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【マッチレビュー】21/22EPL ワトフォード vs アーセナル(6/Mar/2022)サカ躍動でトップ4へ前進

これは純粋に楽しめた試合。中立のファンも楽しめたのでは。テンポもビエルサのリーズみたいだった。

そして、アーセナルは3ゴールズのどれもが、すばらしく美しかった。フェアにいえば、ワトフォードの1点めもゴールオブザシーズン候補になりそうなファインゴール。ずっとオープンで、お互いに攻撃的でエンタテインメントなフットボールだったと思う。

ワトフォードが思ったよりかなりよくて、結果がどうなることかと心配した時間帯もありつつ、最後は逃げ切ってアウェイで勝利。ここでも、アーセナルはひきつづき勝負強さを見せた。

試合を振り返ろう。

Arsenal see off Watford to go fourth



アルテタの試合後コメンツ「試合のコントロールは気に入らなかった」

試合直後のインタヴュー。オフィシャルサイトより。

アルテタ:(あのクイックスロウがマルティネリのゴールにつながった?)わからない。チャンスに見えたとき、わたしがそこにいた。そのときわたしは彼らがあまりいいプレイをしていると思わなかったので、ただアドヴァンテッジを得たかっただけ。あとは、ボーイズがやるべきことをやってくれた!

イエス。これは大きな勝利だ。PLで連勝するのはとてもむずかしいし、今日もそうだった。彼らには新しいマネジャーがいて、命がけでファイトするチーム。タフな試合になるだろうことはわかっていたし、それは認められなかったゴールがあった試合が始まった当初からそうだった。

われわれのプレイには概ね多くのポジティヴなことがあった。チャンスをつくり、グレイトなゴールズを取った。しかし、われわれは試合を完全にコントロールしなかった。それがわたしは不満。

こちらが3点めを取ったときは、われわれは完全に違う試合をプレイすべきだった。それが、試合のコントロールをマネジしない。正しいエリアに正しいパスを出さず、急ぎすぎ、破られた。トランジションではアクションズをフィニッシュせず、逆に彼らにトランジションを許した。肉体的にもとても要求される試合だった。何人かそういう選手がいただろう。そして、もし失点すれば不確定になるような状況があり、ゲイムオンになった。

攻撃では、われわれはとても一貫していた。よりクリエイティヴで、まとまりがあり、リンクがあった。局面ごとの相互理解がどんどんよくなっていて、今日は3得点できた。

試合後のプレスコンファレンス。オフィシャルサイトより。

(3点めはあなたのアシスト?……)

わからない。しかし、それが少しでもチームの役に立ったのなら、それこそわれわれに必要なものだ。全員がなにかで貢献し、わたしにもその機会があった。いいことだ。

(パフォーマンスはとても効果的ながら、つねにコントロールはしていなかった……)

それは試合が始まってすぐ観られた。いきなり1-0になるところだった。われわれは前に行くのはとてもよかったし、それをやるための正しい意図もエナジーもあった。3つのすごい得点もした。しかし、同じエナジーで守備へのコミットメントがなかった。

そういうことが起きれば、アウェイで試合に勝つには苦しむことになる。だから、今日は苦しんだ。守備で正しいストラクチャがなかったから。

われわれは、自分たちがわかっていたはずのスペイスを活用しようという、切迫性あるプレイがなかった。それが苦しんだ理由だ。2失点しただけでなく、あと1-2点は失っていた可能性がある。

(その理由は何だとお考え?……)

わからない。「よし、とてもいいスペイスがあるし、とてもよく試合をコントロールできているな」みたいに考えることもある。しかし、今回はそうじゃなかった。試合に勝てたことはかなりうれしいし、たくさんのポジティヴなものも得た。しかし、これからはそれで十分ではない。

(アーセナルの2点めのあとに怒っているように観えましたが……)

試合のコントロールのしかたが好きじゃなかったからだよ。それを許したら苦しまされるだろう相手に対し、スペイスを許した。それはわかっていたんだ。われわれは正しいことをしなければならず、ある時間帯はそれをやっていた。そして最後の25分には、またそれを失った。

