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アーセナル2023冬の移籍ウィンドウまとめ

昨日の最終日には、チェルシーからジョルジーニョがやってきて、アーセナルの冬ウィンドウは終了。冬は、さすがに期間が短いのであっという間だった。

どうだったですかね。

多くのアーセナルファンがそう感じたかもしれないと想像するのは、失望と安堵がミックスされたような気分じゃないかと。アンドだけに。

結局、最後まで優先したターゲットを取ることはかなわず、たしかに100点満点ではなかった。しかし、それでもパニックバイで故障している選手を取るとか、補強なしのような、最悪の事態は免れた。ホッとした。みたいな。

なにしろ、いまは20年ぶりにタイトルに手が届きそうな超重要なシーズンの途中なので、超重要な移籍ウィンドウで失敗することは、絶対に絶対にできなかった。

アーセナルの2023冬の移籍ウィンドウをざっと振り返ろう。



アーセナルが2023冬に獲得した選手

ファーストチームでアーセナルが獲得したのは、計3人。当初のアーセナルのメインターゲッツは、RWとCMのバックアップと云われていた。

ちなみに、アーセナルが冬にまともに選手を買うのは、オバメヤンやミキタリアンが来た17/18シーズン以来。そのあとは、ローンやら、すぐローンバックしたトラスティやらだけ。

レアンドロ・トロサール(FW)

彼はいつもすごい寝不足に観えると云ってるひとがいて、不覚にも笑ってしまった。。

この冬のアーセナルに起きた最大の事件?といえば、直前までアーセナルファンが獲得を信じていたシャフタールのMudrykが、チェルシーに横から奪われたこと。あれは、ひどい経験だった。あぜん。いまさら思い出したくもないが。シャフタールめ。

ミハイロ・ムドリクがハイジャックされる | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

そして、すぐさまアーセナルが向かったつぎのターゲットが、ブライトンのトロサール。これは、すんなり決まった。

このタイミングでちょうど彼がクラブと揉めていたのも、アーセナルにはいいチャンスになった。そして、BHAで彼と同じポジションのミトマのブレイクも地味にこの移籍を助けたとも云える。ありがとうカオル君。

年齢も28才と、現在のアーセナルの補強ポリシーからはやや外れる獲得ながら、それはそれとして、先日のマンUとの重要な試合で、早くも“PL ready”というストロングポイントを存分に見せつけてくれ、ますます結果オーライになっているところもある。

【Welcome to】アーセナルFCがレアンドロ・トロサールの獲得を発表【The Arsenal】 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

彼は両足でプレイできて、フロントラインならどこでもプレイできるというヴァーサタイリティもあり。ジェズースとESRを欠いている現在のアーセナルのFWデプスには、かなりありがたい存在。いまの極薄デプスのチームでは、ほとんど初めてのベンチから攻撃脅威になれる選手でもある。切り札を手に入れた。

ブライトンに支払う彼の移籍金は、総額£27m(※21+6など諸説)。今後、たいへんにコストパフォーマンスに優れた補強だったと、この冬を思い返せるような活躍を望みたい。

ヤコブ・キヴィオール(CB)

いまのアーセナルのリクルート部門は、基本的にメディアに悟られないよう水面下で動こうとしているのはあきらかであり。このひとも、いきなり来た系。

22才のポーランド代表CB。セリエAのSpezia Calcioからの獲得で、報道されている移籍金は£22m。

彼は左足のCBであり、現在ひとりしかいないガブリエルのLCBポジションのカヴァと観られる。※アルテタはトミヤスのLCB起用にはあまり関心がなかったようだが、これでますますそうなった

ビッグガビのバックアップの補強は、たしかにチームの課題だったものの、この冬のプライオリティだとは思われていなかったため、意外な案件でもあった。

彼は、CBだけでなく、CM/DMとしてもプレイできるということで、もし万が一そのポジションに問題があれば、彼が起用される未来もあるのかもしれない。またしてもチームにとっては、非常に助かるヴァーサティリティ。

