試合の論点
クリスタル・パレス vs アーセナルのトーキングポインツ。
パーフェクトな試合は長く続かず。集中力か疲労か?
試合全体の流れはアルテタが説明しているとおりだろう。
最初の30分はアーセナルが最高に良くて完璧に近い試合運びだった。つねにポゼッションしスペイスがあればそこを見逃さず悪用する。またボールを奪われれば相手に襲いかかり即座に奪い返す。まるでグアルディオラのシティのようだった。
12分の得点シーン。ルイスからのスルーボールにエジル、ラカが密集でキープし、ダイアゴナルに走り込むオバメヤンにパス、そしてシュート。狭い中央エリアを使ったオープンプレイからの得点も理想的なかたちだった。
そして前半の残り10分と後半の最初は今度はパレスが良くなり、そこからアンラッキーな失点。悪い流れのなかでさらにオバメヤンのセントオフ。しかしそこから、また10人のアーセナルが良くなった(ファイトする姿勢)。
この試合の最大の問題は、試合支配が最初のたった30分しかもたなかったこと。
いい時間があっても、相手がプッシュしてくると途端にその勢いに飲まれてタジタジになってしまうというのは、今シーズン序盤にもよく見た光景だったが、それの再現のように思えた。
チェルシーとマンUでも試合を通してのパフォーマンスの一貫性が欠落していたように、今回も最初の完璧な試合コントロールがあったため、よけいに「いい流れと悪い流れ」という試合のなかでの二面的な傾向が強調されている。
アルテタが来てから顕著になっているこの傾向、この安定感のなさはどこから来るのか?
プレスからはチームの集中力の問題ではないかと問われているが。
ぼくはこの件については、引き続きチームの疲労についても要因として上げたい気持ちでいるが、今回ばかりはたったの30-35分、しかも試合を完全に優位に進めていて疲労を覚えるような状況ではないところから突然のように流れを奪われていったので、疲労を理由にするのはさすがに難しいように思う。
前に人数をかけてくるような、試合のなかでの相手の変更に対処できていないということだ。
本来、相手が前からプッシュしてくるということは、その後ろがその分薄くなっているので、突くべきピッチ上のポイントは必ず存在する。
そこを突くのはまさに<プレス耐性>であり、云うほど簡単ではない。バックの選手やそれをフォロウする選手のクオリティに負うところも大きい。
しかし今回はそれ以前に事前の準備や心構えも足りていないようにも思えた。試合中の相手の突然のチェンジ・オブ・ペイスに対処が後手に回ってしまうのは、そういった起きうる状況の変化を想定して準備できていないからではないかと。
試合前にも安定したパフォーマンスは改善ポインツのひとつだと思われていたが、今回もまた、依然としてそれが課題であることを露呈した。
当然90分安定してパフォーマンスするのはどんなチームにも簡単ではないが、いまのアーセナルはいい時間と悪い時間が極端すぎる。
少しでもスキを見せればやられるのがPLだとアルテタも話している。チームが前進するために、これは必ず克服しなければならない大きな大きな課題だ。
ディフレクテッドゴール、レフェリーのジャッジ、19-20で最もアンラッキーなアーセナル
54分アユーのシュートは、ルイスがブロックしようと出した足に当たったことでGKの頭上を越すような軌道でバウンドしゴール。
Understatによればこのシュート単体のxGは「0.09」。10本打っても1点に満たないという、かなり入る確率の低いシュートだったということ。
今シーズンのPLで、アーセナルはこういったディフレクテッドシュートから最も失点しているチームのひとつだという。その数「4」(ボーンマス、ブライトン、チェルシーとタイ)。PL平均は「2.2」というから倍近い。不幸だ。。
Arsenal have conceded the joint-most goals from deflected shots in the Premier League this season – 4 – joint with Bournemouth, Brighton & Chelsea.
The PL average is 2.2. https://t.co/rdgZJXfAT0
— Orbinho (@Orbinho) January 13, 2020
それと、この試合アーセナルはジャッジメントでも不利益を被っている。
今回はマイヤーに対するオバメヤンのアレはストレイトレッドで異論はないが、この週はほかの試合で似たようなシーンは4つもあってどれもチェックすらされなかったと云っているひとがいた(もちろんレッドはオバメヤンのみ)。レフェリーの最初のジャッジはイエローカードだったので、VARがなければもしかしたらセントオフにならずに済んだかもしれない。
まあそれはいいとして。
一方でイコライザーを決めたジョーダン・アユーは、7つのファウルを犯してカードなし。今季PLではカードなしのファウルの数としては最多だということ。おかしくね?
