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アーセナルはVARの犠牲者? 繰り返される議論な判定

VAR陰謀論。なぜそれは起きたのか?

おれはドナルド・トランプが日本を救ってくれるとはまったく信じていないが、アーセナルFCがある闇の勢力によって貶められようとしていることはなんとなくありえそうに思っている。

まずあやしいのは、今回の事案の中心人物であるVARレフの“Mr. Forgot”ことLee Mason。彼は、マルティネリのゴールを取り消したときのVAR担当でもあった。今シーズン、アーセナルにとって不利になる決定的なVARエラーをふたつもやらかしたことになる。

※Lee Masonは、21-22シーズンにPLのフィールド上のレフとしては15年のキャリアでリタイヤ。リタイヤ後にVARレフをやるというのは、たしかマイク・ディーンも同じだったはず

とくに今回、VARでオフサイドのチェックをしているときに「オフサイドラインを引き忘れた」ってそんなのありえるか? 冗談も休み休み云ってほしい。

VARは新しい技術でありシステムなのだから、運用にあたってはぜったいに厳密な手続きが定められているはずであり、そんななかで、VARチーフだろう人物のもと、こんな馬鹿げたことが起きるとはとても信じがたい。

ちなみにぼくは知らなかったのだが、今回の一連のニュースで“Stockley Park”という単語がしばしば出てきて、なんのことかとおもったら、ロンドン西部にそういうビジネスセンターみたいな施設があって、PLのVARチェックはそこにあるオフィスというか、VAR roomで一括して行っているらしい。遠隔で。てっきり、各スタジアムの現場でやっているのかと思っていた。

どんな場所なのかはおググりいただくとして、「VARルーム」で想起するのはだいたいこんな現場だろう。担当者がマルチモニタとにらめっこしている。

これはPL公式のアラン・シアラーが解説するVAR紹介動画から。ここがStockley Parkかどうかは不明。ワールドカップやEUROのような大きな大会のVAR室の写真を観ると、もっと広い場所でやっているようだ。

いずれにせよ、ふつうは複数人がこの部屋にいるだろう。

この試合は、Lee MasonがVARのチーフだった。この部屋のなかではリーダー。彼以外にも、専門のソフトウェアを操作するアシスタントオペレイターみたいな人たちもいるだろうし、なんなら直接の関係者以外だってこの部屋にいるかもしれない。PLやPGMOLのスタッフとか。

こんな状況下で、まさにタイトルを争っているアーセナルがポインツを落とすかもしれないような全世界の100億人が固唾を呑んで見守るクソほど重要なVARチェックで、そんな素朴なやらかしが起きるだろうか。百歩譲ってMasonがそれを怠ったとしても、ほかの人間が気づかないなんてことは、かなり考えにくい。なんなら、アシスタントから「ミスターMason、ライン引かなくていいんスカ?」なんて訊かれている。それでも、事案は起きた。

そこから導き出されるのは、つまり、この部屋のなかでのVARチェック怠慢はMasonの故意だった可能性だ。わかってて、わざとやった。あとで問題になっても、ひとまず「忘れた」ということにすればよいと。荒唐無稽ないい訳だが、人間は忘れる生物だから。

考えてみれば、VARレフにはどちらかといえば、オフサイドラインを描くほうのインセンティヴがある。チェックに責任ある立場なら、なおのこと自分の判断が入る余地をなくしたいのだから。事実としてはっきりさせたい。だからラインを描く。それをあえてしなかったのは、なぜか。誰かから脅迫でもされていたのか。弱みを握られていたのか。

謎が深まりますなあ。

このあとほんとうに買収みたいなのが発覚して、“VARゲイト”に発展したりして。アーセナル戦を操作したい動機があるのは、誰だろう。すぐ思いつくのは、XXX企業とか?

PLレフェリー出身地の偏り

これはVARとは関係ないけれど、PLのレフェリーたち自身に偏りがあるという件もあらためて触れておこう。

この画像はこのブログにも以前貼ったかもしれないが、今回のことでブログに書くつもりで探そうとしていたら、ちょうど昨日redditでシェアされていた。みんな考えることは同じ。

このマップは、PLのレフェリーの出身地が、マンチェスター方面、リヴァプール方面にかなり偏っているということを示している。顔ぶれを観ると、今シーズンではないようだ。(※21-22シーズン?)

そのいっぽうでロンドン出身のレフというのは、極めて少ない。イングランドの人口構成比からしても、とてもアンバランス。ロンドンにはクラブも集中しているのに。

日本で云えば、関西地方、とくに大阪・神戸に集中していて、中国地方や九州も多い。だが東京にはほとんどいない。みたいな感じだろうか。

なぜこうしたことが起きるのかはさておき、PLにとってはあまり好ましいことではないだろう。

たとえば、ナショナルチームの国際試合では、判定に偏りがないよう第三国のレフェリーが担当するのがふつうだ。

だが、PLではレフェリーが一部の地域に出身者が集中している。これはフェアネスに疑義あり。

マンチェスターの陰謀? かつては、マンUが不利だとなぜか追加タイムが長くなるファーギータイムみたいなものもあったし。

まあもちろんこれは半分冗談で、レフェリーの出身地に依存した審判バイアスがあることを証明したいなら、アーセナルだけでなくこのレフェリーの出身地とクラブの所在地を調査せねばならない。PLに多数あるロンドンクラブが、とくにレフェリーに悩まされる傾向があるとは聞かない。

だが、アーセナルはレフェリーに悩まされている。これは間違いない。

陰謀では?

おわりに

この件で皮肉なのは、おそらく今シーズンのアーセナルの成功を誰よりも願っているのが、PGMOLかもしれないこと。

5月に、もしアーセナルが目標を達成しているようなら、大成功を祝うのに夢中で、シーズン中に起きた事案などわざわざ誰も振り返らない。この失態も忘れられる。

だが、もしそうならないなら、未来永劫アーセナルのファンから恨まれるわけだ。悪い記憶が刻まれ、いつまでも追求されつづける。あと数ポインツで目標達成ならず、PGMOLの誤審のせいだなんてことになれば最悪。だが、それもありうる。それだけのことをやらかした。リーグとしても誤審は、あらためて大きな問題として注目されるはず。

そうなれば、責任ある団体として、なにか大きな改革を余儀なくされるかもしれない。

なんなら、全体的な機械化(自動化)の議論だって進みかねない。いまの技術なら、不可能ではないんじゃないか。AI的なサムシングで。しらんけど。ピッチに立っているラインズマンがコールをするだけの存在になるのは、もうオフサイドの自動化で実現しつつあるわけで。いずれメインのレフェリーもそうなれば、PGMOLもだいぶ変ってしまいそうだ。それは、彼らが積極的に望んでいることではないだろう。

今回のことであらためてVARを擁護する向きもあるが、それを運用する人間はかならずミスをやるというのなら、そもそも人間は審判には適していないということになる。EPLは、失敗をごめんなさいで済ませられないほど、ビジネスとして大きくなりすぎた。

 

Masonはアーセナルを敗けさせたかった。PGMOLはアーセナルを勝たせたい。

したがって、このあとMasonが解任されるだけでなく、今後の試合では、急にアーセナル有利の判定が増えるはずである。なんならハワード・ウェブが復職して自らアーセナル戦を担当する。

すごい展開だなあ。

 

おわり



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3 Comments on “アーセナルはVARの犠牲者? 繰り返される議論な判定

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