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2024 EPL冬の移籍ウィンドウが終わる。セドリック残留にみる移籍戦略の重要性とアカデミーのいま

おはよう。

昨日のPLフォレストのマッチレビューエントリで、「冬の移籍ウィンドウが終わった」と過去形で書いてしまったんだけど、あれを書いた時点では終わってなくて、デッドラインを1日間違えてた。終わったのは英国の2月1日の23:00、日本時間で今朝だった。修正済み。

それと「リヴァプールとの3連戦で2敗」とも書いてしまって、それも間違い。前回のPL@アンフィールドはドロウだったんだ。修正済み。

いやあ、まじでいつも間違いだらけの信頼できないブログでごめんね。こういうの多いよね。ご指摘くださったかたも気づいたけど許してくれたかたもありがとう。

さて、そんなわけで今年の冬の移籍ウィンドウが終わったので、ちょっと思うところを。



ヨーロッパ全体で静かだった2024冬ウィンドウ

去年は、チェルシーがEnzoなんたらを£100mとかで買ったり景気のいい冬ウィンドウだったのだが。今年は、PL界隈でもビッグニュースがぜんぜんない印象だった。

この傾向は、ヨーロッパ全体でもあったのかもしれない。

TMの冬ウィンドウまとめによると、最高額の取引がバルセロナの€40m。2位がバイエルンで€30m。金額ランキングのトップ20で、なんとPLクラブが3つしか入っていない。

財政的にはもっとも潤沢であるイングランドでここまで動きがなかったのは、ちょっとめずらしいのではないか。

The Athleticの記事では、今年の冬はPLで過去10シーズンでもっとも取引案件の少ないシーズンになったとか。とくに去年の冬と比べると著しい減少となっている。

PLのオフィシャルWEBサイトでは、リーグ全体の移籍活動のまとめが確認できる。

January Football Transfer Window 2023-24 Latest News | Premier League

もっとも高価な移籍金はToTの€25mだし(Radu DrăgușinというCB)、このサイトにあるKey Transfersで取り上げられている選手で、ぼくでも名前を知ってるような選手は、Timo Wernerくらいしかいない。それもローン?

エヴァトンやフォレストが罰則を受けることになっているFFP、あるいはPSR(Profitability and Sustainability Rules)の影響で、とくに金満なPLクラブの財布の紐がかたくなったからだろうか。

アーセナルの2024冬ウィンドウまとめ

アーセナルはファーストチームで動きがあったのはマルキーニョスのみと、やっぱりほとんど無風の地味ウィンドウだった。

アレックス・ルナーソンもついにいった。「GKコーチが電話番号を知ってたから」獲得された選手とまで云われ、AFC在籍中もあまりよいキャリアではなかったのは気の毒だった。彼は、アーセナルとの契約が中途で解除された。これからは、今年のCLでも注目されたCopenhagenに行く見込みだとか。

それと、デッドラインデイであらたにわかった移籍はミゲル・アズィーズ。行き先はスペイン3部クラブ。パーマネントで。彼もまた一時期はアーセナルでの将来を嘱望されたものだが、結局大成できず。

アズィーズが去ったので、アーセナルのファーストチームの試合でプレイ経験のあるアカデミー選手は、パティーノ、サゴーJR、ワニエリの3人だけになったという。

アカデミーとファーストチームの格差がひらいている?

