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Arsenal, Arteta, Data, Tactics

「22-23アーセナルの強さは本物か?」by BBC Sports

「今シーズンのアーセナルはほんとに強くなっているのか?」 by BBC Sports

こちらは、去年21-22シーズンと今シーズンのスタッツ比較。10月1日づけのNLDを盛り上げるための特集記事。したがって、今シーズンのデータはすべてGW7(ブレントフォード戦)までのデータになっている。オーサーは、Callum Matthews氏。

Are Arsenal really a lot better this season?

MOTDのパンディットであるアラン・シアラーは、ガブリエル・ジェズースについて「ゲイムチェインジャー」「違うメンタリティ」と指摘している。チーム全体に「ハングリーさ」と「渇望」があると。

スタッツが示すように、今シーズンのアーセナルは去年の同じ時期からすでに8ポインツ多く得ている、だが、3位でいまだ無敗のライヴァル、トテナムとの土曜ランチタイムのNLDでは、懐疑的な目もある。ガナーズはトップ8チームであるマンUには、結局敗けてしまったので。

アーセナルのいいスタートは何に根ざすものなのか、彼らは今シーズンほんとうによくなっているのか? Nielsen Gracenoteの助力を得て、数字を確認してゆこう。

攻撃におけるクオリティ向上と生産性

アーセナルは、現在17ゴールでリーグで3位の得点数。これより多いのは、マンシティ(23)とトテナム(18)だけ(※訳注:NLDの結果でアーセナルはG20。トテナムと入れ替わった)。これは、昨シーズンの同時期よりも7ゴール上回っている。

アルテタのチームは、チャンスは減らしている。去年の131ショッツから、今年は116。ただし、チャンスの質は上がっている。

アーセナルは、今シーズンのこの期間は31のビッグチャンスをつくっていて、去年はそれがたった12。Grasenoteのデータによれば、予想得点は47%のはずだが、今年の彼らは決定力があり、これらの試合で実際に70%をゴールしている。

「アーセナルがスタート7試合でゴールした17ゴールは、Grasenoteモデルが算出するxGの16.2にだいたい合っている。これは、21-22の同じ期間におけるxGよりも5ゴールも多い」と、Grasenoteのアナリスト部長Simon Gleaveは述べている。

シティから獲得したガブリエル・ジェズースは、アプフロントで安定した常時の脅威をチームにもたらしている。それは、アルテタがマネジャーをやっているあいだに、アーセナルに欠けていたものだった。

しかし、ちょっとしたフォーメイションの調整が、大きな変化をもたらしていることもある。MFのグラニト・ジャカをより前で使うようになったこと。

この30才は、すでにリーグでG1 A3を記録している。これは、彼の過去3シーズンにおけるG1 A2をもう上回った。

「グラニト・ジャカは、ついにスイスでやっているようなプレイが観られるようになった」とイアン・ライト。3-0で勝ったブライトン戦のあと、MOTDでそう述べた。「彼はいま、彼に合うポジションでプレイしている。もっと攻撃的にプレイしている。プレイが堂々としていて、自信にあふれている」

ジェズースの加入と戦術的な調整が、アーセナルのプレスをより効果的にしている。マンUでの1ゴール、レスターでの2ゴールは、相手ハーフでボールを奪い返したところから取っている。

守備がタイトになったアーセナル「違うメンタリティ」

アーセナルは、昨シーズン48失点した。5位フィニッシュだったものの、守備記録としてはリーグ8位。GDの13は、4位のトテナムよりも16もすくなかった。

今シーズンここまでの失点は7。昨シーズンの同じ期間では11失点。この期間では、彼らよりよい記録は4チームだけ。試合ごとの被ショッツも9.6から7.6に減らし、またSoTも36%減少している。

ガナーズは、試合ごとのタックルも13から14.4に増やしている。平均ポゼッションの時間は減っているにも関わらず。

また今シーズンは、ローンから戻ったウィリアム・サリバ、21才のフランスCBがチームの際立ったパフォーマンスの選手のひとりになっている。そして、イングランド代表のベン・ホワイトはCBからRBにシフトしている。彼らは、シティから獲得したオレクサンドル・ジンチェンコの加入によっても、ブーストされている。

去年のシーズンオープニングで2-0で敗けた相手であるブレントフォードに勝利したあと、アラン・シアラーはMOTDでアーセナルについてこのように述べた「違うアティチュード、違うメンタリティがあった。いまやハングリーさと渇望に違いを観せている。アーセナルは、よりビッグチームになった。戦うキャラクターを得て、やられたとしてもまったくへこたれない」。

「ゲイムチェンジャー」ジェズースがカギに?

