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EPL 22-23シーズンのヨーロッパ出場権の解説

こんにちは。

桜が咲いたとおもったら、なんと4月もそろそろ終わり。21-22プレミアリーグもシーズンを8割がた消化した佳境にありながら、いまだトップのゆくえも、トップ4のゆくえも定まらず、なかなか盛り上がっているシーズンと云えるのではなかろうか。

そして、もちろんわれらアーセナルファンの関心はトップ4フィニッシュ。すでにほとんどあきらめていた目標のつもりだったのに、昨日のチェルシーでの予想外の勝利のおかげで、すこし息を吹き返したところがある。

もっとも、ここからアーセナルがトップ4フィニッシュするとなれば、実際奇跡的なことだろう。シーズンを通してのフォームの一貫性のなさや、いまのスクワッドの現状からしても、そこまでうまくいくとは限らない。現実的な見方としては、5位や6位でも納得せねばならないとは思う。

そんなとき、PLでの最終順位によって、来年のヨーロッパ(CL/EL/ECL)の出場権はどうなるのか。

先日このブログでもすこし触れたように、今年は、シティとリヴァプールがCL、WHUがEL、レスターがECLのセミファイナルに残っていて(※あれを書いたあとパレスはFAカップ敗退)、PLの最終順位と関係なく、彼らが来年のヨーロッパの出場権を得る可能性がある。

PLで4位フィニッシュなら問題なくCLへ? 5位のとき、6位のとき、あるいは7位のときはどうなるか?

ぼくもUEFAのレギュレイションが、よくわかっていなかったところで、たまたま『ESPN』の解説記事をみつけた。どうも、自分はそれを誤解していたらしいこともわかった。

今回はそれを紹介しよう。

Which Premier League clubs will qualify for Europe?



どのPLクラブスがCL/EL/ECLへ行けるのか?

記事を要約っぽく訳そう。省略している部分もある。

いくつのチームスが行ける?

最大7つ。国内リーグでのポジション、ふたつの国内カップ戦の勝者で決まる。

しかし、ヨーロッパでの勝者かつ国内リーグのポジションでその資格がないクラブは、別途場所が確保される。

したがって、ほとんどありえないとしても、テクニカリーには、PLから10チームスがヨーロッパに行く可能性がある。国内リーグのポジションで権利を得た7つのクラブスに加え、CL、EL、ECL、それぞれの勝者(かつ国内リーグの7位以下クラブス)。

今シーズンは、WHUとレスターが、トップ7から漏れつつEL/ECLで勝つと、最大9クラブスがイングランドからヨーロッパへ行くことになる。

今シーズンは、どのPLクラブスがヨーロッパへ行きそう?

基本のレギュレイションは、PLのトップ4がCLへ。5位とFAカップ勝者がELへ。カラバオカップの勝者がECLへ行く。

Champions League: 1, 2, 3, 4
Europa League: 5, FA Cup winner
Europa Conference League: EFL Cup winner

しかし、今年はすでにリヴァプールがカラバオカップを勝っていて、彼らはリーグで5位以下になる可能性がないため、ECLの場所はPLのポジションで決まる。

同じように、FAカップもチェルシーとリヴァプールのファイナルになり、もしそこでチェルシーが勝っても、彼らがトップ6より下でフィニッシュする可能性はほぼない。したがって、ここでもまたELの場所は、PLのポジションにゆだねられるだろう。

つまり、このようになる。

Champions League: 1, 2, 3, 4
Europa League: 5, 6
Europa Conference League: 7

PLの1位から7位まで、すべてのチームが直接グループステイジへ行く。ただし、ECLを除く。7位クラブはECL最終予選のラウンドにまわる。

リヴァプールかマンシティがCLを勝ったらどうなる?

PLのトップ4クラブスには影響なし。トップ4クラブがCLウィナーになったおかげで、5位にCLが与えられる「ドロップダウン」方式はない。

もしCLウィナーが国内リーグからも出場権を得ている場合、グループステイジのタイトルホルダー用の場所は空くことになる。しかし、ほかのチームに場所を与えてこれを埋めることはなく、予選ラウンドの不戦勝でリバランスされる。

ウェスト・ハムがELを勝ったらどうなる?

ELを勝つと、WHUはCLのグループステイジの場所を得る。ドロウでは8つのトップシードのひとつになる。

これがPLのリーグからの出場権にどう影響するか。

3つの基本原則がある。

  • ヨーロピアンコンペティションの勝者は、自動的に翌シーズンのヨーロピアンフットボールの出場権を得る
  • チームは予選を通過した最高ランクのコンペティションでプレイする権利がある
  • ほかのPLチームは、ほかのPLチームのヨーロッパでの成功には影響されない