【Welcome to】アーセナルFCがヤコブ・キヴィオールの獲得を発表【The Arsenal】 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

キヴィオールはワールドカップでもプレイした代表選手とはいえ、一般的にはほとんど無名の選手であり、アーセナルのチームのなかでどれほどのプレイができるのかは未知数なところはある。

が、彼はアーセナルだけでなく、イタリア、ドイツ、イングランドなど多くのクラブから関心を持たれていたというので、それほど優秀なのだと受け取っておこう。BVBが二束三文で買って2年後に€60mで売ろうとしていたのだ。Newパブロ・マリーではない。

アーセナルはカラバオカップだけでなく、先日はFAカップでも敗退してしまい、早くも国内カップ戦がなくなってしまったいま、今シーズンはELで彼のプレイが観られるかどうか。ノックアウトラウンドに入るため、相手によっては、それも難しいかもしれない。

まずは新しいチームと環境に慣れてもらおう。

ジョルジーニョ(CM)

昨日のデッドラインデイに決まったばかり。31才のヴェテランMF。まさかジョルジーニョがアーセナルに来るとはなあ。

移籍金は、総額£12m(10+2)のように伝えられている。

この冬のアーセナル最大の事件その2は、ブライトンのモイセス・カイセドに本気オファー&お断りと、またしてもプランAが頓挫したこと。

ギリギリまで粘った結果、失敗し(結局3回めのオファーはなかった?)、最終的にMF補強の代替としてジョルジーニョに白羽の矢が立ったという経緯。

正直、カイセドについてはブライトンの態度は終始一貫していて、客観的にも、とても成功するように観えず。アーセナルは、もっと早くあきらめるべきだったようにも思うけれど。まあ、それはいいか。

【Welcome to】アーセナルFCがジョルジーニョの獲得を発表【The Arsenal】 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING

ジョルジーニョも、トロサール同様、現在のアーセナルの補強ポリシーからは外れる選手ながら、1.5年契約という短期契約に成功。ごく短い期間のMF解決策がほしかったクラブには、都合の良い条件で獲得できたことが大きい。いまのアーセナルには、非常に理にかなう補強だったと思う。

アーセナルが彼を獲得したことの評価については、ファンのあいだに賛成派・反対派がいて、そのなかにも絶賛から拒絶まで、反応にいろいろな温度差の層が存在しているという気がする。

ぼくはジョルジーニョの獲得を基本的にポジティヴに捉えている。それはなぜかといえば、彼をとくに評価しているとか、買っているというよりは、クラブにとり短期に限った解決策だということが理解できるから。

たしかに理想のターゲットは逃したかもしれないが、それを悔やんだところでどうしようもないし、限られたオプションのなかでは、ジョルジーニョは悪くない選択だったと思う。とにかく、この半年をしのぐことが重要だった。

彼に全然期待していないわけでもない。彼もまたPL readyであり、彼が入ってチームがより支配的にプレイするならそれでよし。アルテタもそれを望んでいるのだろう。

心配は、ハイラインでプレイしているときに逆襲されて、マイケル・オリヴァーより遅いという(笑い)鈍足が仇になるようなときだが、それはもう憂えてもしょうがない。彼のストロングポインツとトレイドオフとして受け入れるよりない。守備は、彼一人で守るわけでもないのだから、あとはインシャラー。ジャカを再生させたミケルを信じる。

2023冬の補強について雑感:プランBの吉兆

1月全体を振り返ると、やっぱりアーセナルが、このタイミングでほんとうにやりたかったことには失敗をしているのだよね。

ターゲッツや彼らにオファーした金額から考えても、今年のPLタイトルを本気で狙おうという野心が観えた気がした。またそれだけでなく、未来への投資の意味もあった。それがこのチームの理想のやりかたであり、重要なこと。

MudrykとCaicedo。ふたりとも将来を見据えてチームを強化できると信じられた優秀な若者たち。もしアーセナルが彼らをこの冬に獲得できたら、シーズン後半に向けて心理的にも大きなブーストになっただったろう。ファンもそうとう盛り上がったはず。

