土曜のPLチェルシー@スタンフォード・ブリッジは、雨が激しく降りつけるなかで結局2-2のドロウで決着。アーセナルは、期待された3ポインツは取れず。残念だ。
試合を振り返ろう。
Sanchez blunders as Arsenal comeback rocks Chelsea
アルテタの試合後コメント「最後まで戦った」
試合直後のアルテタのインタヴュー。AFCオフィシャルサイトのトランスクリプトより。
アルテタ:最初の10-15分、われわれはロンドンダービーで要求されるインテンシティのレヴェルになかった。ボールを持っても十分な意図がなく、多くの状況でボールを奪うという決意も十分でなかった。それが高くついた。それをやらせたらワールズベストなチームのひとつに対し、オープンスペイスの守備をしなければならなくなってしまった。
そのあと、われわれはいくつかを調整しはじめて、試合のコントロールをつかむようになっていった。そして、セカンドハーフは意図も、インテンシティも変わった。こちらがデュエルに勝ちはじめ、前へ、大胆にプレイしはじめた(knife between our teeth)。違う試合になった。
Mudrykのゴールでやられたような状況でも、われわれは前へ行ったし、選手たちはわれわれが求めたとおりのことをやった。絶対にあきらめてはいけないし、つづけてどんどん行けと。われわれはもっと早くゴールを決めているべきだったが、そうならず、だがチームは最後まで戦う姿勢を崩さなかった。結局、あの非常に難しかったところからポイントを得た。
(ライスとトロサールのゴール)デクランのフィニッシュはトップだった。あれは簡単じゃなかった。もうひとつのゴールはまたかなり違うもので、非常にクオリティが高かった。また、多くのサブたちがチームにポイントをもたらすゴールに関与してくれた。
レオには信念があった。彼は選ばれるために毎日トレイニングしているし、チームにいるときはつねにファイトしている。それがメンタリティだ。そして彼だけでなく、トミヤスもそうだと思う。ハーフタイムから出てきた彼はトップだった。カイも大きなインパクトになったし、エディとエミールも。それこそがわれわれの必要としているもの。
試合後のプレスコンファレンス。AFCオフィシャルサイトより。
(今晩は何がうまくいかなくて、何がうまくいったんでしょう?……)
アルテタ:2失点して2得点したこと!
わたしが思うに、試合スタートでうまくいっていなかったのは、ボールを持ったときにはっきりした意図を欠いていたこと。相手をおびやかそうという考えもなく、ただボールを回していた。 そして、それはチェルシーのようなチームを相手にしたときは、非常に危険なことなのだ。
われわれはタイトなエリアでデュエルにも勝てていなかった。彼らはそこから抜け出し、オープンスペイスを攻撃した。彼らはそこがとても危険。だから、彼らを称賛するよ。彼らはトッププレイヤーたちで溢れたトップチームで、そこを理解しておく必要がある。
そのふたつのことがされていなければ、われわれは平凡なチームになってしまう。われわれがそれを変えはじめたのは、20分か25分が過ぎてから。とくにセカンドハーフは違う試合になった。われわれはもっといいチームになった。がっかりだった2点めを失っても、チームは素晴らしくリアクトした。
ピッチにいた選手だろうが、ベンチにいた選手だろうが、こう考える。「どうやって試合を変え、チームを助けるか」。そこがわたしの大好きなところだ。
わたしが非常によかったと思ったのは、ドレッシングルームが静かだったこと。2-0からチェルシーと2-2で引き分けても。なぜなら、彼らはもっといい結果を望んでいたからだ。そういうところはポジティヴ。
(ペナルティについてはどう思う?……)
それについては、すでにレフェリーに述べた。それでカードを受けたよ。だから、ノーコメントのほうがいいだろう。イエローはうれしくなかった。
(あの決断においてハンドボールのルールは正しく運用された?……)
ボールが当たった場所と行動は関連するというルールは明快であり、あれはとても微妙だ。そもそも腕を上げずにジャンプすることは不可能なのだから。身体の仕組み的にできない。
(カムバックしたチームのキャラクター……)
わたしはそこは疑っていない。ハーフタイムには闘争心が観られたし、自分たちがもっとよくならねばならないという状況をチームは受け入れていた。あのような失点をしたあとでさえ、自分たちの試合にできるという信念があった。わたしはチームのそういうところを愛している。
わたしはそれをつねに要求する。なぜなら、それがわれわれであり、仮にベストじゃなかったとしても、それでも相手に多くの問題をつくらなければいけない。
(チェルシーの2点め……)
わたしは直接は観ていなかった。角度があるところにいたから。あれはすごく奇妙なアングルの失点だった。あれがディフレクションだったのか、ボールの軌道がそうだったのかわからなかった。
(アーロン・ラムズデイルのチャントが……)
グレイトなこと。わたしも彼が大好きだ。わたしだってうたうさ。昨日彼は父親になって、それは最高に美しいできごと。彼はカリスマやパーソナリティある人物であり、チームでもとても愛されているよ。
(サー・ボビー・チャールトンが亡くなった……)
とても悲しいニュース。しかし、わたしが思うに、彼はわれわれにできるかぎり最高のポジションを残してくれた。フットボーラーとして、彼が伝えた価値があり、クオリティがあり、彼がいかに英国フットボールを変えたか。国際フットボールを変えたか。みんなに対する彼の愛情とリスペクト。
