厳密には、補強予算が「かなり」限られているという話。
……て、もう5月か! びっくりした。。
さて、このブログではしばらく過去ニュースまとめを続けていたが、残念なことに現在に追いつくどころかだんだん引き離されている。
ニュースをまとめる作業はそれほど苦じゃないし、むしろ何か考えながら書くよりずっと楽なんだけども、どうもこのところ毎日のモチヴィエイションが落ちている。
天気がいいとか、日曜劇場「JIN -仁-」を観るのに忙しいとか、いくつか理由はあるが、そのうちのひとつはアーセナルの移籍プランである。
それを知って、1週間前とか3日前とかの中途半端に古い移籍ニュースをフォロウするのがどうにも不毛な作業に思えてきてしまった。
ラウル・サンレヒ「金つかってる場合じゃねえ」
しばらくつづけていた「ニュースまとめ」といっても半分くらいはアーセナルの移籍関連のニュースである。
Twitterなどで毎日のニュースを眺めていると、最近はどうもこの夏はCOVID-19パンデミックの影響でクラブに金がなく、夏に金を使うことにとても消極的だとますます指摘されることが増えてきた。
AST(Arsenal Supporters Trust)がわりと衝撃的なリポートをしていたり(来シーズンに£144Mの赤字になるシナリオ等)、極めつけは昨日伝えられたAFC社内向けのラウル・サンレヒのコメント。それによれば「夏にexpensiveなsigningsはしない」と。「てかいまクラブはそれどころじゃない」と。スタッフ向けのヴィデオMTGで語ったそうである。
Arsenal chief Sanllehi: ‘Don’t expect a big spending transfer window’
てことはですよ。
毎日伝えられている景気のいい獲得や興味の噂はほとんどが眉唾ではないかと。単なるだれかの憶測じゃないかと。
ニュースまとめのつづきでは、一週間前くらいのトマス・パーテイの話題がかなり続くはずだったのだけど、このニュースを見てからというもの、そういったことをひとつづつフォロウするのもなんだかとても空虚な作業に思えてきた。
だってそれもみんな適当で、各々のパーティが(パーテイだけに)自分たちに都合の良いことを主張しているだけ。それをメディアやソーシャルメディアがおもしろおかしく拡散(まあわしも加担している自覚は少しある)。もう移籍は決まっただの、ほんとは興味もなかっただの、毎日のように目まぐるしく変わる論調に、ファンは一喜一憂&右往左往。
いや、まあそういったことも込みで楽しんでいる面はたしかにあるのだけれど、「実現可能性」がめちゃくちゃ低いことが事前にわかってしまっているというこの状況が、わずかでもアーセナルの補強に期待したい気持ちに水を差すわけだ。
つまり、何かの間違いが起きないかぎりは€50Mの選手は来ないのですよ。何がパーテイタイムだよ(プンスカ)。
ちなみにオーンステインは「この先、まだ何が起きるかわからない」と、含みを残しているけれども。
そういえばアーセナルとパーテイのリンクについて、エクスクルーシヴな情報をアラビア語でせっせと発信していた「TheAFCBell」というTwitterアカウントに最近カギがかかってしまったようだ。父親のコメントを取ったり、エイジェントとやりあったりいかにも事情通っぽかったが、なにかあったんだろうか。
フリーエイジェント&スワップディールでの補強可能性
アーセナルはヨーロピアンなコンペティションを逃し続けているなかで、さらにこのコロナヴァイラス騒動で入るべきだった金が入らず、補強に回せる予算がない(使えない)のは事実だろうが、いずれにせよスポーツは続くのだから、競争力を維持し向上させるためにも必要なポジションでは補強をしなければならないことも事実。
以前からフリーエイジェントでの獲得、またはスワップでの獲得についてはこの夏のアーセナルにとり重要なオプションだと云われてきていて、何人かの具体的な名前も取りざたされているが、サンレヒのコメントでこれはもう決定的になったと見て良いだろうと思う。
いまのわれらは、マリとセドリックをローンで取った冬のような状況だと考えるべきなのかもしれない。
FAとスワップについて、ありそうな案件をいくつか挙げてみよう。
フリーエイジェント
ずばり、ウィリアンとライアン・フレイザー。このふたりはずっと噂があり、どちらもアーセナルの関心には信憑性はあるように思う。
ウィリアンはもちろんキア・ジューラブシアンのクライアントであり、代理人の強いプッシュがあるはず。アーセナルにエドゥを連れてきて、ダヴィド・ルイス、セドリック・ソアレスをぶっこんでいる手腕からすれば、ウィリアンもこれにつづく可能性は当然あるように思われる。
いま報道されているのは、彼の契約年数(本人サイドは3年を要求)と高いサラリーをどこまでアーセナルが受け入れるかがカギだと。
フレイザーについては去年の夏、残り契約1年という段階でもアーセナル移籍はしきりに噂になっていた。彼はボーンマスで残している実績に比べて、とても高い人気があるわけでもなく割高でもない。アーセナルにしてみれば、お買い得な物件だったことには違いない。それがついにフリーに。キケ・マリンなどはアーセナルと彼とはすでに合意しているとほのめかしているが。
ひとつ課題は、このふたりはどちらも基本的にワイドプレイヤーで、いまアーセナルにはワイドでプレイさせたい若いタレントが何人もいること。
ウィリアンやフレイザーのような選手が加入することで、彼らのプレイタイムが制限されることについての懸念はなくはない。
とくにマルチネーリやサカ、ネルソンのような選手はいま経験を詰むべきフェイズにいる。サカはもしかするとこのふたりの加入が、彼の契約延長に影響を及ぼす可能性もあるのかもしれない。逆もしかり。
ということで、いまやワイドプレイヤーズが一気に増えてしまったガナーズにおいて、ウイングを補強するプライオリティはほかのポジションに比べてそこまで高くはない。もちろんオバメヤンの去就にもよるだろうが、いくら好条件だとはいえ、このふたり両方を取るようには思えない。
個人的にはこのふたりのうちどちらかひとりなら取るのではないかと思っている。どちらになるか注目しよう。
いまフリーエイジェントでのアーセナル移籍が取りざたされているのは彼らくらいで、肝心のCBやCDMについてはいまのところめぼしい噂がない。
もし云われているように、アーセナルがCBやCDMを取るならば、その予算を捻出するために既存の選手を売らねばならないが、市場にいつも以上に買い手がいない状況では買い叩かれるのは必至。
割安で選手が手に入る千載一遇のチャンスと、割安で選手を手放さねばならないというのっぴきならぬ状況が背中合わせ。非常に難しいハンドリングが要求される。
今最も目を向けなければいけないのは、選手の放出ですかね〜
中途半端に戦力を維持して年俸を肥大させるよりも、リスクを取って残り契約が少ない選手は積極的に放出、リスク覚悟で若手やマイナーリーグからの選手獲得を信じることが必要かと。
オーバとラカも割り切って放出すべきだと思います。
CBは明らかにダブついていますが、どういう舵取りをするのか…。
HGの問題もあるので、単純に放出をすればよいというものでもないのがポイントですね。