナルはホームで自信をもって試合に入っていったと思うけれど、サウサンプトンのハイプレスのクオリティがそれを上回り、徐々にホームチームとしての自信が減退していった。
しかし、出し抜けのゴールズで目が覚めたアーセナルは、結局3-0クリンシートという結果で快勝。
試合が終わったあとも、これは素直に喜んでいいのかどうか複雑な気分が残ったという。
たしかに後半はとくにいい攻撃パフォーマンスがあった。しかし、仮に彼らがよかった時間に先行していたら、あるいは自分たちの前半のゴールズがなければ、あるいはそれがもっと遅れていたら、この試合のゆくえはどうなっていたか、正直わからない。
確実に云えることは、この試合はほかのボトムチームとの対戦と同様に、いまのアーセナルにとって結果はベンチマークにはならないということ。自分たちが進歩しているかどうかの目安にはならない。
このグループが潜在的に持っている能力は高いと思う。優秀な個人がいて、ちゃんとチャンスもつくれるし、まともな攻撃もできるときはできる。ハイプレスにも対応できるときはできる。できた。それはこの試合で観せた。しかし、それをいつも、あるいは高い頻度で発揮できない。結局トップチームは、そうした自らのもつクオリティの高い部分を安定して発揮するから強いのであり、アーセナルもちゃんとそれを持っているのだから、あとは、いかにそれを一貫性をもって発揮するかが問題。どうやってそれを行うための自信を醸成するか。
それが、マネジャー次第なところが、いまのところはまだ不安である。
プレッシング耐性について
今回は事前にわかっていたこととはいえ、サウサンプトンのハイプレスの練度には、わりと感心してしまった。あんなプレイができるチームが結果が出ていないのは謎。
彼らは相手がボールを持っているとき、それを積極的に奪いに行くというよりは、要所に選手を配置して、つねに近い選手をマーク。じわじわと詰め寄ってくる。下手なパスを出そうものなら奪う気マンマンという雰囲気を随所で出していて、アーセナルのバックの選手たちはボールの出しどころが全然ない。出せば奪われる。あれはほかのPLのチームスに比べても、非常に優秀なプレッシングに見えた。
いっぽうで、アーセナルのプレスについては、彼らと比べると見劣りがした。ラカゼットもオーデガードもインテンスなプレスに積極的だが(カメラに映っている範囲しかわからないけど)、前のふたりだけがいくらボールを追いかけたところで、うしろの全員が連動していなければボールは奪えず、徒労に終わることがほとんどで、やはりアーセナルのプレッシングのやり方には改善の余地がかなりあるのではないかと思われる。
それと、今回の試合で気になったのはやはりアーセナルのプレス耐性。
われらはインテンスなプレッシングをやってくるチームにめっぽう弱いということが今回も証明されたのではないか。
アルテタも述べていたように、この試合のスタートの15-20分はけっこう悲惨だった。ジャカは両チームでワースト、前半だけで12回もポゼッションロストをやったとか。
プレッシングに脆弱なところを見せると何が問題かといえば、相手のプレッシングがさらに勢いづくのだよね。弱いところを徹底的に突こうとしてくる。今回の序盤はまさにそういう感じだった。
トップチームというのは、プレス耐性があるから、そもそもプレッシングされない。そもそもプレス耐性があるチームにプレスをしても無駄なばかりか、逆に背後を取られるリスクになるから。
アーセナルはそういうチームにならなくてはいけない。今回はプレスをかいくぐって1ゴールしているけれど、あれも一歩間違えれば深いエリアでボールを奪われ、即相手のビッグチャンスになっていたかもしれない。
オーデガードは毎日バックからのプレイを練習していると云っていた。もちろん練習でもそれなりに成長はあるだろうが、新しいCMを取るならば、やはりプレス耐性のある選手を補強してもらいたいものだ。特別な選手を。