われわれは成熟、相互理解、試合を望むようにコントロールできるキャパシティを見せねばならなかった。3-1になったあと、相手ハーフで30万本のパスをしなければならなかったし、彼らが来るというのなら、そのときはこちらだって攻撃できる。それをやらなかった。試合はオープンで、最後までオープンにつづきそうな感じがした。

(今日印象的だった選手……)

わたしが選手にハイライトするのは好きじゃないことは知っているだろう。ゴールに対して誰が貢献したかは観ていたと思う。彼らがキーだった。しかし、チームだ。

ときに、試合に勝つには十分なゴールがなければ、それは彼らがお互いに持つものが、どうにかして試合に勝つエッジをもたらす。それはわたしの好きなものだ。わたしが好きなチーム。

(サカとオーデガードの相互理解……)

彼らのあいだのものだと思う。試合がどう進んでいくか、どう攻撃するか、お互いのポジションにどう適応するか、どうボールを動かすか。動きのスピード、タイミング、それがもっとよくなれば、たどり着くポジション、脅威、いまよくなっているようなチャンスをつくるキャパシティを持つこと、それを継続して進歩させていかねばならない。

(これはドゥバイでのキャンプのおかげだと思う?……)

おそらくは。それもひとつかもしれない。長い期間、一緒に継続的にプレイすることは、相互理解をよくしていくためにはとても必要だった。彼らはお互いを信頼し、相手が何をやってくるかについての対応は、とてもよくやっている。より一緒にプレイすれば、より相互理解が深まる。シンプルなことだ。

(いまサカはトップギアでプレイしている……)

思うに、夏にブカヨは多くの選手が一生することもないだろう経験をした(※EUROでペナルティ失敗)。そして、それは彼のキャリアにおいてはグレイトなことだったと思うんだ。なぜなら、フットボール世界はそれによって、いかに彼を愛しているか、いかに彼をリスペクトしているかを示した。フットボールでは、それは、トロフィ以外では、それ以上のものがある。

だから、困難なとき、みんなにサポートしてもらえたと彼が実感したことはビッグブーストになったのだ。そして、クラブもチームメイツとしてまったく同じことをした。

そこからは、彼が得た余地だ。彼がすでにやっていることはすごいことだし、彼にはその部屋が必要。わかるかい? あまり他人の評価を気にしないほうがいい。やることをやるんだ。

フットボールは彼の人生におけるプライオリティであり、それは毎日のトレイニングでも観られる。彼はその振る舞いと、いまの生活をつづけることが必要だ。

(ラカゼットのチームへの貢献……)

彼はドレッシングルームではいまだに不満だろう。得点したかったから。しかし、彼がチームにしてくれているたくさんのことは、すごい。

(今シーズンはタフな経験が役に立っている……)

わたしがつねに信じているのは、人生でなにか契約をするとか、あるいはなぜ自分がそこにいるのか目的をより深く理解するとか、なにか困難なときにいるとき、それらがとても役立つし、それが自分でも何か問題があるときにやろうとしていること。

わたしがそうしたことに直面したときは、何が起きているのか理由をわかろうとする。自分のせいではなく、自分に起きたことのすべてが、なにか理由があって起きている。それに対して何をするか、それがわたしのアプローチのやりかただ。

(トップ4争い……)

フェアに云えば、あまりテーブルを見すぎるのは好きじゃない。なぜなら、われわれは何試合か手中にしていて、そうした試合をプレイする。わたしも目標はわかっているし、それは唯一のもの。今日やったことは明日もっと進歩するようトライし、つぎの試合へ行く。それだけだ。

結果はコントロールできないし、どの試合に勝つか、分けるか、敗けるかは予想できない。不可能。もしわたしがそれをやり始めたら、チームが自分たちが何をやりたいのか集中を失ってしまうと思う。

(現在ラカゼットはアーセナルでベストフットボールをやっている……)

彼には得点記録という意味ではとてもいいときがあったと思う。たぶん、いまやっているよりもいいものなんだろう。しかし、われわれが彼に要求していることからすれば、彼に求めている貢献からすれば、彼はとてもとてもよくやっていると思う。

(ラカゼットをキープしたい?……)

そういうことだ。以前にも云ったように、シーズンが終われば自分たちがどこにいるかわかる。われわれは3人の選手たちとは、腰を落ち着けて話すつもりだ。前進するために決断をする。

