ジャカの再発明とジンチェンコ
「再発明」は、ジャカについて“reinventing”と述べてる記事を読かけたので。他意はない。
ジャカはこの試合でG1 A1と攻撃でも大活躍。パレスでも大いに攻撃にからんでいたし、彼はついにディープライイングプレイメイカーから、LBになり、ついにB2Bに進化してしまったのか。29才にして。ポケモン?
ヴェンゲルさんが、ジャカを当初B2Bだと思っていたというのは有名なエピソードだが「アーセンはやっぱり予言者だった」というジョークがredditで盛り上がっていた。ちょっとウケる。
冗談はともかく、アーセナルでずっとディフェンシヴな役割でプレイしていたジャカが、より高いNo.8のポジションでプレイするようになったのは、いまに始まったことではなく、アルテタが去年のあるタイミングから4-3-3でプレイするようになってからの傾向だろう。
そして、その役割で無難にプレイしてはいても、やはりそこでも「彼はナチュラル8ではない」のような否定的な意見はけっこうあった。だから、この夏はあたらしい左8が必要だと。たしかに右8として、てきめんに効果的だったオーデガードと比較すればわかりやすいように、ジャカはそのポジションでも攻撃にもそれほど積極的ではないし、あのエリアで相手を出し抜くようなスキルやセンスがあるというわけでもない。だから、彼を左8に「置かざるを得ない状況」は、理想的には観えなかった。
ところが、パレス、そしてとくに今回、恐ろしいことにジャカはジャカなりの左8の役割にだんだん適応してきているように観える。この試合でも、ジャカは何度もボックスに侵入していて、自分がゴール脅威になろうとしていた。そして今回はG1 A1という結果も出したのは、もちろんそのような攻撃マインドの産物でもある。
彼のゴールは、これでアーセナルですべてのコンペティションで合計15点めということながら、彼のゴールのほとんどはロング/ミドルレンジのショッツからのもので、ボックス内からのゴールというのが数えるほどしかないらしい。たしかに、あまり思い出せない。
そして、このジャカのNo.8としての覚醒(ちょっと大げさか)を考えるに、それを促進しているのは、どう考えてもジンチェンコだなと。
ジャカが今回の試合後に述べている「コーチもチームメイツも自由にやらせてくれる」について、チームメイツというのはほぼジンチェンコのことだろうと思う。彼が背後にいることで、ジャカは安心して後ろ髪引かれることなくボックスに入っていける。
昨シーズン、アルテタはKTにもいまのジンチェンコ役(Inverted FBでLCM)をやらせようとしていた形跡はあったが、KTはジンチェンコほど周囲の選手を安心させられなかったのかもしれない。すくなくともあのエリアにKTが陣取っても、いまのジンチェンコほどの存在感はなかった。
※ちなみにKTの名誉のために書いておくと、オウンハーフの深いエリアでの1 v 1など、ディフェンス面ではジンチェンコよりもKTのほうが信頼できるという評価はある
また、今回の試合で何度も観られたように、ジャカもワイドに張ってジンチェンコのインサイドでのプレイを促している面もある。
きっと、このふたりは相性がかなりいいのだろう。お互いの役割とカヴァするエリアを熟知していて、実際にピッチのうえで助け合える。そして、現在の左サイドの活性化を観るに、その効果がかなり出ていると。
ここもやはり、アーセナルがチームとしてインフォームである重要な理由のひとつなのだろう。ジンチェンコとジャカが1+1以上のサムシングを生み出している。
ところで、この状況にもっとも満足しているのもアルテタだと思う。先に“ジャカを左8に「置かざるを得ない状況」”と、わざわざカッコ付きで書いたが、たぶんそれはわれわれ外野がそう思っていただけで、ミケルはそうは思っていなかった。
彼はずっとジャカを信頼していたし、たぶんいまの役割にも適応できると信じていた。だから、そこまでうまくいっていると思えない状況でも、彼をそこで使いつづけた。これまでミケルは、ことあるごとに、ジャカを称賛し、彼を信じていると一貫して訴えつづけてきたのだし。
だから、いまジャカがあのポジションでうまくいっているのを観るのは、彼を信じつづけたコーチとしては最高の気分だろうなと。思う。
といいながら、なにもかもジャカのせいにするブログとしては、左8にはまだまだ進歩の可能性が残されていると思っている。
もちろんティーレマンスもそのひとりになりうるだろうし、今回の試合後会見でアルテタがこの件で、わざわざファビオ・ヴィエラについて言及しているように、彼もそのポジションでプレイしたら、ジャカとはまったく違ったクオリティをもたらす可能性がある。
つまり、夢がふくらんでいるということだ。よかったよかった。
Granit Xhaka vs Leicester (H):
•1 Goal
•1 Assist
•2 Chances Created
•89% Passing Accuracy
•2/2 Long Balls
•1 Hit Post
•3 Duels Won
•100% Aerial Duels Won
•3 Fouls Drawn
•1 Clearance
•0 Times Dribbled Past pic.twitter.com/UzKrhtYczc— Xhaka Stat (@XhakaStat) August 13, 2022
Xhaka Statというアカウント。ウケる。これはグラニトファンはフォロウするっきゃないね!
