hotいま読まれているエントリ

Arsenal, EFL Cup, Match

【マッチプレビュー】18/19EPL アーセナル vs マンチェスター・シティ(12/Aug/18)さあ楽しいフットボールの時間だっ!

今年のデッドラインデイ(8/9)はシーズン開幕までのはずなのに変なタイミングだなと思っていたら、すでに金曜にイングリッシュ・プレミアリーグは開幕していた。

たしか今季から金曜の試合が増えるとかなんとかいってたような。日本人としてはあまり歓迎できない時間帯である。

さて。ついにアーセナルの新時代が始まる。

エメリのアーセナルについては、下馬評では昨年と同じくトップ6最弱の評価が多数を占めるが、もしこの試合でいいところが見せられれば下馬評など簡単に覆すことができるだろう。

相手は史上最強の呼び声も高いマンシティ。グアルディオラで3シーズン目、クオリティ・完成度はいわずもがな、チャンピオンチームであり、ダントツ本命タイトル候補。いきなり正念場が訪れるというスラムダンク展開。

今シーズンのアーセナルは違うというところを見せる絶好の機会だ。



予想スターティン

4-3-3

GK: レノ

DF: AMN、ソクラティス、ムスタフィ、ベレリン

MF: トレイラ、ラムジー、ジャカ

FW: ミキタリアン、オバメヤン、エジル

まだエメリのなかでのペッキングオーダーが明らかになっていないポジションもある。詳しく見ていこう。

スターティングイレヴンについて

まずゴールキーパー。レノがファーストで間違いないと思われていたが、プリシーズンではペトル・チェフが好調な様子を見せたこと、さらに後述するようにチェフがチームキャプテンのうちのひとり(副キャプテン)に選ばれたこと。

またレノのチェフから学びたいといった数々の謙虚なコメントからすると、必ずしもレノをファーストで使わなければならないプレッシャーはエメリにはないのかもしれない。

したがって、この試合でレノではなくチェフを使ってくる可能性は十分に考えられる。

次にLBは、コラシナツが怪我で2ヶ月離脱が確定。モンレアルもフィットネスが整わず膝の怪我もあるということで、ここはAMNの一択である。一応、モンレアルはトレイニングに参加している姿がヴィデオに捉えられているが、彼がスタートするならわりとサプライズである。

気になるのはLBのバックアップをどうするのかということだ。ファーストチームにはほかにLBをこなせる選手がいないので、モンレアルがまるで使えないということであれば、ベンチにオセイ・トゥトゥを入れるのかもしれない。

RBも、もしかしたらシティ戦という特殊な試合で、より守備のオーガナイズを意識してベレリンよりもリヒトシュタイナーを入れる可能性はあると思う。

ホールディンにコーチンするリヒトシュ

CBは残りのメンツを考えればシニアふたりのスタートは固い。

MFではまずラムジーが入るかどうか危ぶまれたが、すでにトレイニングに復帰しており、ここから何も起きなければシティ戦ではスタート起用されるだろう。

またスクワッドへの合流が少し遅れたトレイラ。彼よりエルネニーを優先することもありえそうだ。そして19才のゲンドゥージをここに入れてくるようならまさに大抜擢で、アーセナルにとっては無謀非常に野心的な采配になる。

最大の関心は、FWだろう。エジルはまず固定として、あとのふたりをより攻撃的にオバメヤンとラカゼットでいくか。あるいは安全を期してオバメヤンの後ろにエジルとミキタリアンを並べるか。

ここをラカゼットかミキタリアンのどちらかをスタートから使うかで、エメリのこの試合にかける意気込みが伝わろうというものだ。

ぼくは攻撃の時間が少ないだろうシティ戦ではボールも奪えるミッキーを推す。が、そこであえてラカゼットを入れてオバメヤンとともにカウンターに勝機を見出そうという戦略も嫌いじゃない。

ボスのみことば

公式サイトにプレス会見の様子が文字起こしされている。少し長いがNEWボスの初めての試合前会見だしまるごと引用してみよう。

(イングランドでのファースト・シーズンの始まりです……)

エメリ:こんばんは。みんなワクワクしてるよ。日曜にはプレミアリーグ・ウイナーに対していいスタートが切れると思っている。それにシーズンを始める試合なんだから大きな試合になる。

(日曜にはチームにどんなことを期待しますか……)

