今回はアーセナルと関係ない。
さっき、某所経由ですごく興味深い記事を発見した。
Japanese Words and Names Sound African. Why?
「日本語の単語や名前がアフリカンぽく聞こえるのはなぜ?」という記事で、ぼくはいつもフットボールブログを書いていて、アフリカ系の選手の名前は日本語っぽいなあと思うことがしばしばあるので、この記事を読んでわが意を得たりという気分になった。
BambaとかBakayokoとか、もはや日本語だろうという。われらにもっとも身近なところでは、Sakaも。
そして、むしろアフリカのひとたちも日本語をそう思っていたらしいという話。
「日本語の単語や名前がアフリカンぽく聞こえるのはなぜ?」
この記事の執筆者はアフリカ系アメリカ人で大学でジャーナリズムを教えているFarooq A. Kperogi氏。まずはこの記事をざっと要約しよう。
- 日本語の単語や名前の多くは、アフリカ西部・中部・東部・南部ほとんどの言語に似ていて実際にそれらに登場する
- 逆もしかり
- もっとも有名な事例のひとつは、アメリカのオバマ大統領で知られることになったケニアのルオ語であるObamaと日本の小浜
- ナイジェリアに住んでいたとき「Ajinomoto」は語感からナイジェリアの会社だと思っていた
- ナイジェリアにルーツがある妻にも訪ねたが、彼女はそれはヨルバ語だと信じており味の素が日本の会社だと知るとショックを受けていた
- Suzuki、Yamaha、Kawasakiといった日本のブランドはアフリカ的・ナイジェリア的に聞こえる
- さらに興味深いのは、東京はかつてEdoと呼ばれていたこと。それはナイジェリア中西部の州と人々の名前
- 日本人の名前とアフリカ人の名前で共通したものがある。Chika、Aina、Fumi、Ikimi、Yaru、Sambo、Maitama、Adachiなど
- 「Tutor-World」は、そのほかにも共通した名前を特定した。Azuka、Baba、Duro、Eijiro、Emiko、Femi、Fuji、Gobe、Goro、Haruna、Imoko、Iyamu、Kano、Kwashi、Mabuchi、Maduka、Mai、Obi、Oba、Ogi、Okada、Osahon、Sada、Ta-Daura、WakaそしてZoro
- ブラックアフリカンの言語の多くと日本語の単語や名前との音声的な一致は、多くの指摘がある
- ナイジェリアの主要民族である「Yoruba」。これは日本語で「夜馬」(Night Horce)と訳される
- ただこのような不思議な一致があるにも関わらず、音声意味上の偶然以上のものである証拠はない
以上。後略。
なぜかアフリカのことばと日本のことばで似たサウンドのものがたくさんある。不思議なことだ。極東の日本とアフリカ大陸では距離もあるし、その中間に無数に存在する言語よりも似ているというのは、やはり不思議。
ただしこの記事、なかに出てくる日本語の名前の例が全然日本人じゃなかったりツッコミどころはある。
SamboやZoroはさすがにふつうの日本人の名前じゃないし、もしかしてフィクションに出てくる登場人物の名前と現実の名前を混同しているのかも。このひと日本のサブカル好きだったりして。
日本語みたいなアフリカ系選手の名前
そういうわけで、わたしがつねづね日本語っぽいと感じていたアフリカ人選手の名前をここでたくさん挙げようと、いざTransferMarktでCAFリージョンの選手で検索したのだけど、思ったほどはたくさんは見つけられなかった。MV上位250人しかヒットしていないので、もっとたくさんあればなあ。
ざっと目についた、なんとなく日本語っぽい語感の選手。
- Achraf Hakimi(ハキミ)
- Wilfried Singo(シンゴ)
- Mohamed Camara(カマラ)
- Amadou Haidara(ハイダラ)
- Ismael Saibari(サイバリ)
- Patson Daka(ダカ)
- Geoffrey Kondogbia(コンドグビア)
- Arouna Sangante(サンガンテ)
- Joseph Okumu(オクム)
- Jonathan Bamba(バンバ)
- Abdallah Sima(シマ)
- Lameck Banda(バンダ)
- Tolu Arokodare(アロコダレ/アロコデア?)
- Noah Sadiki(サヂキ)
- Aboubakary Koita(コイタ)
- Marvelous Nakamba(ナカンバ)
- Théo Bongonda(ボゴンダ)
- Romeo Amane(アマネ)
- Arthur Masuaku(マスアク)
このあたりは、日本語の単語や人名に近い感覚はあるように感じる。日本語っぽいというにはちょっと苦しいのもあるけど。まあ云いたいことはわかってくれるだろうと思う。番場、嶋、天音あたりはまんまである。KondogbiaやBogondaなんて日本語はもちろんないが、KondoやHondaの系統として。
逆に、このあたりに近い日本語の姓は、アフリカ人にはけっこう親しみやすく聞こえているんじゃないか。
鎌田(Kamada)、西原(Saibara)、日高(Hidaka)、奥村(Okumura)、中村(Nakamura)、本田(Honda)など。奇遇にも有名な日本人フットボーラーの名前が入ってる。
シュンスケ・ナカムーラなんて、英国ではさぞかし奇妙なサウンドかと思っていたら、じつはアフリカ系っぽさがあったのかも。
世界の言語で、日本語に似てる(サウンドが似ている単語や名前がある)言語としては、たしかフィンランドが有名だったと思うが、アフリカの言語ともそんなに似ていたとはぼくは知らなかった。
これからも日本語っぽい名前を見かけたら、そのつど「日本語みたい!」とツッコんでおこう。
最後にお聴きください。Kamasi Washingtonで“Truth”。この曲は涙でる。カマシは日本語だなあ。鹿島アントラーズはなぜコラボのオファーをしないのか。
おわり
ほんと、Bukayo Sakaなんてまんまローマ字入力一発。興味深かったです、ナイスエントリー!