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「22-23アーセナルの強さは本物か?」by BBC Sports

こんにちは!

NLDに快勝して、アーセナルは8試合消化してなお、いまだリーグトップをキープ。シーズン前の下馬評を思い出すと、なおさら痛快な感じがありますな。

ぜひこの過去エントリで、シーズン前のアーセナルが世間からどう観られていたか思い出していただきたい。

アーセナルの22-23シーズンをメディアはどう予想したか | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

とはいえ正直に云えば、メディアの評論家諸君よりはずっと楽観的だったとはいえ、ぼくだってここまでアーセナルが実際に結果を出しつづけるとは思ってなかった。この予想まとめエントリで、サプライズを起こせなんて書いているが、ほんとにいまサプライズを起こしている。

もちろん、今後のこの勢いがどこまでつづくのかまでは全然わからないけれど。最近のアーセナル界隈は「調子に乗るな」が、スローガンになっているふしすらある。いつかかならず訪れる「がっかり」がかなり警戒されている(笑い)。

さてそんななか、英国の『BBC Sports』が、今シーズンのアーセナルFCの好調さについて書いた特集記事をいくつかアップしていた。

今回はそちらを紹介したい。アーセナルはほんとうに強くなったのだろうか?



「ガナーズがアイデンティティと方向性を観せ、NLDで印象的な勝利」by Phil McNulty

まずは、NLDでのアーセナル勝利を受けて書かれたこちらのコラム記事。

‘It’s beginning to feel like the real thing at Arsenal’

Phil McNultyは、BBC Sports footballのチーフライター。

アーセナルが、長いポストアーセンヴェンゲルの期間からついに抜け出したように観えても、近年の歴史が、調子にのってはいけないと、それに警告を発している。だが、今回はそれがほんもののように感じられるのだ。

Phil McNulty:まず、これは、アーセナルをPLのタイトル候補として認めたり、完成品として賞賛するものではないことを強調しておかなければならない。現在のマネジャーであるミケル・アルテタも、彼の前任者であったウーナイ・エメリも、偽りの夜明けというものはあった。

しかし、土曜のNLDにおけるトテナムとのすばらしい3-1勝利は、アーセナルのチームとクラブが、彼らのアイデンティティを再発見したさらなる証拠を提示している。

アントニオ・コンテのスパーズは、彼らもまたテーブルでは上位にいるが、アーセナルの進歩に対する、もうひとつのシリアスなテストになるだろうと思われていた。歴史的には、アウェイチームに不利であっても。

トテナムは、エミレーツステディアムのPL試合で12年間勝っていない。アーセナルは、ライヴァルに対し29のホーム試合で一度しか敗けていない。

だから、その結果自体は驚きではないかもしれないものの、そのマナーはたしかに際立っていたのだ。

これは、強調すべきパフォーマンスと勝利だった。ホストチームが、ほとんど最初から最後まで関係をコントロールしていた。そのパフォーマンスが示したのは、彼らはもう一度しっかり前進をしているということ。

ジェズースとジンチェンコがガナーズを「変身」させる

昨シーズンの最終日、ガナーズが土壇場でスパーズにCLを奪われたあと、アルテタはかなり精査されることになった。他方、コンテはマネジャーになって数ヶ月でチームを変身させたことにふさわしい称賛を受けていた。

アーセナルにもこれと似たようなリヴァイヴァルが必要だった。だから、アルテタは彼の知っている選手を探ることにした。ガブリエル・ジェズースとオレクサンドル・ジンチェンコを獲得すること。ふたりとも、彼がマンシティでアシスタントマネジャーをやっていたときに、ともに働いていた選手たち。そして、連続したローンのあと、DFウィリアム・サリバを喜んで復帰させた。

効果は、革新的(transformative)だった。

ジェズース。ほかと比較してもバーゲンだった£45m。彼が激しいプレッシングのトーンを決め、彼のゴールはすでに彼をアルテタのプランの不可欠な一員にしている。いっぽうのジンチェンコは、クオリティ、落ち着き、クリエイションをもたらす。

