前回の予想もしなかったPLウェストハムでの痛いドロウによって、19年ぶりのタイトルを狙うアーセナル界隈には悲観的ムードがただよったものの、すこし時間がたって、同じくらいポジティヴな反応も見かけるようになったように感じる。
“We still have hope. It’s there in front of you. We are still ahead of Man City. Keep your composure [and] don’t become emotional.”
Thierry Henry still thinks the Premier League title is Arsenal’s to lose. 🏆 pic.twitter.com/ZVAe7cU4Gi
— CBS Sports Golazo ⚽️ (@CBSSportsGolazo) April 19, 2023
ティエリ・アンリ氏は、昨日のCL中継の番組のなかでアーセナルについて「まだ希望がある。冷静になり、感情的(emotional)になってはいけない」と訴えた。Like a preacher!
まさに。いまアーセナルのチームに必要なものでしょうな。いちおうは現時点では彼らをリードしているのだから、慌てたり、憂えるのはまだ早い。
なんならわれわれは、シティとの直接対戦を心配するよりも、今回のような試合こそ(WHUのような試合こそだったんだけど)着実に3ポインツを重ねていく必要がある。CLでつぎのラウンドに進んだシティだって、今後PLでなにが起きるかわからないのだから。そのときに後悔しないためには、やっぱりこういう試合で地道に勝っていくしかない。
ということで、エミレーツでのサウサンプトン。シティ前の重要な試合。
ここで勢いを取り戻すことも必要だし、なによりここで勝てれば、暫定的にシティに7ポインツ差がつくという重要な試合。ロボがひとり混じっているとはいえ、彼らだって人間なのだから、差が開けば、それだけ失敗できないプレッシャーはかかる。はず。
試合をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「サリバの判断はもうすこし待つ必要がある」
つい先ほど行われたアルテタの試合前プレス会見。AFCオフィシャルサイトのトランスクリプトより。
(チームニュース?……)
アルテタ:大きなニュースはない。先週からも変更ない。ウィリアム(サリバ)については、まだもうちょっと待つ必要がある。彼は、われわれが望んでいたほど早く回復しておらず、少々デリケイトなのだ。だから、いつ彼をプッシュするか、負荷をかける準備ができているか、リスクをかけるか、そのときを待ちたい。いまはそれができない。
(サリバは今シーズン再度プレイできる?……)
わからない。それを知るには早すぎる。おそらく来週にはもっとたしかになる。進行もあるし、活動もするだろうから。だが、このレヴェルのピッチに彼を投じるのはまだだ。このリーグで要求されるレヴェルには。
(ジンチェンコのフィットネス?……)
それもまた観る必要がある。まだ不確かだ。筋肉のケガで、癒えるには時間が必要だ。まだそこまでいっていない。
(ペナルティをミスしたあとのサカの反応は?……)
あれが彼だ。彼は責任を愛している。だが同時に双肩にかなりのものを背負っている。もし彼が、どれだけたくさんのひとが彼を愛し尊重しているか、あるいはこのクラブで憧れられているかを疑うなら、彼はこの建物のなかの全員から、かなり多大なリアクションを受けるはず。
思うに、結局はそれは彼の気持ちが上がるような、非常にポジティヴなものになりうる。なぜなら、みんなが彼に対して信じられないほどのやりかたで反応したから。彼という人間は、それにふさわしい。
(彼は今後もペナルティテイカーをつづけるので?……)
イエス。彼がピッチにいれば、われわれは彼にボールを渡す。彼がそれを蹴るのだ。
(今シーズンのアーセナルを否定的に書くひとたちになんという?……)
なにも。わたしはここでそれにしっかりとコミュニケイトできない。だが、わたしが云えるのは、われわれの選手たちは完全に自分たちがやることを信頼しているということ。われわれにわかっているのは、危機はとんでもなく美しいということ。われわれはそれに向かって戦いたい。
それを毎日やるベストな方法は、われわれが継続してやっていることだ。明日とてもいいプレイをするし、われわれの観客とともにプレイする。素晴らしい雰囲気をつくり、試合に勝つ。
(つまづきのあと、チームが自信を取り戻すことにどれほど自信がある?……)
とても自信がある。紆余曲折も全体の一部だ。とくにフットボールでは。目標やターゲットがなんであれ、すんなりといくものではない。それを知るべきだし、それに備えるべきで、今週のチームの反応は素晴らしくポジティヴだった。それを明日の夜も観たい。
(前回のサウサンプトンでのドロウからなにを学んだ?……)
できれば、チームにはいまはもっといい場所にいてほしいが。だが、あの試合はとてもクリティカルなときに試合を終わらせられたのに、われわれはそうしなかったというのは事実だ。
セカンドハーフ、とくに最初の25分はとても失望した。だが、同時に相手を称賛しないと。長い時間で自分がやりたいことをやれなかったのなら、それはつまり相手が正しいことをしていたということだ。