今回、アカデミーから有望視されていると思われていた選手たちがつぎつぎとチームを離れることになり、そのことについてThe TelegraphのSam Deanのtwが興味深かった。

Lino Sousa、Bradley Ibrahimm、Charles Sagoe Jr(ローン)がアーセナルから移籍していくのは、アカデミーとファーストチームのギャップがいかに大きいかを示してもいる。彼らは、彼らの年代のなかではベストな選手たちだったが、ギャップを埋めるほどは期待されていなかった。

これは、近年ますますそういう傾向になっていると思う。アルテタの下でファーストチームのクオリティがどんどん上がっていて、アカデミー選手だとか、若い選手のチャンスがどんどん限られるようになってきているという。

数年前、サカやネルソンが抜擢されたことは、もちろん彼らの才能や素質があったことは疑いないが、いっぽうで当時はファーストチームのクオリティ的に、彼らにチャンスが与えられる余地があったのもたしかであり。いま17才のサカがアカデミーで注目されていたとして、実際にコンペティティヴな試合でレフトバックとしてプレイさせるかと云われれば、それはかなり難しいだろう。もうPLだろうがCLだろうが、1試合1試合が重すぎる。ファーストチームが現在いる場所は、もうそういう余裕あるフェイズでなくなっている。

だから、アカデミー選手たちがいまのファーストチームを観て悲観的になることは、これまで以上に高まっていると思える。

もちろん、アーセナルFCは方針として「アカデミーからファーストチーム」を標榜しているし、これからもアカデミーには投資していくだろうが、そういう状況になっている以上、アカデミー選手にチャンスを与えることについては、これまでよりももっと意識的になる必要がある。そうしないと「若い選手にチャンスを与えるクラブ」という評判を維持できないし、それができなければ優秀な子どもたちのリクルートにも悪影響になって、長期的にはいまのポジティヴサイクルを維持できなくなり、クラブとして損をすることになりかねない。

アカデミーの有望選手では、今回Amario Cozier-DuberryとReuell Waltersがローンに出ずにチームに残ることになった。彼らは契約切れが近く、クラブも新契約を結んでチームにとどめたい。

契約をキープするためだけに、アルテタが無理して試合に出すようなことはしないだろうが、レウ・ウォルターズのようなベンチの常連をいつまでもプレイさせないのは、やはりクラブにとっても長期的にはプラスにはならないという気はする。そのチャンスがまったくなかったとも思えないし。

セドリックの高給でこの冬アーセナルは動けず?

結局、セドリックのガラタサライ行きは破談になりそうらしい。なぜなら彼は£100kpwのサラリーを維持したいからでしょうと。※FBRefだと£75k

そのサラリーがなければ、新しい選手を取りやすかったというのはあるかもしれない。

セドリックは、サウサンプトンからアーセナルに来た当初もけっこう謎の案件で、スーパーエイジェント、キア・ジューラブシアン絡みのおかしな契約に見えたものだった。そもそもセインツでも戦力外でさほど優秀には見えなかった選手を、なぜか突然アーセナルが金を払って買ったという。裏金でもつくったのかな?

結局彼はその後もアーセナルでレギュラーとしてプレイすることはなく、いまは毎回ほとんどベンチにいるかいないかみたいな存在で、クラブとしてもできるだけ早く片付けたい選手だろう。だが、高齢&高給でどうすることもできないという典型的悪い契約の例みたいになってしまった。エジルやぺぺの末期と同じ。戦力外なのに移籍してくれなくて高い維持費(給料)だけはかかる。

彼は、モー・エルネニーのようなドレッシングルームのよき兄貴みたいな評価も以前どこかで見かけたような気がするが、そのために年間£数ミリオンをかけるかと云われればかけない。

アルテタとエドゥは、こういうその場しのぎのための契約はもうしちゃいけない。たしかに。これは移籍戦略である。

幸い、こういう契約はエルネニーとセドリックが去る夏でいちおうは一段落つきそうではある。

ハヴァーツ(£280kpw)は大丈夫ですよね……

 

ということで、今回がここまで静かだったので、夏の移籍ウィンドウは多くのクラブが散財するのかもしれない。

 

おわる



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One Commnet on “2024 EPL冬の移籍ウィンドウが終わる。セドリック残留にみる移籍戦略の重要性とアカデミーのいま

  1. サカを筆頭に、今ファーストに在籍している下部出身の若手を、ファーストに引き上げた監督はどなたなのか一覧にすると面白いかも知れません。

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