アストン・ヴィラについて
ウーナイ・エムリのアストン・ヴィラ。ここまでPLで32試合を消化し、60ポインツの5位。4位のToTとはポインツで並ぶ。
トップグループと4位は現時点で10ポインツ離れているため、また4位争いグループと6位のマンUも11ポインツ離れている。となると、実質4位フィニッシュをToTとヴィラの2チームが争っている状態である。
4位争いといえば、来シーズンはPLで5位フィニッシュでもCLスポットを確保するという話があったが、今週のミドウィークのヨーロピアン試合でイングランドのクラブがことごとく勝てなかったため、それがあやしくなっているらしい。
追加のCLスポットを得るには、いわゆるUEFA係数でトップ2に入らねばならないが、現時点で2位のイングランドはドイツにあと少しに迫られている。来週のミドウィークの結果によっては、ひっくり返るかもしれない。
もしPLでこの追加席が得られないとなると、残りひとつのCL席である4位争いは、自然とより熾烈になる。
今週のヨーロピアン試合で、イングランドのクラブで勝ったのはヴィラだけだったというのが皮肉である。アーセナルもシティもリヴァプールもみーんな勝てなかった。
ということで、ヴィラもPLとヨーロッパでわりと死にものぐるいな状況がある。
アーセナルキラー、ドン・ウーナイ
ウナイ・エメリといえば、もちろんアーセナルの前ヘッドコーチ。アーセナルファンには、最後まであまり人気のなかった彼であるが、彼を恨んでいるひともそんなにいなさそう。それも、彼の温厚な?人となりのおかげ。
彼はスペインでもあれだけの実績があるし、ヴィラでこれだけのことをやっているのだからコーチとして優秀なのは間違いない。ただ、アーセナルとは相性が悪かった。ファンがあまりにもうるさい。
Unai Emery has lost just one of six matches as coach against Arsenal (D3 W2).#ARSAVL
— Orbinho (@Orbinho) April 11, 2024
そんなウーナイは、じつはアーセナルにはめっぽう強かったという。彼がコーチとしてアーセナルと対戦した6試合で敗けたのはたった一度。
もちろん低迷期のアーセナルは、いまとは全然違うので、このスタットで心配することはなにもないだろうが、アーセナルとしては苦手なコーチのひとりと云えそうである。今回も何事もなければいいが……
フォーム
PLの直近6試合はWLDWLD。4位を争っているわりには、安定しない結果。
アウェイフォームはまずますで、先週シティに4-1で敗けるまでは、5試合敗けがなかった(W3 D2)。
今週のUECLは、ホームでリールに2-1勝ちで、来週に望みを託す。彼らもまたPLとヨーロッパの二兎を追っているところ。
今シーズンの彼らのハイライトは去年11月から12月、短期間にToT(A)、シティ(H)、アーセナル(H)のビッグマッチに勝っていること。3敗でもまったくおかしくないフィクスチャだった。
チームニュース
Matty CashとClement Lengletがトレイニングに復帰。
Douglas Luizが10枚カードの2試合サスペンションでアウト。
Tyrone Mings、Emiliano Buendia、Jacob Ramsey、Boubacar Kamaraがアウト。
キープレイヤーズ
ストライカーのOllie Watkinsが絶好調。現在PLの10試合でG9。今シーズンのPL31試合でG18 A10。
チームの中心選手は、アーセナルのCMターゲットでもあったDouglas Luizながら、今回はアウト。
Head to head
PL直近6試合では、アーセナルがヴィラにW4 D0 L2。
エミレーツの6試合では、アーセナルのW5 L1。
前回の対戦
いま思い出しても腹立たしい。
【マッチレビュー】23/24 EPL アストン・ヴィラ vs アーセナル(9/Dec/2023)フラストレイション | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
ウナイ・エメリの試合前コメント「前回とはまったく違う」
UE:(ホームでの勝ちを再現できる?)前回の対戦とは違う。まったく異なる。前回のわれわれはヴィラパークでプレイしたが、日曜は向こうでプレイする。
お互い多くの同じ選手がまたプレイするだろうから似ているところはある。だが、違うのは今度はエミレーツだということ。われわれもまた違うコンテクストでプレイをするし、彼らもPLのトロフィのために戦っている。
われわれは、彼らより後ろの5位をキープしようとトトナムと戦っている。けが人がいることも違いになる。もちろんケガの選手は日曜にプレイしない。
アストン・ヴィラの戦術について by エイドリアン・クラーク
AFC公式サイトより。
AC:エメリは4-2-3-1、4-4-1-1。あるいは4-4-2を好む。彼らはどのシェイプでも倒すのはかなり難しい。
戦術的には、彼はミドルサードを混雑させようとする。相手が時間をほしがるスペイスを埋める。彼のバック4は、ハーフウェイラインまで圧縮され、ライン間のスペインをコンパクトにする。
それによって、ターンオーヴァからパワとペイスで相手を苦しめる。ふたりのストライカーはどちらも速く、チャンネルにランをしかける。
ヴィラはファストブレイクが非常にうまい。ヴィラよりもダイレクトアタックが多いチームはPLにいない。ウィンガーのLeon BaileyとMoussa Diabyには、つねにカウンターで注意が必要。
エメリの専売特許であるハイオクターンのプレッシングフットボールは、相手の生み出すチャンスの数も限定してくる。試合ごとの平均被ショッツ11.19は、彼らよりいいのは3チームしかいない。
しかしながら、セットピース守備が弱点でもある。彼らはコーナーとフリーキックから14失点。それより多いのは2チームのみ。
アーセナルは、セットプレイが非常に強くCMが際立っている。そのエリアはエメリには懸念になる。