しかし、成功へのカギは、ゴールするジェズースがチームにいるという単純なことかも?

ブレントフォードでの彼のヘッダーで、彼がゴールしたときのPL試合無敗を50に伸ばした(W47 D3)。これより長い無敗記録はジェイムス・ミルナーのみ(P54 W43 D11)。

ジェズースのリーグでのxGは、彼のシティでのリプレイスメント、Erling Haalandにつぐ2位。しかし、ゴールはやや少ない4。

昨シーズンのアーセナルには、GrasenoteのxGリストのトップ20に入る選手はひとりもいなかった。だが今年は、10位のサカ、13位のマルティネリとともにジェズースもリストに入っている。

「彼はゲームチェンジャーだ」とシアラー。「彼がフロントからトーンを決める。彼がプレスのリーダー。ディフェンダーというのは、裏へのランを狙うフォーワードが嫌いだ。困難を強いられるから。全員が彼を観ることになる。彼がマンシティで成功してきたのを知っている。彼はそのアティチュードをアーセナルのチームにもたらしたがっている。彼がとても大きな違いになっている」。

アーセナルは、PLの直近38試合では77ポインツを得ている。昨シーズンの終わりも今シーズンの始まりも入っている。この合計は、過去10シーズンのうち9シーズンでトップ4フィニッシュできるポインツである。

その前の38試合の59ポインツからすると、これは巨大な進歩だ。そして、アルテタは彼のチームが今シーズン全体で一貫してできるようにしたい。

ガナーズのファンは、2016以来のCLスポットに入れるよう、今シーズン序盤のジェズース、ジャカ、サリーバのフォームが継続することを願っている。

以上

 

今シーズンは、まだリーグ8試合しか消化していないので、この時点で進歩したとあまり喜びすぎるのも危険だが、観た目のパフォーマンスも実際の数字も進歩がみえるのはたしか。

そして、21ポインツで単独トップという結果も出ている。

しつこいようだが、エメリ時代のアーセナルはスタッツは?なのに、なぜか結果が出ているみたいな期間がわりと長かった。そして、ついぞ一貫性を獲得できず、結局チームマネジメントは馬脚を現すことになった。その時代といまでは、あきらかに違いがある。最近は、とくにそれをファンだけでなく、多くの識者が認めているのがうれしいじゃないか。

(そう考えるとやっぱり今シーズンのトテナムは、エメリ時代のある時期のアーセナルの状況にちょっと似ていると思う)

ここまで、PLシーズン38試合のうち約20%程度を消化した。まだ80%も残っている。

問題はここからだ。とくにつぎはリヴァプール(H)なので、「アーセナルは本当に強くなったのか?」を試されるには、意味が非常に大きい。

いい結果が出れば、もちろん最高。だが、よくない結果でもへこたれないことだ。

シアラーが述べているような、レジリエンスみたいなことは試合のなかのような短期で必要なだけでなく、シーズンという長期でも必要なものだろう。ロボットではないので、100%は無理なのだから、挫折があってもポキンと折れないようにしなきゃいけない。

いまのチームを観ているかぎり、そこはいまのところ、まったく心配はしていないが。

とにかく、今後はまだどうなるかわからない。

こんな気持ちでアーセナルを楽しむ毎日が訪れるとは。楽しいなあ。

 

おわり



※コメントくださるかたにお願い
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お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

3 Comments on “「22-23アーセナルの強さは本物か?」by BBC Sports

  1. いよいよメディアの見る目も変わってきましたね

    それにしても記事のトップ画像で選手につけられた数字はなんだろう?殆どは背番号だけど……

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