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ショッキングなコシエルニの造反

昨日の夕方(日本時間)、ぼくのTLに流れてきたチャールズ・ワッツのツイートを見たときはかなり驚いた。

なんとキャプテンのコシエルニがUSツアーをボイコットしたというのだ。

しかもこのニュースの発端がAFC公式のアナウンスだったのだから二度びっくり。

この件に気づいたアーセナル系ジャーナリストやインフルエンサーたちがいっせいに反応。事案の異様さ、深刻さを物語っていた。

ぼくもこの騒ぎをたまたまリアルタイムで見ていたので、興奮してツイートを連発してしまったくらい。

それにしてもなんということだ。このような問題を起こすにもっともふさわしくない人物。そして意外なクラブの反応。

いったい何が起きているのか。そしてどのような影響を引き起こすのか。



アーセナルFCによる公式声明

https://www.arsenal.com/news/club-statement-laurent-koscielny

ローラン・コシエルニがクラブのプリシーズンツアー、USへのトラヴェルを拒否した件について

われわれはローランのアクションにとても失望している。それは明確にわれわれのインストラクションに抗うものである。

われわれはこの問題を解決することを望む。今回はこれ以上のコメントは提供されない。

この短い声明から感じられる憤り。これは穏やかじゃない。

デイヴィッド・オーンステインによる本事案の解説

Laurent Koscielny: Arsenal captain refuses to travel on club’s US pre-season tour

アーセナル事情通のBBC Sportsオーンステインは、この件への最初のコメント(※本記事に上書きされた)につづけて、あらためて事案の背景について見解を述べた。

「醸成されてきたフラストレイション」 by オーンステイン

昨シーズンの終わりに向けて、アーセナルとコシエルニは契約延長について交渉をつづけていた。それは彼の残り契約12ヶ月に加えてさらに1年を延長するというものだと見られていた。

交渉はポジティヴに進んでいたものの、アーセナルがELファイナルでチェルシーに敗れてしまうと、その結果がガナーズに多大な影響を与えることになった。

それは彼らのリクルートメントプランと補強可能性にかなりのダメイジとなり、また既存の選手たち、とくにコシエルニをめぐる状況にも変化を及ぼした。

この33才は12月にアキレスのケガから復帰して以来、ますます不満を貯めていると思われていた。それはおもに彼のプレイスケジュールと、彼が感じていたチーム・クラブが向かっている方向に対してのものだ。

コシエルニはCLに出場することで本人もクラブもいい未来へ導かれるという楽観的な気持ちを持っていた。ゆえに契約延長交渉があった。しかし、それは達成されずクラブへの疑念が悪化し、フランスへの復帰を決意させるようになった。

夏のブレイクから戻ると、フランスのいくつかのクラブからの興味が伝えられ、コシエルニはアーセナルに退団希望を伝えた。彼は9年にわたる自らのクラブへの貢献と(今回までの)プロフェッショナリズムが、クラブの譲歩を引き出せるのではないかと期待した。

しかしながら、アーセナルはこのリクエストを拒否して、コシエルニがクラブに必要なこと、契約を尊重してほしいこと、次のシーズンでもスクワッドのキーパートになることといったクラブの意向を明確にした。

エメリは18-19のコシエルニのパフォーマンスに満足していて、またセントラルディフェンスではすでにほかにも問題を抱えている。したがって、彼の希望を叶えることができるとすれば、それはアーセナルにとっての彼のヴァリューと重要性を反映したオファーがなければならないと考えられた。

コシエルニはアーセナルが約束を守っていないと主張している。今回のトランスファーウィンドウでフリーエイジェントで退団が許可されると合意していたはずだと。しかしそれはガナーズが激しく拒否する条件だ。

彼はまたこうも考えている。アーセナルには「許容範囲」のオファーがすでに来ている、あるいはこれから来ると。しかし、内部情報筋が認めるところによれば「許容範囲」は主観的なもので、また別の筋はそういったものはテーブルにないとしている。

コシエルニは水曜の朝にはエメリに直接、プリシーズンツアーでのUSA行きには参加しないと伝えていた。これにはスペイン人も激怒した。

アーセナルのヘッド・オブ・フットボールであるラウル・サンレヒは、苦々しい失望感を伝えるメッセージをコシエルニに送り、選手が遠征に参加しないことは契約違反になると警告した。

コシエルニはこれに反応し自分の立場を強調、木曜の朝にロンドンコルニーのトレイニンググラウンドに現れると、改めて飛行機には乗らないと伝えた。

彼は、今回のアメリカ行きに加わらないおもに若い選手たちと一緒にトレイニングすることが要求されるだろう。彼への懲罰が検討されながら。

アーセナルのオフィシャルはこの状況に憤っている。とくにスポーツの観点では、すでにこのウィンドウで補強の必要性があったセントラルディフェンスにさらなる頭痛となった。