多くのチームがハイプレスでプレイするような時代で、今回の序盤のようなレヴェルで上に行くのは難しい。
その他試合について
- ガブリエルはワイフ(GF?)が妊娠されたそうで。ゴールはすばらしいお祝いになった。ミスやカードもあったりで、戦犯にならないでよかった
- 46分のラムズデイルの正確なロングキック。ヤバい
- トミヤスは2点にからんだ。いわゆる起点プレイ。パフォーマンス全体も非常に高評価
- セインツの40才GK氏はやはりすこし不安定だったか。ガブリエルのゴールのときはラカゼットのスクリーンを外せず
- ジャカもパーティも宇宙へ
この試合については以上。
Same Ramsdale, same. #COYG pic.twitter.com/4qWKg6CEsz
— Varo (@_dosuno) December 11, 2021
お疲れ様です。
確かに前半のプレーを見るに、プレス耐性は改善されているようには見えませんでしたね…。
あと、こちらのプレスが孤立して行っているせいで無駄なスプリントが増えてるのはいい加減見飽きました。
個々の能力頼みでチームとしてのプレスや攻撃の共有が全く進歩しないのがサポーターからしたらストレスなんですよね。
ぶっちゃけ前半得点決まってもスタジアムがあまり盛り上がらなかったのは仕方がないかなと思いました。
ちなみに、トーマスがドリブルでするするっと抜け出たシーンがありましたが、あれは相方がジャカというのもあるんですかね?
ああいう攻撃参加は継続してもらいたい。
「勝ちに不思議の価値あり、負けにふしぎの負け無し」という言葉がありますが、試合開始直後の状態だとそんな感じだと思います。得点してからはチャンスも作り負けのリスクなか観戦できましたが。発展途上なチームとはいえアーセナル。やはり勝たなくてはいけないと思いますし何よりも結果なので次節のウェストハムは必勝です。
勝っちゃいましたね。
でも立ち上がりはホントに悲惨でしたね。
もぅジャカなにやってんだって何度叫んだか。
いいところもたくさんありました。
ラカゼットのあのゴールはすごかった。
さすがストライカー。
悪いときのように中盤までオリテクルこともそんなになかったように見えました。
あとはパーティ。
だんだんパスをもらいにいくようになって、そしてあのドリブル。やっぱ前を向いたプレイはしびれました。なんでいつもやってくれないのか。
キャプテンには、もう過度な期待はしません。
もどってくるなら、調子をもどしてからにしてほしい。
次はまたビッグゲームですね。
楽しみです。COYG
お疲れ様です!結果だけ見れば快勝!3点目前後のところだけ見れば圧勝でしたね!笑
チームの安定感の話ですが、私はそんなに心配していません。むしろ以前に比べれば好調と不調の周期が短くなってきてると思うので前進を実感しています。
個人としてもチームとしても調子の波は必ずありますし、ゲームの中で運や勢いの流れもあるのがサッカー。その波を如何に小さくするかは戦術というよりマネジメントの範疇だと思うので、新米で真面目な堅物キャラのアルテタにはまだ難しい気がしています。だからその点は長い目で見てあげたい。
あとプレス耐性ですが、今のアーセナルはハイプレス回避で使える技がショートパスの一択なのが問題だと思っています。強いチームはショートパスに加えてロングフィードからのポストプレーや裏抜けの選択肢があると思うのですが、うちの前線は如何せんキープ力が無く。。ですので、ショートパス一択であれだけプレス回避できるようになってるのは進歩を感じています(夏の補強バンザイ!)
以上、基本的にはアルテタ擁護論ですが、本音としてはアルテタのマネジメント能力にはまだまだ疑念を拭えないところはあります。。まぁ選手からリアルな不協和音が聞こえてこない限りは応援し続けようと思ってます!
長文失礼しました!COYG!
