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【マッチレビュー】23/24 EPL アーセナル vs ToT(24/Sep/2023)ホームで痛恨のドロウ。自ら勝ちを捨てる

試合について

ファースト11

SofaScoreより。

4-3-3

ジェズース、エンケティア、サカ

ヴィエラ、ライス、オーデガード

ジンチェンコ、ガブリエル、サリバ、ホワイト

ラヤ

サブは、ジョルジーニョ(46 ライス)、ハヴァーツ(46 ヴィエラ)、ネルソン(77 ジェズース)、ESR(96 サカ)

 

トロサールのケガの噂は本当だった。ファースト11を発表したAFCは、トロサールはわずかにマッスルにインジャリーがあってアウトと説明。

マルティネリとトロサールを欠いて、LWはついにサードオプションを選ばねばならない事態になってしまったが、ここでアルテタはエディ・エンケティアを選択。ジェズースをLWに。

アルテタのエディへの信頼度なら当然に思えたので、ぼくは驚かなかったが、それが気に入らないというファンも多かったみたいだ。

あとは、L8でヴィエラがスタート。ハヴァーツのベンチという世間の予想はけっこう当たっていた。

しかし、このアルテタの選択もどうかと思うのは、HTで彼を「戦術的理由」で下げたこと。つまり、試合が始まってから「なんかファビオじゃないな」と思っちゃったってこと?  アルテタがHTでサブをやるのは珍しく、この試合にはまずセレクションのミスがあったと考えざるをえない。

GKに関しては、順当にラヤが選ばれた。これでアーセナルのNo.1は決まったというのが主流の見方のようだ。

アルテタ本人も、試合前に公開された『Sky Sports』のインタヴューで、「世界中探してもフェアなマネジャーなどいない」と述べるなど、今後ラヤとラムを同等のペッキングオーダーで扱うつもりはなさそうである。

この件で皮肉に思えるのは、アルテタが試合の流れや勢いを変えるためにGKのロテイションもしたいと唱えていたことを考えると、この試合こそ、それがふさわしかったんじゃないかという。この日のラヤはビッグセイヴもありはしたが、全体的にパフォーマンスはあまりよくなく(パス成功率が66%)、GKでもアウトフィールド選手のようにサブを使いたいというなら、この試合でやればよかった。そんなことできるはずもないから、これを云うのはミケルにちょっと意地悪だけどね。

あとは、77分、ホームチームとしてはゴールが必要な場面で、エディではなくジェズースを変えたことも攻撃に後ろ向きに受け取るひとが多かった。まあここはジェズースの疲労が理由だったかもしれない。

それとESR。記録では90分のサブだが、実際は96分である。追加タイムが10分あったとはいえ、さすがに遅いだろ。彼を使っただけこれまでよりもマシかもしれないが、いずれにせよESRのアルテタからの信頼度がめっちゃ低いことが、この試合でも露呈してしまった。ぜんぜん信用されてない。なにか試合に大きな影響を及ぼしてくれる選手だと思われていない。

とまあ、この試合のセレクションやサブはツッコミどころが多い。最近アルテタのサブはずっと当たっていたから、よりによってこの試合でそこが冴えないとは。

このチームでももっとも経験豊富なひとりであるジョルジーニョが、致命的エラーをやらかしたのは、そこにダメ押しした感がある。

マッチスタッツ

『BBC Sport』より。

NLDでホームチームがポゼッションで負けているとゆう。。前半だけだと39%。なおひどい。

試合後のアルテタは、この試合は自分たちが支配したとかコントロールしたみたいなことを述べているが、試合を通してあんまりそういう印象はない。アタッキングモメンタムをみるに、フェアに云って前半は50/50、後半はアウェイチームのほうがコントロールしている時間が長い。

この試合は、ToTの選手たちを褒めるべきなんだろうが、一度アーセナルが奪ったボールをまたすぐに奪い返されるというシーンが、あまりにも多かったように感じた(そういうデータがあればよかった)。だから、アーセナルはせっかく労力をかけてプレスでボールを奪っても自分たちのポゼッションにならず、なかなか勢いに乗れない。