どの試合、どの練習でも進歩するためにやってきた。しかし日曜には、高いレベルでのパフォーマンスを見せる必要がある。戦術的にも個人的にも最高を求められる難しい試合になる。日曜にはサポーターと一緒にそれを成し遂げたい。それが助けになって一体感をもってプレイできるなら、選手たちはマンシティ戦で前進できるべく、サポーターに対してベストなパフォーマンスでクオリティ、エナジー、スピリットを伝えられるだろう。

(選手たちの怪我のほうはどうっすか……)

コシエルニを長期間失っている。それとコラシナツもだ。今日ナチョ・モンレアルはチームトレイニングに戻った。ダニー・ウェルベックも今週に戻っているが、日曜にプレイするのは早すぎるだろう。ほかの選手たちはみんな問題ない。レフトバックについてはほかのLBの経験がある選手で代替できるか見ているよ。その選手には自信を持ってもらいたいし、プレイする可能性はある。日曜のファースト11は明日(※土曜)に決めるからまだわからない。でもエインズリーはラツィオ戦でもプレイした。

(アーセナルはチームとしてどのへんが変わるんでしょうか……)

わたしたちはうまくスタートしたい。プレイしたいしクオリティを見せたい。今月やってきたことは戦術的なことで精力的にやってきた。サポーターに見せたい。サポーターとともにありたい。新しいやり方、新しいプロセスを見せたい。既存の選手も新しい選手も。新しいコーチと新しいスタッフと。

(マンシティに対してどんなやり方が有効なんでしょう……)

ここで語るのはピッチ上で実行するよりももっと簡単だ。シティについては、彼らの試合を観ればグアルディオラの下で2年を過ごし安定感、セキュリティを増していることがわかると思う。彼らは自分たちにヴェリヴェリ自信を持っている。それとわたしが思うに、グアルディオラのコーチングはチームに浸透している。そのために今週は準備をしてきたし、相手の研究もしてきた。チームとして、そして選手個人として。何よりも重要なのは、日曜にベストマッチをやるんだという自信の問題なんだ。わたしたちは勝つことしか考えていないよ。

(リーグタイトルの展望について……)

わたしのメッセージはクリアだよ。どの試合についてもよく考える。どの試合のチャレンジについても楽しむ。わたしは毎日選手たちがトレイニングを大きな一体感を持って楽しんでいるのを見ている。彼らはがんばって、疲れて終わっても笑顔が見て取れる。わたしには、それこそがサポーターに与えられる最高のメッセージなんだ。わたしの日曜に向けてのメッセージは楽観的だよ。

(アーロン・ラムジーのことっすけど……)

それはわたしの仕事じゃない。わたしにとっては彼がこれからもここにいることが重要だ。彼のアーセナルとプレミアリーグでの経験はとても重要で、われわれにたくさんの情報とクオリティのあるパフォーマンスをもたらしてくれる。契約については、クラブと選手のあいだで話されている。

(今週始めにKSEの件がありましたね……)※クロンキがアーセナルを買収の件

アトランタでクロンキの家族には会ったよ。彼はわたしたちにアーセナルでのプロジェクトに対してのコミットメントをくれた。わたしにはそれはポジティブに思えたし、わたしに対してのコミットメント、アーセナルに対してのコミットメント、それが一番重要だ。

(ペップとの関係ってどんなですか……)

わたしは46で彼は47。彼の選手としてのキャリアはわたしのよりも大きなものだし、コーチとしてのキャリアもまたわたしのよりも大きい。しかしコーチとしてのキャリアはともかく、試合を始めるときは横並びだ。彼がコーチするときに使うスタティスティクスやデータもわたしが持っているものよりいいだろう。しかしわたしはもっと彼に対抗したい。がんばって準備をしているし彼のチームに勝とうと一所懸命なんだ。スペインにいた頃は、わたしにとってバルセロナと戦うことは、アルメリアでもヴァレンシアでも、その4年間はとてもワクワクしたし困難なものだった。だから日曜はわたしにとってはここでも同じなんだ。新しい経験だが、大いなる野心を抱いているよ。それを見せたいし、選手たちにもそれを見せてもらいたい。

(8月中にまだ何人か放出されるんでしょうか……)

