試合の論点
リーズ vs アーセナルのトーキングポインツ。
— Ian Wright (@IanWright0) October 16, 2022
試合終了直後のライティ。代弁者。
勢いを維持するために
こういう試合こそ、“Win ugly”と云って称賛すべきかもしれない。勝ってもアーセナルは全然かっこよくはなかった。
ぼくは、こうしてアーセナルブログをやっているので、試合後のサイトへのアクセスでファンの温度がてきめんにわかってしまうことがある。
今回は、PLアウェイでたいへんに貴重な3ポインツを取ったにも関わらず、試合後のサイトへのアクセスがかなり少ない。まるでいいところなく敗けたあとみたいに。それだけ、アーセナルのファンはこの試合の内容にがっかりしたということなんだろう。冷えている。昭和なたとえですまないが、翌朝のスポーツ新聞が楽しみになっちゃうみたいな気分がない。まあ、実際内容からすれば、ほとんど敗けていてもおかしくなかったから、それもやむなし。
逆にいうと、今シーズンのアーセナルは、それだけ自分たちのやりたいプレイをやって結果を出してきて、この10試合で、ファンにはそれがスタンダードになりつつあるんだなと。それができないと、つまらなくなってしまう。それはそれですごいことだと思う。
今回は、あれだけタフな内容でも、守備でハードにファイトしてなんとか勝てたのはよしとして、今後には不安もある。
アーセナルは、先週のPLリヴァプールでトップチームに結果を出して気分は最高潮だったあと、ミドウィークのEL Bodoと、今回のPLリーズで、2試合つづけて悪い内容をやってしまっている。どちらもクリンシートで勝っているし、結果は出ているが、内容が悪い。
もちろん最悪というわけではない。が、観ていても当初あったようなギアが噛み合っている感覚がない。とくに今回はベストメンバーですら波に乗れないような、もどかしさや悪い流れのきざしのようなものを感じる。
この感覚は、早々に断ち切らねばならない。
昨日は、この試合のあとにリヴァプールとシティの試合があって、ぼくもハイライトだけ観たが、やっぱりクオリティはめちゃくちゃ高かった。いまでもこの2チームはリーグのトップ2でありビッグ2だろう。そして、最近ではちらほらタイトル候補という観方さえされるようになったアーセナルが、そのレヴェルにあるかといえば、それはかなりあやしいように思える。
1シーズン、ずっとトップフォームを安定させるなんてことはどんなチームにも難しいが、シティのようなチームはそれをやるだけの厚いスクワッドデプスと、この数年ずっとトップチームとしてそれに取り組んできた経験がある。いいときと悪いときの振る舞いを知っている。
いっぽうアーセナルの若いチームにとっては、試合に勝ちつづけることもほとんど未経験。いまはもう未知の領域に足を突っ込んでいる状態だろう。もし今後も勝ちをつづけるなら、プレッシャーのなかでますます目隠しをして前に進んでいるようなもので、どんどん難しくなる。
また、もちろんスクワッドデプスも心もとない。こういう試合なら、サブが違いをつくる、試合の流れを変えることも期待したいが、たとえば今回それを期待されていただろうファビオ・ヴィエラは、まったく試合に入って行けていなかった(※17分でタッチがわずか7)。そして、あの試合終盤のハイテンポについていけないのは彼が経験不足だったからだとして、そのことを誰も責められない。そういう未来の選手を集めているチームなのだから。
むしろアーセナルは、サブで違いをつくるどころか、レギュラーを欠いたら致命傷になるようなポジションがいくつもある。
そんな不安定な状態で、いかにいまのフォームを維持するかを考えれば、それはもう「勢い」を維持するしかない。試合に勝って、チームスピリットを高くさせておくしか道がない。
アルテタがEL Bodoでも、フィットネスのリスクを承知で強いチームを選んだのは、彼がいまの勢いがいかにチームにとって重要と考えているかの証拠だと思うが、それでも今回はかなり危なかった。結果こそひねり出しているものの、チームの勢いには若干陰りが観られる。木曜から中二日で、単に身体的に疲労していた部分もあるかもしれない。だが、それも含めての勢いだ。いい訳はない。
つぎのEL PSV(H)で、勢いや気持ちをまたあらためて上向きにできるのか、あるいはこの悪い流れをつづけてしまうのか。つぎもまた、非常に重要な試合になる。毎試合がずっと重要というのも、選手たちにはそうとうなプレッシャーだろう。
今回の勝利で、アーセナルは136年の歴史で新記録をつくったらしい。こういうのがチームの士気ややる気を上げることになればいいのだが。
For the first time in the club’s 136-year history, Arsenal have won 9 of their opening 10 games of a top-flight league season:
WWWWWLWWWW
◉ Goals: 24
◉ Conceded: 10
◉ Clean sheets: 4Super Mik Arteta™️
— Squawka (@Squawka) October 16, 2022
めずらしい機材トラブルで試合中断
なかなか珍しい光景だった。『BBC Sports』によると。
エランド・ロードの外で停電が発生したため、カヴァナー主審はVARと通信できず、試合再開後に重要な役割を果たすことになる。
カバナは、サリバのハンドボールと、最後にガブリエルとバンフォードが起こした事件のリプレイをピッチサイドのモニターで見てから、最終的な判断を下すことになった。
試合が開始1分で中断されたとき、選手たちは立ち尽くし、ファンも何が起こったのかわからなかった。 やがてスタジアム内に「停電が発生した」というアナウンスが流れ、12分ほど待たされた後、カバナが2組の選手を率いてピッチを後にした。
選手と関係者は約20分後にピッチに戻ってウォームアップを行い、14:00(BST)のキックオフが14:40に再開された。
(DeepLで翻訳しました)
これは、選手の集中にまったく影響がなかったとは思えない。40分も中断してから再開とか、アスリートはデリケイトなんだから、調子狂っちゃうよな。残念トラブルだった。
『Sky Sports』には、もうちょっとくわしい説明があって、これは、リーズのBeestonというエリアで起きた停電の影響だとか。停電でVARとHawkEyeの接続に問題が起きたらしい。HawkEyeって、ピッチのうえで飛んでるカメラかな?