その他試合について
- この試合、暑さの影響はどれくらいあったんだろ。たしかにハイプレスのインテンシティはいつもどおりには観えなかったから、多少はあったのか。ぼくが確認したときのこの日のロンドンの最高気温は33℃・湿度31%だったから、日本人の感覚だとそこまででもないような
- そんななか、オーデガードはこの試合も走行距離がトップ(12.25km)。まだ本調子というふうには見えないが、それでもハードワークはやめない漢。キャプテン。ちなみに2位はジャカ(11.5km)
- この試合とは関係ないが、The Athleticのリポートによると、アーセナルのリーダーシップグループはオーデガードのキャプテンをジャカとジェズースがサポートする3人リーダーズ体制ということらしい
- ヴァーディのシミュレイション。VARでペナルティが覆るもカードなし。おかしいだろ。もしあれがジャカなら(以下略
- ヴァーディはナイスアシストあったから許すか
- ガビ・マルティネリがPL直近6試合でG3 A3と絶好調。ヤッフー
- ラムズデイルのロングキックが武器になりつつある。毎試合で1回2回くらいアレをやってくれるだけでえらいことに。ジェズースはアレを決めてくれたらラムズデイルのアシストだったのだろうか
- この試合はホーム初戦ということもあり、エドゥだけでなく、ジョッシュ・クロンキ、ティム・ルイスもエミレーツを訪れていた。AoNを観て以来、このあたりの動きがすごく気になるようになってしまった(笑い)
- SPOTVの解説・北澤豪さん。おれはけっこう彼のコメンタリが嫌いじゃないことがわかった
この試合については以上
更新を心待ちにしておりました。
私もラムズデール同様クリーンシートが大好物でして。3-1より4-2より2-0勝利が好きな口です。
しかし今回に関してはOG後のサポーターの反応、マディソン後すぐのマルティネッリ、まさにレジリエンス。
その姿勢が見れた点は非常にポジティブでした。
ここに富安ティアニースミスロウにヴィエイラがどう入っていくのか。
楽しみが尽きません。
2節終了して全勝が2チームとは、今年は波乱がありそうな予感がします。
まずはアウェイマンUまでを全勝し自信を付けてOTに乗り込みましょう!
勝ちましたね。しかもすばらしい勝利。
2点とったあとの攻撃を見てると、あの頃のアーセナルを思い出しましたね。
アルテタがきたときの最初の試合のスタメンとレスター戦を比べると、ジャカしかいないところを見ても、ジャカへの信頼や当時のメンバーではアルテタがやりたかったフットボールができなかっただろうことが感じとれます。
いいチームですね。前まではチームブカヨって感じでしたが、今は全員が主力とゆう。
次も勝ちましょう。COYG
楽しかった。
エジルやラムジーがいた頃のようなワクワクする攻撃が堪らなかった。
少ししか見れなかったけど、ESRが激しいコンタクトの守備をしていたのが印象的。
去年は守備に関してはコンタクトを恐れて緩かったように感じたので、今年はやってくれると願望も込めて。
サリバの失点シーンの後のスタジアム、
ホントに素晴らしかった!
(アレがジャカだったらと思うと、ゾッとします。(^_^;) )
あのようなファンのサポートがずっと続けば、今季は一体となったパフォーマンスが見られると思います。
次戦も楽しみにしてます!
初年度からのジャカファンとしては、血涙流す勢いで嬉しいです
なんでもジャカのせいにするブログw 正直なのが最高に良きですね!
ジャカが入ったシーズンからCLに出れなくなったという、常に批判の嵐(もちろん妥当な批判もたくさん)の中で、それでもチームの中心としてさらなる進化を遂げている様は、まさにポケモンですね。B2Bが最終進化系でしょうか。
ジャカと行くCLの景色が見たい!!!
内容めっちゃ良かったです
今後に期待できる内容
ただ右サイドの攻撃の練度が少し低いのが気になりますかね