(ところで、このふたりは両方取るつもりだったのだろうか。ふたり合わせて€200mみたいな。それともMudrykに失敗した予算をCaicedoに使おうとしたのか。そこはわからない)

だが、だめだった。これはまあしょうがないね。予算は有限だし、相手の都合もあるなかで、いつでも、なんでも、うまくいくはずもない。

しかし、転んでもただでは起きないのがいまのアーセナル。トップターゲットを逃したときのオプションは必ずあるし、なんなら、これまではそれで成功してきた部分さえある。

以前にも書いたように、ジェズース、ジンチェンコ、ラムズデイル、ホワイト、みんなアーセナルのプランBだったという。

今回、ここにトロサールとジョルジーニョが加わる。

トロサールはすでに成功のきざしを観せているし、ジョルジーニョがそうならないとは誰にも云えない。

つまり、いまのアーセナルにとって結局プランBの補強でしたというのは、むしろ吉兆と捉えてもいいくらいなのだよ。本命を逃してネガティヴどころか、ポジティヴに転換できさえする。そうしてきた。

実際、かなりコストが抑えられているという現実もある。トロサールとジョルジーニョで、この冬にアーセナルが使おうとしていた金額から節約できた部分は、いったいいくらなのか。たくさんすぎて数えられない。

その分は、夏の補強も期待できるだろう。

この冬の補強に対する一ファンの感想としては、アーセナルは苦戦させられながらも、ちゃんと最低限の補強はできたんじゃないかと思う。エドゥやガーリックは、状況に翻弄されながらもプロとしての仕事をしっかり遂行した。個人的には、7/10くらいの採点はできる。EduOutなんてとんでもない。これからもBBQしてほしい。

 

つづいて、デパーチャーのほう。

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6 Comments on “アーセナル2023冬の移籍ウィンドウまとめ

  1. なんとゆうか、一期一会とゆうヤツなんですかね。
    去年はたしか、ブラホビッチでしたっけ?かなり熱く追いかけてましたよね。彼はその後あっさりユベントスに行って、今ごろ後悔してるのではないでしょうか。
    今回のカイセドも、この夏にまた狙うかもですが、縁がないのかもしれない。
    トロサールらプランBズはみんなそうだとわかってきてるのだろうけど、誇りに思って結果を出そうと必死にやってくれてます。
    そうゆうプレイ以上に大切なものもちゃんと見てオファーしてるのでしょうかね。
    長いことこのチームを見てますが、こういった移籍も含めてこれまでとは違うとゆう感じをすごく受けます。
    年甲斐もなくワクワクしてます。

  2. モーの延長は是非!この暖かさを冷ややかな目で見るサポーターもいるかもしれないが、自分にとってはこれこそアーセナルサポであり続ける理由。
    You support club because you find yourself there, place you belong.

  3. 個人的には今冬の補強は成功ですね。
    もちろん将来性を考慮するならムドリクとカイセドですが今シーズンの残りを戦いぬく上で、トロサールとジョルジーニョを獲得できたなら十分かな。
    移籍金もどちらかというと安いし。
    おそらくシーズン後だろうけどサリバとサカの契約延長を早くまとめてほしいね。

  4. 個人的には今冬の補強は成功ですね。
    もちろん将来性を考慮するならムドリクとカイセドですが今シーズンの残りを戦いぬく上で、トロサールとジョルジーニョを獲得できたなら十分かな。
    移籍金もどちらかというと安いし。

  5. そもそも今優勝狙える立場でなければこんなに動いてなかったかでしょうな
    カイセドやらライスやらは夏で良いんじゃないでしょうか
    次はテーブルに座ってくれるでしょう

  6. ジェズス、ジンチェンコ、トロサール、ジョルジーニョ、いい選手なのに古巣ではスタメンから外されてしまった選手たちを引き連れてトップに立つ。美しいと思います。今シーズンのどちらの移籍市場でもアーセナルの動きはとても良かった。

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