Jordan Ayew conceded seven fouls against Arsenal, the most made without receiving a yellow card in a single Premier League game so far this season.
And his goal secured a point. ???? pic.twitter.com/5qvyDhBg2u
— Squawka Football (@Squawka) January 11, 2020
カードを1枚もらっているかどうかが、プレイのアグレッシヴさに影響するのは云うまでもない。ふつうは2枚めを警戒してややソフトになるものだ。
チェルシーでジョルジーニョの明白な2枚めのイエローが見逃されたことも、あの試合の結果に大きな影響を与えたが、こうやってひとつひとつのジャッジがアーセナルのポインツを蝕んでいる。
以前にこのブログでESPNの「LUCK INDEX」を紹介したことがある。ラッキーやアンラッキーと見られる事象が、どれだけPLやゴールデンブーツのランキングに影響しているかという調査研究でたいへんに興味深いものだ。
最新の調査(1/9時点※CPFCの前)によれば、こういったアンラッキーがなければ、アーセナルは本来現状よりも9ポインツも多く取っていた今シーズンここまでで「最もアンラッキーなチーム」ということ。

今回のこの試合がこの数値にどれだけ影響したかはわからないが、少なくともラッキー方面には傾いていないだろう。
アルテタにはいろいろなところで改善をしてもらいたいが、不幸だけはどうすることもできないかなあ。
順位が下がるとこうも6ポインターだらけで、お得感がありますね。
内容も良くなってて、雰囲気もいい。その中で結果が出ないと本当にガッカリだ。90分続かないのは、僕はチームの完成度と自信の問題だと思う。やったことがない事に自信を持つのは不可能だと思うし、それが集団ならなおのこと。一歩ずつ前進するしかないんじゃないだろうか。
ラカは確かに点は取ってないけど、この3節ほど狭いスペースでいい仕事してると思う。あんな狭いスペースでフィニッシュまで持っていくスタイル自体が普通じゃないし、実際に今まで何度もあり得ないシュートを決めてきてる。ケチャップのフタの例えと同じだと思う。
そして左ウイングにはマルティネリがいる。意外と問題ないんじゃね?とか思うが。
トップ4行けるかもな気分でしたが、テーブル見るとボトム3にいたはずのセインツとワトホが爆上がりして、18位のヴィラと7ポイント差というのは結構笑えないですね、、、
更新お疲れ様です
いかにシュートを打つかなんて贅沢な悩みができて最近は楽しいです
次はどっちの選手もいいけど…みたいな悩みをしてみたいですね
COYG
あまり誰かを攻撃するのは望ましくないと思うのですが、ゲンドゥージは、ボールを受けて前や斜めに展開する、という仕事が圧倒的にできない。それがトレイラ後のSHの上場を悪くしたと思います。
彼も運動量やファイトする気持ちは良いのですが、ポジショニングとビジョン、センスみたいなものがかなり厳しい感じを、
今のところは受けてしまう。。デシャンが代表に呼んだりするのだから、ポテンシャルはあるのかなぁ?
マンCでも、アンカーがロドリの場合とギュンドアン(バックパス多い)の場合でスムーズさに影響出るので、ボランチの位置の前方向へ向かう力はとても大事なんだよなぁ。ゲンドゥージさんが出る場合は、エジルやネルソンが受けに下がってくるとかしないと運べないかなぁ。
相手のインテンシティが上がって押し込まれると、結局土俵際を割っちゃうのは困り物ですね。。
しかし、なんだか、あれ、、、?
