攻撃の停滞=シュート、チャンスの不足
アーセナルの得点が少ないのは、シュートが不足しているからでありチャンスが不足しているからだ。
以下は、17/18から3シーズンのシュート数、SoT、xG、xAの推移。
ヴェンゲル~エメリ(FL、アルテタ)でも、得点機会はずっと減り続けている。
Season Shots SoT xG xA
2017/18 15.7 6.0 1.66 1.23
2018/19 12.2 4.2 1.49 1.13
2019/20 11.1 3.7 1.27 0.72¯\_(ツ)_/¯ https://t.co/EabT8BU3Cb
— 7amkickoff (@7amkickoff) February 6, 2020
これもエメリ(FL含む)時代を引き継いでいるが、今シーズンのアーセナルの「11.2」という試合平均のシュート数はトップ5リーグ98チーム中76位ということ。ヨーロッパのメイジャーリーグのほとんどのチームはアーセナルより多くシュートを放っている。
またアルテタ時代に入ってからも、FAカップ含む9試合で相手より多くシュートを打った試合は2試合しかないという。9試合の相手を考えれば(このうちビッグ6相手は3試合)、なお憂慮すべきスタッツになる。
Of the 98 teams in Europe’s top five leagues, 75 have attempted more shots per game than Arsenal this season (11.2)
The Gunners have attempted more shots than their opponent in just two of Mikel Arteta’s nine matches in charge in all competitions pic.twitter.com/0wU0oCwqm6
— WhoScored.com (@WhoScored) February 6, 2020
こういった今シーズンのひどい数字はアルテタのせいじゃない、エメリの数字を引きずっているからだと主張したいところだが、シュートに関してアルテタ以降においても進歩していない。
Since Mikel Arteta was appointed, Arsenal have managed 68 shots – only Sheffield United (66) and Crystal Palace (60) have mustered fewer. No point playing loads of strikers if you can’t create enough chances.
— Orbinho (@Orbinho) February 2, 2020
アルテタ以降のアーセナルの総シュート数は「68」(※2/2のバーンリーまで)。この間、これよりシュート数が少ないのはシェフィールド・ユナイテッドとクリスタル・パレスのみ。
いまアーセナルはとにかくシュートが少ない。シュートが少ないのだから得点が少ないのも道理であろう。
以下は、今シーズンのなかでエメリ、FL、アルテタの試合ごとシュート/被シュートを比較したデータ。ここでもアルテタがシュートを減らしていることが示されている(被シュートも減らしている)。
Arsenal in 2019-20
Shots per game
Emery 12.5
Ljungberg 10
Arteta 9.6Shots allowed per game
Emery 16.8
Ljungberg 13.8
Arteta 12.4— Orbinho (@Orbinho) February 2, 2020
つづいて、シュート自体のチャンスのクオリティ。こちらも興味深いデータ。
A slight worry, Arsenal in terms of Expected Goals under Arteta
Scored 8
Expected Goals 7.8Conceded 7
Expected Goals Against 10.4Been lucky not to concede more perhaps, which might have turned some of those draws into losses pic.twitter.com/0xN2zGPmxE
— Orbinho (@Orbinho) February 7, 2020
Optaの中の人であるOrbinho氏の指摘によると、xGにおいてアルテタのアーセナルは若干のラッキーがあるという。得点はxGより少しだけ多く(+0.2)、失点はxGAよりだいぶ少ない(-3.4)。つまり得点には妥当性があるが、失点はもっと多かった可能性がある。そうなればそのせいでドロウの試合が敗けに転じていたかもしれないと。
ラッキーといえばウナイ・エメリの専売特許だが、意外にもアルテタもその傾向を少し引きずっている。
夏の移籍市場でアルテタのフットボールにフィットできるいい選手が獲得できることをただただ願う。