アルテタが試合後コメントで繰り返し「ボール扱いの落ち着きを欠いた」と表現しているのは、まさにこのことだろうと思う。

結局トップチームでは、ピッチ中央の狭いエリアで相手のマークがあるなかで、どれだけボール保持できるかの勝負のようなところがあり、その点であんなにやられたら、苦しくはなるのは当然だろう。

逆にToTはふだんからあんなプレイができているなら、結果も出ているはずだ。

Understat.comによるxGは、2.34 vs 2.21。2-2という結果といい、試合前の予想どおりお互いがたくさんチャンスをつくって、ゴールがたくさん生まれる派手な試合になった。

41分のSonのゴールは0.47xGもある。そんな大きなチャンスには観えなかった。

ほかのアナリストでも数値にばらつきはありつつ、ぼくが観たいくつかの評価ではいちおうどこも総xGはホームチームが上回っていた。もっとも、アーセナルはペナルティ(0.76xG)が含まれるので、純粋なチャンス量でアーセナルがToTを上回っていたかどうかは微妙ではある。

つまり、ポゼッションもチャンスもゴールも、アーセナルはエミレーツでプレイしているにも関わらずToTに全然差をつけられなかった。それどころかほとんど僅差。場合によっては負けてる。観ていてフラストレイションがたまるわけですよ。

※コメントくださるかたにお願い
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6 Comments on “【マッチレビュー】23/24 EPL アーセナル vs ToT(24/Sep/2023)ホームで痛恨のドロウ。自ら勝ちを捨てる

  1. 交代が遅いと遅すぎると批判して、ハーフタイムにメンバーを入れ替えたらセレクションに問題があるなんて色々な意見があるんだと勉強になります。

  2. アルテタは主力メンバーの使い過ぎで疲労蓄積でパフォーマンス落として故障させるし、交代遅くてサブメンバーの経験値が上がらないので育たず、選手層が薄いまま自滅するというのを繰り返してますね。
    モチベーターだけど戦術家ではないのかも。
    PLやCL優勝を目指すには今のアルテタでは無理じゃないかと思い始めてます。

  3. ヴィエイラは前プレが緩く、明らかにトッテナムはそこから起点を作っていたのでハヴァーツに代えた、ということは明らかじゃないですか。ヴィエイラは、強度は置いといて、普段守備をサボる選手ではないのに、今回の前半はなんだかいつも通りじゃなかった。なので納得できるいい交代だったと思います。
     まぁヴィエイラだけじゃなくいプレスの連携が今回悪かった。トッテナムがうまくビルドアップしたとかではなくて、アルテタが選手に求めるタスクが複雑で多いんじゃないかな。それは今シーズンずっとかもしれない。去年のいい時みたいにもっとシンプルにやればいい。敵はシティだけじゃないんだから。

  4. そもそも今シーズン相手を圧倒した試合ってなかったと思いますね
    ホームではなんだかんだ失点してヒヤヒヤさせられてるし、アウェイでも完璧に主導権を掴んで離さないみたいな試合もなかったような。PSV戦もチャンス結構作られてましたしね

    それと昨日のノーロン、フワフワしてませんでしたかね?選手もスタジアムのサポーターも
    CLでいい試合したその余韻みたいなのが残っていたようにも見えました

    あとジャカが居なくなって得点後に集合するやつやらなくなっちゃいましたね
    ああいうのも勝つ方に入っていくには必要なんだろうなぁと昨日見てて思いました

  5. 今シーズンはしょっぱい試合ばかりで悲しいですな
    GK論なんか吹き飛ぶくらいの低パフォーマンス
    攻撃がパターン化されすぎてるような、全然流れから点取れてないですから

  6. 相変わらずの、試合を終わらせることが出来ないチーム。
    もう1点取れば終わる試合で、その機会を決めきれず、勝ち点を失う。見慣れた光景。
    せっかくゴール前のプレスで奪っても、決めきれない。
    ハーランドなら、100%以上(?)決める。
    100%とは言わないが、半分は決めて欲しい。
    シティの強さを、改めて分からせられた夜でした。

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