彼らはサンテティエンヌのウィリアム・サリバの€30Mでの契約完了に近づいているが、この18才はリーグ1チームに来シーズンはまるまるローンバックされることになる。

一方、ロブ・ホールディングは膝の故障から回復中で、コンスタンティヌス・マヴロパノスを信頼できるオプションとして数えるには準備ができているか心配がある。

アーセナルはシュコドラン・ムスタフィを売却したがっているが、彼には2021年まで契約があり本人も退団したいとは思っていない。

ここでだいたい成り行きが網羅されているようだ。

これまで噂されていたようにアーセナルがコシエルニを放出するといった意向はなく、新シーズンも使う気マンマンだった。

一方コシエルニはクラブの方針に疑問を持つようになって、フランスに帰りたくて帰りたくて震えている。

キーポイント?

問題のポイントは、コシエルニが主張しているというこの夏にフリーで移籍できるという約束。それがほんとにあったのかどうかではないか。

約束があるかないかで揉めるくらいだから、書面での契約ではなく、いわゆる口頭合意だったのだろう。

これまでアーセナルとコシエルニはお互いに強い信頼関係もあっただろうから、お互いを信じて書面で残さなかった。それくらいはあってもおかしくはない。

コシエルニが「遠征のボイコット」という、ここまでの強硬手段を取らざるを得なかったということは、相当クラブに怒っているわけで、彼を怒らせた原因がこの口頭合意だったのかもしれない。

実際にオファーはあるのか

オーンステインの見解によれば、クラブとコシエルニではオファーのあるなしで意見の違いがあるようだ。

昨日の時点で、すでにコシエルニ本人とフレンチクラブとのあいだで個人条件では合意がされているというニュースがあった(レンズとボルドーと両方あってどっちだよという)。

たぶんそれは本当で、アーセナルに正式なオファーが届いていないというのも事実ではないだろうか。

というのも、『L’Equipe』などが報じているところによれば、アーセナルは残り契約1年の33才に対して「£10M」の移籍金を要求すると云われているからだ。それがキャプテンの退団を許可できる許容範囲だと。

これはアーセナルにとってのコシエルニの重要度、それに代替選手を獲得することも考えれば当然要求したい金額かもしれないが、おそらく彼の獲得を狙っているクラブにとっては高すぎる(TM評価額は€8M)。

とくにコシエルニがフリーエイジェントでの退団が許されると信じていたということは、それを前提に移籍先クラブと話を進めていた可能性もあるだろうし、前提が変われば合意済みという個人条件だって根底から覆りかねない。

ということで、こうなってしまった以上、この夏のコシエルニの退団は不可避だろう(コシエルニが謝罪して一件落着とか想像できない)。

このあとのフェイズは、フレンチクラブのオファー内容の問題に移っていくのではないだろうか。

噂されるボルドーやレンズが、残り契約1年の33才にどれだけ予算を割くつもりがあるのか。フリーじゃなければ獲得しないということなら、それはそれでまたコシエルニのプライドを傷つけることにもなりそうだ。

どのあたりの金額で着地するのか。注目しよう。

 

それにしてもまた頭の痛い問題を持ち込んでくれたものだ。

ただでさえ苦境のアーセナルに、しかもキャプテンの造反。てかCBまじどうすんだ(笑い)。

ファブレガス、ギャラス、RVP…… アーセナルはキャプテンになるとメンタルが汚染されるのかな?

晩節を汚すといっては大げさかもしれないが、ファンからも愛され、チームでもっともリスペクトされていた選手の最後としてはあまりにもふさわしくなかった。

やるせない。



13 Comments on “ショッキングなコシエルニの造反

  1. フリーでの放出を約束したのかという裏事情は分からないとはいえ、チームのキャプテンであり、33歳にもなった選手がチームの警告を無視してまでツアーに参加しないとはあまりにもショッキングですね。。

    こうなった以上退団は免れないでしょうけど、ここ数年の選手本位のボイコットはどうにかならないものか。ネイマール、デンベレ、グリーズマンなど。

    目に見えないプロフェッショナリズムみたいな話より、契約で明記して、こういったケースはとんでもない違約金払ってもらうみたいなのが世の中の流れなんでしょうね。

    コシの態度にも当然問題があるんでしょうけど、フロントにも当然問題があるでしょうね。弱いってことは罪なのかなぁ。マンUのポグバは移籍志望を明確にしてるけど、ツアーには参加してるみたいだし、向こうはそれなりに制御出来てるのになあ。

  2. 更新お疲れ様です。
    ショックな出来事ですね。
    コシが退団するときはセレモニーをしてキチンと送り出すものと思ってました…
    最終ラインもキツイですし、とりあえずチェンバース残留でしょうか…