サザンプトンのプレスはかなり良かったけど、最後のところでギリギリつながれてしまえば「負け」なんだと思う。あれだけ前がかりのハイプレスとビルドアップの戦いは勝者の総取りで、「惜しいけど負け」では全て失う。それはビルドアップ側にも言える事だと思う。
言えば先制点のケースでも、例えば前節のエバートンなら富安の足を狙ったタックルで止めたと思う。あの試合では完全に足だけ狙ったタックルでも警告すら出なかった。一方でこの試合のレフリーは非常にソフトで、どんな小さな接触も許さなかった。僕にはとても同じ競技だとは思えないが。。。アルテタがアウェイに神経質になるのも、この落差を見てると分かるっちゃ分かる気もする。
相手のプレスが比較的強かった前半でもジャカの位置はけっこう高かったし、ジャカの意識の持ち方は良かったと思う。プレー精度は及第点には程遠いものの、いちおうサンビをベンチに座らせておいても恥ずかしくない姿勢ではあった。ああいう姿勢である限りは、少々調子が上がらなくても僕は「クソみたいなプレー」なんて呼ばない。
最近のサッカーだと要所で奪い切れるかどうかで状況がガラッと変わってしまう。それは同時に、要所で精密なパスが一本通るだけで逆転してしまう危ういバランスでもある。だからこそ姿勢が大事だと思う。やってみるしかないのだ。
むしろ後ろが連動していないのはサウサンプトンのプレスだし、ウーデゴールが落ちて来た時には誰がついていくのか誰も決まっていない。前半は個々のプレス耐性の問題ではなく、あえてプレスを回避するようなポジショニングをとらず(ジャカが高い位置をとっていたのはそのため)、サウサンプトンの前線を釣り出したのだと思います。プレスははまるけれども、サウサンプトンのプレスは前線さえ抜ければザルなので、そこをつこうとした。結果的に、それが功を奏したのだから、アルテタの采配は間違っていなかったと思います。
ジャカはまだコンディションが安定していないけれども、ロコンガ、エルネニー、ナイルズと比べると、全然いい。守備の規律は守るし、ところどころの判断も間違えないようになってきた。ジャカはアジリティが低いから戻ってもどうしょうもない、みたいなことを言っていた人もいるけれど、サイドバックやセンターバックのカバーはするし、前プレスのとき、トップ下が出ていかないときはちゃんと出て行く。低水準に見慣れたせいで普通がありがたく感じるといった感じ。とはいえ、CMはやはり補強ポイントだと思います。リヴァプールのときのままならワイナルドゥムのローンはいいと思います。あとザカリア、ケシエ、ネヴェスあたり。
ぺぺ、ロコンガはあの実力、献身性からしたらあんな使われ方しかフツーならできないのだから、それを受け入れて励むしかない。あの時間内でやられる範囲のことを、彼らができたとはやはり言えない。ラカゼットやマルティネッリとどれだけ差があるか。
ラカゼットはほんといい。冨安最高
常に優位を保ってた訳ではないけど、デザインされた勝利だったと思います
特に相手の442から圧縮するプレスに対してラムズデール+2CBで幅をとる、ジャカが列落ちせず、サカ/マルティネリも高い位置でピンどめ。ラカゼットは奥行き確保などはちゃんと準備した感じがあって良かったですよね
1点目とかは正にそのものズバリで、ウーデゴールが絡んで、ラカゼットもしっかり決めきる素晴らしいカタチでした!
ただまあプラン通りに全ていかなかったというか、ジャカが高い位置だと小回り効かずプレス曝されまくり、その余波でティアニーもイマイチふんぎりつかず、ホワイト無双が鳴りを潜めてるなどなど改善点はあったと思いますね。
守備面も。まだ右サイドなあ。。富安、ホワイト、パーティの三角形が。。
セットプレー、ヤバいですね!
ニアゾーンに密集させときながら、1番(?)ヘディング強いターゲットが走り込んできて合わせるとか、これも素晴らしいデザインだなあと感心しました。
そしてキッカーとしてマルティネリ!
