すてきなCLのあとは、たのしいELの時間。
アーセナルは、前回のELはPSVが延期になり、今回がELの2試合めとなるBodø/Glimt(H)。MØのふるさと、ノルウェイからやってくるチーム。なんて読むのかわからんなあ。でも、「ボード」みたいに発音してるひとが多いみたいだ。
それまで名前も聞いたこともないようなチームと当たる。それもEL。世界が拡がる。
今晩の試合(※日本時間明日早朝)をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「チームの勢いを維持するにはロテイションが必要」
昨日行われた、アルテタの試合前プレス会見。AFCオフィシャルサイトより。今回の会見もすごい笑顔。プレスとのやりとりにも余裕がある。
(ボード/グリムトとの対戦……)
アルテタ:われわれは、宿題をやり終えた。もちろん、選手には明日の対戦相手について理解をさせている。その歴史と彼らがこの数年でなにをやってきたのか。そして、われわれには彼らのことをよく知るマーティンもいる。ドレッシングルームでは、彼が明日の試合がタフになるだろうことをチームに教えている。
(スクワッドのロテイションについて……)
それが、チームの勢いを維持するためにやらねばならないことだ。それをやるベストなやりかたは、毎日欠かさずどう準備をするかだ。タスクに集中し、すべてをうまくやる。そして謙虚でいつづける。
チームが進歩が必要なところはまだたくさんあるし、いつでももっとよくなろうとする意志を維持すること。スクワッドのメンバーのあいだでももっと競争すること。なぜなら、明日の試合ではみんながプレイしたがっているから。
(サリバ、サカ、マルティネリの新契約について……)
もちろん、われわれには将来に向けてのプランがなければならないし、全員でそれに取り組んでいる。エドゥがそのトップにいて、ボードメンバーの全員とわれわれも、正しいやりかたでそれをやろうとしている。フェアであり、できるだけいいやりかたで計画すること。そして、われわれの考えとして、クラブで大きな未来のある選手には報いること。
これからなにかアナウンスできることがあれば、させてもらう。
(選手契約を1年にしないことを確認している……)
(過去にそうしたことがあったかどうか)知らない。どの選手も違う状況があり、過去に何があったとしても、その担当者たちには、クラブの利益になることをしようとする正しい理由があると信じている。
われわれは同じことをやろうとするし、クラブはつねに守られていると確認する。クラブはつねに前進するためのいいポジションにいると。選手たちは喜んでここにいると。
(ボード/グリムトのレヴェルは、今シーズンのほかの相手とくらべて?……)
とても高い。
(ELをどれほど優先している?……)
われわれには非常に重要なコンペティションだ。グループのトップにいることが、いかに大切かわかっている。タフなコンペティションだ。ホームアドヴァンテッジを利用しない手はない。だから、明日の試合はとても重要なのだ。
(こわいボード/グリムトの選手は?……)
何人かとてもいい選手がいる。とてもいいコーチも。彼らのプレイにはとてもはっきりしたアイディアもある。彼らがなにをやろうとしてくるかは、すぐにわかるだろう。彼らのことは感心している。
(トーマス・パーティについて……)
彼はこの数ヶ月、安定してはいなかった。もちろん、ずっとケガもあったので。出たり入ったりしていて、それでも彼はやってのけた。あの(トテナム戦の)ようなビッグパフォーマンス。彼のチームへの貢献は、とてもすごい。われわれは、彼のパフォーマンスにはとても満足している。
(現在のパーティのケガ……)
大丈夫そうだよ。彼はレギュラリーにプレイする必要があるし、あのレヴェルで安定していかねばならない。
(マンシティのフィジオが、マーティン・オーデガードの健康状態を知っているのは問題?……)
いいえ。フィジオだろうが、ドクターだろうが、フィットネスコーチだろうが、ナショナルチームでも働いているスタッフがいるなら、至ってふつうのことだと思う。今日日、フットボールはとてもつながっている。みんなお互いを知っているし、誰かが誰かといっしょに働いて情報を得ているなんて、しょっちゅうあるから。
(補強候補として、その選手が人工芝に慣れているかどうかは違いになる?……)
わからない。逆にいえば、Dessoのピッチ(※訳注:Dessoはハイエンドカーペットのブランド?)でプレイすることに慣れている選手がいて、それはわれわれがふだん使っているものだが、そして人工芝でプレイせねばならなくなる。そこは違いになる。慣れるのにしばらく時間がかかるから。だから、想像するに、たしかなことはわからないが、逆もまたちょっと似たところがある。
(マーティン・オーデガードからは何を聞いている?……)
わたしが観たものについて話した。スタッフともそうしたし、彼ははっきりとしていた。彼もまったく同じ意見で、明日はとてもタフな試合になると云っていた。
(リース・ネルソンにとっては大きなチャンスになる?……)
彼がローンで過ごした1年のあと、そこに変化があるかどうかを観たかった。チームがネクストレヴェルへ行ける展望があるのかどうか。われわれは、そこにポテンシャルを観ているし、リースには特別なものがあると考えている。
彼は、われわれのアカデミーシステム出身で、これから彼はチャンスを得ることになる。彼はケガのため3ヶ月ほどアウトだったが、いまは戻っている。完全にフィットしていてプレイする準備もできている。あと必要なのはプレイ時間だ。
(彼は、同じようにケガに苦しんでいるESRと似たようなパスをたどることができる?……)
それこそ彼がやらねばならないことだ。それをピッチで示す必要がある。彼のアティチュードと成熟がこの1年かそれくらいで進化していることは、とてもインプレッシヴ。わたしが思うに、それは誰もが通る道であり、こんどは彼はそれをピッチのうえでやる必要がある。
(チームのなかでのマーティン・オーデガードのリーダーとしての役割……)
彼が話すときは、みんなが彼の云うことに耳を傾ける。それは非常に重要な素質だ。彼の声がもっとも大きいわけではないというのはそうだろうが、彼は毎日模範になっている選手だ。彼はつねに正しいことをしている。