昨日プレミアリーグのウインドウはクローズしたね。今日、わたしたちは選手たちとじっくり退団についてや獲得するかもしれない選手についてミーティングをしたんだ。カール・ジェンキンソン、ダヴィド・オスピナ、ジョエル・キャンベルの3人だけが退団の可能性がある。その他の選手については全員チームとともにエミレーツで試合前日も練習している。若手でふたりだけ今日、U-23に合流している。それはエミール・スミス・ロウとエディ・エンケティアだ。それ以外は全員一緒にいて、明日ファースト11とファースト18を決めるつもりだ。

続いて、敵将のことばも。

グアルディオラのコメント、エメリについて

グアルディオラ:ウナイはまったく仕事好きな男だね。

彼は相手のことは何だって完全に知っている。

彼はヨーロッパでもユニークなことを達成している。連続ヨーロッパリーグ優勝だ。彼はトップ・トップマネージャーだよ。

タフな試合になるだろう。わたしにとってはイングランドでまた彼にチャレンジできることは、わたしにとってもいいチャレンジなんだ。

だそーです。

今季アーセナルのチームキャプテンが決まる

以前に今季5人にアーセナルのキャプテンを任せたいとコメントしていたエメリ。今回その5人を発表した。

エメリ:このグループのキャプテンはローラン・コシエルニ。いまは怪我しているけどね。

ローランのあとには、ペトル・チェフ、アーロン・ラムジー、メスト・エジル、そしてグラニト・ジャカ。

わたしはチームに複数のリーダーがほしい。どの選手だっていつでもリーダーシップを見せるキャプテンシーがあるが、この5人がキャプテン候補となる。

まあ妥当な人選だろうか。エジルはキャプテン感は薄いが、彼の場合はきっと責任を負わせることで出てくる効果を狙ってのものだろう。

ぼくはつねづねキャプテンは試合に出ているレギュラーで、プレイにおいてもチームを引っ張る中心人物であってほしいと思っていた。

カソルラ化の懸念もあるコシエルニも、ファーストの立場が危ういチェフも、今季は絶対のレギュラーとはいえないので、そういう意味でラムジー、エジル、ジャカという絶対レギュラー組がキャプテンを務めることは非常にいいことだと思う。

シティ戦のGKはやはりチェフが出てくる可能性が高いような気がする。

マンシティについて

初めてシティのホームページとか見ちゃったよ。

チーム情報

彼らのチームニュースによると、日曜に間に合わないといわれていたKDBとスターリングがフィットしており、セレクションに入るようだ。グアルディオラいわく「かなりいい。ワールドカップから3週間休んでパーフェクトな状態で戻ってきた」。

マーレズもフィット。

SKY Sportsによると、エデルソンとダニーロがアウト。プリシーズンのすべての試合を回避したダヴィド・シルヴァがダウト。

シティ対策

公式サイトでシティをざっくり分析している。やはり新加入のマーレズがキープレイヤーになりそうだ。コミュニティ・シールドのチェルシー戦でもヤヴァかった。

エイドリアン・クラーク:戦術的にリヤド・マレズはシティに新しいものをもたらしている。彼がプレイするならエインズリー・メイトランド・ナイルズは彼を止めるためにかなりの集中が必要になる。マレズと相対するときのキーは、ボールをよく見て飛び込まないことだ。もしボールから目をそらすようなことがあれば、シュートかクロスまで持ち込まれてしまう。

この試合はアーセナルのプレッシング戦略が実際に通用するか試せるいい機会だ。チャンピオンは後方からのビルドアップが素晴らしいが、しばしば悪いエリアでボールを失うときがある。これが起きれば、アーセナルにはカウンターとトランジションから決めるだけの攻撃陣が備わっていると思う。

いつものタクティカル・エキスパート、マイケル・コックスも。

マイケル・コックス:マレズの加入は一部では驚きを持って迎えられた。しかしシティの昨シーズンのスクワッドは3人FWのフォーメーションで4人のアタッカーしかいなかった。スターリング、サネ、アグエロ、ジェズースに5人目のオプションを加えることはほとんどやりすぎである。グアルディオラがどのようにマーレズを使っていくかは見ていく必要があるけれども。

昨シーズン、グアルディオラはスターリングとサネにインサイドに切り込むよりも、広くワイドに残るようにプレイさせていた。それはマレズの得意とするかたちだ。そしてこれはグアルディオラが戦術的に微調整しようとしていることを示唆している。スターリングは昨シーズンのオールド・トラフォードで輝いたように、よりフォルスナイン的ポジションを取るようになるかもしれない。

