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【マッチレビュー】17/18UEL レッドスター・ベオグラード vs アーセナル(19/10/2017)

セルビアという慣れない異国での厳しいアウェイマッチだったとはいえ、ほとんど90分にわたり駄試合を行って、終盤に劇的な得点をすると、終わってみればなんとなくポジティブな雰囲気。起死回生のジルーさんのアレをくさすわけでは決してないけどこんなでいいのか。UCLのハイクオリティな試合を観たすぐあとにこれを観させられると余計にモヤモヤする。

Crvena Zvezda 0-1 Arsenal

これでUELグループステージの前半戦は終わり。3連勝は素直にめでたい。ケルンとか苦戦した印象だけど全敗か。残りの3試合はホームが2試合。グループ1位が決まれば一気に楽になりそうだ。じつはアーセナルはUELの優勝候補だからね。これくらいの結果は残して当たり前なのである。



アーセナルのスターティングイレブン

おかしなフォーメーショングラフィックス。ウィロックコクランエルネニーの前スペースに滑り込ませると正しい。

驚いたのはエルネニーのCB起用だ。プレシーズンで何度かエルネニーをCBで使っていたが、本番で使うつもりがないと語っていたのはボスだ。しかもドビュッシーを3CBへ。ここへきて珍しくトリッキーな采配。公式戦でこの3人の組み合わせはもちろん初めての大冒険だ。しかし冒険するところはそこなのか?

ズヴィズダーvsアーセナルの論点

初めての3人はどうだったか

左からホールディング、エルネニー、ドビュッシーという3CB。相手に押し込まれる展開にはならないと予想したのかもしれないが、最終ラインは幾度もカウンターにさらされ、何度かは決定的なチャンスで失点していてもおかしくはなかった。CBとしてはホールディングが比較的まともに見えたが、エルネニーは自陣ゴール前で敵にパスしてしまいあわやというシーンをつくったし、ドビュッシーも試合勘の欠如を感じさせるパスミスを何度かやらかしていた。

ドビュッシーについては、注目して観ていたが、思っていたよりはだいぶよかったと思う。フィットネスと自信を取り戻せば、真剣勝負でも十分使えるように見えた。さすが元フランスNo.1ライトバックである。

一方エルネニーは、CBには向いていないことが改めて確認された。彼の長所はパスの正確性やどこにでも顔を出す運動量だが、CBでそれが活かされているとは思えなかった。また彼の短所であるディフェンス力の弱さも露呈してしまうし、なにより防衛最終ラインを任せるなら「CBしぐさ」をもっと学ぶ必要がある。もしかしたら彼もまさかCBで公式戦に出場するとは考えていなかったのかも。

いつものディフェンス問題

この試合、何度カウンターを喰らっただろう。流れのなかからも何度も逆襲を許したが、とくにコーナーキックからヘディングで跳ね飛ばされてカウンター発動というシーンを何回も何回も見た。敵ゴール前の高さで明らかに劣勢だったコーナーは、ショートコーナーを使うとか工夫はできたはずなのに、何度も同じやられ方を繰り返した。

若手もいたしレギュラーのメンバーではなかったとはいえ、どうしてこういとも簡単にアーセナルのディフェンスはズタズタにされてしまうのか。多くの場面で相手の拙攻で助かったものの、強い相手ならちんちんにやられていたかもしれない。

このストレスをまた倍化させたのが、逆にアーセナルのカウンターはなかなかうまくいかなかったことだ。ジルーにもウォルコットにもまるでいいボールが入らないし、ボールをつけてもキープして展開することができない。ジルーは得点でメンツを保ったが、このレベルで違いを見せられないウォルコットのクオリティはほんとうに深刻である。

ジャック・ウィルシャーの90分

アーセナルでのフル出場は1000日ぶりだとかなんだとか。ついにやりよった。もちろん疲労はあったと思うが、最後まで走りきった。このメンバーでは、攻撃でウォルコットが何もできず、WBのリース・ネルソンのドリブルがスタッキングしがちだったなかで、ジャックが唯一違いをつくれるクリエイターだった。彼もほとんどの時間孤立していてなかなかいい状態がつくれなかったが、最後はジルーのゴールをお膳立てして見事に結果も残した。

トロイ・ディーニーの件(アーセナルはタマなしコメント)で、ふざけんなバーローとひとり気を吐いたジャック。いまのアーセナルのメンバーのなかで彼の希少なところは勝ち気なところだ。この試合でも相手に積極的にプレスをかけにいっては、サンチェスばりに味方にもプレッシャーをもっとかけろと鼓舞していた。それがリーダーシップ。いいね。

ボスはこの試合後にリーグ戦でもチャンスはあるとコメントしているが、早く彼の活躍をプレミアリーグでも見たいものである。

ジルー、ボスにゴールを予告してメンタルの強さをアピール

Olivier Giroud assured Arsene Wenger he would score Arsenal’s winner just before goal

ヴェンゲル:オリヴィエがタッチライン際までわざわざ来て「おれたち絶対ゴールしますんでそこんとこヨロシク」っていってきたんだ。さすがジルーだよ。彼はタフな状況であればあるほど信じることができるんだ。惚れるよね。

惚れるよね。

レッドスター・ベオグラードのがんばり

残り10分でひとり退場となり、その5分後にジルーの劇的なバイシクルシュートが決まった。心が折れても不思議はない局面であったが、その後試合終了までレッドスター・ベオグラードの選手は同点を目指してめちゃくちゃ走りまくった。実際最後の5分は何度もアーセナルのゴール前までボールを運んだしひとり少ないなんて全然感じなかった。どこにそんな気力や体力が残っているのかと感心して観ていたが、ホイッスルが鳴ったときには何人かの選手はピッチにぶっ倒れてしまった。彼らはほんとうに相手を倒すつもりで戦っていたのだ。ぼくはそれを見てちょっと感動した。

終盤でリードしたアーセナルが試合を殺せなかったといういい方もできるが、それよりも最後まで試合を諦めなかったズヴィズダーの面々を賞賛したい。アーセナルでそんなシーンを最後に観たのはいつだっただろうか。もはやEPLのトップ6でも最弱と見られている(ロイ・キーンはいまのアーセナルはプレミアリーグのほとんどのチームより弱いと指摘)くらいで、いまのアーセナルにもっとも欠けているメンタリティをそこに見た気がしたのである。

以上。

 

次の試合は日曜ランチタイム(日本時間21:30予定)のアウェイ、エヴァートン戦。エヴァートンは現在、調子をかなり落としていてEPLでは降格ラインが見える16位。この試合と同日に行われたUELリヨン戦もホームで落としてしまった。勝って今度こそリーグ戦初のアウェイ勝利といきたいところ。エジルが1月のマンU移籍を決めたというが、このアウェイマッチでエジルは使うんだろうか。



 

 

 

 

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