以上

あんなおもしろい試合だったけど、ボスはあまり楽しんでなかったみたいで。

まあ、たしかにアルテタのチームにしては珍しく、カウンターを喰らいまくりだった。好きなようにやらせすぎなところはあった。コーチとして不満はあってもおかしくはない。

ブカヨ・サカの試合後コメント「ラカとプレイするのは楽しい」

オーデガードとの連携はますます深まるばかり。G1 A1で勝利に貢献。オフィシャルサイトより。

BS7:ハイプレスはぼくらが毎日取り組んでいること。それでボールを奪ったらすぐにラカを見つけて、彼はぼくの動きもぼくがどこにいるかもわかっている。彼とプレイするのはとても楽しい。彼が完璧な場所にボールを置いてくれて、ぼくはフィニッシュするだけだった。いいフィニッシュができた。

(ゴール前で)ぼくはより自信を感じている。とはいえ、ゴールの前のどこにいたいのかについては、まだまだだけど。ただトライをつづけている。自分が進歩できるやりかたはそれしかないから。ミスもあればゴールもある。そこから学んでいくよ。

ぼくは自分の目標を設定しているんだ。でも同時に毎試合で勝ちたい。ぼくが得点できなくても試合に勝つなら、そのほうがチームにはいいんだ。それがいちばんいい考え方。そうすれば、シーズン終了時には、こういう大きなことを成し遂げているだろう。

(トップスコアラーとしてESRとのライヴァル関係はある?)(笑)ないない。お互いうまくやってるのを観たいだけ。彼がゴールしてぼくがハッピーなら、ぼくがゴールしたときは彼もハッピーなはず。

もちろんちょっとしたライヴァリーはあるかもだけど、そんなのなんでもない。ただぼくらは、アーセナルのためにゴールしたいだけ。だってそれが子どものころからの夢だから。

ええこやないか。

ロイ・ホジソンのコメント「ミスの代償を払った」

74才。ヴェンゲルさんより年長。『Sky Sports』より。

ホジソン:全体として、われわれがやったことは、トップフォームにあるとてもいいチームに対して望んでいたものだった。チームはとてもハードワークしたし、選手を批判するところはなにもない。

早めのゴールですばらしいスタートになるはずだったのに、それは認められなかった。リードされてからも、われわれはよく試合に戻っていったと思う。2-1としてから、イコライザーを取ってやろうという選手たちの努力が彼らの3点めになってしまった。それでもわれわれは前へ行きつづけて、それが2点めになった。

彼らのゴールズでは、われわれが彼らにハードワークを強いたとは思わない。われわれがミステイクスの代償を払ったのだ。しかし、われわれのゴールズにもいい価値はあった。

われわれも彼らのペナルティエリアで多くのボールを持った。そしてアーセナルも必死に守らねばならなかった。それはつまり、われわれがポジティヴなアプローチをつづけたという証だろう。

それにしても、降格するかもしれないチームがあんなに強いとは。PLはすごい。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

10 Comments on “【マッチレビュー】21/22EPL ワトフォード vs アーセナル(6/Mar/2022)サカ躍動でトップ4へ前進

  1. お疲れ様です!
    またHotなうちにレビューが出てきて感激です!

    文句のつけようのないゴールズ!ただこれは相手もなんですよね~。1点目はともかく2点目は余計だった。よりによってシソコだし。
    しかしまぁあれだけ素晴らしい攻撃を見せてくれた上にまだ改善点がある、上積みできるということを前向きにとらえて3位フィニッシュを期待しましょう!COYG!

  2. エンタメ性あふれる試合でした!

    ジャカがシットディープなブロック内部で受け手として消えるのは、ターン下手だからだと思ってます。
    ボールを軸に小さくくるっと隠すようにターンするのがあの位置でプレイするのに必要なスキルで、ウーデゴールやラカゼットはこれがチームで一番うまいと思います。
    彼は単足性とターン下手(左足で何回も切り返す)のがずっと改善しなくて、アンカーとしても前に向けない理由だと思ってます

  3. またポジティブなブログが見れるようになって嬉しいです。エメリ暗黒期からアルテタ絶望期を思うと最近はキレイにビルドアップしてシュートまで行ったり、高い位置でプレスして奪い返したりするだけで泣いちゃうんですけど。絶対CL行きましょう!