サウサンプトン戦の分析をかなり詳細にやったあと、彼らにはたいそう感心した。もし彼らの最新の試合を観たら、彼らがどれほどのマージンで敗けたか。ほとんどマージンはなかった。Rubenとコーチたちは、ほんとうによくやっている。この数試合、結果に関しては報われていないかもしれないが、彼らはほんとうにとてもよいチームだ。
(Ruben Sellesについてはなにをご存知で?……)
わたしがいたころのヴァレンシアで、彼がいっしょに働いていたひとたちを知っているよ。もちろんわたしも彼のキャリアはフォロウしていた。彼のタイプのコーチを知っている。彼の考え方も。わたしが思うに、彼はチームととてもよくやっている。
(選手たちは肉体的にはどのようなフィーリング?……)
今日の選手たちは明日に向けてとてもいい感じだ。自分たちのしたい試合にして、ほしい結果を得る。またわれわれの観客のまえでプレイする。残り7試合あり、そのうち4試合はエミレーツでプレイする。それはファンには大きなことだ。楽しみにしている。
(金曜夜はどんな雰囲気を予想する?……)
金曜の夜だ。電撃的でなければ。観客にはチームといっしょにすべてのボールをプレイしてほしい。われわれがこれまでやってきたことと違いはない。エナジーの面でもフルキャパシティでみんながチームをポジティヴにプッシュしてくれる。
(直近2試合からチームはなにを学んだかを観せてくれるはず?……)
どの試合も、チームとして進歩する機会。どの試合にも違う贈り物がある。そうしたギフトとは、得るものであり、学ぶものであり、チームとしていかに進歩するか。われわれには明日さらなるギフトがある。それを自分たちのやりたいようなかたちで得なければならない。
(ウェストハムとの対戦と似たところはある?……)
イエス。なぜなら、それらのチームの必要性はひとつだから。だが、われわれが理解する必要のあるそうしたチームのクオリティもある。このリーグで簡単に倒せるチームはない。彼らにはみな彼らの強みがある。そして彼らに望みと信念を与えて、彼らの強みでプレイさせてしまえば、このリーグではどんなチームもやられる。そのことには十分念頭においておかねばならない。
(どうやってサウサンプトンの信念をくじく?……)
決意と情熱で。われわれが戦っているものは、すごいものだ。クラブは長いあいだこのポジションを競えていなかった。それがわれわれの手中にあり、われわれはそれをやりたいのだ。
(選手たちに意地悪さをどう教える?……)*nastiness
もしかしたら、われわれはWHUの試合のある時間であまりにもゆるかったのかもしれない。それは違う。彼らはわかっている。わたしは彼に教える必要はない。なぜなら、彼らがすぐにそう云っていたから。彼らはわかっている。それはシステムのなかにある。腹のなかにあり、明日はそれを示す必要がある。
ときどき、われわれもそれを云う必要はある。いまそれを示すときであり、これまでと違う、もっと無慈悲なやりかたで反応しなければならない。
(この試合に集中することはどれほど難しい?……)
それこそ、われわれが話していたこと。誰もつぎの水曜(※シティ戦)でなにが起きるかなんて話していない。われわれは、みんなにとってマジ退屈にならねばならない。とても繰り返しにならないと。そして今朝やらねばならないことに、ただ集中する。それだけだ。
(どの試合もたいせつにしていく……)
どのボールもだ。いまや、そのボールすべてに。
(昨シーズンの終盤からなにを学んだ?……)
公平に云えば、あのシーズンはとても違かったし、比べるのは非常に難しい。どの試合もチャレンジであり、機会であり、結局はその日にどうそれに対処したかだ。準備は大丈夫だったか、しかし結局はそのときにそれができるかどうかだ。
(今シーズンはどうなっても成功になる?……)
われわれはアーセナル・フットボール・クラブである。成功はシーズン最後の試合で判断される。
(ホールディングとティアニーの貢献……)
彼らの貢献はどでかい。まず、チームのなかでの彼らのふるまい。彼らがどれほど忍耐してきたか。そして彼らがプレイせねばならなくなったときの彼らのパフォーマンス。
いま彼らはより多くの試合でプレイしている。彼らはより長くプレイしていて、それをつづけていくだろう。それが、正しいメンタリティのトッププレイヤーズを必要とする理由だ。必要になったとき、ピッチで準備ができている。そして、彼らをあまり使えないことがあっても、チームに正しく貢献してくれる。
彼らふたりはその素晴らしい事例だ。
(彼らの姿勢……)
彼らはふたりともグレイトなキャラクターがある。選手たちのなかでも人気ものだ。彼らがチームに特別なエナジーをもたらす。彼らがチームにいて、わたしはとてもうれしい。
(サカはEUROファイナルでのペナルティミスよりも今回はもっと簡単に乗り越えられる?……)
当然経験が助けになることはある。彼の経験のしかたはタフだった。
だが、違う面では、それは彼には美しくグレイトな経験だった。それが彼の役に立ったのだとわたしは思うよ。彼だけじゃなく、彼の周囲のひとたちも。リアクションやサポート、彼に必要だった保護はどうあるべきかがわかった。We go again.
