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ラカゼットはアーセナルで本当に輝けるのか

 

アーセナルOBのスチュワート・ロブソン氏は「ラカゼットよりモラタやオバメヤンのほうがよかった」と主張しているらしい。

Ex-Arsenal man names striker Gunners should have bought instead of Lacazette

ラカゼねえ。結構彼のプレイは観てるよ。わたしは彼の継続性についていまいち確信が持てなくてね。ていうかワークレート? トップクラスになるまでのここまでの積み上げっていうか?

何度か彼を観て、彼はトップレベルでやるには十分じゃないってレポートをしたことがあるよ。

わたしはアーセナルがオバメヤンやモラタみたいなプレイヤーに行かずにラカゼに行ったのには正直驚いたんだ。

大した中身のないコメントであることはぼくにもわかっているが、何度も試合を観ているというこの人みたいな人にどう反論すればいいのかがわからない。

よく考えるとラカゼットに全幅の信頼を寄せるには彼のことを知らなさすぎるのである。せいぜいYouTubeでゴールを決めまくる彼を知っているというだけで、本気のプレイを1試合通してまだまともに観たことがないのだ。

ボールがないときはどんなふうに動いているのか。ボールを奪われるのはどんなときか。どんなパスミスをするのか。どんなシュートミスをするのか。チームメイトに怒ったりするのか。喧嘩っ早いのか。ほとんど何も知らないようなものだ。

もうひとつ、ラカゼに不安を抱かせるネガティブデータがあって、ちょっと前にSKY SPORTSに掲載されていたリーグアン出身のストライカーのEPLでの成績を比較したこの記事。

Alexandre Lacazette transfer: How Didier Drogba, Anthony Martial, Djibril Cisse and more Ligue 1 strikers fared abroad

結論からいえば、リーグアン出身のストライカーがEPLの1年目に突出した成績を残したという記録は近年ほとんどない。もちろん、ドログバなどのようにその後の活躍でクラブレジェンドになったような選手もいる。しかし、環境の変化からかフランスリーグ出身選手は概して1年目に苦労をするケースが多いようだ。
(※この記事にジルーは入っていなかったので追加した)

Alexandre Lacazette(OL)16/17    28 goals/30 games

Alexandre Lacazette(Arsenal)17/18    ? goals/? games

 

Michy Batshuayi(OM)15/16    17 goals/36 games

Michy Batshuayi(Chelsea)16/17    5 goals/20 games

 

Divock Origi(Lille)14/15    8 goals/33 games

Divock Origi(Liverpool)15/16    5 goals/16 games

 

Anthony Martial(Monaco)14/15    9 goals/35 games

Anthony Martial(Man U)15/16    11 goals/31 games

 

Olivier Giroud(Montpellier)11/12    21 goals/36 games

Olivier Giroud(Arsenal)12/13    11 goals/34 games

 

Djibril Cisse(Auxerre)03/04    26 goals/38 games

Djibril Cisse(Liverpool)04/05    4 goals/16 games

 

Didier Drogba(OM)03/04    19 goals/35 games

Didier Drogba(Chelsea)04/05    10 goals/26 games

 

El-Hadji Diouf(Lens)01/02    10 goals/26 games

El-Hadji Diouf(Liverpool)02/03    3 goals/29 games

このなかでもラカゼットのフランスでの最終年の成績は突出したものだが、そんな彼であっても今年イングランドで1年目に期待通りの得点が取れるかといえば、悲観的になってしまうようなデータである。

なおこの記事ではリーグアンからほかのリーグに行った選手(オバメヤンとベンゼマ)の初年度の記録も記されているが、彼らも現在の活躍を思えばかなり少ない得点数といえるだろう。どんな有能なストライカーでも海外に渡り1年目で活躍することがどれほど難しいかが伺えるというものだ。しかもとくに適応することが難しいといわれているのがプレミアリーグである。

このSKYの記事は「フランスリーグ出身のストライカー」について記事だが、どのリーグからでもどのポジションでも、EPLに移籍して1年目で十分な結果を出すほうがおそらく少ないと思われるので、より厳密には、ほかのポジションも含めて他リーグから移籍してきた選手のEPL1年目の実績の比較もあったらよかったように思う。その結果でストライカーが1年目に結果を残しにくいということであれば、それは何かしらを示唆しているんだろうし興味深いことである(ストライカーは繊細とか)。

アーセナルならフランス出身の選手が比較的環境に慣れやすい土壌が整っているとはいえ、われわれは1年目のラカゼットには過度の期待を持ちすぎてはいけないのかもしれない。

<追記:2017/7/22>
このエントリを書いた翌日に「ラカゼットがすぐに活躍しないからって落胆しないように byピレス」という記事がBBC SPORTSに来ていた。彼によるとイングランドスタイルに慣れるのに最低で半年は必要であるとのこと。

Alexandre Lacazette: Arsenal striker will need time to settle – Robert Pires

ピレス:ぼくは彼は成功すると思っているよ。でもそれには時間が必要かもしれない。

彼はリヨンでも大活躍したすごいストライカーだよ。もちろんフランスでプレイしていた選手がイングランドでプレイを始めることは簡単じゃない。同じじゃないんだ。イングランドはとてもアグレッシブだしね。

彼にはEPLに適応するための時間が必要かもしれない。そのためには彼のまわりの環境がとても重要になるね。とくにフレンチ・コネクションがね。

イングランドに適応するためにはリズムとテンポを見つけることが重要だ。ぼくの場合はそれに6ヶ月か7ヶ月くらいかかった。激しいわ、インテンシティがすごいわですごくタフだったよ。

ま、そうだよね。だからこそ、ラカゼットにプレッシャーがかかりすぎるようにはしないでほしいと思う。

 

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