  3. 選手に練習参加を拒否させるやり方はいわばサンレヒの常套手段だわね

    それがアーセナル内で起こっただけのこと

    サンレヒが実権を握ってからアーセナルは全てが変わってしまった、Change Everything
    そうコシェルニが思ってしまったんだなぁ

  4. コシエルニレベルにしてはどう考えても安い週給にも文句を言わず選手としてのピーク期間を全てアーセナルに捧げてくれたキャプテン
    それなのに公式にメディアを使って造反者だと発表したクラブの仕打ちはヒドいと思いますけどね僕は
    アーセナル終わりの始まりに見えて仕方ない

  5. 更新ご苦労様です。

    いやはや・・・驚きました。何しろキャプテンですからね。

    もうコシェルニは移籍でしょう。ということは・・・ムスタフィは残留ですか?放出すべき選手が残り慰留すべき選手が強硬手段の末にクラブを去るなんて・・・文字通り笑うしかありません。末期症状でしょう。

    ここまでくればザハの獲得に夢中になっている時間もお金もないはずです。すぐにCBの確保に動かないといけません。

  6. あまりお隣を笑ってられなくなりましたね。。。

    たまにダービーで勝つだけでnorth rondon is red!とか絶叫している一部グーナーが味方ながら腹立たしいです。
    うぬぼれんなと。クラブの現状見ろと。

    死ぬ気で這い上がりましょう。

  7. お昼休みシリーズありがとうございますm(__)m
    これもヴェンゲルアウトの余波なんですかね。
    キャリア的にもアーセナルのおかげでビッグネームとなったはずで、昨シーズンのパフォーマンスからもチーム愛を感じずにはいられなかったのですが。
    よっぽどのことがあったんでしょうね。
    だからと言ってこの態度はさみしすぎですが、それを全世界に発信したチームのやり方もどうなのかと。
    愛すべきアーセナルらしい選手であることは間違いないですが、フランス代表の件での発言を見たとき、ねちっこい性格なんかなと思った記憶もあり、いろいろ考えてしまいます。
    チームはツアーが始まっていて、キャプテン不在で飛行機内でのあのはしゃぎよう、いろいろ考えてしまいますが、おれたちは応援するのみ。
    COYG

  8. お疲れさまです。
    もはやキャプテンの退団は避けられませんね。ただただ残念です。

  9. 以前からアキレス腱痛を訴えて、具体的に週2ペースはできないというインタビュー記事を見たことがある
    昨シーズン後半は怪我明けから少し輝きすぐにコンディションを落とした
    30歳の時のコシェルニーはプレミアナンバーワンもCBだったがq、もう見る影はない(ファンは全盛期のイメージをまだ持っているようだけど)
    彼が未だ一番手というのはスケジュール的にもクラブの方向性にも不満を持って当然だ
    来年のサリバという補強は悪くないが、それは「今夏もCBを補強した上で」の話だ
    将来性あるLSBの補強話はストップ、失点が問題なのにFWに一番大金をかけようとする方向性はイマイチ理解できない

  10. サンレヒが来てから、全て変わった。

    ミスタンリードもラムジーもコシエルニーも間違いなく、あの男に関係してます。

  11. 失礼します
    この内容をオフィシャルでアナウンスするなんて、、
    問題解決する段階ではなく自分たちの正統性を主張、要するに保身ですね
    私が好きだったアーセナルはとにかく人を大事にしてきたクラブです、少なくとも選手が拳を収める余地は残すべきですよ
    ラムジーへの突然のオファー取り下げもそうです
    人々の記憶が曖昧になった頃に都合の良いコメントをアナウンスする
    ミスリンの件もこれまでのコメントも小細工も保身的です
    サンジェイではフットボールクラブとしての哲学を提示できない、カレにあるのは合理主義だけです
    やり口は政治的で強権的、保身に溢れて人を大事にしない
    目指すフットボールスタイルもありません
    就任当初から危惧してきましたが、悲しいです
    サンジェイとヴィナイの上に、方向性を示せる人物を据えるべきです

  12. 来季もバリバリの主力で使おうと考えてたフロントの意向そのものが、すでにコシェルニーとしてはありがた迷惑だったんじゃないか。
    普通に考えて、コンディションを整えながら週1試合とか大事な試合だけとか、そういう扱いを受けて然るべき選手だしそういう身体の状態だと思う。
    もしアーセナルにその余裕がないのなら、なおのこと退団を認めるべきだ。

    細かい経緯は本人にしか分からないが、「契約を尊重してほしい」が契約交渉の最初の一言なんだとしたらそれは寂しすぎる。
    もうコシェルニーは十分以上に身体を張ってくれた。
    あの程度の年俸で、あんな大車輪の働きをしてくれる選手が世界に何人いるだろう?
    キャリアの最後をどこでプレーするか選ぶくらい、本人の意向を尊重してあげるべきだし、何故そういう話になってないのかがそもそも大きな疑問だ。

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