しかし、結局アーセナルの勝利にとっては、VARが決め手になったので、今回はVAR様々であった。
その他試合について
- 92分、ガブリエルのボックス内でのバンフォードへのファウル(レッド&ペナルティ)判定が覆ったのはいいとして、イエローカードは出ているので、暴力行為の判定ではあったわけだ(あれはレッドに値するという識者もいる)。あれがほんとにそうなのかどうかは、観ていてもよくわからなかったけど。しかし、ガブリエルはちょっと毎回アツくなりすぎだろう。今回はそれ以外のパフォーマンスはかなり称賛されているが、最近の彼はなんだかんだ毎試合のように、アツくなって冷静さを失ってしまっている。ついカッとなってしまうところはなんとかしないと、今後もリスクになる。カウンセリングが必要
- リーズはやっぱり強かった。ハイインテンシティ、ハイプレッシャー、ハイテンポは、事前の予想どおり。いま、いろんな意味で疲労しているアーセナルは悪いときに当たってしまった。アグレッシヴに対抗できなかった
- サリバは今回もすごくよかったが、あの落ち着きが裏目に出たのか、めずらしく悪いプレイもいくつか。相手がボールを奪いに来たときに、あれだけ落ち着いているということは、それだけ奪われるリスクもある。それと縦へのチャレンジングなパスも多いので、悪い取られ方をするときもある。でも彼はあのプレイをつづけるべき。ハンドボールはしょうがない
- バンフォードは今シーズンあまりプレイしておらず、彼がペナルティを蹴ったのはラッキーだった。まさかあれを外すとは
- ラムズデイル
この試合については以上
ラッキーではあったがガブリエルの判定がイエローに変わったのがよく分からない。
プレイに関係ない悪質行為だし、相手が先に手を出したのが分かったから罰が軽くなるってルールなんてあるのか?
Hawkeyeはゴールラインテクノロジーのはずです。テニスのライン判定に使われている技術でそれをゴール判定に使うと前ニュースを観た気がします。複数のカメラで対象を追いかけるシステムですね。
パフォーマンスは悪くとも勝っただけでも価値があるかどうか
次の試合のパフォーマンスに注目ですな
ジャカが2ボランチ気味に降りてきた時は割とプラス回避出来たりしてましたが、結局続かなかったですね。
バックラインが全体的にミスが多かったのが気がかりですね…。過密日程は続きますし。
ぶっちゃけELは、ほんとに相手には申し訳ないですけど、サブ+下部の選手でいいかなと思ってます。
更新ありがとうございます。
解説の方達も「厳しい状況でも勝点を取れたことが良かった」的な感じになっていますが
私は結構危機感を感じています。
昨シーズンまでの悪いアーセナル感が出てきています。
プレッシャーに弱く、アイディアに乏しい感じ。素人だからなんとも言えませんが
今回の後半戦に関してアーセナルのターンが全くなく、本当に心配になりました。
デュエルで負け続けたり、セカンドボールも全くといっていいほどとれなかったので、、
ミッドウィークの疲弊うんぬんがあったとしても、選手層の薄さも、これから少しずつ響いてくるかもしれませんね。
停電の影響だったんですねー
ホークアイのチェックは再開前にやってましたね。ボールをゴールポストにつけて。
北欧からのアウェー遠征で中断は難しいものがあったでしょうし、正直レフェリーがちょっとナイーブだった気が。
まあそれでもリーズはリーズですね。
監督かわって戦術的にかなり変化あってもスタイルはかわってないというか、素晴らしかった。初めて見た選手もいて、彼らもいい選手だな、と思ってしまった。
ホント勝てて良かった!
サカはあんだけタイトに見られてるなかミスからワンチャスものにする力、、ワールドクラスに近づきすぎ。。素晴らしい
やっぱ左は内側でのビルドアップ含めポジショニングがかなり特殊で、冨安のほうがティアニーよりうまくそこは振る舞ってる気はします。今回はプレッシャー厳しくてそこまでですが、、
ジンチェンコいたらどうだったんだろーか。
兎にも角にもこういう試合で勝てたことが何より!ラムズデールカッコいい!お父さんお母さんは見に来てたかな?笑
シーズン終了後この3ポイントのお陰でCL圏内だったと言えるようになっている可能性は十分にありますね。
長いシーズンなので内容が伴わない試合があっても仕方ないと思います。
うまく切替えて次の試合では完勝して欲しいです。
この試合に関して「ミス」という言葉をTwitter上でもよく見かけるが、大部分はボール保持時のポジショニングが「ミス」で、無理な縦パスを強いられたり、SBへのハメパスでトラップミスなどの現象が起きていると理解して言葉使ってんのかね。