    1. 正にエンターテイメント、正に決勝戦。
      そして勝つ。すばらしい。
      アルテタもナイスアシスト。
      ほんとに3つともすごいゴールでしたね。
      開始20秒のあのシーンにはやられましたけど。
      トーマスのロングスローにもしびれました。
      初めてじゃなかったかな。
      ジャカは存在感ないくらいがちょうどいいのでは説。あのポジションならロコンガためしてほしい。
      2点目の失点シーンがジャカの中途半端なサイドチェンジを奪われてからだったのは見逃せない。
      なぜあそこでマルティネリに出さなかったのか。
      このあたりが左サイドが停滞する理由なのかも。
      次のレスターにはトミヤスやスミスローがもどってほしいですね。
      しかし勝つってすばらしい。COYG

  4. お疲れ様です。

    懐かしいですね、この中盤から面白いパスがポンポン出る感じ。
    エメリ以来アーセナルに足りなかったものが帰ってきたなと。

    ジャカは本当は後ろからの方がいいパス出るのかもしれないけど、そうすると今度は守備の負担増えてストレス溜まってやらかす可能性が出てくるからなあ…。難しい。

  5. ジャカを高い位置にあげている理由のひとつは、すでに指摘されているように、守備時のジャカの負担を減らすためだと思います。ティアニーが後ろに残っておいたほうがよい。それから、両サイドバックが最初から高い位置を取らずに、ウィンガーが相手と一対一になった時にオーバーラップをするということが徹底されていたと思います。前線に5枚並んだうえで、タイミングを見てプラスαの一枚をオーバーラップで加える。そうすると5バックのチーム相手にも量的有利を瞬間的に作り出すことができる。ジャカにライン間で受ける残る役割が合っているとは言えないけれど、この試合のパフォーマンスは全然悪くなかったと思います。ちゃんと首を振って、簡単にはたけるし、いて欲しいところにちゃんといてくれる。どちらかといえばマルティネッリの球離れの微妙さが気になりなりました。スミス郎みたくボールを循環させられるわけではない。まぁ批判するような出来ではないのですが、左の停滞を一因にはなっているのかなと。ジャカの位置にスミス郎を使ってもいいと思います。

  6. 守備がひどすぎたと思う。また攻撃も、ワトフォードの守備があれだけ緩ければ追い風参考と見たほうがいいと思う。僕にはワトフォードが良かったようには見えなかった。もちろん良いパスがズバズバ通って楽しい試合ではあったし、サカも素晴らしかったし、3ポイント取れたのも良かったけど。

    マンU対ワトフォードの引き分けを見たけど、内容ではウチよりもマンUのほうがずっと良かったと思う。それでも決定機を外し続けたマンUが悪いんだけど、じゃあ今後に向けて喜べるかというと。。。長いシーズンこういう気の抜けた試合もあるもんだけど、もう今シーズンは成功したなんて選手が勘違いしてるとしたら、それは間違いだと思う。ネジを巻き直してほしい。

  7. ひとつずつ、丁寧に。勝つべき試合を勝つ。これが出来ているのはまさしくアルテタの手腕。若いチームをうまくマネジメントしているなと(規模は違えど同じマネージャーとしては良い刺激に)

    そしてホームのレスター戦も、勝つべき試合。そして否が応でも気にせざるをえないのが、その次。

    元旦のシティ戦がたまたまじゃなかったことを、次の1週間で示してほしい。4位云々より、ファンとして、純粋に楽しみだ。

  8. 観てる方からしたら楽しい試合で、アルテタからしたらイライラした試合だったろうなーと思います。
    お互い上手くいく部分、上手くいってない部分が試合通して変に噛み合ってましたね

    以前の記事で紹介されたショットロケーションの話が念頭にあったかのような、崩して2列目が決める観てて楽しいアーセナルway!
    そして得点以外が恐ろしいハイクオリティなラカゼット。
    ホントリンクアップ、守備、アシスト、、いい選手だなぁーと。
    ここにきてアルテタの口調が契約更新へ強めの期待な感じですが、どうなることか。
    ラカゼットの役割できて更に得点できる選手ってどんな奴なんだろうなー。。

    今季はもうこれ4位キープでいけるでしょ!

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