(タイトルレイスのプレッシャーが心配……)
わたしは(シティと)比較はしたくない。われわれは自分たちに集中すべきであり、なぜポインツを落としたかの理由に集中しないと。
わたしにはふたつの違う試合だったと思える。それに、もしわれわれがペナルティでゴールしていたら、どんな変化があったか。違う試合になっていた。
このリーグではマージンはかなりかなり小さい。ほしい結果を得るには自分たちのやりかたを貫かねばならない。
(エインズリー・メイトランド・ナイルズの将来について……)
彼はとても重要な一員だった。彼は多くの違うポジションでプレイできる、かなりヴァーサティリティのある選手。いろいろな理由で、いくつかは職業的な、そして個人的な理由で彼は移籍せねばならなかった。
シーズンが終わったときには、われわれは落ち着いて全員の進歩にとり何がベストか話し合うことになる。
(最近アーセナルがメディアから不躾に扱われている件……)
意見はあるし、それは尊重しないと。一度スタンダードや期待をセットしてしまえば、とてもキツくなる。それを維持せねばならないし、PLで毎試合勝つのは極めて難しいことだ。
6試合で5試合に敗けたとかそういうのでなく、2試合に引き分けて、それもとくに難しいアウェイ試合だ。しかし、勝つことが期待されているときには、ほとんど毎試合で勝つ必要がある。それが要求であり、そこは受け入れないといけない。
(ガブリエル・ジェズースは90分プレイする準備ができている?……)
観てみよう。われわれは非常に注意深くしている。彼はリハブの最後の段階でもいくらか問題があったし、われわれはとても注意していなければならない。
われわれには試合を変えられる選手がいる。彼らは完全にフィットしていて、プレイするに値する。
(ティエリ・アンリの「アーセナルはあまりに感情的になっている」というコメントについて……)
知らない。それも意見だろう。
(チームにはもっと容赦なくやってほしい?……)
ゴールできる大きなチャンスがあるのなら、ボールをネットに入れねばならない。なぜならマージンが小さいから。守備もいまやっているよりもっと上手にやらないと。とくに2点めと、1点めがどう生まれたか。だが、そうした状況もフットボールでは起きることだが。
(マンシティと対戦するまで6週間あったことはアドヴァンテッジ?……)
わからない。この6週間はたくさんのことが起きた。われわれは、自分たちの試合がくればプレイしたし、ほかのチームのプレイは知らない。われわれは自分たちがやるべきことに集中し、自分たちの試合に勝つ。
(スケジューリングでの問題はある?……)
問題はある。だが、われわれのチェルシー戦は移動したし、それが週末に影響し、事情が変わった。そういうものだ。われわれはすべてのことをコントロールできない。TV関係のことだし、ときに警察も。
(チェルシーの試合が移動になった件……)
フラストレイションはない。状況を理解せねばならないし、われわれだけというわけでもない。そこは公平にならないと。
(ESRの回復……)
彼はプッシュしている。フットボールでは一年前、一ヶ月前にやっていたことは重要ではない。いまなにをやるかだ。昨日やったことであり、明日なにをやるか。選手たちはそういうマインドセットを持っている必要があり、チームをよくして試合に勝たせるような貢献をせねばならない。彼はとても近づいているよ。
以上
冒頭に書いたアンリ氏の発言は、やはり取り上げられていた。残りすくない試合をどう戦うかのうえでは、重要な指摘だった。
それと、プレスからチームの肉体的な疲労についての質問が出ている。WHUの試合後にも、一部でフィジカリティに注目されたりしていたのが気になっていた。今回はともかく、シティに対しては週一プレイのアドヴァンテッジを活かさないといけないんだが。
最後のESRの件は、今日のArseblogが似たような懸念のエントリをアップしていた。彼はもう十分フィットしているはずなのに、ゴールが必要なWHUでサブにも起用されなかった彼が心配という。
Examining Emile Smith Rowe worries | Arseblog … an Arsenal blog
もちろん、アルテタは(ケガあけの)ESRのことを大事に扱っているのかもしれないし、今後どうなるかはわからないが。ひきつづき注目したい。
苦しい状況ですが、
ホームでしっかりと、出来れば大差で勝ち、
あとは日曜日に、三苫・カイセドの来季にチームメイトになるかもって兵(つわもの)に託しましょう!
COYG!
バックラインに欠員が出て苦しむのは去年と似てますね。昨シーズンはティアニーとトミ、今シーズンはサリバ、ジンチェンコ、トミ…。
パーティ右SB、ホワイト右CB、ジョルジDMを試して欲しいですけどアルテタはやらないかな。
とにかく今いるメンバーで頑張るしかない。全力応援です。