マーレズってレスターではほとんどサイドにいる印象だったけど、チェルシー戦のマーレズがわりと真ん中でプレイしていたのが印象的だった。あいつマジヤヴェえぞ。

マッチファクト

  • アーセナルは前年の優勝チームと初戦で戦うのは1970/71シーズン以来。エヴァートンとのアウェイで2-2。
  • マンシティはPLで9年初戦に負けていない(W8 D1)。7連勝中。
  • アーセナルは直近5試合でマンシティに勝てていない(D2 L3)。12試合でも2試合しか勝てていない(W2 D5 L5)。
  • エミレーツでもアーセナルはここ6試合でシティに1試合しか勝っていない(W1 D3 L2)。勝ったのは2015年の2-1。
  • 前年のPLチャンピオンが2シーズン連続初戦で負けている。3シーズン連続になればイングランドのトップリーグでは初めて。
  • アーセナルが初戦をホームで戦うのは7回連続だが、過去6試合でたった2試合しか勝てていない(W2 D1 L3)。
  • アーセナルはPLの初戦で6つのレッドカードを受けている。どのクラブよりも多い。
  • ペップ・グアルディオラとウナイ・エメリはスペインで10回対戦しており、グアルディオラは負けたことがない(W5 D4 L0)。

たいへんにたのしい試合結果予想

BBC Sports (Lawro’s prediction) 0-2

SKY Sports 1-3

WhoScored.com 1-2

つまらん! おまえらの予想はほんとおーにつまらん!(大滝秀治)

それぞれのコメント。

BBCのマーク・ローレンソン「アーセナルの新ヘッドコーチ、ウナイ・エメリが数週間でアーセナルのベストを引き出せないかもしれない。しかしシティについてはみんなが知っている。先週のコミュニティ・シールドでのチェルシー戦の勝利もとてもスムースに見えた」

SKYのポール・マーソン「先週の土曜に訊かれたらアーセナルを推していた。しかしシティは先週のチェルシー戦は素晴らしかった。今回はアーセナルにも策があるはずだが。新しいマネージャーには気の毒にも思う。シティにはとてもたくさんのものがある。トレイニンググラウンドのアーセナルの選手たちはメッセージをしっかりと受け取っているように見えるが、時間が十分だとは思えない」

ぼくの予想

今シーズンからぼくも予想をしていこうかと思う。ズバリ。

ACE (Arsenal Chan) 1-2

なんと! 驚きの負け予想(笑い)。や、ファン目線で予想したら全部勝ち予想にしなきゃだし。

この点差予想は上記のそれぞれの予想を確認する前にこんなもんかなあと思っていた。フースコ様はビンゴだった。。

根拠はすでにこのエントリでもいくつか指摘されているけど、まず、アーセナルはリーグ初戦にとくに弱い。

エメリはグアルディオラに勝ったことがない。

そしてこれが負け予想の最大の理由だが、アーセナルの守備は残念ながら疑問を残したままだ。

アーセナルは攻撃はおそらくリーグでもベスト3に入るメンツを揃えていると思う。ただし守備はダメだ。

組織的な守備とかそういう話しじゃなくて、ソクラティスとムスタフィ、それにAMNとベレリンの4人はおそらくトップ6のディフェンダーでも最低のクオリティと思われる。このクオリティで最凶シティを無失点に抑えることは不可能だろう。失点は免れない。

それでもがんばってチャンスをことごとく防ぎ、2失点。守備に忙殺されながらアタッカーの個人的なクオリティからなんとか1得点。1-2の恐ろしいくらいのリアリティ。

おそらく今季の目標であるトップ4フィニッシュと同様、より現実的になれば、この試合でも1ポイント(ドロー)で及第点がもらえるだろう。

しかしそれすらも簡単じゃないことは誰もが理解している。

最大のチャレンジが最初に来てしまった。

以上。

キックオフは日本時間で日曜24:00。COYG



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

2 Comments on “【マッチプレビュー】18/19EPL アーセナル vs マンチェスター・シティ(12/Aug/18)さあ楽しいフットボールの時間だっ!

  1. 全然関係ない話になって申し訳ないのですが、Leroy Saneはサネ、ザネのどちらなんでしょうか?

    いやぁ、ほんとに関係ない話ですみません…

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *