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EPL17/18「ディフェンシブ・エラー」ランキング。アーセナルはなぜ守備でミスをしてしまうのか

いくら得点しても同じ数失点すれば試合には勝てない。得点よりも多く失点すれば負け。だから攻撃と同じように守備が大事なのだ。失点しなければ絶対に負けることはないし、そのとき勝ちたければ得点は最小で済む。合理性だけを追求すれば、とにかく負けたくなければ失点しないこと。これがフットボールというゲームの大原則だ。




失点より多く得点すればいい。そのような考え方もできるし人気もある。しかしそのようなチームをつくるのは、得点より多く失点しないというコンセプトでチームをつくるよりはだいぶ難しい。攻撃フットボールを標榜しながらいつまでたっても目標にたどり着けないアーセナルFCがいい例である。

結果だけ見ると、意外に失点の多い今季のマンチェスター・シティはそれを実践しているフシがある。ミッション・インポッシブルを成し遂げようとしているのがペップ・グアルディオラで、彼は現代の天才であり革命児である(※恥ずかしながら最近グアルディオラSugeee派に改宗しました)。彼とアーセン・ヴェンゲルを比べてはヴェンゲルに気の毒なほどだ。

アーセナルのディフェンシブ・エラー

土曜のマンU戦を総括すれば「うっかりミスが試合を決めた」のひとことで済む。

Squawkaで確認したところによると(以下データはSquawkaより)、今季ここまでのアーセナルはこのディフェンシブ・エラー(Deffensive errors)がヤバいことになっている。

まず、ディフェンシブ・エラーの合計数。クリスタルパレス、サウサンプトンと同じリーグ1位の11回。だいたい成績の悪いチームが上位に来ているから、トップ4を争うアーセナルがこのポジションにいるのはとりわけ奇異に見える。ディフェンシブ・エラーに関して極度に問題を抱えているともいえる。ちなみにブライトンなんかは、9回もやらしているくせに失点が1と極端に少ない。誰かがやらかしても最後の最後は死守するというチーム像が浮かんでくる。

 

そして、失点に繋がったディフェンシブ・エラーの数。クリスタルパレスの6失点に次ぐリーグ単独2位(5失点)。アーセナルは今季ここまで19失点しているので、都合1/4、25%程度はこのディフェンシブ・エラーによる失点となる。

 

もうね。ばかじゃなかろうか。攻撃フットボールもトータルフットボールもコレクティブなムーブメントもインテンシティもゲルマン魂も何もかもが無駄。いくらスター選手が華麗に得点したって、それ以上失点してたら台無しなのですよ。それによしんば守備でいくらがんばっても、個人がやらかしてたらどうしようもないのだ。

ぼくはアーセナルの守備陣、コシエルニやムスタフィ、モンレアル、それにジャカなんかが無能だとは全然思わない。ただ、どうしてもやらかしてしまう。やらかしグセが抜けない。コンセントレーション欠如。もうロボトミー手術強力な催眠術しかない。

チームに鬼軍曹がいたらよかったのか? イアン・ライトは現役時代「トニー・アダムスが死ぬほどおっかなかった」と語っていたけど。そういう人がいたらやらかしが減るだろうか。

現在のトニー・アダムス氏。「アーセンじゃもう無理だろうね」。SKY SPORTSより

アーセナルとマンU、チームキャラクターの差

WhoScored.comより。

長所(Strengths)はまあいいとしよう。問題は短所(Weaknesses)。マンUが「相手にチャンスをつくられる(弱)」だけが控えめに指摘されているのに対して、アーセナルはどうか。真っ赤。

  • オフサイド回避(弱)
  • 個人エラー回避(激弱)
  • 相手にチャンスをつくられる(激弱)
  • カウンターくらったときの守備(激弱)

4つの弱点のうち3つが守備に関するもので、すべて「激弱(Very Weak)」である。「個人エラー」もしっかり指摘されている。

面白いのが、ちょうどこの真下に「Match Forecast」というどういう試合になるかという事前予想がある。もちろん先日のアーセナル対マンUの試合についてだ。

この2番めに注目してほしい。「マンチェスター・ユナイテッドが相手のエラーによって得点する」これが「極めてありえる」。予言者かよ。Extremelyって。もうスタッツデータからも絶対やらかすと思われてたわけだ。

こう試合内容を見通していながらフースコは結果1-1と予想していたので、アーセナルのホームではあるが、マンUがかなり押し込んでそれに耐えるというふうに予期していたんだろう。現実の結果は知ってのとおり。今回はさすがのフースコ様もディテールはともかく、試合内容、結果ともに予想を大きく外した。

おわりに

WhoScored.comの分析を取り上げたが、Optaから提供されるデータの分析なので、当然アーセナルFCにも同じデータが提供されているはず。そして、彼らは市井のウェブサイトなどと比べ物にならないくらいそれをしっかりと分析しているだろう。

だから彼らは問題を発見していないわけじゃない。しかしそれを改善できない。しかも長期間に渡って。問題がわかっていながら改善できない。その理由が毎度気になって仕方がない。

 



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