いくつか注意すべき点はあるが、今シーズンはこれらは適用されないはずで、そうしたこと排除しつつシンプルにしよう。

つまり、もしWHUがELを勝ったらどうなるか。

  • WHUはPLでの順位に関わらず、CLでのプレイが保証される
  • PLの8位は、その結果によってヨーロッパの出場権を得ることはできない

もしWHUがELを勝ちつつ4位フィニッシュしたら、それはリヴァプールかマンシティがCLを勝ったときと似たようなことになる。ELの勝者のための場所は空きになり、予選ラウンドはリバランスされる。これが、フランスなら3位チームがCLのグループステイジに直接昇格になるという違いがある。

もしWHUが、リーグでほかのヨーロピアンポジション(5、6、7位)だった場合、PLは、事実上そのコンペティションで場所を失う。スロットは空きになり、予選ラウンドはリバランスされる。

つまり、もしWHUがELを勝ちつつ、リーグで5位あるいは6位フィニッシュすると、

Champions League: 1, 2, 3, 4, West Ham
Europa League: 5 or 6 only
Europa Conference League: 7

となる。

もしWHUが7位でフィニッシュした場合は、ECLに英国チームの場所がなくなる。

Champions League: 1, 2, 3, 4, West Ham
Europa League: 5, 6
Europa Conference League: –

これは昨シーズンのスペインで起きている。ヴィヤレアルがELで勝ち、リーグ7位でフィニッシュ。ラ・リーガからはECLでプレイするチームはなかった。

もしWHUが7位以下でフィニッシュした場合は、彼らはELタイトルホルダーとしてCLの出場権を得て、トップ7は影響を受けない。8つのチームスがヨーロッパへ行く。

Champions League: 1, 2, 3, 4, West Ham
Europa League: 5, 6
Europa Conference League: 7

レスターがECLを勝ったらどうなる?

こちらは難しいことはない。レスターがPLでトップ7に入ることはほとんどないので(※レスターは現在9位で7位のWHUとの11ポインツ差)。

もしレスターがECLを勝った場合、彼らは来シーズンのELの出場権を得る。レスターはトップ7を逃しても、ECLで勝てば、タイトルホルダーとして追加でELの席が確保できる。すでに述べたように、レスターの成功でほかのPLチームは影響を受けない。

Champions League: 1, 2, 3, 4
Europa League: 5, 6, Leicester
Europa Conference League: 7

仮にレスターがトップ7に滑り込んだとしても、WHUのときと同じ原則が適用される。レスターがECLで勝ちつつ7位フィニッシュすると、PLは来シーズンのECLの場所を失うだけ。

PLチームが9つヨーロッパに行けるとしたら?

唯一可能性があるのは、レスターとWHUがそれぞれヨーロッパで勝ちながら、PLでトップ7以下でフィニッシュすること。どちらのクラブもヨーロッパに集中しているいまではありそうではある。

Champions League: 1, 2, 3, 4, West Ham
Europa League: 5, 6, Leicester
Europa Conference League: 7

PLの8位はヨーロッパへ行けない?

リーグ8位では不可能。国内カップで勝つか、翌シーズンのヨーロッパでプレイするために、ヨーロピアンタイトルを取るかしかない。

以上

つまり、以前あった、繰り上がりみたいなものはなくなっていると。地味にルールが変わっていて、まぎらわしい。

そしてアーセナルはどうなる?

現行のUEFAのレギュレイションについては、なんとなく理解したうえで、来シーズンのアーセナルがどうなるか。そこが最重要。

すこし安心したのは、WHUやレスターのヨーロッパでの結果が、リーグポジションからのヨーロッパに影響を及ぼさないこと。

トップ4ならCLだし、5-6位ならEL、7位ならECL。

アーセナルが7位以上でフィニッシュしたときに、どのヨーロピアンコンペティションにも行けないケイスは、基本的にはない。

ぼくはてっきり、WHUやレスターの結果によってはそういうこともありえるのかと思いこんでいた。

あらためて、現在のPLテーブル。

残りは、あと6試合。

どうでしょう。

気になるのは、われらのラスト試合であるエヴァトンがいまだに降格圏に片足つっこんでいるのだよね。。ホームとはいえ、最終日に死にものぐるいの相手と戦うのは避けたい。

ま・そのまえに、その時点で自分たちがまだ4位を競えているかどうかが問題だけども。

土曜のマンUにはかならず勝たないと。

 

おわり



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3 Comments on “EPL 22-23シーズンのヨーロッパ出場権の解説

  1. 残り試合的には若干トトナムのほうがアーセナルよりイージーに見えるがリバポ戦がまだ残ってる
    アーセナルもトッテナムも残りの6試合のうちNLD以外を4勝1敗くらいでいきそう
    そうなると今季のダービーはまじで激アツ

  2. わかりやすい記事ピックアップしていただき感謝です!
    そして今季シンプルなんだなあーと
    チェルシー戦の素晴らしい結果見ると、CLはまだまだ現実的な目標のはず!
    期待してます

  3. 分かりやすい記事ありがとうございます!!
    私もハマーズ・レスターの状況によって変わると思ってました!!
    ノーロンが鍵になりますね!!
    ノーロンでやつらをぶっ叩くためにもまずは今日まずは1勝を!!

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