もう輝きはなちすぎて今節も。
得点の匂いがエグいし、守備も頑張る。
このまま起用してあげて欲しいですねこれは。
というかアルテタ待望の逆三角形433いけるか?と思いはじめました
左マルティネリ右サカで、IHにESR、ウーデゴール。左サイドはマルティネリが高い位置キープしといてESRがFBと絡んでく、右は現状どおり。
守備は今は前にスライドして当たってく感じだからそこまで混乱せずに変更できそうだし、その4人は走れるし。
あとはボックスストライカーとパーティ我慢するか、そこも補強するかで。
まあ無理して理想追い求める必要ないんですが(笑)
長文失礼しました。
いやあー勝利はいい薬
ブログ主によればトップチームはプレッシングをされないそうだが、サウサンプトンはリバプールにすらハイプレスをしかけるようなチームである。そのリバプールですら100%プレスを回避できるわけではないのだから、アーセナルならなおさらである。
他のコメントでも指摘されているが、サウサンプトンのハイプレスをかいくぐって素早く前線にボールを送り、相手が戻りきれないうちに仕留めるというのが、もともとの狙いだったと思われ、1点目は事前の作戦通りである。
2点目は冨安が右から、ティアニーが左から相手をゆさぶりながら、中の人間が決めるというもので、よくやっている形である。いつもは中のオーバメヤンやラカゼットが競り勝てず、ゴール前に誰も飛び込まないので、なかなか得点につながらないが、この日はウーデゴールがゴール前に走り込んでいた。
3点目は、ガブリエルの動きが完全にデザインされたもので、普段の練習の結果である。
よって、序盤15分はバタバタしたが、ゲーム全体として見れば、事前の作戦と普段の練習が結果に現れたものである。にも関わらず、冒頭15分の印象だけで試合全体を奇妙な勝利と評価するブログ主は、木を見て森を見ようとしないように見える。
あなたは草。
この先制点を見れただけでもダゾーンと契約している価値がある
セインツはエティハドでもバックライン4人残して相手陣内にプレッシングする様なチームですよ?
そのスタイルでシティ、ユナイテッド、カップ戦でチェルシーにも分けてるので苦しむ時間帯があるのも当然ですし、逆に過密日程の中アグレッシブなスタイルで怪我人が出るのと後半に運動量下がるのも当然ですよね
何故か強いチームはプレス受けないと思われてるようですが。
強度が落ちてきた時に相手を引き込んでワンタッチも駆使しながらひっくり返すのはセインツ撃破の定石じゃないですか?何に文句あるのかよく分かりません
一試合に一度、
パーティの場外ホームランを見れると、
なぜだか楽しくなってきた。
序盤から裏を狙う意志あるプレー、配球が見られたのは良い点でした。以前の試合によってはその辺りに迷いが見えていたので。事前にアルテタはじめコーチ陣から指示があったのかな。
最終的に裏抜けするかサイドからクロスを放つために、パスワークでプレス剥がして前に展開する、そのあたりの意識が全体で統一されきれていないのかもしれません。
今日の(笑い)ジャカとパーティは、自分たちのペースで試合をコントロールするためには、彼らのコンビが現状最適であることを証明したのでは。サンビやAMNは若いのもあるのかまだ一本調子だな、と彼らを観て思いました。
でも彼らは4-3-3のアンカーはキャラ的適性的に明らかに向かないな、と思った試合でもありました。前に出るプレーはまあまあ良いのですが。
プレス耐性強いレジスタタイプの選手補強してくれないかな、もしくは、
来季以降ですがサリバ戻ってきてくれるなら(頼む)、
サリバ右CB、左ガブリエル、アンカーにホワイトを試してほしいですね。たしかホワイト、DMもやったことあるはずなので。
(もしくはトミヤス?)