また彼はとても謙虚で、みんなのことを助けようとしている。自分の前にチームを置こうとする。このゲイムに対して大きな愛情と情熱を持っている。それはわたしがとても好むものだ。そして、彼自身も成長したがっている。
彼は、選手たちをできるだけ早くドライヴさせたがっていて、彼がこのクラブの価値をレペゼンするに正しい人物だと、われわれは信じている。
(ELは役立つものか、あるいは邪魔なものか?……)
役立つものだ。ヨーロッパでプレイすることはつねにグレイト。明日はまたエミレーツでグレイトな雰囲気があるだろうと思う。われわれはそうした夜をつくりたいし、昨日か今日プレイしたかったと思っている。しかし、現時点ではこれがわれわれの現実であり、そこは受け入れねばならない。それは、つぎのステップの一部だ。
(一週間に3試合プレイすること……)
これはスクワッドへのテストだ。いまの人数と、変更したときのクオリティに関しての。そしてそれにどれほど気づいているか。同時に、いかに最高レヴェルで一貫してプレイできるかどうかのテストであり。成功させるための要求は高い。
これは、われわれが昨シーズンにやったこととは違う。今年やらねばならないことには違う理由がある。だが、それを全員が、ワールドカップのあとにもできなければならないだろうと思う。とくにこのスケジュールだから。
以上
今回は興味深い質問と回答がいくつかある。
オーデガードのリーダーシップ?
ひとつは、オーデガードのキャプテン。NLDで観せた円陣のように、最近ジャカが試合のなかでもますますリーダーシップを取るようになっているが(そして誰もが称賛しているが)、個人的には、実際にアームバンドを着けてるオーデガードはどんな気持ちなのかなとは思っていた。ひとによっては、自分がキャプテンなのにと、ネガティヴに受け取る可能性もないとは云えない。プレスからの彼のリーダーシップについての質問は、つまりそういう質問だろう。
オバメヤンがキャプテンだったときは、本人もサイレントキャプテンを自認していたし、誰かほかの選手がリーダーシップを取ることはあまり気にしてなかったかもしれない。でも、オーデガードはどうか。
最近チーム全体がめっきり調子を上げるなかでも、若干元気なさげに観える彼だから(たぶん試合のなかでのタッチも、去年よりはだいぶ減っているんじゃないか)ほんのちょっとだけ心配なところはある。
もっとも、彼のピッチ上での存在感が際立っていたのは、ほかの選手のパフォーマンスレヴェルと差があったからで、彼のハイレヴェルが相対的に目立たなくなっているとすれば、チームにとってはいいことしかないわけだが。もちろん、彼自身になにか問題があると思っているわけではまったくない。
いまの「どう観てもジャカがリーダーシップを取っている状況」が今度どうなっていくのかは、興味がある。
サカ、マルティネリ、サリバの新契約
今回の会見のなかでは、サカ、マルティネリ、サリバのヤングトリオの新契約についてのやりとりが、もっとも注目を集めていただろう。クラブが目下それに取り組んでいるのは、これまで報じられていたとおり。
Arteta confirms Arsenal want to extend Martinelli, Saka and Saliba’s contracts.
All expire in 2024, but current deals have options to extend in them.
My understanding is Saka and Saliba have one-year options and Martinelli a two-year option.https://t.co/EaMT0C5VnK
— Simon Collings (@sr_collings) October 5, 2022
『ES』のCollingsによれば、この3人はみんな2024までの契約ながら、サカとサリバは1年、マルティネリは2年の延長オプションをクラブは持っているらしい。つまり、2025と2026まで? だから、このタイミングでクラブが彼らとの契約延長にやっきになっているというのは、彼らがいかにこの世界で高い評価をされているかを示している。ほっておくと危ない。
TMによる現時点でのMVは、サカが£63mで、マルティネリとサリバが£36m。いまのパフォーマンスを継続していれば、将来的には、2倍くらいになっていても全然おかしくない。とくにサリバは、チェルシーがフォファーナのために払った金額を考えると。
3人いっぺんに発表なんてことになったら、町はもう大騒ぎでしょうなあ。
アーセナルミニニュース:アーセナルがアディダスと巨額契約
これは会見で触れられるかと思ったが、スルーされたようだ。ここでミニニュースとして伝えよう。
Adidas long-term sponsorship of #Arsenal was extended a few days ago. The deal will now run until the end of the 29/30 season, with its value increasing for the first time since 2019, from £60m p.a. to around £75m p.a, reports @DarrenArsenal1. The 8-year contract is worth £600m pic.twitter.com/GoCed4mcJL
— Łukasz Bączek (@Lu_Class_) October 5, 2022
🚨 After Adidas’ renewal with Arsenal, The North London club now holds the most valuable jersey deal in the Premier League. Via @Lu_Class_. pic.twitter.com/ZC7OFVVDwb
— Eduardo Hagn (@EduardoHagn) October 5, 2022
いまから数日前に、アーセナルFCがアディダスとのスポンサーシップ契約を延長した。29-30シーズンまでという長期契約。
そして契約金が、2019の£60m/yearから、£75m/yearに増額。8年で£600mというPLでも最高額の巨額契約に。これはヴィナイをほめるところ。