ヴェンゲル監督晩年からよく観た風景な気もして、何だかのすたるじぃを感じる今日この頃です。
アルテタ監督への色々なハードルを下げたというか、
結果の割に穏やかでいられる自分がいるのは、
エメリ氏が率いてくれた一年半のおかげでもあるのでしょう。
と、だんだん過去が美化されてきた気もします。
あたしも全く同じ感覚でした。試合後の無力感と疲労感。期待が大きかっただけにすごく疲れました。
ゴールが決まったときは、あまりにも簡単にすごいのが入ったんで、おれたちビッグクラブの域に戻ってきたと安堵してたんですがね。
Varもチェックされてるのいつもうちのイメージですし運が悪いとゆうのはあると思います。
エジルってほんとエジルですね。すごい存在感あったと思えばいたのかどうかわからないときもあるとゆう。今シーズンは数字でいえばアシスト1でゴールなし。なんとかならないもんか。
まだまだプランAしか構築出来てないって感じでしょうか。
個人的にはEL制覇はかなり現実的なのではと考えています。とても楽しみです。
主さんに色々同意。
まぁ前半20~30分のアーセナルの優勢の時間は相手の緩さが主な要因だと思いました。
パレスは最初引いて守ってたし、個々の対応も緩かった。(リーズ戦の前半のアーセナルのよう。)
パレスは20分30分と段階的に強度とプレスの位置を上げてきた。
それでもアーセナルは前戦までよりもさらにポジショニングや対応速度、選手の距離感が良くなっていたし、
強度を上げてきたパレスに対してもその姿勢や状態が崩れず真向からぶつかってそれなりに拮抗したのはポジティブだと思います。
まだまだ基本の守備やプレス、ビルドアップ時の距離感がまともになってきだした段階だし、
戦術が浸透してたとしても球際の強度で選手個人の能力で勝てないと遂行出来なくなる。
戦術というか攻撃のリズムやパターンも一定だしまだまだ。
シュートまでの形はまだ手をつけてない。やっと手を付ける準備というか前段階が終わったかもと感じます。
これからに期待。
ラカゼットをもっと早くに代えるべきだったというのも同意。
ただし50分くらいには代える方がいいと思ってました。(マルティネッリを入れてオバメヤンをトップに。)
その時点でもうラカゼットが対人で勝てなくてボールが収まらなくなっていた。疲れてる感じが出ていた。
相手の優勢度合いが上がった割と大きな要因に感じました。
まぁエジルも効果的な攻撃のポジショニングを見つけられてなかった感じだったし、
ゲンドゥージも最近消極的過ぎる選択(やポジショニング)をしがちなのは悪目立ちしたかもしれないですが。
でもラカゼットの不調ぶりが一番心配ですね。
昨シーズンの彼だったらシュートまでいってる(そしてそのシュートはたいてい危険)のが、
今シーズンはシュートまでいけないという場面が多くて。
記事の中の献身性というところも、献身性だけだったらマルティネッリでも、、、とか考えてしまいますし。
でも全体的に改善してるしオバメヤン退場後も戦う姿勢は崩れなかったし、長い時間ポジショニングや対応速度は保てたのは良かったなと。
(オバメヤン退場後なぜかパレスがまたペースダウンしたようにも見えましたが、、、パレスも90分は強度保てないということかな。)
失点シーンが不運だったというので片付けるのは危険かなとは思います。
ディフレクションでのゴール数のデータは面白いけどその数は不運を示すとは限らないと個人的には思いました。
寄せが甘いことによりディフレクションしたボールがゴールに向かう確率というのは上がるんじゃないかと。
寄せ、チェックが相手に近いほどディフレクションではなくブロックで跳ね返す、シュートコースが減って外すということになりやすいと思います。
むしろアーセナルの寄せの甘さを示すデータにさえ思えてしまう。
失点シーンもルイスが対応ミスして躱されそうになり、それを見たジャカがカバーしようかと反応しかけ、
その間にジャカのマークを外した選手に決められた。(毎秒適切なポジショニングは変わるというのがわかりやすい例かも)
ジャカも以前に比べたら格段に色々良くなっているけど、最終的な寄せを見てももう1、2歩は詰める余地はあったんじゃないかと。
あそこにいたのがトレイラや、ゲンドゥージだったら、どちらかにもっと寄せて防いでたのではとも思えてしまいました。
他にあのシーンで気になったのはオバメヤンのポジショニング。コラシナツも距離空け過ぎにも思ったけど。
高さ対策なのか中央にいたけど誰かをマークしてるわけでもなく浮いてる状態だった。そういう選手は他にもいたような気もするけど。
とにかくあの場面、人数的に余裕があるのに完全に2対2の状況になっていた。他に近かったのはラカゼットで反応しかけたが止めた。ちょっと遠かったしそこまで深い位置のカバーをする役割ではなさそうな選手であるし。
素人の自分にはセットプレーの何たるかは分からないですが気になりました。