もちろん、彼はすでにレガシーだった。しかし、彼はこれまでそうであったよりももっと大切なものになるだろう。安らかに眠っていただきたい。彼がこのゲイムにしてくれたことについて、誰もが称賛し愛しているだろうと思う。
(トロサールのベンチからのインパクトについて……)
まずなにより。彼は非常に優秀であり、つねにチームを助けようというメンタリティがある。最近の数試合ではケガで十分フィットしておらず、そのあとマンシティではプレイしたが交代を余儀なくされた。そして、IB中はあらためてフィットしようとして、とてもハードにワークしていた。
そうしたことがあって、マルティネリのように、自分のシーズンの勢いを変えている。わたしには、彼がもう準備できているように見えた。
あれは、クロスを予想して行動した彼のとても賢いランであり、もちろんあの実行も素晴らしい。あれも簡単ではなかった。
(Cucurellaが70分までカードを受けなかったことに驚いた?……)
わたしは多くのことで驚いているよ。そのことで驚かされることはない。
以上
最後のは皮肉だよなあ。サカと対峙する相手のフルバックは、いつだってあんな感じなんだからもはや驚かない。ラフなプレイをしても、相手がサカだとなぜか許される。今回もひどかった。
ラムズデイルのチャントについても、なんだか意図的に相手の質問の意図をはぐらかしているような。プレスのひとが訊きたかったのは、選手への愛情とかそういうことではなかったのでは。
それと、今回の会見でいちばんボスに訊いてほしかったのは、なんでああいうパフォーマンスになったのか、その理由じゃないか。疲労とか、あるいは精神的なこととか。アルテタがそれについて試合直後にどういう考えを持っているのか、みんな知りたかったと思う。
あとは、サー・ボビーこと、ボビー・チャールトン氏。タイミング的に当然話題になる件。世界中がお悔やみのことばを述べている。
The world of football has united in tribute to Sir Bobby Charlton.#BBCFootball #MOTD
— BBC Sport (@BBCSport) October 21, 2023
このひとのことは、マンUレジェンドで、フットボール世界(とりわけ英国)のかなり重要人物ということ以外、わしはよく知らんのですけど、まあ日本でいうところの、長島とか王貞治みたいな? 世界的知名度からするともっとか。そう考えると、インパクトでかい。
デクラン・ライスの試合後コメント「ちょうど直前にベッカムのドキュメンタリを観ていた」
逆襲のきっかけをつくったスーパーゴール。試合直後のインタヴュー。AFCオフィシャルサイトより。
ライス:みんなベッカムのドキュメンタリ(Netflix)の話をしてて、ぼくもゆうべ観たばかりなんだよね。最初のいくつかのシーンは、彼がハーフウェイラインからゴールを決めたウィンブルドン戦で、あれで信念が持てた。
それをゆうべ観てたなんて、おかしなことだと思ってたんだ。今日最初のショットでゴールした。あれは、ぼくらのカムバックをキックスタートさせる特別なものだった。シュートをつづけなければと。シュートすれば入る!
選手の頭のなかでは、あの決断は一瞬だった。やるべきことでは最短だ。パスをするかどうするか考えなきゃならない。ぼくの前にはレオがいたし、あるいは自分でゴールに向かうか。さっきぼくも観返してみたんだけど、あれはグレイトなフィニッシュだった。うれしかったよ。
(ドレッシングルームのムード)正直ほろ苦いフィーリング。もしぼくらがファーストハーフから、ああいうセカンドハーフになるとわかっていたら、試合に勝っていたはず。
フットボールでは驚きをもたらされることがある。ファーストハーフのぼくらは、自分たちの望むほどよくなかった。そしてセカンドハーフは、マンシティで観せたようなキャラクターをふたたび示した。最後に1ポイント得たことは、とても重要な結果になった。
2-0はタフだった。とてもタフだ。いつでも3ポインツ取れると考えながら試合には入ってくのが理想だと思う。でも、アウェイで2-0からカムバックしたやりかたで、ぼくらはファイトとキャラクターを示した。チェルシーはファンも選手たちもすごく勝とうとしていたなかで。
ぼくらは勝たなくても、ポジティヴに受け取れるところがある。敗けたくない、ベストになるというメンタリティも信念もある。
レアンドロ・トロサールの試合後コメント「セカンドハーフはギアを変えた」
チームを救う試合終了間際のゴール。試合直後のインタヴュー。AFCオフィシャルサイトより。
トロサール:みんなよくやった。落ち込まずにワークをつづけた。試合に勝てさえしたかもしれないよ。ぼくらは、そこをよく考えてつぎの試合に集中する必要がある。
ゴールはとてもうれしかった。もちろんゴールやアシストでチームを助けることができればナイスなものだ。それが今日はぼくの思い通りにいった。ポイントが取れてうれしい。
(HTでなにが変わった?)説明が難しいな。でも、セカンドハーフはギアをちょっと変えたんだ。
ぼくらはいいプレイをするようになって、もっとアグレッシヴになって、デュエルでも勝たねばならなかった。セカンドハーフはうまくやれたと思う。あんなゴールもできた。
(つぎはCLセヴィーヤ)その試合へのアプローチは、今回の試合にどうしても勝ちたかったやりかたと同じになるはず。CLの試合であり、みんな楽しみにしている。