おそらく、そのなかでももっとも決定的なのは、彼らが経験と、彼らがエティハドステディアムでシルヴァーウェアをコレクションしていたように、勝者に要求されるメンタリティをもたらしていること。

シティのボスであるペップ・グアルディオラは、ジェズースのもたらすクオリティをかなり高く評価していたが、Erling Haalandとサインできるチャンスに抗うことはできず、ジェズースのワールドカップイヤーにおけるチャンスを減らさざるを得なかった。これは、すべてのパーティが前向きになった移籍というレアなケイスだった。

彼は、昨シーズンのシティですべてのコンペティションで41試合でプレイしている。28スタート、13ゴール、11アシスト。そして、アーセナルでは8スタート、スパーズでのゴールは彼の5点めだった。

いっぽうで、サリーバがアーセナルに復帰したことは、21才のフランス代表DFが、セント・エティエンヌ、ニース、マルセイユでローンを過ごし、完成されたからのように観えた。彼はクリスタル・パレスとのオープニングゲイム以来、ずっと強く大胆で、ガブリエルとの恐ろしく、パワフルなパートナーシップで評判を高めている。

アーセナルのこの夏のリクルートメントは、アルテタには若さと経験のリッチなブレンドをもたらしている。クラスアクトだった。

アーセナルは、本物の活力、前進するエナジーをもってプレイしている。それは、ブカヨ・サカ、マーティン・オーデガード、ガブリエル・マルティネリにより燃料を追加され、トーマス・パーティとグラニト・ジャカは、ふたりともミドフィールドからスコアシートに名前を連ねている。

アーセナルにおける大きな疑問は、つねに、彼らが逆境にどうリアクトするかということ。それとこれからやってくる本物のテスト。今シーズンここまでは、試験にも合格しているが。

アーセナルは、マンUでの敗戦がありつつも、長期間にわたりすばらしい。NLDでも、ガブリエルのリチャーリソンへの性急なチャレンジへのフラストレイションを乗り越えている。

「アーセナルでは起きている」

今シーズンのスパーズは、べつに観ていて楽しいチームではない。だが、コンテの鉄の意志と、調子の悪いときでも仕事を成し遂げる能力がある。それがNLDでは、起きなかった。

アーセナルはあまりにクイックで、あまりに独創的だった。最初からそうだったし、ケインのイコライザーのあとの短い時間を除いて、スパーズはずっと苦しく、プアだった。

ケインとソン・フン・ミンは試合に入って行けていなかった。ファーストハーフのリチャーリソンは、しばしば邪魔ですらあった。GKのロリースは彼の評判にも関わらず、またやらかしてジェズースの2点めを許してしまった。

スパーズのファンは、試合が終わるだいぶ前から帰り出して、試合が終わったあとにケインと仲間たちが、感謝の拍手を送る観客席にはサポーターの姿よりも赤い空席が目立った。これが、この惨めな日のアウェイチームだった。

対照的に、アーセナルのサポーターたちは歓喜し、エミレーツステディアム全体で「Glad All Over」がこだましていた。

油断は禁物であり、アーセナルはつぎのリーグ試合はホームでのリヴァプールと、さらなるビッグテストがやってくる。しかし、ノースロンドンのこのパートでは、ものごとが正しい方向に向かって動いているという、圧倒的な実感がある。

以上

 

これが世間一般における、現在のアーセナル評と思って読んだ。

アイデンティティと正しい方向性。つまり、誰もが想起する「アーセナルFCが本来あるべき姿」というものがあって、今シーズン序盤のパフォーマンスから、このチームがいまようやくそこに戻っていこうとしていると認められるということなんだろう。すばらしい。

後半は、同じくBBC Sportsの、こちらはスタッツを比較した記事を紹介しよう。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

3 Comments on “「22-23アーセナルの強さは本物か?」by BBC Sports

  1. いよいよメディアの見る目も変わってきましたね

    それにしても記事のトップ画像で選手につけられた数字はなんだろう?殆どは背番号だけど……

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